[KATARIBE 27886] [HA06P] 『おとめごころのようなもの』

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Date: Sat, 13 Nov 2004 02:27:18 +0900
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Subject: [KATARIBE 27886] [HA06P] 『おとめごころのようなもの』
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 ごんべです。

 ふと思いついた1シーン。
 MOTOIさん、台詞チェックをお願いします。

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エピソード『おとめごころのようなもの』
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登場人物
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霞原珊瑚(かすみはら・さんご):
   榎家に居候中の少女型アンドロイド。
   人間でないことを隠しつつ、一般常識を学ぼうとする。
榎愛菜美(えのき・まなみ):
   大変情緒豊かに育てられたアンドロイド少女。珊瑚とは同年代に見える。
猫実美子(ねこざね・よしこ(仮)):
   愛菜美が拾ってきたアンドロイド少女。猫耳猫しっぽを出せる。
   珊瑚がアンドロイドであることは知らない。今回は名前のみ。
霞原陽(かすみはら・よう):
   珊瑚の弟分の、同系列のアンドロイド少年。今回は名前のみ。

本編
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 SE      :チーン

 高い電子ベル音とともに、榎家の台所から聞こえていたオーブンのうなり声
が止まる。

 珊瑚     :「……」

 神妙な顔つきでオーブンを開ける珊瑚。
 鉄板の皿の上に並ぶのは……焼きたてのクッキー。

 珊瑚     :「…………よし」

 じっとクッキーを眺め回していた珊瑚は、小さく頷くとクッキーを一つつま
んで口に放り込む。

 珊瑚     :(もぐ)「……硬さも要求範囲内。成分も……許容範囲を
        :クリアしている、はず」
 愛菜美    :「いい匂いだねー」

 2階から愛菜美が下りてきて、台所に顔を出す。
 いつもつかまっている美子は、どうやら陽に任せてきたらしい。

 愛菜美    :「珊瑚ちゃんが作ってたんだー」
 珊瑚     :「ええ。またお店に持って行こうと思って」
 愛菜美    :「へえ、そうなんだ?」
 珊瑚     :「この前はパイを持って行ったけど、結局桐生さんに食べ
        :てもらうことができなかったから。いつ桐生さんが来ても
        :食べてもらえるように、日持ちするものを用意しておこう
        :と思って」
 愛菜美    :「……へー…(まだ桐生さんと続いてるんだー?)」(驚)
 珊瑚     :「そういえば愛菜美はわかるかしら」
 愛菜美    :「ん?」

 手近なカップを手に取り、お茶を口に含む珊瑚。

 珊瑚     :「こういう乾燥したものは人間も食べにくいと思うのだけ
        :れど、乾燥していない方が良いのかしら」

 実のところはクッキーをお茶で流し込んでいたらしい。

 愛菜美    :「それはどうかなあ。クッキーはさくさくしている方が美
        :味しいと思うよ」
 珊瑚     :「そうなの?」
 愛菜美    :「うん。歯触りも美味しさの一つだから」
 珊瑚     :「……そうか。愛子さんが言ってたのは、硬さの話だけで
        :はなかったのね」
 愛菜美    :「そうだね。湿ってたら美味しくないよ」
 珊瑚     :「でも……乾きすぎていたら飲み込めないでしょう?」

 言っていたとおり、手頃なバスケットにキッチンペーパーを敷いてクッキー
を移すなど、出かける用意を始めながら珊瑚の質問は続く。

 愛菜美    :「それは、ほら、唾とかも出るし。飲み物があればいいん
        :じゃない?」
 珊瑚     :「あ……そうか、人の唾液は反射行動で出るのだったわね
        :……とすると、やはりクッキー自体は、保存のためにも乾
        :燥させておいた方が良いのかしら」
 愛菜美    :「そうだねー」
 珊瑚     :「……なるほど」

 納得した風に頷いていた珊瑚は、ふと踵を返してその辺でごそごそし始めた。
 その辺から集めておもむろに取り出したのは……

 珊瑚     :どざどざどざどざ
        :(そこら辺にあった乾燥剤パックをクッキーにてんこ盛り)
 珊瑚     :「……よしっ」(ぐっ)

 ……ぉぃ。

 愛菜美    :「……(汗)……あのー、それはどうかと」
 珊瑚     :「?」

 まもなく珊瑚さん、出勤時間です。準備はお早めに(ぉぃ


解説
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 いろいろと料理の心得が増えてきた珊瑚は、今度こそ雄人に手料理を食べて
もらおうと、クッキーを携えて龍穴に出勤することにしたが。

時系列
------
 2004年10月末〜11月上旬頃。

$$

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 一発ネタで失礼。
 ではでは。

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