[KATARIBE 27656] [HA06L] チャットログ:『6月3日(2)』

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Date: Fri, 2 Jul 2004 21:30:05 +0900 (JST)
From: みぶろ  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 27656] [HA06L] チャットログ:『6月3日(2)』
To: kataribe-ml@trpg.net
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2004年07月02日:21時30分05秒
Sub:[HA06L]チャットログ:『6月3日(2)』:
From:みぶろ


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チャットログ:『6月3日(2)』
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登場人物
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 霞原 珊瑚(かすみはら さんご)
      :高性能アンドロイド学天則3号。創造主を探している。 
 藤咲 千緒(ふじさき ちお)
      :霊感のある高校三年生。人形の恋の行方に興味を持つ。
 濱野 真砂(はまの まさご)
      :むじな。クラウンにして狂言回し。今回はあんまり回してない。

時系列と舞台
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 六月上旬 宵 吹利の街角


プリン不足の夜
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 羽虫が水銀灯へダイヴする音を聞きながら、千緒は駅へ急いでいた。
 六月の朦朧とした大気と、行き交う羽虫が嫌いだった。痩身ゆえにすぐ突き
飛ばされる雑踏も。気を抜くとまつわりついてくる異形のモノも。
 だから、それを見たときも無視しようと思った。顔見知りではあったが、仲
が良いわけでもなく、なにより、まともな人間ではない。
 ただ、その表情が千緒の足を止めさせた。
 何かに、耐える顔。
 誰かを責めないように涙を凍らせて閉じ込めた。
 ――いや、気のせいだろう。だってあれは人形なのだから。
 それでも彼女はプリンを後回しにした。

 千緒     :ぽこぽこ
 千緒     :「うに。なにしてはるん」
 珊瑚     :「……あ」

 やはり、単なる光線の加減だったのか、その無表情ぶりは初めて会った時と
変わりない。

 珊瑚     :「こんばんは」
 千緒     :「こんばんわー。元気ー?」
 珊瑚     :「はい。」(にこ

[gombe]   # 雄人さんの音沙汰がないせいか、宵姫との会話への思いのせい
      か、そもそもアンドロイドなので気のせいか、それは不明。

 真砂     :(ぶらり)
 千緒     :「なにしてるん? 前野さん待ち?」
 珊瑚     :「え?」(きょとん)>前野さん
 千緒     :「あ、ちゃうんや。誰か待ってるっぽかったから」
 珊瑚     :「ええ、他の人と待ち合わせを……」
 真砂     :「なんだ待ち合わせか」
 珊瑚     :「……来ていないんですけれど」(苦笑)>千緒
 珊瑚     :「?」>真砂
 珊瑚     :「……なんですか?」>真砂
 真砂     :「所在なげに立ってたら、さっきみたいにナンパされちゃ
        :いますよ、ってね」
 千緒     :「?」
 珊瑚     :「……」
[gombe]   # ナンパされた、と言うには、表情がこわばっているような気が
      する
[gombe]   # 見てたんですか、とも言えないから無言回答。

 千緒     :「なんやのん」(険のある声)>真砂
 真砂     :「何と言うか、気になるじゃないですか、一人で女の子が
        :ずっと立ってると。声かける人はあんまりいないかも知れ
        :ないけど」

[gombe]   # 確かに随分立ってるだろうな
[gombe]   # 18:30待ち合わせで明らかに間に合う時間に来ていたとすると、
      そろそろ1時間。

 千緒     :「そんなに長いこといるん?」>珊瑚
 珊瑚     :「だいたい6時半前からです」
 千緒     :「ひえ」
 真砂     :「相手から連絡は?」
 珊瑚     :「……」(はばかって無言で返す
 千緒     :「??」
 珊瑚     :「でも……そろそろ帰らないと」
 真砂     :「ああ、すっぽかされたんなら帰ってもいいんじゃないか
        :な」

[miburo]  # どう見てもすっぽかされた可哀想な娘さんの動きなのに、アン
      ドロイドでデートはないだろーというあたりで、はてなな気分

 珊瑚     :「……藤咲さんこそ、こんな遅くにどうされたんですか?」
 千緒     :「夏期講習、のプレ講義……遅いかな?」
 珊瑚     :「いえ、知らないので」>遅いかな?
 真砂     :「帰る方向同じなら、一緒にいけば?」
 千緒     :「とりあえずプリン食べよう」
 珊瑚     :「え?」
 真砂     :「プリンって言うのはねえ、――」
 珊瑚     :「いえ、プリンは知ってます」
 千緒     :「白楊堂の焼きプリン。おいしいよ。甘いもの平気なん?」
 珊瑚     :「大丈夫です」

[gombe]   # 大丈夫です、と言う答は、人間が言うとおかしい答だな(w
[miburo]  # 微妙に大丈夫っぽw 一応そういう聞き方したし
[gombe]   # あは

 千緒     :「ていうかあなた、ずっと見てたん?」>真砂
 真砂     :「こっちもこっちで人待ちだったからさ」
 珊瑚     :「あなたも相手が来ないのかしら?」
 千緒     :「へー。ほなー」(半分信じてない)
 真砂     :「うん」

[gombe]   # ほんとにずっとその辺にいたような記録は珊瑚のセンサーに残
      ってるかな?>真砂
[chita]   # ある、ということにして欲しい
[gombe]   # おけー

 珊瑚     :「あなたも自分の心配をした方が良いんじゃないかしら?」

[gombe]   (と、言葉だけとるとすげー生意気なことを、真顔で真砂に言い
      つつ、千緒について去って行く)

[miburo]  # うひ
[gombe]   # 本人、皮肉で言ってないから(w
[miburo]  # よーしお父さん、根掘り葉掘り聞き出しちゃうぞー
[gombe]   # 小一時間(ry

 真砂     :「……やれやれ、やっと行ったか。あの子が来たおかげで
        :追い払う手間が省けた」

白楊堂
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[miburo]  駅地下にある洋菓子屋。イートインと持ち帰り半々な店。明るい
     ガラス張りから、雑踏が見渡せる。

 珊瑚     :「……」(街角の時計を見て、ケータイを開いてメールを
        :見て、また戻しつつ、千緒について来る)
 千緒     :「そういえば」
 珊瑚     :「はい」
 千緒     :「なんでバイトなんかしてはったんー?」
 珊瑚     :「あまり、世話になっている家に負担をかけたくないので
        :……」
 珊瑚     :「自分たちの目的で資金が必要なら、自分たちで出せるよ
        :うにしておきたかったんです」
 千緒     :「おおお。勤労少女や。新聞の読者欄やー」
 珊瑚     :(ぱちくり)
 千緒     :「あ。来たよプリン。プリンはえらいねー」
 珊瑚     :「……へえ……」

[gombe]   # 外食プリンなんてしたことなかろうなー

 千緒     :(もふもふほわーん)
 珊瑚     :(実はひそかに、遅くなる断りの連絡を、愛菜美に情報リ
        :ンク中)
 珊瑚     :「このプリン……ここの店だったんですね」(ぱく)
 千緒     :「おいしいやろ〜。……そういや、おいしい?」

[gombe]   # 多分愛子さんが買ってきたことはあるだろうから1回くらいは。

 珊瑚     :「……おいしい、かどうかは、的確には判断できません」
 珊瑚     :「私自身には判断基準を持たないので……」
 珊瑚     :「成分は解るんですが」
 千緒     :「ふーん」
 千緒     :「合理的やね」
 珊瑚     :「だから……」
 珊瑚     :「このプリンに醤油がかかっていたとしても、私には "プ
        :リンと醤油" と解るだけで」
 珊瑚     :「それを食べた人がどう感じるかは、解らないのです」
 千緒     :「そんなあほなこと誰が教えてん」(苦笑)
 珊瑚     :「いえ、実際……何か足りないことは不味いと解っても、
        :何か余分に入っていることが不味いと、判断できないんで
        :す」
 珊瑚     :「最近、それで苦労していて……」
 千緒     :「料理とか?」
 珊瑚     :「はい」
 千緒     :「んー、どっちかいうたら、デジタルですみそうやけど。
        :きっちり分量みたら」
 珊瑚     :「多分、ナノグラム単位で解ります。でも、全ての場合に
        :おいて、"あるべきでない味が混ざっている" 事が解ると
        :は限りませんし」

[gombe]   # さあ、頭が固くなってまいりました(ぉ >珊瑚

 千緒     :「ようわからへんけど、ナノグラム単位でうまい人の真似
        :したらええと思う」
 珊瑚     :「そうですね……お茶は、お店でいくらか淹れられるよう
        :になったんですけど」
 珊瑚     :「料理もですか」
 千緒     :「たぶん」
 珊瑚     :「……藤咲さん、お願いがあるんですけれど」
 千緒     :「う?」
 珊瑚     :「私が料理を作ったとき、その味について意見を訊いたり
        :してもいいですか?」
 千緒     :「ええよー」
 千緒     :「一般的な評価でよければー」
 珊瑚     :「ありがとうございます」(にこ

[gombe]   # 技能値11の笑顔ー

 珊瑚     :「私が、おいしいとかどうとかを理解できないことを知っ
        :ている人にしか、相談できないので」(安堵)
 千緒     :「どういう料理なん?」
 珊瑚     :「今は……何でも良いです」
 珊瑚     :「手伝ってはいますが、まだできませんし」
 珊瑚     :「でも、年代相応のものは作れるようになった方が便利か
        :な、と」
 千緒     :「(びみょー)」

クレイモア
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 千緒     :「一応つっこんどくと、食べる人とか状況とかでいろいろ
        :るよ」

[miburo]  # 味付けや選択すべき素材がいろいろ違うぞと

 珊瑚     :「……そうですか」
 珊瑚     :「じゃあ……20代くらいの社会人の男性が喜ぶようなものを」
 千緒     :(ぶひゅー)
 千緒     :「……失礼しました。お嬢さん、なかなかやりますね」
 珊瑚     :「え?」(ぱちくり

[gombe]   # 本人にその気がない爆弾発言。

 千緒     :「(なんかまずいかも? ていうかそれってどうなん? 
        :そもそもできるん?)」

[gombe]   # 少女の妄想が(笑)

 千緒     :「あー(こほん)」
 珊瑚     :「……」(背筋伸ばし
 千緒     :「とりあえず人並みに作れるようになったら、ぱっぱと部
        :屋に行って作ってあげると……(だめだやばすぎーーーー)」
        :<滝汗

[miburo]  # 眉は鋭角、目と口は笑って滝のような汗、額に縦線であさって
      の方向とかそういう感じだ

 珊瑚     :「あ……お世話になった方にはそれが喜ばれるでしょうか」
 千緒     :「あー、いやっ、お世話に、うん、お世話になった方ねー」
 千緒     :「……手作りの必要はないかもねー」
 珊瑚     :「いつもいろいろ教わるばかりで……あまり物も受け取ら
        :ない方なので」
 珊瑚     :「何かできたらいいな、と思いまして」

[gombe]   # 視線を落とし気味に昔のことを思い出しながらしゃべっている
      っぽい

 千緒     :「あは、あははー。そうねー」
 珊瑚     :「料理だけじゃなくても、相談に乗っていただいても良い
        :ですか?」
 千緒     :「(落ち着くのよ千緒。この程度地雷でもなんでもなくっ
        :てよ……唯一つ違っていたのは、彼女はアンドロイドだっ
        :たのです。あっ、小説のネタになるかもっ)」
 千緒     :「やーもう、どんときなさーい」

[miburo]  # 落ち着いた
[gombe]   # うひ

 珊瑚     :「ありがとうございます」(スマイル
 珊瑚     :「お店にも来てくださいね」

解説
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 桐生氏を待つ珊瑚。それぞれの理由で関わってくる少女たち。初夏の宵。
 


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