[KATARIBE 27477] Re: : [TRPGL] 語り部と役割分担

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Date: Tue, 6 Apr 2004 00:28:27 +0900 (JST)
From: 吉 GUY <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 27477] Re: : [TRPGL] 	語り部と役割分担
To: kataribe-ml@trpg.net
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2004年04月06日:00時28分27秒
Sub:Re:  : [TRPGL] 語り部と役割分担:
From:吉GUY


 吉GUYです。

 丁寧に説明しようとしたらすごく長くなりました。
 結論は「多様性のために『硬さ』こそが必要」です。
 理由は以下に述べましたが、面倒臭ければ読まなくて良いです、いやホント
に(^^;;


> えと『中身においてプロレス的なものは含まないRPG』も勿論、重要なんで
>すが『プロレス的なものを含むRPG』ってのも同様にあって良い──という
>か、むしろ両方があるべきだと思います。

 この点において、私も全く同じ考えであります。
 しかし、この場合、前者を前提とするものは後者を後付けで含むことができ
るが、後者を前提とするものは、前者になることが容易でない、という問題が
あり、結局、スタンダードは前者が良いとなります。



RPGにおける多様性の保持と現状
-----------------------------

 桜井さんとわたしでは、考え方は同じであると思います。
 違いがあるとすれば現状の認識でしょう。


> システム的に担保された楽しみが味わえる『硬い』(プロレス的ではな
>い)RPGがあり、システム的に担保されないけれども参加者次第で楽しみの幅を
>膨らませうる『柔らかい』(プロレス的なものを含む)RPGがあり、その中間の
>RPGがあり──という多様性を保つのは生き残り戦略として重要ではないで
>しょうか?

 多様性が重要である、というのは私も同じ考えです。
 ただ、問題は
『硬い』RPGというものが、(私の知る限り)現在までに旧D&Dのみしか存在して
いない(しかも絶版)ということです。
 一方で『柔らかい』ものは現在でもいっぱい流通していると思います。
#『硬い』レッサーTVゲームは、現在でもいっぱいありますが。

 つまり現状、多様性が保持されていないわけです。


##話はズレますが、
##「システム的に担保されないけれども参加者次第で楽しみの幅を膨らませうる」
##というのは、(楽しみを)担保されておらず、楽しめるかどうかはユーザーの
##才能に左右される要素が大きい、ということで、娯楽商品として一般的に優
##秀とは言い難いと思います。
##素で面白くない(担保がない)のに楽しめというのは、「楽しめない奴が悪い」
##とデスクリムゾンが言い張るようなものであります。


> 例えば全てのRPGが一つの方向に向かい隆盛を極めたとしても、何らかの要
>因でユーザ/市場のニーズとアンマッチになってしまった時には総崩れとなり
>えます。

 私も全く同じ考えです。

 で、実際に過去、SW的なものばかりという「一つの方向に向かい」一時的に
「隆盛を極め」「ユーザ/市場のニーズとアンマッチ」になり、「総崩れた」
状態が現在である、というのが私の認識です。

#例えSWでもユーザー次第で『硬い』RPGを行うことは可能(ただし多大な労力が
#が必要)ですが、リプレイ等で提示・提供されていたものには『硬い』RPGの成
#立方法を解説・推奨する内容が殆ど無かったので、結果として「一つの方向」
#へ偏ったと思います。

 私の経験として
「昔、ちょっとだけ(あるいは1回だけ)誘われてTRPGをやったことがあります」
(「そして、ワケわかんなかったんですけど」とか「つまんなかった」という
ニュアンスのセリフが往々にして続く)
といった人達に対して、D&Dを提供したときに、
「TRPGってこういうゲームなんですね」
「なるほど、こういうところが確かにゲームですね」
「今日のは面白かったけど、前のときは(以下、いろいろと不満)」
ということが少なからずあるわけです。

 こういう人達が、
「一つの方向に向かい」「ユーザ/市場のニーズとアンマッチ」になったせいで
過去に取りこぼしてきた潜在的にユーザーになれるハズであった層、の一部で
あろうと私は考えるわけです。


> RPGとしての本質をコアに据えている限り、その楽しみ方は多用であった方
>が、長く楽しまれる遊びになるかと思います。文化としても、商品としても。

 これについても同じ考えです。
 ただ「RPGとしての本質をコアに据えている」商品が現在どれだけリリースさ
れているか? という問いを発したときに、
私の答えは「おそらく、ほぼ無い」です。(流通している全ての商品を購入し、
全てを厳密に検討・分析を行ったわけではないので予断を含みますが)

#少なくとも、今の私には何のタイトルも挙げることができません。
##「あえて挙げれば」かろうじて一つぐらい挙げられないこともないですが。


 というのが私の現状認識なわけで、考え方が同じなのに意見が相違があると
すればおそらく現状認識の相違であろうと思います。



タイトル内容の多様性
--------------------

> そしてボクは、少なくとも語り部に関して言えば『柔らかい』良質なシステ
>ムであると理解しています。

 先のようなことが私の現状認識であるため、『柔らかい』タイトルが氾濫し
ている市場に、例え良質でも『柔らかい』タイトルを投入することに多様性は
無いと思うわけです。



遊び方の多様性
--------------

> やっぱり『プロレス的なものと相性が良い』ってことは決してデメリットで
>はなく、ただ『常に(どんなシステムでプレイしても)つきまとう』ようであれ
>ば、それは遊び方として偏りがある点に問題があるのだろうと言うことなんだ
>と思います。

『常に(どんなシステムでプレイしても)つきまとう』ことがあるように、実際
ゲーム(RPGに限らずジャンルを問わず全てのゲーム)のタイトルに拠らず、ゲー
ムにプロレス的なものを導入することは可能です。
#例えば、文庫のD&Dのリプレイがそうであるように。

つまり、『硬い』ものは『柔らかく』し易いわけです。

 一方、
 かつて語り部で『硬い』KRをやろうとして、結局まるまる1個の新しいゲーム
を作るのと変わらない労力だった、という私の経験から言えば、『柔らかい』
ものを『硬く』するのは困難(ユーザーであるGMに多大な負担を強いる)です。

つまり

『硬い』→『柔らかい』容易:『硬い』は『柔らかい』もできる
『硬い』←『柔らかい』困難:『柔らかい』は『硬い』ができない

なので、最初から『柔らかい』(=『プロレス的なものと相性が良い』)という
ことは、それだけで多様性が低い(=デメリット)ということです。


 結局、提供するタイトル(ルール)は、『硬い』=『非プロレス』の方が、マ
クロにおいてもミクロにおいても多様性のためには有用、と考えるわけです。


以上です。



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