[KATARIBE 27082] [KA] 「初めての語り部」サンプルセッション:技能の使い方・実践編

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage


Index: [Article Count Order] [Thread]

Date: Fri, 26 Dec 2003 16:51:47 +0900 (JST)
From: ごんべ  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 27082] [KA] 「初めての語り部」サンプルセッション:技能の使い方・実践編
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200312260751.QAA10692@www.mahoroba.ne.jp>
In-Reply-To: <200312100223.LAA30997@www.mahoroba.ne.jp>
References: <200312100223.LAA30997@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 27082

Log:	http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/27000/27082.html

2003年12月26日:16時51分47秒
Sub:[KA] 「初めての語り部」サンプルセッション:技能の使い方・実践編:
From:ごんべ


ごんべです。 http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/27000/27015.html の改稿版。



**********************************************************************
サンプルセッション:語り部での技能の使い方・実践編
==================================================

 語り部が初めてな人に体験してもらおう、慣れてもらおう、と言うときに、
技能の使い方の実践を兼ねて動かしてみてもらおう、と思うときがあります。

 そのための簡単な状況設定や、実践・レクチャーのノウハウは、これまで
あまり整理されていなかったように思います。
 そこで、コンピュータゲームで言うところのお試し版のようなものとして、
サンプルセッション用の状況設定とそのリプレイを用意してみました。

 無効化判定・難易度判定・強制力設定の三つの状況を設定して、流れで体験
してもらいクリアしてもらおう、というものです。
 初めてやる際に皆さん一番戸惑うところみたいなので、ひとつお試し下さい。

 今回はコードHA20「西生駒2003」の舞台及びキャラクターで説明しています。


サンプルセッションスタート
--------------------------

 以下、ゲームマスター=GM、プレイヤー=PL、と表記します。

GM    試してみよう。実験台になってくれる方〜?
PL    あいよ
GM    誰で
PL    判りやすい奴の方が良いかなぁ
      八代で行こうか

http://kataribe.com/HA/20/C/0047/
八代一輝(やしろ・かずき)


1−1 無効化判定
------------------

 まずは無効化判定。
 何らかの行為や力による強制を、拒絶したい・無いことにしたい場合の判定
を、語り部では無効化判定と呼んでいます。

GM    では
PL    あいさ
GM    八代君が屋上にいると
      体がなぜか柵のほうに引っ張られます。
      このままだと屋上から落ちて死んでしまうかもしれませんね。
PL    むむむ
GM    強制力は6ですので無効化してください。
PL    はいな。


1−2 技能、特徴、そして判定
------------------------------

 プレイヤーはまず、使用する技能と特徴を宣言します。
 GMから状況が提示されていますので、それに適した技能と特徴を使います。

PL    それでは、技能「運動能力:14」を使って無効化します。
GM    どうぞ
PL    特徴はつかって良いですかね。
GM    どうぞどうぞ
PL    では、「体力がある:2」を使用します。
GM    あい
PL    運動能力の技能値が14ですから、難易度6だと、2d6で10以下
      なら成功ですな。

 (2D6) = 5

PL    いえーい、成功。

 八代     :「ふんっ」

GM    では振り切りました。


2 難易度判定
--------------

 無効化判定とシステム上の考え方は同じですが、語り部では「立ちはだかる
障害(=難易度)を技能を使って乗り越える」判定を、難易度判定と呼んで
います。

GM    何か霊的な存在を探ることの出来る技能はありますか?

 プレイヤーはまず、使用する技能と特徴を宣言します。
 GMから状況が提示されていますので、それに適した技能と特徴を使います。

PL    武法術を使いたいですが、良いですか?
GM    OKです
      難易度4または8のどちらかを選択してください。
      難しいほうがいろんなことがわかります
PL    技能値15あるし……難易度8を選択します
GM    どうぞ
PL    特徴として、「融合した知識:3」を使いたいですが、良いで
      しょうか?
GM    どうぞ
PL    武法術:15で難易度8、特徴が融合した知識:3だから……
      2d6で10以下で成功ですね

 (2D6) = 3

GM    北東の柵際に
      やや強い浮遊霊がいます
      事故死した若い男、このようないたずらを続けたばかりに、もう
      浮かばれなくなってしまっている。

 八代     :「ふんっ……悪戯にしちゃぁタチが悪いなぁ」

PL    んー、ほっといたらまずそう?
GM    技能値は10〜12程度で、すべての人間に悪意があります。
      ほっといたら、屋上に出た生徒を無差別に引きずりそうですね。
PL    一般人なら十分に脅威ですねー


3−1 強制力判定
------------------

GM    追い払うなり何なり、この怪異を解決してください。
PL    お金にならんですが……払っちゃいましょうか
GM    戦闘で解決、ということですね?
PL    そうですね

 続いて、キャラクターが能動的に相手に働きかける場合。
 「プレイヤー(キャラクター)の望む効果を相手に強制する」という判定を、
語り部では強制力判定と呼んでいます。
 実は難易度判定や無効化判定も、強制力判定を受け側から見たものです。


3−2 戦闘、判定における余力の使い方
--------------------------------------

 戦闘も、「攻撃側の望む効果を相手に強制する」というものですので、強制
力判定の一種と考えます。(防御側は無効化判定を行います)

GM    ■■■戦闘1ラウンド■■■

GM    イニシアティブはそちらが常時優先です。
PL    技能値が高いですからね
GM    ちなみに技能値が同等なら特徴かダイスで決定です。
      ではどうぞ。
PL    では、武法術を使って、滅しちゃいましょう
GM    ほいほい

 八代     :「大人しく死んでろ」

 プレイヤーはまず、自分が望む効果を宣言します。

PL    隠し武器を使って、霊的に破壊します。
GM    あい

 続いて使用する技能と特徴を宣言します。
 自分が望む効果を実現するに適した技能と特徴を割り当てます。

PL    武法術:15と、特徴として
      「錫杖・独鈷などの武法具を隠して携帯している:2」
      を使います
GM    了解
PL    強制力は10とします。
GM    ういうい
PL    2d6で7以下なら成功ですね。

 (2D6) = 9

PL    むむ、振り直します
GM    どうぞ

 余力を使うことで、1点につき一回、ダイスの振り直しができます。

PL    余力は、体力を消費します。
      残り体力12となります

 (2D6) = 11

PL    えぇーい、もう一度―
GM    ふふ。本番でなくてよかったにぇ
PL    残り体力11になります

 (2D6) = 5


3−3 防御としての無効化、そして余力が尽きたとき
--------------------------------------------------

GM    ではその力を利用して引きずり込みます。
      引きずり込む11 悪意2 目標値3

 (2D6) = 12
 (2D6) = 7
 (2D6) = 4
 (2D6) = 4
 (2D6) = 8

GM    体力(?)が尽きたので無効化失敗。

 攻撃側が宣言した効果の無効化に失敗すると、防御側はその効果を受け容れ
なければなりません。
(この場合は「隠し武器を使って霊的に破壊」、強制力10)
 成功しないまま余力が尽きた場合も、成功させるすべを失ったと見なし、
効果が適用されます。

PL    わーい
GM    浮遊霊は滅びました。

 八代     :「ったく……金にもならん」

GM    **ミッションクリア!**

GM    てな感じ。


最後に
------

 表記3要素、霊的感知、難易度の選択、戦闘宣言の仕方など、セッションで
頻出の項目を網羅してると思いますので、HA20(西生駒2003)に限らず、他の
コードでも状況を流用してお試し下さい。
 トランプで言うところの、「ま、ま、やってみればわかるよ。とりあえず
ノーカンでやってみよー」というところを目指していると思っていただければ。

 上記のセッションはオンラインチャットによるテキストベースのセッション
が元になっていますが、語り部熟達者による1対1のやりとりで30分かかっ
ています。本当の初心者相手だと、用語・ルールの説明などが入るでしょうか
ら、もっとかかると思われます。ご注意下さい。
 開始前に1時間程度見込んでもらう必要があるでしょう。また、説明はGM
(及び特定の応援人)に任せ、他の人は観客に徹する方が、スムーズに行くと
思います。

 発案,構成,GM: みぶろさん
 PL出演   : ハリ=ハラさん
 協力     : 語り部メーリングリスト参加者の皆さん
 収録     : 2003年12月9日 TRPG.NET IRCチャンネル #西生駒 にて
 文書化    : ごんべ


$$

**********************************************************************




 ---------------------------------------------------------------------
http://kataribe.com/ 語り部総本部(メインサイト)
http://kataribe.com/ML/ メーリングリストの案内
http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/ 自動過去ログ
Log:	http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/27000/27082.html

    

Goto (kataribe-ml ML) HTML Log homepage