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Date: Tue, 23 Dec 2003 00:13:20 +0900
From: "Sakurai.Catshop" <zoa73007@po.across.or.jp>
Subject: [KATARIBE 27071] Re: [TRPGL] TRPGとビジネススキルであれこれ
To: "Kataribe-ml" <kataribe-ml@trpg.net>
Message-Id: <NGEFJBIMGAOGPFJLCLOMMEKGCBAA.zoa73007@po.across.or.jp>
X-Mail-Count: 27071
Log: http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/27000/27071.html
こんばんは、桜井@猫丸屋です。
先日、メーリングリストに流した件、IRCで頂いた指摘を折り込んで修正し
てみました。
(プラスWebzine用の前置きを入れてあります)
なおWebzineへ投稿の際には、さらにHTMLタグによる整形を予定しておりま
す。
お時間がありましたら確認,ご指摘などをいただけますと助かります。
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TRPGとビジネススキルであれこれ
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木枯らしに吹かれつつ道を歩く12月。
街はすっかりクリスマス一色。カップル達が肩よせて温もりを分け合う
ように歩くのを眺めておりますと何やらボクの心まで温かく──
なるはずもなく、プチテロリストになりかねない荒んだ目でショッピング
モールなどを歩いております。桜井@猫丸屋でございます。(長い挨拶)
今月のWebzineの特集はシナリオ作成。
──と思ってノウハウ記事を書こうかと思いつつ挫折いたしました。
まぁ、愉快で実用的な記事は他の方が書かれるだろう,ボクは自分のできる
コトをしようと気を取り直し。
今回は題して「TRPGとビジネススキルであれこれ」。
シナリオ作成からセッションの運営,果てはシステムの作成からサークル内
での共同作業まで、ビジネススキルを流用するとこんなに上手くいくという塩
梅の記事でございます。
とは言え。
こんな美味しいアイディアがボク一人の頭から湧いて出るはずもなく記事の
大半は普段、ボクがよく遊んでいる語り部のIRCチャンネルからログを頂いて
まいりました。
まずは最初に、快くWebzineへの投稿を許可くださいました語り部の皆様に
謝辞を送らせていただきますとともに、この記事に僅かでも瑕があるとすれば
その文責は一切わたくし桜井@猫丸屋に帰することを明記させて頂きます。
最初の一文は「GMに王道なし」
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さてはて長い長い前置きは終わり。これより記事の本文が始まります。
場所は、語り部系のIRCチャンネルの一つ「#西生駒」,時は折りしもオンラ
インセッションが終わった直後のこと。
GMを終えたmiburoさんが、他の参加者の皆さんにGMをやってみようと呼びか
けたところから──
[miburo] 私はまともにやったのは高校三年間、すべてプレイヤー。GMなど
やってみると案外何とかなるもんです。
やりたい人、求む。相談にははりにゃが乗ります(ぉ
[hari] 割り切ればそんなに大変じゃないとみぶろさんが教えてくれます
短時間セッションにする気で見ればロールたんのネタ(*1)も、
結構つかえる
[miburo] うん。組み合わせ次第で長くも出来る
[hari] うんうん。私が振ったのも、5分で出来た。
[miburo] 終わったあと予定していた障害、真相へのヒント、アプローチ法
予想アクション等をまとめてMLに流すと、なんかええことあるん
じゃろうか。
[hari] ありそうだね
[miburo] GMを目指す人へのヒント、あるいはプレイング技術の向上とかに
利用するなら、やってもいいのではないかと思った。
[hari] 「あー、そんなもんか」と
[sf] うんうん。そしてWebzineの記事にももってこい。
[miburo] ああ。ちょうど12月のテーマでしたね。 <うぇぶじん
3回やって「GMノート」を流し、PLさんたちの感想をもらいつつ
まとめるとそれっぽくなるかも。
「みるみるうちに英語が耳に入ってくるようになりました」
「ふと思いついて買った宝くじがまさかの大当たり。ホント凄い
効果です」
[Catshop] 何を売りつける気ですか(笑)。
[Luna] GMののうはう
……ってそういう本はあるのかなぁ
[KyrieNote] 最初の一文が「GMに王道なし」な気がします。
【この項のまとめ】
・GMは案外気楽に始められるぞ
・Roleちゃんのランダムジェネレータはシナリオのネタをくれるぞ
・miburoさんは何か売りつける気だぞ(嘘)
・GMに王道はないらしいぞ
*1 ロールたんのネタ
月刊TRPG.NET 10月号の記事「偉大なるロールお嬢様を称える小文──ある
いはIRCにおけるRoleボットの諸機能について」および「Roleランダムジェネ
レータ表」を参照。
要するに語り部系のチャンネルに常駐しているRoleさんは、シナリオのネタ
になるようなイベントを適当に生成してくれる機能がある──と言うことなん
であります。
ビジネススキル転用でTRPGもスキルアップ
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前項の話題の「GMののうはう……ってそういう本はあるのかなぁ」の一言か
ら話題は思わぬ方向に流れていきます。
[Luna] 意外にビジネススキルが生きるかもしれないゲームマスターの
ノウハウドゥハウ
[miburo] ビジネススキルはプレイヤースキルと互換性がありますよ
目標を立て
達成するための効率的な手段を
限られたりソースから探してくみ上げ
仲間達と調整しつつ
情報を入手し
達成。
[Luna] 上司や中間管理職のスキルならゲームマスターと互換性あるかも
[Catshop] 現場レベルでも──
課題達成・問題解決のための計画作成
進捗管理
時間管理
突発イベントへの対応などなど──
幾らでもGMと共通するスキルはありますな。
報告書を書くスキルなどもプレイリポートの形で流用は可能。
(↑キャンペーンの場合には重要,別にGMがやらんでもいーこと
ですが)
[miburo] 時間管理は意外と出来ない人が多い。<社会で。
[Catshop] # ボクも全くダメで苦労しました。今も、苦手ではありますが。
# > 時間管理
[sf] 『できる男が選ぶ生き方ビジネスダディ』
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-sf0023&bibid=02018512
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/487771071X/trpgnet0e-22
[sf] も参考に(くくく)
[sf] > 動機づけ、チームづくり、共感、交渉、計画などのビジネス
> スキルを、子育てに生かす。既に確立されているビジネス・
> コンセプトを父親が直面する問題に応用。
> 仕事と家庭の対立や、時間の管理などの難問にも取り組む。
【この項のまとめ】
・目標立案から達成までのビジネスのプロセスはプレイヤーをやる時にも
転用できるぞ
・計画作成,進捗管理,時間管理は予想外の出来事の対応など現場レベルの
日常の仕事の仕方はマスターする時にも役に立つぞ
・ビジネススキルは子育てにも役立つらしいぞ
ほう・れん・そう でセッションを円滑に
-------------------------------------
ここから先、社会人の人はもちろん、遠からぬ未来に社会人になっていく
学生の皆さんにも必見です。
ビジネスの基本スキルに関わる話題と書籍の紹介が続きます。(もちろん、
TRPGにも役立つ話ですよ)
[Catshop] ちなみにプレイヤー,GMともに重要なのが“ほう・れん・そう”
のスキル。
[Luna] ほう こく れん らく そう だん?
[Catshop] いぇーす。これくとーる
面白いコトは言えなくても“ほう・れん・そう”が上手くこなせ
ていれば面白いセッションは成立しましょう。
少なくともセッションをぶち壊しにしたり、最悪のタイミングで
最悪のコトを言って場を白けさせる可能性は低くなります。
まだまだありますよ。
製造業でよく言われる“見える化”とか。
[miburo] 製造業は命や衛生とかに関わる分、かなり考えられた手法を使い
ますね。作業員の意識レベルをあげるのが困難ですが。
[Catshop] TRPGで言えば、他のメンバーの意識レベル向上──ってトコロ
ですかねぃ。
[Luna] まぁ数をこなすのが一つの方法ではありますネェ
<何かを学ぶというか習得する
[miburo] うん。慣れるのは慣れます
[Catshop] 「製造業から学ぶTRPG100の鉄則 ─ できる人はココが違う!」
とか。(←ふっと思いついた)
[miburo] うはは
[Luna] 製造業の皆さん、がんばってください
姉妹本として「営業職から学ぶ〜」とか「中間管理職から〜」
なども(リリース予定なし)
[miburo] ちらっと前に #もの書き で出てきた「勝つための状況判断学」
は買ってみた。
[sf] 勝つための状況判断学
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-sf0023&bibid=02383575
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569632645/trpgnet0e-22
[Catshop] どーでした? TRPGに役立ちそうでしたか?(ぉ
[miburo] まだ全部読んでない(w
[Luna] トヨタと日産だとどっちがいいのだろう
[miburo] なにがです?
[Luna] ビジネス本
うちのビジネススキル講師(の一人)は日産の社長をやけに押して
いたからなぁ
[sf] 再建とV字回復が凄かったからねえ。>日産のゴーン
どうやって立て直すか、CEOがなにをするべきか
という意味では大変参考になるかと思います
[miburo] コンサル好みですな
[Catshop] 真面目にビジネス本として読むなら、両方を読み比べて自分の
仕事に置き換えた上で捕らえる必要がありましょう。
[sf] でも、どっちにしても大企業の戦略なので
役に立てたいならもっと小さいほうが。
[Catshop] あ、なるほど。確かにそれはご尤も。> 小さい方が
【この項のまとめ】
・「ほう・れん・そう」は大切だぞ
・数をこなすのもスキルアップの方法の一つだぞ
・日産のゴーンはコンサルタント好みの大逆転だぞ(←TRPGと関係ない)
【この項のもう一言】
「ほう・れん・そう」のお話をもう少し。
プレイの現場でも、これを全く意識してない人が多くて困ることがままあり
ますよね。「そんなの当然、わかってくれてるもんだと思ってた」みたいな
感じで。
TRPGでは、コミュニケーションを通じてゲームが進んでいくものですから、
このあたり気を使って遊ぶとトラブルも減りますし、もっと楽しく遊べるよう
になるんじゃないかと思います。
全体最適で良い仕事を最小コストでしよう
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ビジネス書の関連で話題が続いていきます。
[Luna] まぁ興味のある業種とか企業のビジネス本からはいっていくのが
いいのかもなぁ、とか
[sf] そーですねえ。まあ沢山ありますからなー。ザ・ゴールのシリー
ズは面白かった。TOCの合理性は素晴らしい。
ただ、プロジェクトと言える規模でないと意味は無いことだけど
[miburo] くう。握ったことないなぁ
俺にプロジェクトの次席参謀をやらせろー
[sf] あれでTRPGに応用が効くのは、2巻の
ザ・ゴール2 思考プロセス
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-sf0023&bibid=02121701
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478420416/trpgnet0e-22
[sf] これの問題を解決するための思考プロセスはたいへん便利です
大いに活用しております
[miburo] ふいんふいん
御大のプロセスは合理的だからなぁ
[sf] TOCってのは要するに「部分最適を目指しても全体最適が得られ
ないことがある」ので「キャッシュフローが最大になるように
工夫せよ」というものです。
そのためにボトルネックの効率が最大になるようボトルネックの
前にバッファを置く。製造ラインなら仕掛品,プロジェクトなら
予備時間。そして「ボトルネック以外のところの効率を上げる必
要はない」ということ。
効率を上げるためにコストが増えたりしたら、たとえ時間あたり
生産効率が上がったとしても無駄であり、会社にとっては損害を
与えていると。
[gombe] ふうむ
[sf] よく考えるとそのとおりというところでコロンブスの卵なんです
よね。
[gombe] 全体効率こそ命、なのですね
[sf] エリヤフ・ゴールドラット著作リスト
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_result_book.cgi?aid=p-sf0023&srch=4&st=&auid=120002063140000
[sf] そーですね
[gombe] 布陣というか。
そう言う風に自覚しながら仕事したことは、残念ながらほとんど
ないなあ
【この項のまとめ】
・ビジネス書籍は興味のある職種・業種のものから選んでみるといいぞ
・TOCの思考プロセスがとっても合理的だぞ
・全体最適のためには、ボトルネックを中心に効率を上げていくと良いぞ
(それ以外のところでコストを使っても効果が出にくいぞ)
【この項のもう一言】
このあたりはシナリオ作ったり、ゲームをデザインしたりする人向けの話題
かもしれません。
プレイヤーとして問題解決型のセッションに挑む場合にも参考になるかな?
あとD&Dなんかで、如何にパーティのリソースを最大限生かして儲けを最大化
するか──なんて遊び方も楽しいかもしれません。
バッファを作ってダレないセッションをしよう
------------------------------------------
ここで話題の中心はザ・ゴールに移って行きます。
[sf] ザ・ゴールの第1巻では、それは工場単位での生産効率の話でし
た。それを最大化するためには、最大生産効率を左右する部分を
無駄にしないこと。そのためにどうするか。という話。
[gombe] 現場の人間にしてみれば、「にげちゃだめだにげちゃだめだ」の
方がなんぼか自分の尻を叩く力になる(ぉぃ
[sf] 個別にそういうので叩いても無駄というか
現場の人間がそれぞれ真面目にやったとしても起きる問題を解決
できるわけです。
[gombe] うん、自分を叩く場合以外にはあまり効果はない。
[sf] 事故や不具合は必ずあるわけで、それが全体の効率に影響するの
はボトルネックが遊んでしまう時だけであると。
[gombe] ふむ
[sf] だから実はボトルネックに影響しない問題は些細な問題である。
でまあボトルネックに対する影響を軽減するために、ボトルネッ
クの前にバッファを作るわけです。
[gombe] 常に流れていないと効率が落ちる部分は常に万全に流せていない
といけない、と言うわけか
MDの再生原理だ(w
[sf] 製造機械なら、前工程でなにかあっても最大復旧予測時間まで
ボトルネックの作業が止まらないように、ボトルネックの前に
半製品の在庫を置く。
というわけです。
[gombe] ふみふみ
戦略的な部署の場合は「相手とよくしゃべれ」ってのは、よく
言われるけどねー
[sf] たったこれだけで、だいぶ生産効率は上がるらしいです。
[gombe] 生産に繋がる部分はそうだよねー
【この項のまとめ】
・「逃げちゃダメだ──」は本人には効果あるけど回りには効果が少ないぞ
・ボトルネックの前にはバッファを置くといいぞ
・ボトルネック意外は目を瞑っても案外イケるぞ
・そして「相手とよくしゃべれ」だぞ
【この項のもう一言】
シナリオを組むときにダレてしまいがちな人は、このへんを参考にすると
良いかもしれません。
特にシーン制シナリオの場合には、シーン=工程と置き換えるだけで、その
ままノウハウが活かせると思います。
生産効率=セッションのテンポの良さ、という感じで。
相手を理解すればWin-Winな結果も導ける
-------------------------------------
[sf] 第2巻は問題解決のための思考プロセスなわけですが。工場単位
ではなく倉庫や市場なども含めた最適が必要であるという話。
そしてそれを、ビジネスに忙しくて疎外されたと思い離婚を考え
さえした、妻子との問題の解決にも応用するという話。
製造効率を求めて、ラインの組み替え回数を少なくして大量生産
すると在庫が一括して増えるわけです。
それが倉庫にたまり、在庫が増え、財務状態が悪化する。
[gombe] ふうむ(汗
[sf] このへんわかりますかね
[gombe] 小出しにしないわけですな
どかんと作ってしまうと
[sf] 量産効率だけを考えるならまとめて作成したほうがいいけど、
まとめて作成したものが市場でまとめて必要とされるわけでは
ないので、品切れを防ぐためには切り替えタイミングが長い分
だけ在庫を多めに保持する必要があるわけですね。
そして売れ行きは常に予測どおりではないため、売れずに余り
つづける在庫が増え、しかも売れ筋の商品は在庫切れになって
顧客が不満を抱くと。
[gombe] ふむふむ>顧客不満
そっちもあるんだな
[sf] 工場は最大の生産効率をめざし、倉庫は商品の確実な出荷を
目指す。どちらも最適を追い求めた結果在庫が増えて資金繰りが
悪化する。
[sf] というしかけです。
[gombe] ふむむ
[sf] しかも顧客の必要なものが届かない。
[gombe] 夫婦の話に置き換えれば
どかんと仕事をすると、ストレスが小刻みに溜まらず一気に閾値
まで上がって危険です(ぉ
と言う話か(乱暴なまとめ
[sf] まあ妻子の話は、ちゃんと話を聞いて、自分と相手との対立点を
理解し分析し、前提を再検討することでWin-Winな結果を得ると
いう方法論を実地適用する話でした。
[gombe] # 前提を再検討し理解してもらうのが難しいのです(げふげふ
# 特にこじれた後の場合は(滅
[sf] # そのための図示しての検討方法とかがあるのです
[sf] でまあ工場と倉庫について、企業として全体を最適化すると。
生産効率を落してでも品切れの予測される製品を優先する。
倉庫は各地に中規模の倉庫を置くのではなく、工場側に大きめの
倉庫を置いて、各地には小さめの倉庫で品揃えを豊富にし顧客に
即座に届けられるようにする。
[gombe] ふみふみ
TRPGで言えば、時間配分の話に繋がるんだろうなー
[gombe] あるいは、各プレイヤーへの応対時間配分とか
[sf] これは工場から倉庫、倉庫から顧客へのボトルネックをすくなく
するため。
各地の倉庫へは売れたものだけを追加で補填して、工場の近くの
倉庫で地域ごとの売れ行きの違いを吸収するというしかけ。
部分最適と全体最適のTRPG向けの話……キャラクターを個人個人
が最適化するよりも、パーティ全体での最適化をしたほうが効果
的だとか。そんなのもあるのだろうか。
[gombe] それは感じることはあるねー
【この項のまとめ】
・仕事のしすぎは離婚の元だぞ(違)
・交渉・調整の基本は「自分と相手の対立点を理解・分析・共有」してお互い
利益のある結論に落とし込む(Win-Winな結果を得る)ことだぞ
・大量生産(=プレイヤーそれぞれにまとめて時間を使って暇な時間を増やす)
やり方は顧客不満足の元だぞ
・パーティの戦力も部分最適より全体最適なんだぞ
【この項のもう一言】
このあたりもセッションのテンポに関わるお話ですね。
あとセッションの現場でよく見られる「一方的なゴリ押しの交渉」なんかを
解消するヒントも含まれてますね。「自分と相手との対立点を理解し分析し、
前提を再検討することでWin-Winな結果を得る」ってあたり。
この辺、うまくできるプレイヤーさんは回りからの評価も一枚上になって
きます。
プロジェクトの期間短縮の話なんかも
----------------------------------
[sf] チェンジ・ザ・ルール!
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-sf0023&bibid=02218363
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478420440/trpgnet0e-22
[sf] 倉庫の在庫の話はこっちだったかもしれない
クリティカルチェーン
http://www.bk1.co.jp/cgi-bin/srch/srch_detail.cgi?aid=p-sf0023&bibid=02366670
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478420459/trpgnet0e-22
[sf] 製品開発プロジェクトにかかる時間の短縮のために応用する話。
[gombe] それは気になるなあ。参考にしよう。
[sf] 簡単に言えば……プロジェクトの各要素ごとに時間を見積もる
時に、担当者は90%うまくいく時間で見積もってしまうけど。
それだと締切まで怠けてしまう、予定よりはやく終わっても次に
引き継がれないので時間が無駄になる、などによりプロジェクト
全体の消費時間が累算よりも大きくなってしまう。
これが予定通りにプロジェクトが実行できない理由である、と。
なるほど、言われてみればその通りというやつです。
セッションで言えば、各シーンや各段階の時間の見積もりを足し
た時間によって終了時間を予測すると予定より伸びてしまうこと
が多いというやつです。
[gombe] 試行錯誤も含むしねえ。>実際のプロジェクトの時間
[sf] 解決策は、各要素ごとの予測時間を予想遂行率50%の時間で見積
もる。
そして、それぞれの要素ごとに余った予備時間の総計をプロジェ
クト全体の最後に置く。
こうすることで、予定より長引く50%のプロジェクト要素での
遅延はプロジェクト全体の予備時間により吸収されるわけです。
[gombe] 自社工程ならそれでいいんだけどねー。外注だと、予備時間を
想定しないで工期見積もりさせることが多いな。
[sf] 問題なく終わった50%の分は、予備時間を消費しないと。
[gombe] 発注額に関わるからねえ。
かくして外注の苦しみが積もるばかり、と(滅
[sf] そしてさらに複数の工程がある場合には、ボトルネックになる
作業との合流点に予備時間を置く。
[gombe] ふむ。そこで時間的にもバッファをとる、と。
[sf] 外注に予備時間を想定しないで発注するというのは、発注元に
とっては予備時間を想定しないだけですよね。発注された側は、
安全に終わらせられるように見積もるわけです。
そのあたりの対策もちゃんと織り込まれてます。
[gombe] 発注側は発注時の見積もりで終わるように期待するよね。
受注側でもそのように予備時間を織り込んで見積もるべし、と
いう論法でいいのかな。
[sf] 受注側が90%成功を見込んで、予備時間を織り込んで「これこれ
かかります」とやると時間がかかるうえに伸びる公算が高いと。
[gombe] うひ
[sf] それにさらにバッファを適切に適用したら時間がかかりすぎる。
なので、確実でなくても短い時間を(時間を短くする変わりに
高く)約束させて、こちらで吸収できるようにする。
とかそんな話。
[gombe] ふうむ。テクだ。
[Luna] なにやら難しい話がたくさんでましたが
こういう話がうまくまとめられるといいんだろうなとか、思って
います
[sf] うみうみ
【この項のまとめ】
・各要素の時間見積りは50%,残り50%の分は全部、最後にバッファに置くぞ
・複数の工程が並行する場合は合流地点でバッファを見積もるぞ
(どちらかと言うとプレイヤー側のミッションクリアの行動計画に使うぞ)
・外注に仕事を出すときは最初から短い納期に高い対価で対応だぞ
(同人誌の作成やグループでのシステム作成などに向くぞ)
【この項のもう一言】
スケジュール管理のお話。これもシナリオ作成段階で時間オーバーを防ぐ
時に使える方法論ですね。(それよりはむしろシナリオ作成のスケジュールの
管理に使った方がいいかもしれません(笑))
ちなみにオリジナルのTRPGシステムを開発したい人なんかも、この辺りを
抑えておくだけでぐぐっと違ってくるかと思います。
あとサークルとかで、共同で作業される方にも。
解説
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2003年12月01日未明、#西生駒(語り部の背景世界の一つ、西生駒2003用の
IRCチャンネル)にて。
ビジネススキルは、TRPGにも活かせるというお話。
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