[KATARIBE 26906] [HA06P]エピソード『帰り道でにわか雨』

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Date: Fri, 31 Oct 2003 20:01:19 +0900
From: Paladin <paladin@asuka.net>
Subject: [KATARIBE 26906] [HA06P]エピソード『帰り道でにわか雨』
To: kataribe-ml@trpg.net
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 ぱらでぃんです。

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エピソード『帰り道でにわか雨』
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登場人物
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 宇多 楓    :買い物帰り。
         http://kataribe.com/HA/06/C/0264/
 雨降 蓮太郎 :苦労してる新婚(?)さん。
         http://kataribe.com/HA/06/C/0271/

ふった
------
 雨降     :「……ふぅ」

 自転車をガードレールにもたせかけて、汗を拭く。

 雨降     :「まだまだ暑いな(ふきふき)」
 雨降     :「こういうときに限って降ってくれないものだが……とっ
          とと帰るか」
 楓      :「(前方から歩いてくる)……久しぶり」
 雨降     :「おや。最近とんとご無沙汰だったが」
 楓      :「そうだったかな」
 雨降     :「しばらく見かけなかった気がする……ああいかん」

 木の下へ退避。

 雨降     :「雨のことを忘れた途端にこれだ」

 あっというまに怪しげな空模様

 楓      :「マーフィーの法則かもしれない」
 雨降     :「雨のことを考えなくなると雨が降るが、雨を止ませるた
          めに雨のことを考えても効果がない(笑)」
 SE      :ごろごろごろ……ざああああ
 楓      :「なるほど」

 雨が降り出すとともに遠雷が聞こえはじめる

 雨降     :「今日は大盤振る舞いのようだ。木の下で大丈夫かな」
 楓      :「困った困った(折り畳み傘広げてる)」
 雨降     :「傘は大丈夫かな」
 楓      :「実は日傘」
 雨降     :「落雷除けは多分守備範囲外だ」
 楓      :「その木があるし」

 微妙に離れてる。

 雨降     :「どこかへ屋根のある場所でも……ああ、あそこはどうだ
          ろう」

 ちょっと離れた場所にあるトタン葺きのバス待合室を見つける。

 楓      :「行こう行こう(傘を渡す)」
 雨降     :「私はいいから(びにーる風呂敷)」
 楓      :(傘をさしてバス停に行く)
 雨降     :(自転車を押してバス停へダッシュ)
 雨降     :「……ああ、もっていかれた」

 雨の路面に風呂敷べったりとへばりつく。

 楓      :「(取る)まだ使うのか?」
 雨降     :「いや。持ち帰って処分するよ」
 楓      :(渡す)
 雨降     :「ありがとう」

 自転車の籠に突っ込む

雨やどり
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 雨降     :「……参ったな。早く帰ると約束したんだが(ふきふき)」
 楓      :「そういえば遊びに行った時小さいのがいた」
 楓      :「(指輪を見る)その子と?」
 雨降     :「小さいの?どっちだろう」
 雨降     :「(指輪見て)……ああ、これ。ちょっと早いが虫除けだそ
          うだ(てれてれ)」
 楓      :「小学校行きたいとか言ってた方」
 雨降     :「え?ああ、囲は正式に養子にした。一昨年の暮れだから、
          もう1年半以上になるかな」
 楓      :「そうか。あっちと結婚したと思ってた」
 雨降     :「……まさか。いくらなんでも子供相手にそんなことは」

[lokai]   # 何か微妙に誤解が生じているようです
[lokai]   # ひょっとして楓さんはぐりこ君のことを。
[PaLiLitH] # いえ、その認識で正しいと思います。
[lokai]   # 囲ちん大成長と誤解?
[PaLiLitH] # さあ?
[PaLiLitH] # 成長が抜けてるかもしれません。
[lokai]   # ギャー>抜けてる


 楓      :「冗談冗談」
 雨降     :「心臓にわるい冗談だ」
 雨降     :「そういえば……君は会ったことがなかったろうか。うち
          に遊びに来ていた、その……青い髪の」
 楓      :「ああ、あの」
 雨降     :「あれからいろいろあってね。その。まあ」
 楓      :「養子に?」
 雨降     :「いや。こういうことに(指輪)」
 楓      :「なるほど」
 雨降     :「いまのところは、半分一緒に暮らしているような状態だ」
 楓      :「なかなか古風かもしれない」
 雨降     :「古風?どのあたりがだろう」
 楓      :「通い婚」
 雨降     :「通っている人間が男女逆ではあるが。娘ともども、ずい
          ぶん世話になっている」
 楓      :「同居するよりその方がいいかもしれない」
 雨降     :「いずれ正式に籍を入れたら、同居するよ。いまのままで
          は彼女の負担が大きすぎる」
 楓      :「そうか」
 雨降     :「……とっとと籍を入れておきたいところだが、そうもい
          かなくてね」
 楓      :「いろいろと面倒だ」
 雨降     :「仕方ないさ」
 楓      :「同居しないとお互い負担になるし、したらしたでまた(遠
          い目)」
 雨降     :「そういえば、このあいだ環君に会ったが」
 楓      :「という話を考えた。ん?」
 雨降     :「いや、環君。お札を配って歩いていたが……あの子も苦
          労性だね」
 楓      :「あれは観客になりきれないから」
 雨降     :「ん?(ごそごそ)おや。ぬるいが、それでもよければ(缶コ
          ーヒー)」

 ポケットに入れたまま忘れていたもよう。

 雨降     :「観客?」
 楓      :「ありがとう(飲んで一息)厭がる癖に結局断れない」
 雨降     :「環君にしてみれば、なにかあっても強く言えない立場で
          はあるのだろうな」
 楓      :「よく知らないが、そうらしい」
 雨降     :「主張して通らないわけでもないのだろうが……損な性分
だね。ひとのことは言えないが」

 雨をぼーっと見ながら。

 楓      :「それに、巻き込まれたら娯しみだすし」
 雨降     :「楽しんでいるようには見えなかったが、そんなものか」
 楓      :「関わりだしたら生き生きする癖に、終わったら死んだよ
          うになる」
 雨降     :(色々言っている割には、大事にされているのだろうか)
 雨降     :「生き生きしているところは、まだ見たことがないかもし
          れないな」
 楓      :「私がそう感じるだけかもしれない」
 雨降     :「虚脱しているか、疲れているか、どちらかの姿ばかり見
          るが……暇でない時に会わないだけかな」
 楓      :「とても生き生きと、雑巾がけした後すぐに洗濯物を取り
          込んだりする」
 雨降     :「……それはこき使われているとは言わないだろうか」
 楓      :「そうともいう……そういえば(ごそごそ)」

やんだ
------
 雨降     :「ふむ?」
 楓      :(フェイスハガーのフィギュアを取り出す)
 雨降     :「……これは一体」
 楓      :「フェイスハガー」
 雨降     :「それはわかるのだが」
 楓      :「小さいのに(渡す)」
 雨降     :「(受け取る)あ、ありがとう……今晩あたり、顔にくっつ
          けられそうだ」

 顔の上にかざして空を見上げてみて。

 雨降     :「……ああ。雨がやんだか」
 楓      :「遊べるからこっちよりいいと思う(レザーフェイスのフィ
          ギュアを見せる)」
 雨降     :「それはさすがに怖がるかもしれない」
 楓      :「そろそろ帰るかな」
 雨降     :「私が出るとぶり返すかもしれないから、先に出て貰える
          かな」
 楓      :「すまない」
 雨降     :「そろそろ学習してきたよ(笑)……気をつけて」
 楓      :「では(去る)」
 雨降     :「また会おう(バス停から手を振る)」

時系列と舞台
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2003年晩夏、野原にあるバス停で。

解説
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久しぶりに雨降に会った楓。

関連作品
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