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Date: Mon, 8 Sep 2003 14:11:09 +0900 (JST)
From: ハリ=ハラ <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 26608] [HA06L] チャットログ : 『アンバランス』後編
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200309080511.OAA07830@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 26608
Web: http://kataribe.com/HA/06/
Log: http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/26600/26608.html
2003年09月08日:14時11分08秒
Sub:[HA06L]チャットログ:『アンバランス』後編:
From:ハリ=ハラ
ども、ハリ=ハラです。
アンバランスの後編です。
落ち着きを取り戻した真夜さんに、忌野と遙さんが色々とアドバイス。
しかし、改めて人ではないことを突きつけられたとき……
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チャットログ:『アンバランス』後編
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登場人物
--------
神楽真夜:覚醒途上にある人狼。人と獣の境界に、心の均衡を見失う。
忌野朱里:焔使いの大男で、真夜の友人。自宅に真夜が運び込まれた。
西園寺遙:中国拳法を使うおねーさん。真夜を受け入れる友人。
自己理解を
----------
忌野 :「精神的に……コントロールできるように、呪をかけるも
:……良いかもしれない」
真夜 :「……」
:「……呪……」(ちょっと厳しい顔)
忌野 :「……呪い、とは違う」
[hari] ぽんぽん、と頭を軽く撫でて
真夜 :「……」
遙 :「──悪くないかもしれない」
真夜 :「……」(ちょっと涙)
忌野 :「いやなら無理強いは……」
遙 :「いや、呪の方ではなくてね」
[hari] 手をぱたぱた振る
遙 :「真夜ちゃん、本格的に中国拳法をやってみないか?」
真夜 :「──?」(首をかしげる)
忌野 :「???」
真夜 :(……にしても、二人がこんなに考えるってことは……重
:症なのかなぁ……)
遙 :「中国拳法では、心意体の三合と言って、心と意識,それ
:から身体の調和を重んじる」
真夜 :「……」
遙 :「真夜ちゃんの中の人狼の力を調和させるのにも、役に立
:つかもしれない」
真夜 :「……」(考えている)
:(調和すると……どうなるんだろう……)
:(今の心のまま、うまくやっていこうところに無理があっ
:たのかな……)
遙 :「今の真夜ちゃんの暴走は、心のバランスが崩れたときに
:起こってるような気がする」
真夜 :「……」(だまってうなづく)
遙 :「バランスが崩れた時に、人狼の力──その太極図の黒い
:部分の面積が広がって──」
:「人狼化が始まるんじゃないかな?」
真夜 :「……そうかも……しれない……」
:「……時々試しに」
忌野 :「…………?」
真夜 :「……自分の意志で人狼になれるか……とか考えるんだけ
:ど……そういうときに人狼になったことがない……」
遙 :「そういう時は、真夜ちゃんの意識が強いからなんだろう
:ね」
真夜 :「……自分の覚えている限りだと……自分の意識が何か別
:の方向に向いた時に……抑えきれなくて……変わってしま
:うみたい……」
:「……うん……」
:「……いまのこの姿……自分の思うとおりに動かない……」
忌野 :「……ふむ……」
真夜 :「……自分の身体じゃないみたい……」
遙 :「大丈夫。慣れるまでの間だけだよ」(また包むように後ろ
:から抱く)
真夜 :「……!」(照)
遙 :「こわがってたら、負けちゃうよ?」
真夜 :「……遥……さん……や……やめ……」
:(どきどきどきどきどきどき)
[Catshop] なぬっ。こんなことで変わっちゃうんですかっ(笑)。
遙 :「──」(慌てて手を放す)
真夜 :「……あっ」
:「……すっ……すみませ……」
遙 :「やっぱり不安定だね」(苦笑い)
:「謝らないの。今のはわたしが不用意すぎたよ」
真夜 :(首を横にふる)
忌野 :「瞑想法なども……やったほうが良いかな」
真夜 :「……めいそう?」
忌野 :「セルフコントロール……しやすくなるかもしれない」
真夜 :「……セルフコントロール……」
遙 :「そんなに堅苦しく考えなくても良いと思うな」
忌野 :「そうか……(ぽりぽり)」
遙 :「眠る前に、部屋を暗くしてじっと自分と向き合ってみる
:──最初はそのくらいで構わないと思うよ」
真夜 :「……いつかは……自分自身と向き合わないといけないの
:かもしれない……」(ぼそっと)
:「……実は……まだ……」
:「……カガミも……」(ぼそっ)
:「……恐くて……」
遙 :「──そう、だね。きっと」
真夜 :「……今の自分がどんな顔なのかすら……」
忌野 :「……綺麗だが?」
遙 :「いま、見てみる?」
真夜 :「……う……」
遙 :「(綺麗──か)」
[Catshop] 遙の心中に細波(笑)。> 綺麗だが
ぎゃーん(涙)
波紋がひろがってるー
忌野 :「……鏡がない」
遙 :「コンパクトでよければある」
真夜 :「……」
遙 :「──けれど、まだ怖いなら無理強いはしないよ」
真夜 :「……いつかは……みなきゃ……いけないから……」
忌野 :「……出ていようか」
遙 :(真夜ちゃんが、自分で見ると言うのを待っている)
真夜 :「……コンパクト……貸してもらえますか……?」(震え
:る手を差し出す)
遙 :「はい」
[Catshop] 渡します。
[Luna] 受け取ります。
真夜 :(震える手でコンパクトを開ける(とりあえずまだ姿は映さ
:ない)
:(深呼吸一つ)
遙 :(静かに、優しい目で見守ってる)
[Catshop] そして忌野君はきっと出損なって困ってるに違いない(笑)。
おろおろおろ
真夜 :(震える手でゆっくりと顔のほうへ……)
[hari] うふ
真夜 :(どきどきどきどき)
[Luna] コンパクトの鏡に映ったのは、金色の獣の瞳、犬歯の鋭い口、大
きな獣の耳……そして顔中毛だらけの……
真夜 :「……!」(つい手に力を入れてしまう)
:「……あ……あ……」
遙 :「目を逸らしちゃダメだよ」(静かな声で)
真夜 :「……う……うそ……」
:(コンパクトを持つ手が震える)
遙 :「わたしは、その姿も綺麗だと思う」
:「金色の瞳も、艶やかな毛並みも」
真夜 :「……あ……あう……」(言葉が出ない)
:(手で顔を触る)
:「……毛……毛が……」(全身が震える)
遙 :「(──ダメか。受け入れられる様子じゃない)」
:(もう一度、後ろから包むように抱く)
忌野 :「…………」
遙 :(真夜ちゃんの手を包み込むように、コンパクトを閉じる)
:「──ごめん。わたしの考えが甘かったみたいだ」
真夜 :「……ち……ちがいます……」
:「……遥さんは……悪くない……」
:(全身の震えが止まらない)
遙 :「──」(無言。ただ、真夜ちゃんを抱く手の力を少しだ
:け強める)
[hari] さあ、どうしよう
さらに忌野が抱きしめるか(ぉ
[Catshop] うわはは。錯乱してる場合じゃっ(笑)。
真夜 :(獣……というよりも、"闇"の気配が強まる)
忌野 :(正面から、遙さんごと抱きしめる)
[Luna] 逃げるに逃げられなくなってしまった(苦笑)
確保完了(ぉ
漏れ出す闇
----------
真夜 :(……このまま……なにもかも……忘れてしまいたい……)
忌野 :「……急ぎすぎない……」
[Luna] 一番錯乱しているのは真夜ちゃんに違いない
遙 :「──負けちゃダメだよ?」(耳元で囁く)
真夜 :(……なぜこんなに苦しい……?)
遙 :「そう。忌野君が言う通りだね。少し急ぎすぎたみたいだ」
真夜 :(強い力で二人を振り払おうとする)
遙 :(放さない)
忌野 :「……今は……灯もなく、杖も無き荒野にあれど……杖を
:握り……灯を点し……夜明けへ歩こう……」
遙 :「向こう側には行かせない」
忌野 :「杖も、灯も求めず……諦めて座り込むな……」
真夜 :(今までとは全く違う声で)「……ハナセ……」
遙 :「忌野君の言葉に耳を傾けるんだ」
:「自分に──負けちゃいけない」
真夜 :「……」
:「……ナゼ……」
忌野 :「誰もが……闇を抱えて歩く……俺も……遙さんも……」
遙 :「──」(無言で、ぎゅっと真夜ちゃんを抱きしめる)
真夜 :「……!」
忌野 :「目を閉じるな……手を伸ばせ……その手を掴む人が居
:る……」
遙 :「真夜ちゃんが望むなら、わたしは杖になろう。忌野君は
:灯になってくれるだろう」
真夜 :「……ナゼ……ソコマデ……我ヲ拒ム……」
遙 :「でも諦めて座り込むことは許さない──」
忌野 :「お前だけでは……生きて行けないから……今は眠れ闇
:よ……」
真夜 :「……ヤット……目覚メタ……ノニ……」
:(すっと右手を上げる)
[hari] 何処に向けるのだろ
痛みを伴い、それでも一歩
------------------------
真夜 :(その手をそのまま……)
:(声が元に戻る)「……好き勝手なこと言うなぁ!!!」
:(自分の腹を思いっきりグーで殴る)
真夜 :「……けほっ」
忌野 :「……無理をする」
真夜 :(ちょっとばかり吐血)
遙 :「──勝ったみたいだね」
忌野 :「……」
[hari] もろに血がついて軽く凹んでる
真夜 :「……はぁ……はぁ……はぁ……」
[Catshop] うわはは。> 軽く凹んでる
だ、だって服が……
遙 :「でも、あんまり無茶をしてはいけないよ」
真夜 :「……ちょっと……力の加減が……きかなかった……」
:(ばったり)
[Catshop] 気絶?
忌野 :「……む」
真夜 :「……内臓が……みしみしいってる……」
:「……骨まで……いっちゃったかも……」(痛)
遙 :「忌野君、お医者さんに心当たりはあるかな?」
忌野 :「うむ……一応」
真夜 :「……遥さん……待って……」
遙 :「──口が堅くて、異能なれしてる医者」
真夜 :「……ちょっと……考えたことが……ある……」
:「……夜の人狼は……どんな傷を負っても……すぐに治
:るって……」
遙 :「今は、無理に喋っちゃダメだよ」
:「──治りそうな気配はある?」
真夜 :「……試したい……」
忌野 :「……ふむ」
真夜 :「……自分が人狼であるという……ことを……」
:「……今までみたいに……感情じゃなくて……」(けほ)
:「……自分の意志で……人狼の力を……」(吐血)
忌野 :「……とにかく横に……」
遙 :「そうだね。横になって」
真夜 :(横になる)
忌野 :「……泊まれる?」>遙さん
遙 :「ここに?」
[Luna] 三畳一間に三人?
遙 :「──連絡を入れれば、一晩くらいはなんとかなると思う
:けれど」
[Catshop] ふむ。忌野君、ちょっとしたハーレムですね(違)。> 三畳一間
に三人
いや、忌野は野宿しますって……
今の状態の真夜さんを運べないですしのう……
忌野 :「……俺は……なにかとって来る」
真夜 :(けほっ)
遙 :「気持ちを楽にして──と言っても、この状況じゃ難しい
:と思うけれど頑張って」
真夜 :(……鏡を見て……やっぱり自分は人狼なんだな……って
:自覚できた……うそじゃないって……)
遙 :「自分の中の力をイメージするんだ」
[hari] じゃあ、忌野は出かけてしまって良いかな
遙 :「呼吸のリズムを整えて──」
[Catshop] そうですね。──ところで、何かとって来るって何を?
真夜 :(……身体の中を……血が……神経が……)
[hari] なんか……魚とか(w
[Catshop] あ、なるほど(笑)。
ここで、私が退室しました。
真夜 :(……二人の教えてくれた言葉を……陰陽……三合……思
:い出せ……)
:(ちょっと血色がよくなったような)
遙 :「──」(手を握って見守ってる)
[Catshop] 指先から、何か力が高まってるのを感じてる様子。
真夜 :(……そうか……これが……"人狼"の身体……)
:(自分の細胞一つ一つを確認するように)
遙 :「体中、全てが呼吸している」
真夜 :(さっき殴ったおなかの部分のイメージが脳裏に浮かんで
:くる)
遙 :「呼吸と力のイメージを重ねて──」
真夜 :(……ここに……力を……)
遙 :「一箇所に力を集中するのは難しいよ──」
真夜 :(……なんか、できるような……気がする……)
遙 :「それよりも、前進にまんべんなく力が満ちていくイメー
:ジの方が楽」
真夜 :「……遥さん……」
遙 :「──?」(どうした? という顔)
真夜 :「……自分の身体が……人じゃなくて……人狼っていうの
:が……」
:「……"人狼の肉体には人の常識が通用しない"……いい意
:味で……」
:「……自分の心に自分の身体が応えている……」
:「……今まで見たいな……うわべだけの変化じゃなくて……」
遙 :「そうだね」
:「うん」
真夜 :(おなかの内臓と骨がおおむね再生する)
:「……これが、人狼の……」
遙 :「──痛みは引いた?」
真夜 :(無言で遙を抱きしめる)
:「……ありがとうございます……」
遙 :「──」(無言で、抱き返す)
:「きっと、もう負けないね」
真夜 :(なぜかさっきよりも身体が一回り大きくなったような気
:がする)
:「……こうやって……身体の細胞一つ一つを意識すると……」
真夜 :(身体が狼に変わる)
遙 :「──コントロールできるようになったんだね」
真夜 :「こんな姿になる……」(言葉は話せないので「伝心」で)
遙 :「そうだね」
真夜 :「……で……人の身体をイメージすると……」(むくむく)
:「……元通り……」
:(人間の姿に戻った……割には身体能力はさほど落ちてない)
:(とりあえず服を着る)
遙 :「そうか──もう思い通り?」
真夜 :「……ご心配おかけしましたっ」
:「……どうすれば、自分の身体がコントロールできるか……
:わからなかったんです」
:「忌野くんの言っていた『陰陽』も遙さんの言っていた
:『三合』も」
真夜 :「参考にさせてもらいました」(ぺこ)
遙 :「そうか──」
真夜 :「……ちょっと無茶しちゃいましたけど……」
遙 :「じゃぁ、今夜はお祝いに忌野君と呑みに行こう」(にこり)
真夜 :「……あと、毛布買ってあげないと〜」
遙 :「そうだね」
真夜 :「……アルコール……大丈夫かなぁ……」
遙 :「──不安なら、わたしの家でも構わないよ。鍋料理くら
:いは用意できると思う」
真夜 :「……いいの?」
遙 :「お祝いだからね」
真夜 :「あうっ」(照)
後話
[Catshop] とゆーところで収束しませんか?
[Luna] ですねぇ
ちなみに
忌野くんの話の時
紙と鉛筆でその絵を書いておりました。
黒い丸とか……
[Catshop] なるほど。
[Luna] その絵を見ながら延々チャットw
無事に収まったようで……
まずは安心。
$$
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