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Date: Wed, 18 Jun 2003 01:15:17 +0900 (JST)
From: みぶろ <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 26264] [HA20P] エピソード:『偽りと偽りと、優しさと』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200306171615.BAA29538@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 26264
Web: http://kataribe.com/HA/20/
Log: http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/26200/26264.html
2003年06月18日:01時15分17秒
Sub:[HA20P]エピソード:『偽りと偽りと、優しさと』:
From:みぶろ
みぶろです。
なし崩しに真相当てセッションとなったログをエピソードに直して見ました。
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エピソード:『偽りと偽りと、優しさと』
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登場人物
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当麻 漣(たいま れん)
:探偵倶楽部員。理屈屋。時々渋いらしい。
薇 真紀(ぜんまい まき)
:家庭科部員にしてフロッグスレイヤー。細かい事に拘らない。
躑躅 操(つつじ みさお)
:なぞめいた美女。けっこううぶらしい。実は最も奇行が少ない部類に属する。
舞台
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校庭
時系列
------
高一 六月上旬 放課後
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承前
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真紀と藻々は宙から水の滴る樹の根元で、蟇蛙の妖異と戦い、これを倒す。
翌朝、真紀は蛙の死骸を拾ったと偽り、漣に見せる。それが妖異である事
を看破した漣は、誰が戦ったのかを調べるために件の場所へ行く。
#セッションリプレイ『虚空ヨリ滴ル雫』を参照ください。
本文
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漣 :「……ふむ」
漣 :「確かに……戦闘の痕跡が」
真紀 :「ね、すごいよねー」
真紀 :「ここらへんに転がってたの」(ふみふみ)
漣 :「ほー」
操 :「――どうしたんですか、こんな所で?」
真紀 :「でね、ここらへんに欠片がばらばらっと」
:(てをぶんぶん)
漣 :「うむ。この娘が蟇蛙の死体を拾ってきたのだ。むやみと
:何でも拾う子だ」>操
真紀 :「むぅ」
操 :「あら…それは物騒ですね」
漣 :「しかしこれは、大風の痕跡ともみえる。だれかが蛙の死
:体を埋めようとして、」
話しながら、ちらちらと漣の方を伺っている<操
漣 :「途中で風が吹いて壷が落ちて割れた。やる気をなくした
:ので途中止め。こんなところでは?」
真紀が異能者であることを知らない漣は「夜光虫」で調べる間に、なんで
もない方向に持っていこうとする。
操 :(くすくす)「…面白い」
真紀 :「ひどっ」
漣 :「(大物とみた/探せばいるものだな/惜しい……)」
漣 :「几帳面だが、粘りに欠ける。そんな人物像だな」
操 :「推理がお好きなんですね」
真紀 :「探偵部だしねー」
漣 :「習慣ですね。当ろうが外れようが、考えること」
操 :「あら…それは素敵な事です」
漣 :「前頭葉も身体器官である以上、訓練によって能力は向上
:するはずです」
真紀 :「うあ、まだ地面がぬかるんでる」
ていていっとドロのついた靴を振ってる
操 :「きゃっ…」<はねた
漣 :「お供えの水も用意していたか。やはり几帳面」
操 :「…(ふきふき)…お供え、ですか」
漣 :「墓前には水がつきものでしょう」
謎の提起
--------
漣 :「問題は、何故行為者は蛙の死体を遺棄したか」
漣 :「ちょいと倉知淳じみた日常ミステリだな」
操 :「それは…どんな方でしょう?」
漣 :「ああ、ミステリ作家ですよ。殺人じゃなく、ふとした日
:常の謎をメインに書いてます」
真紀 :「うー。とりあえず、ワケわかんないよ?」
操 :「難しそうですね」
漣 :「(間違いなく異能戦闘だ/ならば勝利者はなぜ死体を始
:末しない/勝利者も人外?/素人?)」
回想シーン
----------
真紀 :「ね、ね、さざなみくん。面白いもの見付けたんだー」
じゃーん。と蟇蛙を見せて
真紀 :「すごいでしょー」
真紀 :「昨日校庭でへんな木見つけたんだけど、今日の朝来たら、
:その下に落ちてたの」
現場検証
--------
漣 :「ぜんまい君。ヘンな木と言ってたが、どの辺が?」
真紀 :「なんかぴちょんぴちょんって、水が落ちてきてたんだけ
:ど……」
漣 :「ああ、それは変だな(昨日も一昨日も、雨は降っていな
:い)」
操 :(木に触れて頬を擦り付ける)「…普通の木、ですね」
操 :「…どの辺りから、垂れてきたの?」>真紀ちゃん
真紀 :「御厨君が近くで見てたけど……えーっと……このへん」
:(穴のそばに立って、上を指してぴょんぴょん)
操 :「穴の上なの?」
真紀 :「たぶん」
操 :(……彼も、か)「…うーん」
考え込み始める操
漣 :「壷はどこに落ちていた?」
真紀 :「この辺にばらばらばら」
漣 :「ふうん」
真紀 :「うー、彩ちゃんに調べてもらったほうがいいかな〜」
漣 :「まて。探偵部で分からずにオカ研にいかれたとなっては、
:光太郎にどれほどなじられるか」
真紀 :「だって、なんか変な占いとか出来そうだし」
操 :「…オカルト研究部と、仲が悪いの?」
漣 :「いやとくに。シェアの問題ですね」
操 :「ドライなんですね」
漣 :「梅雨時には得がたい男でしょう?」
真紀 :「座布団ぼっしゅー」
操 :(くすくすくす)「…お上手ですね」
そんな貴方が――という目で、推理中の漣を見つめている操
漣 :「(どのみち消去法は使えないか/妖物なら高確率で食う
:/素人としても放置するかどうか――)」
そして、穴や壷に異能反応を見つける
漣 :「(これは――あの蛙の妖物は壷に封印されていたか/壷
:は封印呪物だろう/ならば人が掘り起こした……)」
フラッシュバック
----------------
真紀 :「ね、ね、さざなみくん。面白いもの見付けたんだー」
真紀 :「すごいでしょー」
真紀 :「昨日校庭でへんな木見つけたんだけど、今日の朝来たら、
:その下に落ちてたの」
真相
----
漣 :「(普通なら死体は始末する……なぜ持っている、ぜんまい
:……)」
漣の顔色がすっと一瞬変わり、また戻る
真紀 :「???」
真紀 :「さざなみくん、蟇蛙嫌いだった?」
漣 :「好きな人間をつれて来い。とっくりと説教してやる」
真紀 :「ハカセ君」
漣 :「やはりあれだな。墓を作ろうとして失敗路線だな。心優
:しく几帳面だがずぼら」
真紀 :「連れてこよっか?」
漣 :「うーん、毒島はどちらかというと、生きてるもの全てに
:筋違いの愛を持ってそうだ」
真紀 :「あはは」
真紀 :「んー、なんか、さざなみくんって変わったもの好きそう
:だから」
漣 :「で、蛙の死体かね。なんだかへこみそうだ」
真紀 :「探偵さんだし、びば謎って感じで」」
漣 :「探偵は医者と同じく、出番が無いほうがいいのだ」
真紀 :「んじゃ、こっちの壷と石は、彩ちゃんへのお土産にしよ
:っと♪」
漣 :「真実が常に美しいものとは限らない」
漣 :「好きにしたまえ。俺は帰る」
ちと疲れた面持ちで歩き始める
操 :「……?」<良く状況がつかめないな、という風に
真紀 :「うん、じゃあ蛙さんよろしくね」
はい、と差し出す真紀
すべてを、隠そう
---------------
漣 :「貰ったもんは俺の自由だぞ」
真紀 :「食べても良いよ(あはは)」
漣 :「蛙の黒焼きといえば……魔女あたりが好みそうだ」
真紀 :「カレーに入れることもあるよ」
漣 :「金輪際、お前のカレーは食わん」
真紀 :「高いんだよー、食用がえる」(ぷー)
操 :(くすくす)
漣 :「庶民派のくせに生意気を。では」
真紀 :「むー。じゃーね」
操 :「…それでは、私も」
漣の姿が見えなくなったところで、壷のかけらと石がさらさらと溶けるよ
うに消えていく。
夜光虫が食べている。蛙の死体を。そして木の下の力の痕跡を。すべて。
真紀 :「ありゃ?」<袋ふりふり
真紀 :「ありゃー……空っぽになっちゃった……」(ぱたぱた)
漣 :「次はもっとうまくやれ……真相は隠しておいてやる……」
真紀 :「ふに〜」
真紀 :「ま、いっか」
解説
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真相を知ってても、論理的にキーワードを探すゲームにする事で、けっこう
楽しめるようです。そちらのログも力が余ってたら流しまする。
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