[KATARIBE 26095] [HA06P] エピソード『緑の日』

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Date: Fri, 2 May 2003 10:04:50 +0900 (JST)
From: 月影れあな  <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 26095] [HA06P] エピソード『緑の日』
To: kataribe-ml@trpg.net
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2003年05月02日:10時04分50秒
Sub:[HA06P]エピソード『緑の日』:
From:月影れあな


ひさしぶりに小EP〜
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エピソード『緑の日』
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登場人物
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 六兎結夜   :ボケ怪人
 水島緑    :店長
 水凪龍樹   :ツッコミ店員
 藤咲千緒   :ツッコミ常連A
 十条健一郎  :ツッコミ常連B

本文
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 まず入って来た黒マントの怪人は店内をぐるりと見渡し、開口一番にこう言
い放った。

 結夜     :「あけおめ〜」
 龍樹     :「なんでっ!?」
 結夜     :「いや、なんとなきゅ」

 それだけ言うと、周りから向けられる視線などものともせず、すたすたとそ
の辺に席に腰掛けた。

 結夜     :「そういえば、今日緑の日だよね」
 龍樹     :「脈絡無いしっ」
 千緒     :「っていうか、さっきの話はもう終わってたんですねぇ」
 結夜     :「そう、緑の日だ」

 ツッコミすらもはや聞き流す怪人だった。

 結夜     :「おめでとう」
 龍樹     :「は?」
 結夜     :「だから、緑の日」
 龍樹     :「なんで?」
 結夜     :「君もわからない人だね」

 そういうと、怪人はカウンターに目をむけ、そこで事の成り行きから完全に
置いて行かれていた、本来ならその場の支配者とでも言うべき権限を持ってい
るはずの、しかしめったにその場には姿を現さない、その人をびしっと指差し
た。

 結夜     :「緑っ!!」
 緑      :「はい?」
 結夜     :「……の日」

 その瞬間、誰しもが彼の言わんとするところを察し、同時に誰しもが言うべ
き言葉を失った。硬直、沈黙、そして、寒々しい雰囲気がその場を支配する。

 結夜     :「……ぽっ」
 健一郎    :「照れるなら初めから言うなや。っていうか、照れたんか、
        :今の?」

 ある春の日の一幕である。

$$
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おわりです
ああ、石投げないでっ


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