[KATARIBE 25649] [HA20P] エピソード:『オカルト野球部員誕生』(中編)

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Date: Mon, 10 Feb 2003 21:56:49 +0900
From: "Motofumi Okoshi" <motoi@mue.biglobe.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 25649] [HA20P] エピソード:『オカルト野球部員誕生』(中編)
To: "Kataribe ML" <kataribe-ml@trpg.net>
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MOTOIです。誠一のオカ研入部EPの続きです。
台詞チェック宜しくお願い致します。

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エピソード『オカルト野球部員誕生』(中編)
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登場人物
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 川塚誠一(かわつか・せいいち)
  :強霊感を持つ野球部員。その強霊感に悩んでいる。
 鞠宮彩夏(まりみや・あやか)
  :オカルト研部員。狙った獲物は逃がさない?


再び悩む誠一
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 さらに翌日。授業という重圧(?)から開放され、生徒達は部活に、娯楽に、
間食にと思い思いの時間を過ごす。が、誠一には、もっと強い重圧がかかっているの
だった。

 誠一     :「行かなあかんよなぁ、やっぱり……」

 昨日の彩夏の台詞を思い出す。すっぽかしたりしたら何をされるかわかった
ものではない。

 誠一     :「公式戦あるから、あまり時間とりたくないのに……」

 仕方なく、階段を上って4階の文化部部室前を目指す。そこには、既に昨日
と同じ人影があった。

 彩夏     :「約束通り来たな」
 誠一     :「話って何やねん。あまり時間とりたくないんやけど」
 彩夏     :「ま、とりあえず、入った入った」

 と言って、部室の一つに誠一を招きいれようとする彩夏。そのドアを見ると
……

 誠一     :「……オカルト研究会?」
 彩夏     :「何をぐずぐずしてんだ、さっさと入るっ」

 彩夏がせかすので、誠一も仕方なく続く。


新入部員?
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 彩夏     :「なんだ、まだ誰も来てねーのか。折角新入部員を連れて
        :きてやったってのに」
 誠一     :「新入部員?ちと待った。まさか、俺にオカ研入れっち
        :ゅーんやないやろな」
 彩夏     :「まさかもヘチマもないでしょ、決まってるじゃん」
 誠一     :「待てや。俺はもう野球部入っとるねん。それも、一応レ
        :ギュラー張っとるんや。今更やめられるか」
 彩夏     :「誰もやめろとは言ってないでしょ、とりあえず籍置いと
        :いて、いざという時力貸してくれりゃいーの」
 誠一     :「いざという時?」

 きょとんとする誠一。

 誠一     :「いざってどんな時やねん、オカ研に大会なんてないやろ」
 彩夏     :「まあ待ちな、今説明するから。お前ら、出てきな」

 彩夏に促されて、本棚の陰から二つの小さな人影が姿を現す。それは、昨日
の幽霊少女と小鬼だった。

 誠一     :「な……?どういうことや?」
 少女     :「私たち、おねえちゃんのお友達なの」
 小鬼     :「友達というか……(溜息)」

 呆気に取られる誠一をよそに、彩夏が再び説明に入る。

 彩夏     :「つまりね、この学校にはこういうやつらがうようよして
        :るわけ。そいつらの監視があたしらの仕事ってわけ」
 誠一     :「監視?」
 彩夏     :「こいつらはそれほど悪意なんかがないからいいんだけど、
        :時には説得なんか聞いてくれないようなやつもいるわけ。
        :で、そういうやつらは退治するわけさ」
 誠一     :「化け物退治てもする言うんか?」
 彩夏     :「早く言えばそういうこと」

 そこで、少々思案にふける誠一。

 誠一     :「(オカルト研に入っときゃ、まあ能力のこととかここの
        :本で調べられるかもしれへんし、他の部員に相談できるか
        :もしれん。霊が見えるやつが他にいるのは心強いわな。そ
        :れに、昼休みはここでゆっくりとかできそうやし……)」

 考えがまとまったようだ。

 誠一     :「別に、何もないときは野球やっててええねんな」
 彩夏     :「別に構わないよ。いざという時きちっと働いてくれりゃ」
 誠一     :「よし、乗った」
 彩夏     :「じゃ、これに名前とクラス書いて。あ、お前らはもう帰
        :っていいぞ」
 小鬼     :「なんでぇ、これだけか。じゃ、失礼しますぜ、姐御」
 少女     :「じゃあ、お兄ちゃん、また遊んでね」

 小鬼と少女が消えたのを見届けて、誠一はボールペンを手に取った。


時系列
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 2002年9〜10月頃。誠一・彩夏が1年生のときの話。


解説
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 オカルト研入部を決める誠一。

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Motofumi Okoshi

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