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Date: Fri, 3 Jan 2003 03:10:17 +0900 (JST)
From: 月影れあな <furutani@mahoroba.ne.jp>
Subject: [KATARIBE 25249] [HA20P] プレイエピソード『西生駒連続女生徒失踪事件 ( 仮) 』
To: kataribe-ml@trpg.net
Message-Id: <200301021810.DAA97706@www.mahoroba.ne.jp>
X-Mail-Count: 25249
2003年01月03日:03時10分16秒
Sub:[HA20P]プレイエピソード『西生駒連続女生徒失踪事件(仮)』:
From:月影れあな
西生駒2003のプレイエピソード案です。
金魚の精による女生徒連続誘拐事件
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プレイエピソード『西生駒連続女生徒失踪事件(仮)』
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登場人物(今のところ)
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楽鈴寺光太郎(がくりょうじ・こうたろう)
:西生駒探偵倶楽部部長の美少女霊能探偵
(PL:月影れあな)
月影美沙希(つきかげ・みさき)
:西生駒探偵倶楽部書記で、薄幸の美少女霊能探偵助手
(PL:月影れあな)
大まかなストーリーの流れ
------------------------
女生徒が数人行方不明になります
↓
依頼者が探偵倶楽部に依頼します
# 依頼者はPCでもNPCでも。すでに5人以上部員がいれば、生徒会からの依頼で
成功したらボロ部室押し付けられるってのもありか
↓
調査開始、行方不明の女生徒がテニス部の三年、室井忠志に憧れていたとか、
行方不明になる前日には必ず雨が降っていたとか分かります。
↓
室井忠志の事を聞き込んでいたら、自殺した少女が室井に憧れていたという
事がわかります
↓
室井忠志に聞き込み(拷問)。自殺した少女と付き合っていて、飽きたから捨
てたという事が分を聞き出します。
# ここで光太郎が水鉄砲で拷問するシーンとか入れたいなぁ
↓
室井忠志に憧れてる女生徒を見つけます。張り込んでいると、水溜りに引き
ずり込まれてます。一緒に飛び込んで追っかけましょう。
↓
金魚との対決。説得か、交戦か、状況次第。一緒に室井忠志とか引きずり込
んでたら交戦になりますかね
↓
エピローグ。金魚の墓、ぼろぼろ部室、色々考えてます。室井忠志死亡説と
か、最後に自殺した少女の影を見て車に轢かれるの。まぁ、状況次第。
その他、細かい所や、大まかなところでの修正は、IRCで相談しつつ決める
という事で。
う〜、いろんな展開が頭に思い浮かんでは消える……いっそマルチエンディ
ングのサウンドノベルでも作ろうかのぅ(無理です)
NPCのデータ
-----------
ナンパなテニス部の三年:室井忠志
テニスの上手い憧れの先輩、実はナンパ君です。ナンパのために余
力配分を集中力につぎ込んでいるので、技術はあってもスタミナは無
い選手になってしまいました。
【余力】10 体力:3 集中力:7
【特徴】伊達男:2 実はナンパ師:2 テニスが上手い:1
ナンパ師である事は隠してる:2
綺麗な女の子には愛想がいい:2
【技能】テニス:10 ナンパ:11 自律:7 運動能力:8
生物室の金魚の精
生物室で買われていた金魚の精です。室井忠志に捨てられて自殺し
た女の子の残留思念と混ざり合って変な具合に力を得たみたいです。
中華風の古い豪奢な衣装を着込んだ幼女の姿で現れ、精神年齢もそ
の姿に準じて幼いです。少女達を引き込んだ動機も、遊び相手が欲し
かったからというごく無邪気な物。
室井忠志を目の前にすると、自殺した少女の残留思念が影響して凶
暴化するかも。引き込んだ少女達が全員室井忠志に憧れていたという
事も、残留思念から何かしらの影響を受けたからと考えたほうがいい
でしょう。捨てられた直後に室井忠志が付き合い始めた女を捜してい
たのかもしれません。
魚だけに、水を操る能力を持ちます。また、学校内に存在する水を
通して、人間を自分のいる場所へ引きずり込むことが出来ます。金魚
を倒すか説得するかした場合、PC達は生物室の水槽から飛び出してび
しょびしょっていうオチも考えてます。
あと、個人的に最後に金魚の墓の前でなむなむって拝んでるシーン
を入れたいなぁとか。
基本的に霊体なので物理攻撃は無効です。
【余力】13 体力:1 集中力:12
【特徴】大人しそうな美幼女:3 無邪気:2
【技能】水鏡(攻撃の反射):14 水流操作:13 引き込み:14
雨上がりの早朝(とりあえず出だし部分)
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雨上がりの朝、通りに人の影はない。ところどころに出来た水溜りが、東の
山から差し込む朝日を反射してきらきらと輝きに波打っている。向こうからやっ
てきた風が頬を滑って通り過ぎた。
気持ちのいい朝だ。思わず声を上げて走り出したくなるほど。ここが早朝の、
せめて住宅街に面した通りでなければ、実際にそうしていたかもしれない。せ
めて後一時間遅かったら……そう考えると、少しもったいなかった気もする。
女生徒 :「あ〜あ、何もこんな朝っぱらから朝錬しなくてもいいの
:に」
朝っぱらからやらなかったら朝錬とは言わない。という至極尤もな意見は、
この際地平線の果てまで放り投げておいて、大きく溜息をつく。しかし、ここ
でメげて朝錬をサボったりする訳にはいかない。そんな事をしたら、愛しの先
輩に会える時間がなんと正味四十五分も減ってしまうのだ。そのために今朝だっ
て、いつもより二十分も早く起きてしまったのにも関わらず、もう一度寝たら
起きられないからと無理やり気合を入れて、無駄なほどに早く登校しているの
だ。ここでメげてしまう訳にはいかない。
女生徒 :「げっ、校門閉まってるじゃん」
早く来過ぎた所為か、正門は硬く閉ざされていた。念のために引っ張ってみ
ても門の部分ががちゃがちゃと騒がしく音を立てるだけで開く事はない。鬱な
気分で、いっそ裏門まで回ってみようかしらなんて考えながら傘を振り回して
いると、偶然水溜りに触れた傘の先端が雨水を跳ね上げた。
女生徒 :「……さっいてー」
放物線を描いて見事に制服へと降り注いだ雨水を見つめる。なんだか、もう
どうでもいいような気分になってきた。
「えいっ」
水溜りに飛び込んで雨水を跳ね上げる。靴下はびしょびしょに濡れて、靴の
中にまでじわじわと冷たい水が浸食してきた。何故だか、全くと言って良いほ
ど不快感は感じない。そのまま続けて、二つ、三つと別の水溜りへと飛び移っ
ていく。
女生徒 :「ふふ、あはは」
とても気持ちが良くなってきた。調子に乗ってどんどん他の水溜りも跳ね上
げる。四つ、五つ、六つ、七つ、八つ、九つ……急に目の前が黒く塗りつぶさ
れた。
SE :ぱしゃあん
音が響いて、一際大きな水しぶきが上がる。かつんと傘が地面に落ちる。声
を上げる暇も無く、誰にも気付かれないままに、少女は、暗い水の底へと沈ん
でいった。
死と発端(中間部に挿入予定)
--------------------------
意識が遠くなっていく……
断続的に聞こえる電子音を追いかける。何も無い、暗い淵へと引きずりこま
れないために、意識して、決して見失ってはいけない。
ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ
ただひたすらその音を追いかける。でないと置いていかれてしまうから。そ
れだけはいけない、絶対にいけない……
絶対に? 何故?
ふと、考える。何故私は、それほど必死になってまであの冷たい音を追っか
けているのか。それほどまでしてあの音になにを求めているのか。一体……一
体、あの音を追いかけるという行為にどれほどの価値があるというのか。
考える、考える。其処には《壁》があった。思い出してはいけない、ただあ
れを追いかけていればいい。《壁》はそう言って私を拒む。
納得できなかった。私は声高く反論する。ここは何処なのか、私が追いかけ
ているあの音は何なのか、そもそも、私は何故ここにいるのか。全て知らない
ままで盲目的に従い続ける事などできるはずが無いのだ。
《壁》は哀しく笑った。それでもいけない、其れは壁だから絶対に通すわけ
にはいけないのだ。
ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ
音は続く、永遠に。だけど、そんなもの追いかけ続ける事ができるはずが無
い。私はそんな暇なんか無かったはずだ。暇? そう、やらなければならない
事があったはずだ。
考えてはいけないよと《壁》は言う。其れは壁だから、ここを通すわけには
いけないのだ。
ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ
壁の向こうを知りたかった、でも《壁》は向こうを知りたくなかった。私は
壁を押しのけたかった、でも《壁》は向こうにありたくなかった。
ぴっ、ぴっ、ぴっ、ぴっ
平行線は続く……
外、が騒がしくなってきた。
外だ、外とは何処だ。それも考えてはいけない事だ。鳴き声とか嗚咽とか、
詰め寄る声とかいろいろな雑音が流れてくる。
知っている声だった、意識をそばだてる。聞いちゃいけないと《壁》は言う
が、その言葉は無力だ。《壁》よりも私は聞きたかったから。
――――――――……あり……―――――――――――――――――――――
――――――――――……えい、じさつなん……―――――――――――……
せん、な……―――――――――――――――――――――――――――――
――――……あああ、ううえ……――――――――――――――――――――
――――――――――――――――――――……えす、だからって……―――
じさつという言葉が聞こえた。嫌な感じがした。
《壁》はやっぱり哀しく笑っている。だから言ったのに。だから言ったのに。
ああ、そうだったのか。だから、私は知りたくなかったんだ。壁が崩れていろ
いろな物が溢れてきて、裏切り、嫉妬、怒り、悲しみ、絶望、いろいろな物が、
落ちていく感触、ああ、だから、それで……追いかけるのを止めた。
ぴーーーーーーーーーー
とぷんと、水の跳ねる音。そういえば、生物室の金魚の水を、長い間換えて
いなかったなぁ……
意識が遠くなっていく……
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# 月影れあな明日も明後日もれあな #
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