あなたがた、やりすぎです●かうんたーてろ。

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 遠未来SFものでの話。

 シャトルに潜んで数時間。
 文字どおり荷物扱いで地上から運ばれた身は、あちこち打ちみだらけだが、 どうやら無事に本船の格納庫に収納されたらしい。
 横で仲間がまだかと目で言っている。
 まだ早い。
 勝負はジャンプポイント付近だ。
 宇宙で、そしてホテルで失敗した。今度こそ失敗は許されない。
 慎重にいかねばならない。
 船を失った今、ここでなんとかしなければのたれ死ぬほかないのだ。
 と口を開こうとした時だ。
 シュー。と格納庫のドアが開く音がした。
 ばれたか? 仕方ない、シャトルを楯にして撃ち合うか、幸い人数は勝って いる手数が多ければ勝機はある。
 レーザーライフルを構え、そっとシャトルのドアへと近づく。
 足音は響いてこない。まだこないのか?
 しばらくして、気がついた。
 ドアの警告灯がついている。
 外に空気がない。
 「エアロックを空けやがったっ!」
 悲鳴があがると同時にスピーカーからやけに陽気な声が流れる。
【今から完全武装した海兵隊あがりが乗りこむんで、抵抗したければどうぞー】
 そして、ヤツが格納庫の奥からゆっくりと近づいてきた。
 軍用の装甲宇宙服にブラスター、なにもんがてめえら?
 
 どちらが悪役なんでしょ。


 今回はプレイヤーです。
 とある惑星にむかった際に、海賊に出会いまして。
「船長どうします?」
「まかせるっ」(NPC)
 そこにウキウキと主砲の照準を合わせるヤツが私でした。
「きみ、商船の接客係あがりじゃなかったっけ」
「なに、前の船ではまず包帯を巻くことから教わったものだ」
「それ商船ちがう海賊船」
「次に教わったのは主砲の撃ち方だ。お、距離よし、発射っ」
 と、出会い頭に主砲たたきこんで沈めてしまいました。

 で、ついた惑星の都市で海賊の残党に追われるというシナリオでした。
 都市での襲撃は、速攻で逃げ(治安が高い都市だったので武器がなかった)
 逃げた先のホテルで襲撃されましたが、返り討ちにしまして。
 さて、帰るかというとこで冒頭の密航者事件でした。

 軌道上で密航者に気づいたものの。
 こちらはお客を乗せていたので、人質に取られたら非常に厳しいものがあり ました。
 また、銃撃戦に出れるのはPCのうち2名、対する敵は6名と戦力的にも差が あります。
 どうやって、このハンディを越えるか、しかし時間はあまりありません。
 幸いにも彼等は軽装のジャケット程度しか、着ていませんからこちらが重武 装でいけばどうにかなりそうです。
 おや、宇宙服を着ていないのですか。

「まずは見学とかいって、客をブリッジに上げてしまおう」
「格納庫のエアを抜いて」
「いっそ、シャトルごと捨てるか?」
「シャトルも結構高い」
「海賊を引き渡せば賞金が入る」

 捨てるとシャトルが勿体ないので。
 装甲宇宙服着た元軍人が降伏を呼びかけて、それでダメだったらシャトルご と宇宙に捨てようということに。
 エアを抜くぞと脅された海賊はそのまま御用となり、臨時収入となりました。
 PCはボーナスが入ってほくほくです。

 マスターからオニといわれましたが。

※このお話はフィクションです。 ※著者によって、さまざまな誇張、追加、編集がおこなわれています。 ※こんなことばかりしている訳ではありません。

さいごに

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月刊TRPG.NET 2003年03月号

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