2003-02-11:D&D初心者歓迎コンベンションレポート

2003-02-11:D&D初心者歓迎コンベンションレポート


 2月11日、D&D日本語版公式ページで告知された初心者歓迎コンベンションに参加してきました。

【開会式まで】
 
 前日の夜TRPG.NETのIRCでその存在を知った自分は、明日は普段の仲間の集まりが無かったために参加を決断。ここ二年ほど身内以外と遊ぶ事が少なかった自分にとっては久しぶりのコンベンションとなるのでした。
 会場は渋谷トーナメントセンターで10:00受付開始。終了予定時刻は17:00とあったので、帰りに映画の一本でもみて帰れるかと淡い期待をしながらお家を出発しました。
 
 少し余裕を持って10:00前に到着すると会場のビルの前に10名前後の人だかりを発見、即撤退を決断する気弱な自分。近くの本屋で小説を購入しながら時間を潰し、頃合を見計らって会場再突入を果たしたのでした。
 
 受付で参加525円(費消費税込み)を払い入場するとIRCでこのコンベンションを教えてくれた方と遭遇、軽く雑談をしながら会場時にもらった参加記入用紙にTRPG暦やD&D経験の有無など必要事項を記入。今回は「はじめての冒険体験コース」と「本格的冒険コース」というのがあるらしく、自分は「本格的冒険コース」に参加することにしました。
 
 また、参加記入用紙といっしょに配られたアンケート用紙には1〜3の優先度で希望する展開を記入する項目があり、以下のような項目があがっていました。
  ・日本独自のシナリオ
  ・翻訳物のシナリオ
  ・各クラスの追加サプリメント
  ・日本独自の世界設定
  ・翻訳物の世界設定
  ・D&Dを題材にしたマンガや小説、コンピュータゲーム。
 
 開会式は軽い挨拶で即終了。参加記入用紙を回収して参加者の割り振りをおこなってゲーム開始です。

【キャラクター作成】

 自分はめでたく「本格冒険コース」に編入、挨拶もそこそこにキャラクター作成開始。ホームページの告知で”ルールブック持参”と書かれていたためか、英語版からの経験者も多くキャラクター作製もさくさく進みます。
 わいのわいのとダイスを降り、ルールブックをひっくり返しながら出来上がった我らがヒーローは以下の六人。

 秩序にして善のドワーフファイター
 秩序にして中立のヒューマンモンク
 中立にして混沌のハーフオークレンジャー
 中立にして混沌のエルフローグ
 中立にして善のヒューマンクレリック
 中立のヒューマンウィザード

 ダンジョンマスターの話では今回のシナリオは長丁場になるとこの事で、クレリック一人という構成がやや不安ではありますが何はともあれ冒険に出発です。


【アドベンチャー】

 「"実入りのない"冒険からとぼとぼ街へと帰ってきた我らがヒーロー達。街へと入るために税関に並んでいると、何やら前のほうで騒ぎが起きている様子」という場面から冒険がはじまりました。
 
 これから先はシナリオのネタばれになるのであまり詳しくは書けませんが、何せ作製されたばかりのキャラクター達このままでは冒険の地にたどり着くまでの食事すらままならないという金欠状態だったりします。
 しかも報酬の前払いが全く期待できない状況とあって、通門税の節約の節約までしなければならない始末。みなの所持金をかき集めて買い込んだ食糧の数は、一方通行片道切符分しかありません。まさに成功か死かの極限状態。
 もっとも、レンジャーである自分はちゃっかり自前で食料調達が可能だったりします。

 そんな危機的状況から始まった今回の冒険ですがこの後も、水中を歩く羽目になったり、自分たちの3倍ほどの敵に襲われたり、ドワーフファイターが鉱夫技能を持っていることが判明したり、中ボスを押し倒したり、大ボスを押し倒したり、と愉快な出来事が色々ありましたが、全員無事に生き残ることもでき食料もちゃんと調達することができました。

 しかしながら、今回最大のイベントはやはり「黒くて素早くておまけに空までとんじゃう憎いあんちくしょう」の出現でしょう。ダンジョンマスターがその黒い物体が発する恐怖のオーラの抵抗に失敗して逃亡する始末。幸いにもモンクの素早い一撃によって撃退され事なき事を得ましたが、アレがつぶれる時の音がまだ耳に残っていたりします。


【閉会式】

 17:00を少し過ぎたところで閉会式が始まりました。内容は、回収したアンケートを使ってのプレゼント抽選会です。内容はダイスセットやD&Dの3版が出る以前に発売された簡易版D&Dなどです。その中で、保護者同伴でやってきた少年にメタルフィギュアがあたった時に会場に沸いた拍手が印象的な出来事でした。

 閉会式が終わったあとは、いくつかのセッションが続いているテーブルを残して解散となりました。我らがヒーローたちのテーブルはその中でも一番最後まで残ったところになってしまいましたが、他のテーブルの方の話を聞くとどうやら他のところではシナリオの内容を一部省略してしていたようです。というわけで映画はお預けとあいなりました。

【雑感】
 面白い試みとしては以前に参加されたキャラクターの持ち込みが許可されていた事でしょうか。リピーターの確保という面もあるかもしれませんが、D&Dはやはりキャンペーンで遊んでこそ面白いという事なのでしょう。
 
 今回のシナリオは大分長めのシナリオで、テーブルによってシナリオの省略や経験値の与え方にかなりバラツキがあったようです。自分たちのテーブルに関して言えば導入部のダンジョンに向かうまでの過程を省略してもよかったのではないかとも思いますが、基本的にシナリオの選択に難があったのではないかと思います。

 個人的には楽しい時間を過ごすことができました。今後もこのようなコンベンションが開催されるようですが、やはりこのような「その存在を知ったときに、それに触れることが出来る場所」というものは続けていって欲しいと思います。


さいごに

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月刊TRPG.NET 2003年02月号

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