「日シナの理緒ちゃん」(4)
1.
フードつきの黒いコートを着こんだ男に、少女が話しかける。振り向いた男
は怯えた顔を見せる――
理緒 「もしも、本当に魔術がつかえたとしたら、楽しいだろうと思いませんか?」
黒衣の男「いえ、全然」
理緒 「?」
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2.
平然としている黒衣の男の周囲に、何匹もの怪物が出現する。
黒衣の男「私はこのように色々なものを召喚出来るが、なんの慰めにもならない。むしろ……」
ひるむ理緒。
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3.
黒衣の男「むしろ私は、人間の友達が欲しいっ」
間。
理緒「……えーと」
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4.
理緒 「人とふれあえるような趣味を持ったら、いいんじゃないかな」
黒衣の男「例えば?」
理緒 「60年の実績を持つ日シナのマスタリング講座を受講して、TRPGを始めてみるとか」
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5.
理緒 「実用新案のマスタリング練習機で反復練習すれば、マスタリングの経験がなくても大丈夫」
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6.
理緒 「バインダー式のテキストには、すぐ利用できるヒントが満載。不安なことには超一流の先生方が親切ていねいに指導して下さるのよ」
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7.
理緒 「1日20分の練習を続けるだけで、シナリオ検定にも楽々合格。シナリオ1級の合格者の9割以上が、日シナの出身なんですから」
黒衣の男「うむ。私にも出来るような気がしてきた」
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8.
怪物達が車座に座り、黒衣の男はマスタースクリーンを立てる。
黒衣の男「では、セッションを始めます」
理緒 「あのー。どうせなら、人間と遊んだらどうでしょうか」
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9.
黒衣の男「しかし、いきなり知らない人と卓囲むのは、なんだか怖くて……」
理緒 「あなたより怖い人なんか、滅多にいませんってば」
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さいごに
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