「日シナの理緒ちゃん」+「富山ころころ」

「日シナの理緒ちゃん」+「富山ころころ」


 コンベンション会場。慌てている竜洞二十重。どうやら、アドリブがうまく いかずに困っているらしい。

 竜洞「どーしていつもいつも、アドリブがへたなのよぅ」


 コンベンション終了。へとへとになって卓に突っ伏している竜洞。後ろから、 理緒が心配そうに話し掛けてくる。

 理緒「大丈夫?」

 竜洞、顔を上げ、滝のような涙を流しながら

 竜洞「もうだめー、なんでうまくいかないのよぅ」


 困った顔をした理緒。竜洞のシナリオを見て、うーんと唸り、

 理緒「データも完璧だし、シナリオの流れも不自然なところがないし……」

 ぱっと笑顔になる竜洞。

 竜洞「そりゃもう! ばっちり気合入れてるから」



 理緒、腕を組んで考える。

 理緒「これだけ出来るなら普通、アドリブもそこそこは出来るはずなのです が……」

 竜洞、また泣く。

 竜洞「どうしてもできないのよぅ」



 理緒、ぽんと手を打ち、

 理緒「それなら、日シナのマスタリング講座なんてどうかしら」
 竜洞「あ、知ってる知ってる! でも疑わしくてねー」



 理緒、鞄をごそごそと探っている。

 理緒「そんなことはないわ。日シナのマスタリング講座は、実績のある超一 流の先生方が、シナリオの構成法はもちろん――」



 理緒、鞄からシナリオ講座のバインダーを持ち出す。

 理緒「アドリブの方法だってほら、バインダー形式だし、こんなにわかりや すく解説してくれるのよ」

 竜洞、それを眺めて、

 竜洞「本当だぁ、これなら私でも簡単にアドリブが出来そう!」



 一週間後、コンベンション会場――

 理緒「どう? アドリブが出来るようになった?」
 竜洞「マスタリング講座を読んでるひまがないのよぅ。どうしてマンチキン の連中、こんなにでてくるのぉっ!」

 マンチキンと戦う竜洞


 理緒、やれやれとため息をついて、

 理緒「ソレばかりは、マスタリング講座ではどうにもできないわ」
 竜洞「どうにかしてよぉ」

■マンガ版「日シナの理緒ちゃん」+「富山ころころ」
http://www.trpg.net/webzine/200302/1000000029.html

さいごに

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月刊TRPG.NET 2003年02月号

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