TRPGに費やす準備と金



 TRPGというのは、誠に時間と労力が必要な遊びである。しかし、様々な手間と労力の掛かるTRPGであるが、果たして何が一体必要なのだろう。

 まずは、TRPGは、複数の人間で行われる遊びである以上、遊ぶ人間を確保しなくてはならない。この作業が、まず難関である。TRPGという遊びは、一般に認知されている遊びでない。そこから人数を集めていく作業が大変なのである。TRPGという遊びを理解して、少なくとも一日の時間を使って遊ぼうという気になって貰わなければならない。

 また、遊ぶ人数は、最低二人からでも事足りるわけであるが、一般的な遊び方をするのならば、3人以上が良いであろう。どの人数が適切かという話は別の機会に譲るとして、TRPGというのは大体が一日使う遊びなので、集まる人間が丸一日空けられる日を調節しなくてはならない。

 ここに於いて、TRPGを行う人間が、学生であるか社会人であるかは問題となる。学生は、一度予定を空けた日に用事が入る事は滅多に無いが、社会人は日曜出勤などで用事が入る事もあり、TRPGはあくまで遊びという観念に立てば、大人数を集められるのは、学生の頃までで、社会人になっていけば一度に集められる人数というのは、減少していくと考えて間違いではない。つまり、年齢がかさむに連れて、少人数のセッションが主流になっていくのである。

 ある程度の大きさの子供が居て、仕事を持っている男性や女性になった時、その人間が楽しんで集まれてTRPGが出来るかどうかという問題に関しては、その時になってみなければ何とも言えないが、少なくとも時間の確保の問題と共にTRPGを遊べなくなっていく大人が居る事も忘れてはならない。

 そして、日程場所等に関する決定事項を連絡し合うラインを作る必要がある。基本的には、友人同士でセッションは行われるわけだから、友人同士の連絡の際に行えばいいが、これも大人になるに従って仕事できたくが不規則であったりと不都合は出てくる。その場合は、連絡の人間を一人決めておくと物事は円滑に進む。しかし、ある程度の手間暇の拘束をされるという事でもあるので、連絡の人間はGM以外の人間にするのをお勧めする。

 なぜならば、普通は、プレイヤーは、当日にいれば良いだけだが、GMは、遊ぶ為の様々な準備をしなくてはならないからである。実際は、GMのシナリオの出来具合から日程が決まる場合もある為、GMが連絡係となる場合は多いのだが。

 人数と日取りが決まった後は、会場確保の必要がある。TRPGというのは複数の人間のコミュニケーションの遊びであるので、ある程度の騒音が発生するのは仕方が無い事である。だが、誰かの自宅を使う際には、この騒音の存在に常に留意し、考えなくてはならない。セッションを行う時間、場所等によって騒音で迷惑を被っている人をないがしろにするのであれば、以後その場所を使えなくなっても文句は言えない。社会の常識を考慮にするのであれば、前述の事に加えて、ファミリーレストラン等の他人の目がある場所でのTRPGは、迷惑極まりないもので、常識を疑われる種別の行為である。

 会場確保に関しては、手頃な値段、ある程度の騒音の容認、個人的に使用できる室内の提供、という好条件の公共の施設が各地区にあり、TRPGのセッションの為に使用するのは誠に適当である。一日借り切ったとしても、約3000円程度(場所より変動)という金銭的な好条件も他を捜してまずない。しかし、利用に際しては、常識的な利用はもちろんの事、事前の予約として当地に赴いて利用申請を行う人間が必要である。通常であれば、その建物が立地している区や市の在住者の申請が必要であったり、利用申請の受付の時間も限られているので行える人間は限られる。これも手間暇の拘束をされるという事なので、GM以外の人間がやるのが良いだろう。公共の施設に対する信用を勝ち得る必然性から少人数であってもサークルを作る人間も多い。

 また、当日となっての話であるが、GMとプレイヤーでは、当日用意するべき品々の量が異なる。シナリオ、システム、サイコロ、フィギア、鉛筆、メモ用紙等など必要な物は多いが、この持ち寄り分担に関して考えているグループは少なく、大抵はGMが大部分の準備をして、大きな鞄を持って泣き言を言っているのが現状である。GMが持ってなくとも、他の人間が持ってくれば用が足りる物に関する分担を考えるというのは、GMの負担を減らす良い話である。

 金銭的な話で考えると、TRPGというのは、そんなに金が掛からない遊びである。当日は、会場費、各種シートのコピー代を分担するぐらいで、時間を掛けて遊ぶ割には、TRPGより金の掛かる遊びを探す方が難しい。(一日中、ボードゲームやビデオを見たりといった遊びであれば、安上がりで済むだろうが......)サイコロやシステムに関しても、全員が用意をする必要がない為、他の遊びで必要とされる備品費と比べても安価で済む。

 基本的には、システムに関する費用もそれを所定の人間同士だけで遊んでいくのであれば、全員で分担するというのが負担の少ない手法である。おって発売されるサプリメントはプレイヤーが買うという方法もある。

 TRPGの遊び方は、特に定められた規定があるわけではないが、遊び方の性質上、特性を利用した労力や費用の分担という事柄は存在する。ただ、その事について言及する事無く、慢性的に遊んでいるが故に無駄な労力を行っている場合は多い。これは、TRPGという遊びが生まれてからの熟成年月が少ないといった事柄にも起因している。ある程度の年月が過ぎようとしている今だからこそ積み重ねられてきた経験から効率性の良い遊び方ができてきてもいいだろう。




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