【SWキャンペーン:始源の竜の物語】
第5話:ベルダインの封印



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【1章:西方諸国への旅路】

GM「さて、君達は前回の冒険を解決して……」
フーズ「解決?」
パルサス「あれ、解決って言うのかい?」
GM「とりあえず達成して……そこで、罠の遺跡亭にて、飲んだくれて荒れてるオートクチュールを見つけたわけだ。その時、大きな地震が起こり、それにともない空が血のように赤く染まり、FBIの二人がスタスタと南門に歩いて行くのをセリシアが後をつけて、話を聞いたと言うところだね」
パルサス「例の伝承が脳裏に思い返されて終わったんだよね?」
GM「そう」
セリシア「トガロ高導師とメイザース導師の後ろをついて行ってるんだけど?途中で声をかけて無視されちゃったから……」
メイザース「あ、セリシアさんでしたっけ?まだ、いたんですか?」
パルサス「まだ、いたんですか、って……」
セリシア「今、言ってた事は、何の事だったんですか?」
メイザース「いや、セリシアさんには関係ない事ですよ。では、トガロさん、私はすぐに支度をしますので……」
GM「メイザース=ソロは、身長約175cm、二十代なかばで、髪は長い。彼は魔術師ギルドの方に去って行くよ。相変わらずニコニコと、何を考えているかわからない……一方、トガロは二十代後半、髪の短い男性」
セリシア「そういえば、二人とも、薄緑色のローブを着てましたよね?」
GM「そうです」
カチューシャ「赤いですねぇ」
パルサス「この赤い朝焼けって、俺が生まれてから今までの間に見た事はある?」
GM「見た事はあるかも知れないが、君は覚えてはいないね。ちなみに、朝焼けみたいではなく、空一面が赤いんだ、普通の状況じゃない事は確実だ」
カチューシャ「ユセリアウスの魔導書が……」
ハインド「ユセリアウスの魔導書って、どんな物だったか知ってますっけ?」
GM「具体的にどういう物かは知らない。西方の太守ユセリアウスが残した魔導書と言うぐらいしか知らない、知っているとすればエクスプローラーズだろうね」
パルサス「具体的な効力とかは知らないんだよね?」
GM「うん」
カチューシャ「封印が解けたとなると、始源の竜の教団も動き出すのでしょうか?」
フーズ「カチューシャが、真面目な事を喋っている(笑)」
カチューシャ「なによぉ〜!!」
ルーク「それって有名な伝承なの?」
GM「すっごく有名じゃない伝承」
パルサス「あ、そうなんだ」
GM「ユセリアウスは、有名な人だけれどもね」
ルーク「そこらの人は?」
そこらの人A「おい、なんだぁ、あの空は?」
そこらの人B「何やら不吉な事の前兆なんじゃねえのか?」
そこらの人C「俺、一端家族が心配だから家にかえらぁ、酒なんて飲んでる場合じゃねぇ」
GM「と、こんな感じ」
ハインド「アーシュラインは、まだ酒を飲んでるの?…剣を取られた時の事を、思い出しておきましょう」
アーシュ「?」
GM「『司祭様と飲み比べをして勝ったら……』『すみません』ってやつだな……とりあえず、ハインドがアーシュラインと飲み比べをする時は、サイコロの振り合いで、アーシュラインには+10の修正があるから」
(一同爆笑)
ベイン「勝てないようになっているんだな(笑)」
カチューシャ「始源の竜の教団って、あの白い魔物の所で会いましたよね?あんな人達がユセリアウスの魔導書なんかを手にいれたら……」
ルーク「私達って、始源の竜の教団について、どれくらい知ってるんでしたっけ?」
フーズ「全然知らないだろう」
パルサス「俺のかみさんを殺したのが、始源の竜の教団の奴らなんだ!!」
GM「あとは、プロミジーで聞いた10年前のユセリアウスの魔導書を巡る戦いに絡んできたと言う事だね」
ルーク「これからどうしましょうか?」
ハインド「すまないが、三日間ほど時間が欲しいんだけど?」
GM「何するんだ?」
ハインド「使い魔を召還したい」
ルーク「使い魔の使い魔ですか?」
(一同笑)
ハインド「…………」
GM「とりあえず、あの伝承が正しいとすれば、ユセリアウスの魔導書の封印は、たった今、解けたという事だね」
カチューシャ「でも、封印が解けた場所はわからないですよね?」
GM「そうだね」
ルーク「どうやったら封印が解けるというのは?」
GM「知らないね」
ルーク「果報は寝て待て。っていう事ですか?」
フーズ「知ってる者に聞きに行くというのは、良い案だけれども……」
ルーク「知ってる人?」
パルサス「アーシュラインのお母さんだろ?」
GM「あと、フーズの両親だな……ルークの父は……」
ルーク「おとうさ〜ん!!なぜ、死んだんだ!!」
セリシア「フーズの両親って、行方不明なの?」
フーズ「死んだ」
セリシア「…………」
カチューシャ「アーシュラインさん?」
アーシュ「はい?」
カチューシャ「あなたのお母さんは、どこにお住まいなんでしょうか?」
アーシュ「母は、ベルダインのラーダ神殿に住んでいます」
ハインド「ベルダインって、どうやって行くんだっけ?」
セリシア「今、どこにいるんだっけ?(世界地図を見て)東周りで行きません?」
GM「それは……むちゃくちゃ時間かかるぞ。西周りだと、二週間ぐらいだけど、東周りだと一カ月以上かかるだろうな」
ハインド「タイデルからタラント行って、クロスノー山脈を越えてベルダイン行くと、どれくらいかかる?」
GM「生きて行けるかどうか不明」
(一同爆笑)
GM「クロスノー山脈は魔獣、幻獣が多く住んでいると言われている地だからね」
ハインド「やだよぉ!!ドレックノール通りたくないよぉ!!」
セリシア「私も、オーファン経由で行きたいなぁ」
GM「クロスノー山脈通るぐらいだったら、ドレックノール通る方がマシだぞ」
アーシュ「遠回りじゃないですか」
カチューシャ「セリシアさん、魔術師ギルドの偉い方は、封印の事はわからないでしょうかねぇ?」
セリシア「分かると思うけど、教えてくれるかどうか」
ルーク「プロミジーから船は出てるの?」
GM「プロミジーの北の海は、氷結海と呼ばれていて、凍っている海なので、船は使えないよ。氷上船は出ているけど、旅行用ではないよ」
アーシュ「ラーダ神殿に行けば、あるいは……」
GM「とりあえず、ベルダインに行く手段だけど、馬を使って二週間。街道を使わないのだったら、馬は移動不可能な場所があるだろうし、もっと遅くなるよ」
パルサス「街道を通るのがベストだろう」
フーズ「まずは、状況を整理してみよう」
セリシア「でたね、フーズの状況整理、やれやれぇ!!」
(一同爆笑)
フーズ「我々ができる事は、まずユセリアウスの魔導書の所在地を確かめる事もさる事ながら……」
カチューシャ「さる事ながら……」
フーズ「その一方で、司祭様の御母上に、情報を教えていただく必要性がありそうだ。ここのラーダ神殿で、何か分かるかも知れないという事は、さる事ながら」
カチューシャ「さる事ながら……」
(一同笑)
セリシア「リピートは、しなくていいから(笑)」
カチューシャ「私は、気になるんです。あの伝承が……」
セリシア「聞き込みがしたいんでしょ?」
カチューシャ「そう、そう、そうぉ(喜)……実はまだ、一度もした事がないんですのよぉ!!」
ベイン「姫は、私と一緒に御留守番をしましょう」
カチューシャ「そ、そんなぁ!!(泣)」
ベイン「何か?」
カチューシャ「い、いいよぉ……ふぅうんだ。マスター……ゼリー頂戴」
GM「茸ゼリーをあげよう」
カチューシャ「き、茸ゼリー(泣)」
フーズ「とりあえず、ヘボ魔術師さんには、魔術師ギルドに行ってもらって、司祭様にはラーダ神殿に顔を出していただいて……私達は、ここで待機していよう」
ルーク「フーズさん、敬語の使い分けがうまいですねぇ(笑)」
フェンリル「それでは、私は当面の目的を果たすために、魔術師ギルドに……」
セリシア「じゃあ、私も」
ハインド「俺も」
GM「魔術師ギルドには、三人か」
パルサス「俺は、街角にいる占い師の所に行こう。います?」
GM「いるけど、まずは魔術師ギルドの方を……三人は到着したよ。中に入ると、受付の御姉さんが二人」
ハインド「あのぉ〜、質問がしたいんですけど?」
受付のお姉さん「(隣のお姉さんに小声で)ねえねえ、またあの人よ」
(一同爆笑)
ハインド「今度は、杖持ってますよ!!」
受付のお姉さん「魔術師ギルドに何のご用ですか?」
ハインド「調べ物をしたいんですが」
受付のお姉さん「誰かに頼んで?それとも自分で調べますか?」
ハインド「自分で調べたい事と、頼みたい事があるので、まずは自分で調べます」
受付のお姉さん「それでしたら、そちらの階段を下に降りますと、蔵書室になっておりますので、そちらの方でお調べになって下さい」
フェンリル「それでは、私も」
セリシア「うっ……一人で聞きに行くのは嫌だから、ついて行きます……ハインド、何やったの?」
ハインド「うっ……」
GM「で、何を調べるの?」
ハインド「麻薬の欄を、調べられるだけ調べます」
GM「まだ、それにこだわっているのか」
ハインド「だって、ロドーリルの暗殺者ギルドが絡んでるんだったら、調べますよぉ!!」
フェンリル「例の生物は魔物ではないんですよね?」
GM「そうだね……金髪のお兄さんから、その事を教えてくれたんだけど、蔵書の中には、そういう物が書いてある本はなかったんだよね」
フェンリル「う〜ん、とりあえず、しつこく探してみます」
ハインド「ロドーリルの暗殺者ギルドが、セリシアを狙っているのを知っていたっけ?」
GM「それは、知っているよ」
ハインド「誰が狙っているのかは?」
GM「それは知らない」
セリシア「じゃあ、私はユセリアウスの魔導書と、空が赤く染まる現象について調べます」
GM「君達三人は、そうやって調べ物をしているのだが……さて、パルサスの方だけど……辻占いのババアが見つかったよ」
占いババ「なんじゃね?」
パルサス「すまんな……ちょっと、話を聞きたいのだが?」
占いババ「なんじゃね?」
パルサス「お前さんは……あ、お前さんじゃない」
占いババ「なんじゃね!!お前さんとは!!お主!!う〜ん、年上の者に向かって……う〜ん!!」
(一同爆笑)
カチューシャ「あははははは(笑)」
パルサス「いや、すまない……あなた様は、この空を見てどう思うんだい?」
占いババ「不吉な、空だねぇ」
パルサス「あなたは、この空を占うというか、何かお話を知らないかい?」
占いババ「私は、ただの辻占いのババアだからねぇ、余り難しい事は分からないよ。だけど、気になるよ、この空は……前にも一度見た事はあるけどねぇ」
パルサス「い、いつだい!?」
占いババ「そうだね……私が、まだピチピチに若かった頃……」
(一同爆笑)
占いババ「たしか、10年ぐらい前かねぇ」
パルサス「ちょっと待て、ちょっと待て(笑)」
ベイン「何歳だ、あんた!!(笑)」
パルサス「10年前か……その時は、地震なんかあったのかい?」
占いババ「あったねぇ。地震が後に、空がこう、真っ赤に染まってねぇ」
パルサス「そうか、10年前か……GM、10年前ぐらいに、この赤い空を見た記憶は?」
GM「ないね。もしかしたら見たけど、忘れちゃってるかもしれないね」
パルサス「じゃあ、お金払います、100ガメル」
GM「ほくほく……ま、そんなのは、顔には出さないで……お金は、すばやく懐にしまっちゃうよ」
(一同笑)
セリシア「いいなぁ。このおばあさん(笑)」
占いババ「またぁ……何かあったらきなさい」
パルサス「そうそう、俺の将来って、占ってくれないかな?」
GM「くっくっくっ……いいよ」
(一同爆笑)
パルサス「やだなぁ(笑)」
占いババ「……見える、見えるぞぉ……場所は、わからん。お主は、誰かと、戦っている」
パルサス「誰かと戦っている?」
占いババ「灰色の服を着た何者かと……男じゃなぁ……男じゃ……それ以上は見えんな……お主は灰色の服を着た者と戦う運命にあるようじゃなぁ」
パルサス「灰色の男?」
ルーク「フーズの服って、灰色でしたっけ?」
フーズ「俺、緑」
パルサス「そんなに重要な事を、どうもありがとう」
GM「では、アーシュラインは、ラーダ神殿に行くの?」
フーズ「ラーダ神殿の前まで司祭様について行きます」
GM「ラーダ神殿に到着したけど?」
フーズ「では、司祭様、ここで待っていますゆえ」
ルーク「しもべですか(笑)」
GM「門の前には、門番の傭兵が立っているよ」
ラーダ神殿門番「あなたは、何用でこちらに?」
アーシュ「あ……私は、ベルダインのラーダ神殿の神官ですが、ぜひこちらの神殿を伺いたいと思いまして」
ラーダ神殿門番「そうですか……しかしながら、今日は司祭様方がお集まりになって、会議をするというので、神殿はお休みになっています。よろしければ、明日のでもお越し下さい」
アーシュ「そうですか……分かりました」
ラーダ神殿門番「どうもすみません」
フーズ「出てきた所で……いかがでしたでしょうか?」
アーシュ「今日は、何かの集まりがあるそうで……」
フーズ「そうですか。実は少々お話があるのですが……実は私の父と母は、司祭様の母上の仲間であったそうで」
アーシュ「はい、エクスプローラーズですね?」
フーズ「残念ながら、プロミジーの事件で私の両親は命を失ったようですが、ぜひ私はベルダインに行き、お母上にお話を伺いたいのですが……」
アーシュ「私も、母に話を聞きたいと思っていたのです」
フーズ「それでしたら、すぐにでも、ベルダインに赴きませんでしょうか?」
アーシュ「そうですね……」
カチューシャ「ゼリーをおかわりしましょう」
フーズ「カチューシャが、ブクブク太っていく」
カチューシャ「ゼリーだから、大丈夫ですのよぉ(怒)」
GM「魔術師ギルドのハインドとフェンリルは、特に大した情報は手に入らなかったね。セリシアは、古代魔法王国時代にユセリアウスという太守がいた事が分かったよ。でも、魔導書を残したとか詳しい事までは分からなかったね」
フェンリル「今まで手に入れた情報って、どういうのでしたっけ?」
GM「金髪のお兄さんから聞いただけだけれども、アンブローディアというのは、現在姿を見かける事はない妖精で、マイリー神が創造したとされる気性の激しい戦闘に長けた種族という事だね。まあ、それが君かどうかは、まだ不明だけど」
パルサス「フェンリルが入れたって事は、俺も入って本の閲覧は可能なの?」
GM「可能だよ。お金はかかるけれども、100ガメルぐらいかな」
パルサス「じゃあ、俺も魔術師ギルドに行きます」
ハインド「レジッタ・クラックとは何だったのだろう……どうもつながらないなぁ……ロドーリルの暗殺者ギルドが、なぜ西方にきているのだろう?」
フェンリル「セリシア、一般人以外用の書庫とかはあるの?」
セリシア「うん、あると思う。一般人には目に触れるのは危険な本とかは、導師級の人しか見れないと思う」
フェンリル「そういうのは、私じゃあ・・・・・・」
セリシア「そうね。今からそういう事を聞きに行こうと思うのだけど、一緒に行かない?」
フェンリル「うん」
ハインド「これ以上考えたって無駄だな……俺も一緒に行こう」
GM「では、三人が地下から出てきた時に、パルサスが魔術師ギルドについたよ」
パルサス「じゃあ、俺は気象などの本で、この空が赤くなる現象を自分なりに調べてみましょう……10年前の現象などはある?」
GM「あるね、時期は11年前になっているけどね。奇妙な気象現象の例として記録は残っているけど、因果関係や起こった理由などはかかれてはいないね。予測として、地震と共にどこかの火山が噴火して、赤い火山灰が吹き上げられて起こったのではないかと書かれているよ」
パルサス「それより以前にそういう記録は?」
GM「そういうのは、見あたらないね」
パルサス「そうだね」
アーシュ「あの……ラーダ神殿に潜り込めそうな所はあります?」
GM「シーフ技能を持っているハインドだったらともかく、君には警戒はかなり厳重に見えるね……さて、セリシアはタントック導師の所に行くんでしょ?」
セリシア「うん。その後にメイザース導師の所に行こうと思っているけど……あのう、先ほどお伺いした、セリシアですが」
タントック「ああ、セリシアさんですか」
セリシア「フェンリル、何を聞くの?」
フェンリル「一般人が手に入れる事のできない本を見せてほしいのですが」
タントック「そういう本は、導師以上の者でないと見る事はできないのですが……ちなみに、どんな本を見たいのですか?」
フェンリル「アンブローディアという名前を聞いた事をありますか?」
タントック「聞いた事はあります。それは昔にいたと言われている、妖精の名前ですね?」
フェンリル「はい。良くお知りですね……それについて調べたいのですが」
タントック「私の分野は、妖精や魔獣や幻獣などの生態を研究する事でからね……そうですね、セリシアさんにはお世話になりましたし、私が調べてあげましょうか?」
フェンリル「それは、ありがとうございます……どれくらいかかりますでしょうか?」
タントック「そうですね。約二週間といった所ですか」
フェンリル「そうですか。それでは、どうもよろしくお願いいたします」
タントック「用件はそれで?」
セリシア「いや、もう一つあるのですが……地震が起こって空が赤くなりましたよね?それについて何かお知りではないでしょうか?」
タントック「私は、別に……現在、地震の影響について、タイデル魔術師ギルドの最高導師であるカトリウム師が筆頭となって調べているようです。私は、震源地ぐらいしか聞いてませんね」
セリシア「震源地は、どこらへんですか?」
タントック「私は、ベルダインと聞きましたが……」
セリシア「トガロさんとメイザースさんが、何やら事情を知っていたふうでしたけど?」
タントック「まあ、あの二人は特殊ですから……」
GM「君達は、そうして、タントック導師の部屋を後にしたんだけど……」
セリシア「二人とも、これからどうするの?私は、あと二、三人の導師の所をまわろうかと……」
フェンリル「他に、魔獣や幻獣や妖精などを研究していそうなのは?」
セリシア「いや、タントック導師以外は話してくれなそうというか」
**「あれ、こんな所で何をしてるんですか?」
GM「ニコニコと」
パルサス「突然、現れたな」
セリシア「メ、メイザース=ソロ導師ですね?」
GM「そうだね。かなり大造りな荷物を背中に背負っているね」
セリシア「丁度良かった。あの、このギルドで、妖精などの研究を主にしている人を知りませんか?」
メイザース「ああ、知ってますよ、知ってますよ。タントック導師ですよ」
セリシア「そ、そうですかぁ」
メイザース「しかし、何を聞きたいのか知りませんが、導師の人達に聞いても、教えてくれる人は少ないと思いますよ。みんな秘密主義ですからね」
フーズ「その通りだ」
セリシア「御旅行するんですか?」
メイザース「あ、そうなんですよ、ちょっとね」
セリシア「ひょっとして……ベルダインですか?」
メイザース「いや、違いますよ」
セリシア「違うのか」
メイザース「と、思いますけど、途中で寄るかも知れませんけれどもね」
ルーク「(笑)」
GM「すると、メイザースは、タントック導師の隣の部屋のドアを数回叩くよ」
メイザース「パルスさん、パルスさん」
GM「しばらくすると、ドアが開いて、ショートカットの理知的な雰囲気のする女性が顔を出すよ。年齢は20歳ぐらいだね」
パルス「何の用だ?メイザース(不機嫌そう)」
GM「彼女は、枠の小さい眼鏡をつけている」
メイザース「用意は終わりましたか?パルスさん」
パルス「私の方は、もう終わっている(不機嫌そう)」
メイザース「そうですか。じゃあ、馬も用意できましたし、行きましょうか?」
パルス「そうだな(不機嫌そう)」
セリシア「う〜ん、どうしよう。トガロ導師とカトリウム導師に会いに行きましょう」
フェンリル「じゃあ、私は、先に宿に帰ってましょう」
ハインド「俺は、セリシアについていくよ」
ルーク「ルーク、ひまぁ」
カチューシャ「カチューシャも、ひまぁ……ベイン寝ちゃったし」

 ベインのプレイヤーは、昨日寝てなかったとかで、爆睡していた。

GM「トガロ高導師の部屋は、二階にあるけど?」
セリシア「コンコン」
トガロ「どなたですか?」
GM「ドアは閉められたままで、奥から声がするよ」
セリシア「先ほど街でお会いした、セリシアという冒険者ですが」
トガロ「あぁ……お引き取り下さい」
パルサス「あっさり言われた」
トガロ「別に私は、あなたに会う必要は感じませんし」
セリシア「あの、ユセリアウスの魔導書について何か知りませんでしょうか?」
トガロ「何か知りたい事があるのでしたら、一階に行って、誰かに調べてもらうのがいいでしょう。私も忙しいのでね」
ハインド「何か……ここの人って性格が悪いな」
セリシア「だから、余りタントック導師以外の人には、会いたくなかったんだけど……めげずに、カトリウム最高導師に」
GM「二階には、カトリウム最高導師の部屋は見あたらないねえ。魔術師ギルドは三階建てだから、三階にいるかも知れないねえ。まあ、二階から三階の階段には、警備の人がいるけどね」
セリシア「一番偉い人だから、多分、三階ね」
ハインド「そんな人が、会ってくれるのか?」
セリシア「会ってくれないかも知れないけど……あの、すみません」
階段警備「はい、なんでしょう?」
セリシア「カトリウム最高導師に会いたいのですが」
階段警備「何か、お約束でも?」
セリシア「いや、約束は特に……」
階段警備「カトリウム導師は忙しいので、現在はお約束がなければ、会えないのですが」
セリシア「帰ろう」
フーズ「さすが、魔術師ギルド……他人の秘密は自分の物、自分の秘密は自分の秘密という」
(一同笑)
GM「じゃあ、みんな宿屋に帰ってきたのかな?」
カチューシャ「みなさん、お帰りなさい。ベインが寝ちゃったから、ゼリーこんなに食べちゃったの」
フェンリル「わんこゼリー」
パルサス「帰ってくると、100杯ぐらい積んであるんでしょ?」
カチューシャ「ちょっと、待ってぇ〜!!(笑)」
アーシュ「私は帰ったら、カウンターに行って、お酒に飲もう」
セリシア「じゃあ、帰っったら、聞いた事を教えましょう」
パルサス「あ、俺も聞いた事を話しましょう。11年前にも、このように空が赤く染まった事があるらしいってさ。それがアーシュラインのお母さん達が争った戦いかどうかはわからないが、もしかしたら、何か関係があるかも知れないと思う」
ルーク「ベルダインへ行けっていう事でしょう」
カチューシャ「そうですね。震源地もベルダイン、アーシュラインさんのお母様の住んでいるのもベルダイン」
セリシア「何が、ベルダインで起こるというのでしょうか?」
カチューシャ「急ぎましょうか?」
ハインド「ベルダインって、確かドレックノール通るんだよなぁ」
セリシア「それは……」
(一同苦笑)
カチューシャ「?」
フーズ「街道沿いに、抜け道など幾らでもあるだろう」
ルーク「一番早い道っていうのが、今は重要じゃないですか?」
カチューシャ「あの〜、ドレックノールって分からないんですが……ザンティ王国の地理で言ってどこら辺……」
セリシア「ドレックノールの事に知りたければ、ハインドに聞いて」
カチューシャ「どんな所ですの?」
ハインド「お姫様の知る様な所じゃない」
カチューシャ「…………」
セリシア「みんなに気がつかれないように、フェンリルの所にスススッと行って」
ルーク「怪しいですよ(笑)」
セリシア「タントック導師に何か尋ね事をしていたようだけど、その事はいいの?これから、みんなベルダインに行くって言ってるけど?」
フェンリル「それは、タントック導師に頼んで、何とかしてもらうわ」
セリシア「ん、分かった。じゃあ、その時は私も一緒に行くわ」
ルーク「ともかく、善は急げと言いますし、行きましょうか?」
フェンリル「今、何時はどれぐらいですか?」
GM「午後三時ぐらい」
パルサス「空はどうなってる?」
GM「1、2時間ぐらいで、普通の空に戻ったよ」
カチューシャ「ここはやはり、フーズさんの鶴の一声という事で」
(一同笑)
フーズ「司祭様、いかがいたしましょう?」
(一同爆笑)
セリシア「でたね、定番」
フーズ「やはり、私としては、ベルダインに向かうのが上策かと……」
アーシュ「そうですね。すぐにでも行った方がいいでしょうね」
ルーク「道分からないんですけど、どうやって行くんです?」
フーズ「まず、ザーンに向かって、それからベルダインだろう……具体的に言うと、ラバン、リファール、ドレックノール、ザーン、ベルダインだな」
ルーク「なるほど」
パルサス「で、馬で二週間ぐらいだろ?とりあえず、道中、何もなく行けた場合の話だけどな」
ルーク「馬車って、幾らぐらいですか?」
セリシア「あ、楽ができる」
パルサス「また楽をしようと……ルーク、そこになおれ!!」
ルーク「いや、楽をしようというのではなくて、早く行ければと思って」
アーシュ「パルサスさん。そんな事を言ってる場合じゃないでしょう。今は」
カチューシャ「ほら、アーシュラインさんも、こう言ってますよ。本当に早く行こうと思うなら、馬車の方が……」
ルーク「そうですねぇ……魔法でどうにかなりませんか?」
セリシア「なりません」
パルサス「そんな、あっさり」
セリシア「いえ、魔術師ギルドに行けば、ひょっとしたら、発達している所なら、テレポートの装置が……」
フーズ「無いでしょう?」
GM「無いよ……オランの魔術師ギルドでさえ、そんな物はないよ」
ルーク「えっ!?オランですら無いの?」
GM「表向きは無いよ(オランだけに、もしかしたらあるかも)」
フェンリル「今から、ベルダインに出発するんですか?」
ルーク「そうですね。封印が解けたとするなら、急がなくてはなりませんし」
フェンリル「…………」
パルサス「フェンリル、どうかしたのか?」
フェンリル「GM……魔術師ギルドに、ちょっと行って戻ってくるのにどれくらいかかりますか?」
GM「十数分だろうね」
フェンリル「じゃあ、1時間、待ってもらえますか?」
ルーク「そうですか。その間、僕達は、何か道具を揃えておきましょう」
フーズ「でも、街道沿いを行くんだったら、途中に宿もあるだろうし、特に揃える物も無いだろう」
セリシア「私もついて行きましょう。あの、私も行っていいんでしょうか?」
フェンリル「うなずきます」
GM「魔術師ギルドに到着したよ〜ん」
フェンリル「では、タントック……」
GM「目の前にいるよ〜ん。もう、タントック導師の自室だよ〜ん」
(一同笑)
タントック「何でしょうか?」
フェンリル「あの、これから私はベルダインの方に出かけなければならないのですが、調べ物は二週間ぐらいかかる。との事でしたよね?」
タントック「そうですね……それくらいかかるでしょうなぁ」
フェンリル「できれば、ベルダインの方に送って頂ければ……」
タントック「しかし、無事に送れるかどうかも分かりませんし」
フェンリル「では、確実な方で……もしかしたら、二週間より遅れるかも知れないのですが、それまで待っていただけるでしょうか?」
タントック「それは、かまいませんよ」
フェンリル「失礼しました」
GM「では、半刻後には戻ってこれたよ」
フーズ「しかし、もう夕方だからなぁ」
パルサス「明日にするかぁ?」
ルーク「でも……」
セリシア「徒歩?」
カチューシャ「馬を借りるお金は……」
フーズ「借りるより、買った方が安上がりだと思う」
ルーク「買った馬は、ルーク号と名付けて……」
GM「そうだね。保証金が買うのと同じだけ取られるからね……ま、でも普通の馬は5000ガメルだよ」
ルーク「えっ、5000!?一頭で!?」
GM「そうだよ。買えるでしょ?皆さん、グラックスを発見した報酬を一万ガメルもらったしねぇ」
ハインド「駄目だ!!金が無い!!」
ルーク「僕だけ乗ってもいいですか?(笑)」
カチューシャ「二人で、一頭というのは?」
ルーク「組み合わせによっては、恐い結果になりそうなので」
(一同笑)
GM「馬車に五人乗るとして……大体二万ガメルぐらいかかるかな?でも、街道で、もし襲われた場合、馬車は危険でもあるね」
フーズ「冒険者の俺達に、馬車を買う余裕なんて無い」
セリシア「歩きましょうか?」
カチューシャ「そうですね」
GM「そうですか?では、今から徒歩で行くのですか?」
パルサス「夕方から行くのは……」
カチューシャ「じゃあ、寝ます!!」
セリシア「いざという時の、保存食を買っておこう」
GM「それでは、皆さん。宿賃の40ガメルを所持金から引いておいて下さいね……次の日になったよ。いい天気だね」
パルサス「さしずめ、タイデル晴れか?」
フーズ「天候予測をします……14」
GM「(マスタースクリーンを見ながら)14だと、プロ並だから、プロ並という事は……」
カチューシャ「天候予測のプロがいる」
GM「しばらくは、この天気が続くような気がするね。西から行くんでしょ?オーファン、ファンドリア、ロマールを行くっつうのは、普通いないわな。それでは、ウエスト・ロードを通って……タイデルの西門を君達は出るわけだ。それでは、ラバンまでは約4、5日の旅になるわけだけれども、大体徒歩だと、ベルダインまでは約3、4週間の旅になるかな……一カ月という所かな?」
ハインド「遅い、遅すぎるぅ!!」
パルサス「まぁ、仕方がないか」
GM「君達が西の門を抜け、街道を歩き始めると、西門の方から、曲の調べに乗った歌声が聞こえてくるよ」
カチューシャ「目をつぶって、手を組んで聞きましょう」


 過去がある。
 未来がある。
 そして、今がある。

 君達に何があるのか知らないけれど
 君達を何が待ち受けているかは知らないけれど
 君達は、今、旅にでる。

 語ろう、君達の事を。
 歌おう、君達の事を。
 すべての人に、君達の事を伝えよう。

 どんな事があろうとも忘れてはいけない。
 君達は、一人じゃない。
 君達には、仲間がいる。

 どんなつらい事も
 どんな悲しい事も

 仲間がいれば
 きっと乗り越えられる。
 きっと耐えて行ける。



パルサス&ハインド「後ろを振り返る」
GM「すると、西門の上に歌劇団達が立ってるね」
カチューシャ「みなさ〜ん!!」
パルサス「手を振るよ、向こうには見えるんでしょ?」
GM「すると、誰もいないのに君の周りから突然、歌劇団達の声がするよ」
ハインド「『ウインド・ボイス』の呪文か」
カスパール「君達は、旅に出るんだろ?」
カチューシャ「そうですの!!」
マーベリック「僕達はまだ、このタイデルで頑張るつもりだけどね。君達も、頑張りなよっ!!」
カチューシャ「ありがとうございます」
オートクチュール「今度会った時は、共に酒でも飲もう」
パルサス「お前達も、体に気をつけてな」
アーシュ「また、会う日まで」
フェンリル「お元気で……」
GM「彼らの方も、手を振っているね。そして、君達はラバンへ……どのくらいかかったかなぁ……サイコロで決めよう(コロコロ)……三日だね。120ガメルほど減らしておいて頂戴」
カチューシャ「まぁ、ここがラバン」
フーズ「女ったらしの領主がいる所だ」
(一同笑)
フーズ「ここら辺に見知った宿はありますでしょうか?」
パルサス「俺もあるだろ?冒険してたんだし?」
GM「冒険していた地域にもよるが、見知った宿っていうのはないんじゃない?一、二度泊まった事のある宿っていうのはあってもね」
ルーク「でも、ほら、フーズさんは、一方的に知り合いになれるじゃないですか」
(一同爆笑)
GM「まぁ、どこかに泊まるという事で……この旅の間の部屋割りっていうのはどうなってたの?」
パルサス「タコ部屋でいいんじゃないの?」
GM「だって、女性いるでしょ?」
フーズ「四人部屋二つじゃないの?」
GM「人数は、九人いるんだけど」
フーズ「いち、に、さん、し、ご……で、この一人は、女性部屋の外で立って寝るんでしょ?(ベインの事)」
GM「あ、そうか……では、一人40ガメル減らしておいて……それでさぁ、みんな普通に寝るんでしょう?」
パルサス「そりゃあ、普通に寝るだろうなぁ」
セリシア「質問の意味が分からないけど……寝ぞうが悪いとか」
アーシュ「(笑)」
GM「違う……いや、旅の道中も含めて、寝てる時に特殊な行動をする人はいないでしょ?」
フーズ「ラバンの夜ですよね?」
GM「ラバンの夜ですよ」
フーズ「ラバンの夜は、ちょ〜と、違いますよぅ」
(一同爆笑)
フェンリル「冒険者の習性で、深く眠れないような気がするんですけど?」
GM「ま、それは、冒険者レベルが上がると共に睡眠時の知覚チェックの基本値が上がるので表現しているけどね。ラバンの夜は違う方は?(笑)」


 その後ろで、宿屋での女部屋の生活を語り合っている女性陣。修学旅行のノリでいこうとの見解で一致しているようだ。


フーズ「え〜と、冒険者の店に行って……」
フェンリル「私も行くわ」
フーズ「あ、フェンリルもくる?そして、顔見知りを探します。いるでしょ?」
GM「あのさ。フーズとフェンリルとパルサスが冒険していた頃の、ホームグラウンドってどこ?」
フーズ「タイデル、リファール、ラバン……」
GM「いや、いや、そんな事はできないでしょう」
フーズ「放浪しまくっていて、主な活動がタイデルという事で」
GM「しかし、今はかからないけど、昔は通行税もかかっただろうし」
フェンリル「待って下さい。私は、プロミジーから余り離れないと思うのですが」
フーズ「なるほど……タイデルにしましょう……顔見知りはいません?」
GM「う〜ん。いないみたいだねぇ」
フーズ「冒険者の宿の親父に……やあ、久しぶり」
(一同笑)
冒険者の宿主人「?」
GM「覚えてないみたいだ」
フーズ「とりあえず、エール一杯」
フェンリル「それでしたら、私もエールを」
GM「1ガメル減らしておいて」
カチューシャ「ゼリー下さい」
フーズ「いない、いない、いない、いない(笑)」
パルサス「あ、俺もカウンターでエールを貰おうかな」
フーズ「おや、親父もきてるのか?」
GM「パルサスも、冒険者の宿にきてるの?」
パルサス「違う、違う。俺は、泊まっている宿の一階で飲むの」
GM「了解、了解」
フーズ「では、冒険者の宿の方では、10ガメルぐらいの食事を頼んで……余分に30ガメルぐらい置いて尋ねます。あのさ、この間地震があったろう?あれに関して依頼はきてない?」
冒険者の宿主人「そういうのは無いぞ」
フーズ「そうかぁ」
冒険者の宿主人「なんだ、地震に興味があるのか?」
フーズ「う〜ん、ちょっとね」
冒険者の宿の客「だはははぁ!!地震に興味があるんだったら、地面を10mでも掘ってみれば分かるんじゃないか?(爆笑)」
フーズ「そっちの方は見ないで、フェンリルの方をチラッと見ます」
フェンリル「特に言う事は無いけど……」
GM「では、そういう情報収拾も終わって、宿屋に帰ってくるわけだけど、どうやって寝るの?ラバンの夜は違う人は?」
フーズ「いや、そういう事じゃなくて、今日は帰らなくて、この部屋にいないという事を言いたかっただけです」
GM「……なんだ……そういう事か」
カチューシャ「なんで?」
ルーク「やだぁ……不潔」
フーズ「何よ、それ?(笑)」
GM「幾らぐらい減らす事をするの?」
フーズ「そうだな……賭事とかさ、呑んだりとかさ」
GM「何だ、そっちの方か?」
フーズ「何を考えてるんだ!?」
GM「う〜ん。だったら、50〜100ガメルほど減らしておいてね」
フェンリル「ラバンってタイデルより大きいの?」
GM「どっちもどっち……両方とも小さいよ。大国と言われるオーファンとか、ラムリアースとかとは比べ物にならないよ」
パルサス「都市国家なんでしょ?」
GM「そうだね。戦争が起こったらすぐ滅ぼされちゃうよ。まあ、それを防ぐ手段として、西方諸国が軍事同盟を結んで大国に対抗しているわけだけれどもね」
カチューシャ「テン・チルドレン?」
GM「そうだね、中原の国の人からは、侮蔑の意味も込めてそう呼んでいるね……四日目の晩か……ラバンでの夜だね」
(急に静寂する一同)
GM「何だ?突然静かになって……朝になったよ。君達は、出発するわけだけれども……」