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【2章:封印を解いた者達】
GM「すると、帰り道、地上に出て少し歩いている時、途中に生えている木の上から……ちなみに、まだ雪は積もっている。大体50cmくらい」
カチューシャ「えぇ〜!!私、そんな所をずるずると……」
GM「雪が積もっている木の方から、一人の男の声がする」
**「ほう、あなた達、今、洞窟から出てきませんでしたか?」
ハインド「誰だ!!きさまぁ!!」
**「……もしかして、この雪が止んだのはあなた達の仕業ですか?」
ハインド「何の事だ!?」
**「いやいやいやいや、あの雪の女王を倒すとは……」
ハインド「別に、俺が倒した訳じゃないが……」
**「でも、倒したのに、炎の剣は持っていないようですねぇ?」
GM「姿は見えない。木の所にいるのは、確かみたいだけれどもね」
ルーク「誰、誰?」
GM「距離は、約20m」
フーズ「『センス・オーラ』!!」
GM「木の上に、生命のオーラを三つ感じる」
アーシュ「三つ?」
フーズ「あそこの木の所に、なにやら三つ、変なのが見えるなぁ。気をつけろよ」
GM「すると、ズサァッという音と共に雪の上に三つの人影が降り立つよ。一人は、黒いローブを羽織った魔導師風の人間の男、そして両脇に軽戦士風の男と重戦士風の男が……」
魔術師風の男「あなた達が、倒したんですか?」
フーズ「どうだろうねぇ」
魔術師風の男「ふむ、黙っていてもかまいませんが……そうだとしたらすごいですねぇ」
ハインド「おほめに預かって光栄ですねぇ」
魔術師風の男「いやいや、私が手なづけて使おうと封印を解いたんですが、失敗しましてねぇ。部下を引き連れてもう一度挑戦しようとしたのですが……先に倒されてしまうとは……」
ハインド「あいつをペットにしようなど、なかなか良いご趣味で……」
魔術師風の男「あなたもそう思いますか?私も、そう思っているんですよ」
フーズ「お前らは……越後のちりめん問屋か?」
(一同爆笑)
GM「その様な事を語り合っていると、その魔術師風の男の胸にキラリとペンダントが輝いた。竜の頭部を形どった大きめのペンダント……それを見たパルサスが、顔色を変えた」
ハインド「おい、どうした」
フーズ「親父?」
GM「『あのペンダントは!!』と叫んで、雪の中を三人めがけて走っていく」
ハインド「待て!!」
GM「『貴様ぁ!!あの男の知り合いかぁ!!』と言ってパルサスは突っ込むよ」
全員「おおっ!!」
ハインド「なんだよ、何の事だよ!?と言って後ろから追っかける」
フーズ「よし、行くか」
フェンリル「私も……」
なぜか、フーズとフェンリルとパルサスの三人組の冒険者時代が想像つくのはGMだけであろうか?
フーズ「おい、頭の悪い魔術師!!」
セリシア「はい?」
(一同笑)
セリシア「ああ、返事してしまった(笑)」
フーズ「あの親父を援護してやってくれ!!」
カチューシャ「親父……」
セリシア「アイ、アイ、サー」
GM「『妻の仇!!』といいながら切りつけるよ」
セリシア「援護って、ライトニングやりたいんだけども……」
ベイン「ああ、線上に親父が(笑)」
ハインド「その後ろを、ハインドが走ってるんだから……」
フェンリル「一応、私も援護に行ってるんですから……」
GM「ローブの男に切りつけようとしたパルサスは、二人の戦士に止められたよ。二人の戦士は、腕前は確かなようだよ」
ハインド「だったら、パルサスを踏み台にして魔術師に切りかかる」
GM「じゃあ、戦闘ラウンドに入ろうか」
<第1ラウンド>
ルーク「フーズさん……あれ、敵ですかね?」
GM「(無視して)アーシュラインはどうする?」
アーシュ「ええっと……」
GM「……『ボケすぎると死期を早める』という格言があってだな」
(一同クスクス笑い)
アーシュラインは、カチューシャを背負ってもいるし、とりあえず傍観。ルークは、魔術師風の男にロング・ボウで狙いをつける。
パルサスは、二人の戦士と斬り結ぼうとするが、すかさずフェンリルが援護に入り、重戦士に斬りかかる。
GM「回避は15」
フェンリル「当たって……ふっふっふっ、14発」
GM「ちょっと痛いくらいだね。重戦士は、プレート・メイルでヘルメットもつけているからよくわからないけれども、ドワーフみたいだねぇ、どうも。ちなみに、隙間から見える肌は黒い」
フェンリル「無言で睨み返します」
ハインド「パルサスを踏み台にして、魔術師風の男に『変形霞落とし』!!」
GM「なんだ!!それは!?」
ハインド「攻撃は16!!」
GM「それは……当たっている」
ハインド「クリットォ〜!!」
全員「おお!!」
ハインド「ダメージは、9点」
GM「9点……何か聞こえたなぁ。君のその攻撃ははじかれて……」
ハインド「えっ?」
魔術師風の男「きかんなあ、そんな攻撃!!」
GM「と言って、君に切りつけるよ」
ハインド「ああっ!!(回避ロールが1ゾロ)」
全員「ああっ!!」
GM「その男がマントを広げると、その下には皮鎧を着て、レイピアを両手に持った姿が(笑)」
(一同笑)
カチューシャ「ああっ〜、それって……」
ルーク「君の事は、忘れないよ(笑)」
魔術師風の男「その動き……貴様、ただの戦士ではないな?」
GM「一発目は、当たるわなぁ」
ハインド「一発目はな……」
GM「一発目は、11ダメージ」
ハインド「11ダメージ!?」
GM「そうだよ」
ハインド「ちょ、ちょっと待て!!」
ルーク「さよ〜なら〜」
フーズ「まだ、別にハインドと仲良くなったわけじゃないからいいや(笑)」
GM「二発目は……」
パルサス「遅れて正義の使者参上!!」
事情を大まかに説明するGM。
GM「それで、二回目の回避は?」
ハインド「16」
GM「そいつはあたらん。セリシアは?」
セリシア「パルサスの親父さんが熱血してますから、剣に『ファイア・ウェポン』の呪文をかけます」
GM「さっそくだが、パルサスは回避をしてほしいな」
パルサス「さっそく?俺は、妻の仇を討つまで死ぬ訳にはいか〜ん!!」
GM「15」
パルサス「はっはっはっはっ……べぇ〜」
(一同爆笑)
フェンリル「さっきと、イメージがちが〜う(笑)」
GM「そうすると,魔術師風の男は、君達の方を侮蔑の表情で睨みつけた」
魔術師風の男「今日は、あなた達と争うとして来た訳じゃありませんしねぇ。いつかまた争う時がくるかも知れませんが、今日はとりあえず、このロベスピッツ……さよならとしましょう」
パルサス「待てぇ、逃げるのかぁ!!」
フーズ「待ったぁ!!弓矢を撃ちます。しかも、狙いがついてるよ〜ん」
フェンリル「パルサスの代わりに敵を受け持ちます」
GM「黒ローブは、ー4で……16」
フーズ「おや、6ゾロが出ちゃったよぉ、ラッキィ」
全員「おおぅ」
フーズ「……1ゾロが出ちゃったよ」
(一同笑)
GM「ダメージ無しか(笑)」
フーズ「今日は、ちょっと弓の調子が悪いようだ」
ハインド「ちゃんと弓の整備ぐらいしとけよ!!」
GM「すたたたたっ、と逃げていくよ」
ハインド「くそぉ!!俺の技が破られるとは……傷口を押さえます」
ルーク「大丈夫か、ハインド?」
アーシュ「そんな事を言ってる間に、敵が駆けていく(笑)」
GM「一方ね、重戦士は、体を丸めて転がるようにして逃げていく」
ベイン「亀だ」
ルーク「何者だ?あいつ(笑)」
GM「そして、軽戦士は、逃げて行ったロベスピッツよりも早いスピードで、ちなみに雪に足跡が微かにしかついていないね……三人とも逃げて行ったよ」
パルサス「くそぉ!!俺の足じゃ追いつかねえ!!」
フーズ「一体どうしたんだ?」
パルサス「俺のかみさんが、俺のかみさんがよぅ……」
フーズ「お前は、江戸っ子か?」
パルサス「俺のかみさんがあいつらに……」
ルーク「みんな訳ありなんですね、このパーティーって……」
GM「そうだね(苦笑)」
ルーク「まともなのって、この僕だけじゃん」
GM「その発言、その発言だけは……まあいいや、去っていたよ」
ルーク「親父さん、親父さん」
パルサス「なんだ!!」
ルーク「どうしたんですか?」
パルサス「お前には関係無い事だ!!」
ルーク「一瞬びっくりしちゃいましたよぉ」
フーズ「ルーク」
ルーク「はい?」
フーズ「人には聞かれたくない事があるのだよ」
ルーク「でも、人には聞きたい事があるんです」
(一同爆笑)
パルサス「16歳のガキが寝ぼけた事言ってんじぇねえよ!!」
全員「おおぅ!!」
フェンリル「……パルサス」
パルサス「なんだよ?」
フェンリル「復讐劇もいいけど、あんまり感情に流されるとろくな事がないわよ」
パルサス「ああ……悪かった、悪かったよ」
フーズ「じゃあ、宿屋に行こう」
ハインド「アーシュラインさん、助かったよ」
アーシュ「いえ」
いつの間にかに傷を治してもらっているハインドであった。
GM「宿屋に戻ると……」
村長「だ、大丈夫だったですか?」
フーズ「や〜、うん、大丈夫だよ〜」
村長「それで……あの、雪の女王は?」
ハインド「一応処分しました」
アーシュ「封印しました」
村長「封印をしていただけたのですか?」
ハインド「……したっけ?」
フーズ「まあ、一応はしたが……」
あれは、封印じゃなくて、倒したと言うのではないだろうか?
セリシア「あの場所には、もう、二度と人が立ち寄らないように……」
村長「そうですか……」
フーズ「のーみそ(味噌がないと言う意味か?)ソーサラーがまともな事を言っている」
ルーク「イメチェン狙ってるんですよ」
(一部爆笑)
セリシア「えっ、えっ?(聞こえてない)」
村長「では、私達も領主に使者を送り、何とか国の庇護を受けられるように頼んでみます」
ハインド「なるべく、私達の名前は伏せて下さい」
ルーク&フーズ「なんで?」
セリシア「あははっ(笑)」
ルーク「広めてもらったら、有名になれるんじゃないですか?」
ハインド「……こまるの」
(一同爆笑)
パルサス「時々、お茶目になるじゃないか(笑)」
フーズ「私達の名声が上がるのは、良い事ではないか?」
ハインド「別に、俺は冒険者をしているわけではないしな」
フーズ「セリシア、ハインドは冒険者じゃないのかい?」
セリシア「私の従者」
(一同笑)
ハインド「それは、違ぁう!!」
GM「そういえば、つい先程まで突き刺さるように寒かった気候も季節にあった陽気なぽかぽかとしたものに変化している。雪もだんだん溶けているみたい」
ルーク「フーズさん、この二人はどうするんですか?」
フーズ「ベインさん、この女性は、いったいどういう方なのですか?」
ベイン「このお方は、ザンティ王国第三王女であります」
フーズ「ザンティ王国……」
GM「ザンティ王国とは……」
ザンティ王国の滅亡
現在、西部諸国(テン・チルドレン)がある地域には、約200年前まで、ザンティという王国が存在していた。その領土は、東はマナール湖西岸、西はシエント河、南はクロスノー山脈、北はプロム湾にいたる広大なものであった。首都は現在のタイデルにあった。
ザンティは魔法の水準はあまり高くなかったものの、大きな軍事力と技術力を有していた。代々、ビラード王家が権力を握り、絶対君主制が敷かれていた。
ザンティ王国滅亡の間接的なきっかけになったのは、200年前に起きたケイオス・ランドからの侵略である。北西の氷の大洋の向こうから、暗黒神をあがめる妖魔やモンスターの集団が、多数の船に乗って渡ってきたのである。ザンティは総力をあげてこれを迎え討った。
主な戦場になったのは、現在のプロミジーとゴーバの間に広がる大湿地帯である。条件の悪さからザンティ軍は苦戦するが、何年にもおよぶ激戦の末、ついに侵略軍を撃退する事に成功した(今でもこの地域には、侵略軍の残党の子孫であるモンスターが棲みついている)。
だが、この戦争はザンティの経済を疲弊させた。多くの働き手が失われ、農地はあれ、大幅な増税が民衆を苦しめた。侵略軍がひそかに持ち込んだ暗黒神信仰も、混乱に拍車をかけた。各地で暴動が続発し、首都タイデルも炎に包まれ、ついにザンティは崩壊してしまった。
ルーク「第三王女ってえらいんですよねぇ?」
パルサス「そうだろうなぁ」
ルーク「そんな偉い方が、どうしてたった二人であんな所にいたんです?」
フーズ「間抜けだったんだろう?」
カチューシャ「ベイン=フォーズ、ケーキをもてい、えへへ(寝言)」
ハインド「何となく、理由がわかったような気がする」
ベイン「ボカッ」
カチューシャ「いったぁ〜い、なあに、なあに、なあに?」
ベイン「どうかなさいましたか?」
カチューシャ「私、今、すごく頭が痛かったのよ」
ベイン「ほう、どんな夢を見ていらしたのですか?」
カチューシャ「グラックスがいて、ヴェーゼルムがいて、みんなでショートケーキを食べていたんだけど、イチゴを食べる前に……」
(一同爆笑)
パルサス「なあ、彼女、本当にお姫様か?」
カチューシャ「あ〜、何であたしびしょびしょなの〜?ベインもぉ〜……やだやだやだやだ〜!!」
ルーク「GM、カチューシャに、世間知らずのLVあげなよ」
フーズ「司祭殿。まだ混乱しておられるようだ。確か、神の奇跡の中には、心の平安を取り戻す呪文があったのでは?」
アーシュ「はいはい」
フーズ「お願いいたします」
ハインド「フーズさん、なかなか物知りじゃないか」
フーズ「私は、物知りなのだ」
ルーク「でも、それが地だったら魔法でも治んないんですよね?」
(一同苦笑)
アーシュ「かかりました」
カチューシャ「ああ、私なんだか和やかですわ(笑)。こ、ここは?あ、あなた達はいったい?」
フーズ「司祭殿?」
アーシュ「氷づけになっていたあなた達を私達が……」
カチューシャ「氷づけに?」
アーシュ「ナインテイルズシルバーフォックスという……」
カチューシャ「そんな物知りませんわ」
ベイン「姫、あの大きい狐の事でしょう」
フーズ「ともかく司祭殿、体も冷えているみたいですし、少し休ませては?」
アーシュ「じゃあ、宿屋の二階に」
カチューシャ「魔物……剣……グ、グラックス!!グラックスはどこって言って、ちょっと駆け出します」
ハインド「なんだよ、今度はいったい?」
フーズ「そいつを捕まえよう。むなぐらをぐっと捕まえて……落ちつこうね」
(一同笑)
カチューシャ「手を放して!!グラックスぅ〜!!どこぉ〜!!」
フーズ「さらに、グッと力を込める……」
ベイン「一ついいでしょうか?」
(一同静寂)
ベイン「バコンッ」
カチューシャ「パタッ」
(一同笑)
アーシュ「あの、もしもし?」
フーズ「司祭殿、とりあえず、彼女をよろしくお願いします」
アーシュ「あ、はい。GM、宿屋のおじさんは?」
GM「いるよ。村長さんね」
アーシュ「あの、部屋を貸していただきたいのですが」
村長「ああ、かまわないよ、どうぞ使って下さい」
セリシア「宿代は……」
GM「とらないでしょう?救村の英雄だし」
フーズ「救村……ベインさん、どうやら、あなた方の生きた時代というのは我々にとって遥か時の彼方のようですなあ」
ベイン「どうやら、話を聞いている限りでは、そのようですなぁ」
フーズ「現状を説明をしたいのですがよろしいですかな?」
GM「現在、アレクラスト大陸では……」
フーズ「あっ、ナレーションが入った」
GM「新王国歴というのが使われている。現在は新王国暦522年、ベイン、君達が生きザンティ王国で暮らしていたと言うのは新王国暦で322年の事だ」
カチューシャ「私は?」
GM「宿屋の二階の部屋につれて行かれている」
アーシュ「運んでいるんですけど」
ベイン「あなた方はいったい、なぜ?」
フーズ「いや、ゆえあって、君達を助ける形になった。何かの縁だろう」
ベイン「その事に関しては深く感謝いたします」
フーズ「現在の西方は、かくかくしかじかと言う訳なので、あなた方の身分という物は明かす事はおそらくできないでしょうな」
ベイン「そのようでしょうな。しかし、困りましたな。私達はこれから、どこへ行ったら良いのでしょう?」
フーズ「とりあえず今日はゆっくり休んで、そういう事は明日考えればいいじゃないの」
ベイン「そうですな」
フーズ「古い諺にも言うじゃないか。明日は明日の風が吹く!!」
ルーク「ちょっと違うような」
GM「さて、次の日の朝」
フーズ「ああ、う〜ん、良い朝だなぁ。今日も正義の戦士として……」
GM「本当かぁ?」
カチューシャ「ベイン=フォーズわぁ?」
ベイン「何でございましょう?」
セリシア「どこにいたのよぉ(笑)」
カチューシャ「今日のご飯は?」
フーズ「じゃあ、俺達も飯にしようぜ」
GM「下の階に行くと庶民的だけれども、ちょっと豪勢な食事が出てくるよ」
カチューシャ「ベッドから出ようとしない」
フーズ「うまい、うまい」
ルーク「ムシャ、ムシャ」
ハインド「早く食べ終えて、外でボーッとしている」
セリシア「カチューシャを起こしに行く」
フーズ「起こしに行くんだったら、その間に彼女達の分をチョコチョコっとつまんでしまおう」
ルーク「正義の戦士……」
フーズ「ああ、腹一杯になったぁ!!まぁだ、来ないのぉ?君達の分も食べちゃうよぉ」
アーシュ「上にいます(笑)」
ベイン「どうやら下に食事が用意されているみたいです。食べないのですか?」
カチューシャ「……食べたくない」
フーズ「そうか……じゃあ、正義の胃袋が君の分も……」
(一同爆笑)
フェンリル「フーズ、私の分もその正義の胃袋に納めてくれてかまわないわ」
フーズ「いや、フェンリル、お前はどうも疲れているようだ。正義の為にこれはお前が食べるのが……」
フェンリル「それを聞かずに、外に行ってがむしゃらに剣を振っています」
アーシュ「ともかく……何か食べないと」
セリシア「体力つけなきゃ」
カチューシャ「グラックスがいないのに食べたくないもん……」
ベイン「とりあえず……感情を挟まずに包み隠さず全部説明します」
カチューシャ「……嘘でしょ、ねえ、嘘だと言ってよ、ベイン=フォーズ!!むなぐら掴んで、うそうそうそうそうそぉ!!」
ベイン「私が、今までに姫に嘘をついた事がありましたか?」
カチューシャ「ないぃ……じゃあ、それじゃあ、グラックスは?お父様は?ザンティ王国はどうなったっていうのよ!!……おもいっきり泣くよ」
ベイン「……姫」
カチューシャ「何?」
ベイン「あなたは今、どこにいます?」
カチューシャ「ベッドの上」
ベイン「……もういいです」
(一同爆笑)
ベイン「部屋を出て行こうとするよ」
カチューシャ「あぁあん、待ってよぉ〜」
パルサス「おもいっきり落としたなぁ……」
フーズ「ベイン殿、どうでしたか?」
ベイン「まぁ、本人は認めたくないようでしたが」
フーズ「さもありなん」
カチューシャ「上の方で大きな転がるような音がして、駆け降りてきて、ベイン=フォーズまでいなくなったら嫌ぁ!!ちゃんと服は着ているよ」
ベイン「分かっていただけましたか?」
カチューシャ「しぶしぶうなずく」
フーズ「宿のおやっさんに、ちょっとこの事は黙っててくれ。この人達、ちょっと訳ありなんだ」
村長「はあ、そうなのか……でも、ザンティ王国とか言ってなかったか?」
フーズ「いや」
ルーク「気のせいでしょ」
セリシア「あっ、私の朝食は?」
GM「半分ぐらい削られたのがあるよ(笑)」
ルーク「肉がないんですよ」
ベイン「野菜ばっかり(笑)」
セリシア「宿屋の主人に今日の朝食ちょっとヘルシーですわねって(笑)」
フーズ「いや、ちょっと、例の魔獣に氷づけにされていたみたいでなぁ」
村長「いや、ザンティ王国といえば、最近噂話がありましたよね?」
カチューシャ「耳がダンボ!!」
村長「北西のプロミジーという国で……」
フーズ「ああ、あのトドとセイウチで有名な?」
村長「そうです。あそこの大湿地帯で先月、ザンティ王国の勇者、グラックスの遺体が見つかったという……」
カチューシャ「ガシイィ!!首もと掴む、あなた今の何?もう一度言って頂戴!!」
パルサス「よけいな事を……」
村長「いや、ちょっと、何でも、先月頃に見つかったらしいと……く、くるし」
カチューシャ「だから何が!?」
フーズ「ちょいと、お、じょ、う、さん、っと肩に手を」
カチューシャ「なんなのよう!!だから!!」
村長「ザンティ王国の勇者の遺体ですよ。そ、それで見つけたってだけで、連れた帰ったわけじゃないんで、国をあげての大規模な調査隊や、冒険者の一団が探索をしているらしいですよ。まぁ、まだ見つかったという噂は聞きませんが……」
カチューシャ「ベイン=フォーズの方を向いて……行くわよ」
ベイン「……わかりました」
フーズ「その頃、セリシアとアーシュラインは、一生懸命ヘルシー食品を食べているという(笑)」
ベイン「姫、本当に行くのですか?」
カチューシャ「だって、グラックスが、他の人に持って行かれちゃうのよ。そんなの許せないわ!!」
ベイン「今すぐ、御行きになりますか?」
カチューシャ「こくこく」
フーズ「ベインさんも大変だねぇ」
ルーク「本当、同情しちゃいますよねぇ」
パルサス「行くのか?」
ベイン「はぁ……みなさん、ありがとうございました」
フーズ「さぁて、我々はどうするかなあ。なぁ、親父?」
パルサス「ん?そうだなぁ」
フーズ「元々考えてみれば、俺と親父とフェンリルの三人で旅をしていたんじゃないか。それが、いつのまにかこんなに」
ルーク「いまさら、この駆け出しを一人にするんですかぁ?」
フーズ「なぁ、親父、どうしよう?」
ハインド「その頃に帰ってきましょう」
セリシア「あっ、ハインドお帰り。なんか今日の食事ヘルシーだねぇ」
ハインド「そうか?」
パルサス「ベイン。お前達、本当に二人で行くのか?」
ベイン「私はただ、姫について行くのみです」
カチューシャ「そういえば、あなた達はもしかしてベイン=フォーズが言っていた私達を助けてくれた方々?」
ハインド「その一人です」
カチューシャ「ともかくお礼は述べておきますわ」
セリシア「育ちの良さが出てるね」
パルサス「だが……もうちょっと、なに、俺のニーナの様に……」
フェンリル「突然出てきて……パルサス、現実を見つめなさい」
(一同爆笑)
フーズ「それでは、さて、司祭殿。私達はそれぞれとくに理由もなく旅をしているのですが、よろしかったら共に旅をしませんか?」
ハインド「司祭にしか言ってないんですか?」
(一同笑)
パルサス「一番役にたちそうなのを選んでいるな」
アーシュ「そうですね。特に行くあての無い旅ですし……」
フーズ「どうやら、私達は助けだした二人組と旅をする事になりそうです。よろしかったらついてきてもらえませんか?」
アーシュ「あ、はい」
フーズ「これはかたじけない、非常に心強く思います」
セリシア「(力強く)私も行きます!!」
フーズ「おや、魔術師殿、食事に夢中になって、てっきり話など聞いていないかと……」
セリシア「私も、ゆえあって旅をしていたのですが……」
フーズ「(聞いてない)やはりあなたもあてもなくこの西方をほろほろと……」
カチューシャ「遊び人ね♪」
セリシア「違うの。一応、理由はあるの(泣)」
フーズ「ハインドの方を見ます」
ハインド「セリシアのそばにいます」
フーズ「さて、我々はどうしようか。とりあえず、あちらの司祭殿にお伺いをたててみてはどうだろう?」
カチューシャ「知恵袋となっている」
ベイン「すげぇ」
GM「困った時の司祭頼み」
フーズ「大変申し訳ありませんが、少々こちらにきていただけませんか?」
アーシュ「はい」
フーズ「お〜い、そこの魔術師のねえちゃん、あんたもちょっと来てくれや」
パルサス「なんだ、この態度に違いは」
セリシア「悲しいわ……と言って行きます(笑)」
フーズ「彼らは、これからプロミジーに行くと言っていますが、一緒に行ってよろしいものでしょうか?」
パルサス「一度乗りかかった船だよ……いこ〜よぉ〜ん」
ハインド「なんかやだなぁ」
アーシュ「よいのではないでしょうか?」
フーズ「じゃあ、まあ、プロミジーの方に向かおうとしようか。なんか最初は三人で旅をしてたのにいつのまにかに大所帯になってしまったようだなぁ」
カチューシャ「一緒に行ってくださるのですか?」
フーズ「ああ、どうやら正義が俺を呼ぶようだ……」
GM「う〜ん、便利なフレーズだな」
カチューシャ「でも、もう私のザンティ王国の王女という地位は何の役にもたちません。何もあげられないのかも知れないんです。それでも?」
ハインド「報酬は心から来るものだという言葉がある」
フーズ「ほお、ハインド……」
セリシア「ハインドもいい事いますねぇ」
ハインド「まあ、いろいろ経験したから……ね」
カチューシャ「みなさん……ありがとう」
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