▼ラバンのある宿に滞在中のある夜、部屋でメガネをかけて本を読んでいるライラックの部屋に、サーラが訪れます。 GM(サーラ) 「リラクさん……ちょっといいですか?」 リラク なんでしょう。 GM(サーラ) 「ちょっと寝つけなくって。眠れるような薬とかありますか?」 リラク リラックスできる薬ですか? 作れますけど……顔色がよくないですね。疲れですかねぇ。 GM(サーラ) 「疲れ……ですか。わたくし、疲れてますか?」 リラク 多分、精神的なものでしょう。薬を処方しておきますね。 GM(サーラ) 「……すいません」 リラク (薬を調合しながら)なにか悩みでもあるんですか? GM(サーラ) 「え? 悩み、ですか」 リラク お父さんや、お兄さんのことじゃないですか? GM(サーラ) 「ええ……わたくし、彼らと会ったときにどうしたらいいか……」 リラク そうですねぇ。どうでしょう……そういうことは、あまり考えないほうがいいと思いますけど。やっぱり、そのときの自分のしたいようにするのがいいんじゃないですかねぇ。……はい、薬できましたよ。 GM(サーラ) 「そうですね……薬、ありがとうございます」 リラク お大事に……。 |
▼ラバン滞在中のある夕方、宿屋にてフルートの手入れをしているサンスターに、サーラが声をかけます。 GM(サーラ) 「あの〜、先輩?」 サンスター あ、サーラさん。どうしたんです? GM(サーラ) 「先輩に前々から聞きたいことがあったんですけど……」 サンスター え? ボクなんかで答えられること? GM(サーラ) 「先輩はどうして、賢者の学院を辞めたんですか?」 サンスター ああ、そのこと……。ボクは親の関係でなんとなく魔術師になろうとしてたけど、それが本当に自分の進むべき道なのか、と思ってね。ボクが自ら選んだ道じゃないし。それで、他のこともやってみようと思って。 GM(サーラ) 「シャイニー家といえば魔術の名門じゃないですか。あのまま進んでいれば、将来は約束されたようなものだったはず……」 サンスター ボクには選択肢がひとつしかなかったんだ。自分で選ぶってことができなかったんだよ。自分になにが向いているのかもわからないし……だから、ボクは選択肢を増やしたかったんだ。魔術師になるとしても、ボクは自分の意志でその道を選びたいから。 GM(サーラ) 「……」 サンスター 確かに回り道かもしれないけど、ボクはどんな回り道も、けっして無駄にはならないと思ってるよ。若いうちは回り道も必要だしね。 GM(サーラ) 「そうですよね……。回り道だっていいんですよね……」 サンスター ボクなんかの話で役に立った? GM(サーラ) 「ハイ!」 サンスター ボクでいいなら、いつでも相談にのるからね。 |
▼ある夜、サーラが寝たあとに、パーティーの面々は階下の酒場で、サーラのことで話し合っていました。 ミレイユ この頃、サーラさんっておかしくないですか? ギャレット いや〜、わかっちゃったか〜。どうやら、俺のことが……(笑)。 ミレイユ はぁ? ギャレット、まさか……サーラさんに何かしたんじゃ。 ギャレット 俺はなにもしてないよ〜。でも、近いうちにサーラのほうから……むふふ(笑)。 ミレイユ むふふって……なにか知ってるんですか? 言いなさいよ! リラク そういえばわたしのところにも、眠れないから薬をくれって来ましたよ。 ギャレット 俺のことを考えると……むふふ。 イン だぁ! 一体、何を根拠にそんなことを……(笑)。結局おまえは何を言われたんだ! ギャレット だから兄弟についてだってば。結婚すれば、あいつとも身内だしな〜。 カレン それはあなたの憶測でしょう? 兄弟について聞かれただけじゃないですか。 ギャレット だって、兄弟について聞いてくるなんて、将来のことを考え始めたからに決まって……。 イン ほっとく。で、ミレイユはどうしてそう思うんだよ。 ミレイユ この間、朝に「どうして、ミレイユさんはそんなに強いんですか」とか聞かれました。わたしって、そんなに強いでしょうか。 サンスター 強いよ。 リラク 強いですよねぇ(笑)。 サンスター ボクも、家がどうとか聞かれたな。確かに彼女、最近変だよね。 ギャレット 俺が心をかき乱してるのか。 サンスター いや、キミとつき合ってるとボクの心も病みそうだけど。 ギャレット 同性すら魅了する自分の魅力が怖い。 リラク それは違うっ。 ミレイユ どうしちゃったんでしょうね。以前はもっと、こう……高飛車っていうか、ひとの意見なんて聞かないカンジだったのに。 サンスター 気持ちはわかるよ。いろんなことがたて続けに起こりすぎてるしね。ボクらで彼女の支えになってあげないと。 ミレイユ わたしたちに助けを求めてるんでしょうか。 カレン そうじゃないかしら。家族が信用できない以上、わたしたちだけが彼女の心の支えなのよ。 リラク ムチャしないように、見守っててあげないといけませんね。 ミレイユ わたしたちは、それだけしかできないんでしょうか。もっと助けてあげられませんか? イン せっかくここまでツッパってきたんだ。陰ながら応援してやるほうがいいんじゃないか? リラク まぁ、次に行くタイデルの街ではお祭りがあるそうじゃないですか。それで少しは気が紛れるんじゃないですか? ミレイユ そうですね。あ、ギャレット。 ギャレット なんだよ。 ミレイユ 音楽コンクールがあるって聞いてるけど、あんまりハメを外さないように。 ギャレット よ、読まれてる(笑)。 ▼こうして、この日の夜は更けていったのです。そして次の日、馬車はそれぞれの想いをのせて、タイデルへ向かう道の上をゆくのでした。 |
intermission おわり