第6話 終焉の哀歌

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突入!

▼クシャは呪いの影響で最下層までは降りられないので、メルティが目を覚ます前に姿を消しました。目を覚ましたメルティも説得されて、クシャへの復讐を一時停止して船に戻ります。かくして、パーティーはさらに奥に進みます。

イン ずんずん進むけど、サーラには異常ないか?

GM 今のところない。で、奥のほうから鋼の打ち合う音が聞こえて来る。

リラク あの2人でしょうかねぇ。

ミレイユ 「その戦い、ちょっと待ったぁ!」と叫んで走ります。

GM 予想通り、ダルクとマティウだ。2人の向こうにはでっかい扉があっる。きみたちの叫びに、2人は鍔ぜり合いの姿勢のまま、視線だけをそっちに向ける。ダルクは「邪魔だてするなら、貴様らも殺す」とつぶやく。扉のほうには、もたれかかるように1人の老人が倒れている。

イン 老人? 生きてるか?

GM かなり血を流してるけどね。

イン 生きてるんなら上等だ。元祖“忍び足”が、この程度でくたばるかよ。

ミレイユ なるほど、ヤンさんですか。駆け寄って呪文で癒します。

GM ヤンは呻くね。「くそったれ。歳は取りたくねえな」

イン 久しぶりだね、おっちゃん。老けたなぁ。

GM(ヤン) 「ほっとけ。背ばっかりひょろひょろ伸びやがって。わしを見下ろすな」

リーヴ ダニエルの姿を探すけど……。

GM(ヤン) 「ダニエルはもう奥に行ったみたいだな。俺たちがここに来たときには、もういなかった」

イン マズいな……。

ミレイユ ヤンさんに聞きますけど、マティウさんがアンさんを捨てたっていう話は本当なんですか?

GM 耳の聞こえないヤンは、ミレイユの唇を読んでうなずく。

カレン やっぱり。うう、大人の嫌な部分を見た気分(苦笑)。

GM ダルクとマティウは、キーンと刃を鳴らして間合いを取ると、再び打ち合い始める。「あんたは、母さんを捨てたんだ!」「それは違う! だが……言いわけはすまい」「何とか言え! 母さんはな……母さんは……」

リーヴ 熱い(笑)。

リラク やってることは、浮気の清算ですけどね。

イン サーラはどうしてる?

GM サーラは手をだしかねている。ダルクは「あんたは、母さんを裏切ったんだ。母さんはあんたを愛してた。あんただってそうだったハズだ。なぜ母さんを捨てた!」と叫んで打ち込む。マティウはそれを受け流しつつ「あいつは……アンは、強い女だ」

ミレイユ 強い女?

GM ダルクは、そのまま半歩下がって間合いをとる。「母さんは幸せだと言っていた……。だけど、あの生き方のどこが幸せなんだ? 裏切られ、捨てられ、身体の自由も利かず……それでも何も言わないで。わたしの知っている母さんは、いつもやつれた顔で微笑む、後ろ姿の寂しい女だ……。強くなんかない。答えろ、なぜ母さんを捨てた!」

イン う〜ん、身につまされる話だな……。

ミレイユ どうしてですか?

イン うるさいな。俺にだっていろいろあるんだよ。お前が大人になったら、話してやるさ。

GM マティウは剣をスッと下ろして、「それは……アンが望んだことだ」とダルクに言う。

ミレイユ その答えかたはカチンと来るなぁ。2人の間に割って入ります。そんな勝手な理由じゃなくて、あなたの理由を言ったらどうです? あなた、さっきから自分の理由を一つも言ってないじゃないですか。

GM(マティウ) 「何も知らぬ者が……」

ミレイユ 何も言おうとしないじゃない! じゃあ、聞きます。アンが望んだことって、どういうことですか? 答えて下さい!

GM マティウは答えない。

ミレイユ 黙ってるのが格好いいとでも勘違いしてるんですか? クレアさんやアンさんの気持ちが理解できませんよ。こんな男に……ね。

GM マティウは「うるさい」と言って、押しのけようとする。

ミレイユ どきませんよ! どうしてもと言うなら、わたしの屍を越えてください。

サンスター ミレイユ! よしなさいよ、マティウさんにも色々とあるかもしれないんだから。みんなもとめてよ〜っ。

イン ミレイユが言わなきゃ、俺が言ってたさ。ムカつくんだよ、あんたみたいな大人は。あんたも、俺の親父も。

カレン 伏線を引いている(笑)。

リーヴ いわば親子とも言える存在なのに、そこで切り結ぶことにどんな意味があるというんだ。そんなのは、もうたくさんだ……。

サンスター おお、リーヴの言葉は重い(笑)。

カレン ここで足止めを食っている場合じゃないでしょう。

ミレイユ 先に行って下さい。この人たち、捨て置けません!

カレン ミレイユさん、冷静になって。わたしたちの本当の目的を忘れたの? この人たちを止められればベストだったけど、今は一刻を争うのよ。

ミレイユ ……歯がみする。

ギャレット そうさ、ここでウダウダやっててもラチがあかない。みんな、急ごう。

サンスター サーラさん、あなたは何をすべきかわかりますよね?

GM サーラは「お父様……」とつぶやいて、かぶりを振って従う。

ミレイユ あんたたちみたいな男のために、サーラさんがこんなに頑張ってきただなんて……と言って、走り去る。

サンスター サーラさんの背中を支えながら振り返って、マティウに言うよ。一応、ボクはあなたをかばいましたけど……あなたは父親として最低ですから。サーラさんが可哀想です。

GM マティウはうつむいて、「ああ、わかっている……」とつぶやく。

▼そして、扉を開けて中に進むと、背後からは再び剣戟の響きが聞こえてきたのでした。


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