カレン メルティは生きてる? GM かろうじて息はある。 カレン よかった……。「ヒーリング(完治)」をかけます。 ギャレット クシャを後ろ手に縛り上げて、ペチペチやって起こそう。 サンスター ボクはサーラさんの守るようにして、剣を突きつけておくね。 GM 目が覚めたクシャは、その切っ先を疎ましげに見ながら「我としたことが……、貴様らごときに遅れを取るとは……」 ギャレット 前評判のワリには大したことなかったね〜(笑)。 ミレイユ あなたがかつての英雄の一員だっていうのは、本当なんですか? GM(クシャ) 「ほう、よく知っているではないか。なら、我が目的も理解できよう。この娘を殺せば、転生している悪魔も死ぬ。サーラの中の悪魔は、まだ完全に目覚めてはいない。もう一度転生の力を使う余力はないはずだ。これが一番確実な方法なのだよ。アブアイマを殺せれば、すべての因縁は終わりを告げる。我のこの顔も元に戻る……」 カレン サーラさんの中のアブアイマの存在を追い出しても、呪いは解けるんじゃありませんか? そのほうが……。 GM(クシャ) 「我はあくまで、確実だと言っているのだ。サーラの中の存在は、自らの肉体に近づくにつれてその力を増している。もし最下層まで降りれば、その存在の力はさらに強まるだろう。アブアイマが完全に復活すれば、現代の人間にはそれを阻む力はない。待つのはただ……滅びであろう」 リラク なるほど。そういえば、サーラが肉体に剣を突き立てて破壊すれば呪いは解けるっていうのは、アブアイマが自分で言ったんでしたね。 GM(クシャ) 「その通り。そう言えば、希望にすがる人間は確実に肉体のもとへ来ると見越したのだ。そうすれば、完全復活の日は早く確実になる。だからマティウは、他の方法を16年かけて探していたのだ」 ミレイユ その方法は見つかったんですか? GM(クシャ) 「さあな。しかし、自分の蒔いた種から発芽した草を刈り取ろうとしても、刈り取られるのはマティウのほうかもしれん。その娘を殺すか、アブアイマの言った方法で呪いをとくとなれば、どちらが確実かは火を見るより明らかだ」 カレン すべての因縁を清算して、これからも因縁を残さないようにできるなら、多少危険な賭けでも、打つ価値はあると思いますよ。 GM クシャは敵意のこもった目できみたちを睨みつける。 カレン あなたは外見の美しさだけではなく、心の美しさまで奪われてしまっているのですか? ミレイユ わたしたちは全力でサーラさんを守ります! どうしてもサーラさんを殺すというのなら、わたしたちはあなたを殺すでしょう。全力でぶつかりあえば、多分わたしたちが勝ちます。あなたのような後ろ向きで自己中心的な人に、マイリーは加護を与えないでしょう。 GM(クシャ) 「後ろ向きで自己中心的だと? 言ってくれるな」 ミレイユ あなたは、自分の呪いをときたいだけ。あとに禍根が残ろうと、知ったことじゃないんでしょう。 GM クシャは睨んで、「お前たちにその娘を託したとしても、この娘が呪いをとく前にアブアイマの存在に負ければ、お人よしなお前たちの意志も無駄になる。娘、お前は持っているのか? 悪魔に勝る程の自分を。悪魔の存在をねじ伏せるほどに強固な意志を」とサーラに向かってつぶやく。サーラは小刻みに震えながら、うつむいて考えている。 イン ……ガキのくせに、1人で全てを背負ってるなんて思うんじゃねえよ。 サンスター サーラさん、自分で運命を決める意志さえあればいいと、ボクは思うよ。 カレン 後悔しない道を選んでください。それが最善の道ですから。 ミレイユ いつだったか、わたしに強さについて聞いてましたよね。強いっていうのは、力や闘いの経験ではありません。意志の強さです。それに気づいていたあなたは、充分に強いと思いますよ。 ギャレット 大丈夫、大丈夫。サーラは今まで何度も決断をせまられるような場面をくぐり抜けてきたろ? どうか俺にすっごい歌を作らせてくれよ〜。 GM サーラは噛み締めるようにうつむいていたけど、ゆっくりとその顔を上げる。「わたくしは確かに未熟です。だけど、素晴らしい仲間に巡り逢えて、たくさんのことを教えられました。……わたくしは自分の意志で決めます。運命や宿命なんて関係ない。わたくしは悪魔を抑え込んでみせる。絶対に!」 一同 パチパチパチ! GM(クシャ) 「つくづく人間という生き物は、あきらめが悪い。とうに捨てたつもりであったが、我もその心をまだ持っていたとはな……。いいだろう、お前たちにその娘を託そう」 サンスター ほっ。胸を撫で下ろす。 GM サーラは、みんなを見回して言う。「みなさん、こんな未熟なわたくしの賭けですが、乗ってくださいますか?」 ギャレット こっちはもとよりその気さ! イン あいにく、危険な賭けは大好きでね。 GM サーラは肩を震わせる。「ありがとう……ございます」 カレン お礼なんて……。あなたが自分の意志で道を定めたように、わたしたちも自分の意志に従ったまでなんですから。 |