第5話 雪

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衝突と和解

▼クレアはパーティーを信頼し、サーラの呪いを解除する方法を話しはじめました。

GM(クレア) 「非常に危険なことですが、呪いをとけるのは、呪いを受けた者だけです。即ち、サーラが自ら出向いて決着をつけなくてはならないのです。上手く行けばサーラはアブアイマの存在を追い出すことが出来るかもしれませんが、下手をするとサーラの存在がアブアイマに食われるかもしれません」

サンスター なぜそんなことを知ってるんですか?

GM(クレア) 「マティウによると、そんなことを今際の際のアブアイマが言っていたとのことです」

サンスター 死ぬ前にそんなこと、言ってたの? アフターケア、バッチリ。

リラク それはどうでしょう。こう言っておけば、いずれ呪いをとくためにサーラが来る、と考えたのかもしれない。

ミレイユ 具体的にはどうするんですか?

GM 氷の迷宮の奥にあるアブアイマの本体に、16年前にアブアイマを撃退した剣を突き立てればOK。

リラク それって、サーラさんが使えもしないのに持っていた魔法の剣?

ギャレット 俺がバンパイアを倒す時に借りたヤツだね。

GM(クレア) 「それで呪いはとけるかもしれない、というだけですが……。さらに、その氷の迷宮は歪んだ空間で、アブアイマの邪気が呼び寄せる敵も強力でしょう」

カレン 前に一回行ったのでしたら、その迷宮の地図とかはないんですか?

GM 地図はある。ただし、多少変わってるってことは考えられるだろうけれどね。とにかく、困難な任務になることは間違いない。「それでも、行ってくださいますか?」と、クレアは聞く。

リーヴ 行くしかないだろう? そこまで困難だって言われれば、かえってやる気が出るってもんだ。

サンスター おお、ギャレットとは言葉の重みが違う!

リーヴ 我々の任務は単純明快だ。サーラさんを迷宮最深部まで護衛する。任務内容は当初と変わらない。上等じゃないか。

ギャレット そ〜そ〜、ダーイジョブだって!

ミレイユ やっぱり重さが違う(苦笑)。

GM クレアは深く頭を下げる。

ミレイユ わたしたちがサーラさんを助けるのはいいですよ。だけど、あなたは母親として何かしましたか? ダルクやダニエルを止めるでもなし、本当のことをサーラに話すでもなし。

GM クレアはムッとして言い返す。「ダルクやダニエルを止めなかった? 手は数多く尽くしました」

イン でも、止められなかったんだろ?

GM クレアはミレイユに「あなたは、恋をしたことがありますか?」と聞く。

ミレイユ はぁ? ななな……ないです!(赤面)

イン なんだよ、恋は盲目とでも言いたいのか?

GM(クレア) 「有り体に言えば、そういうことです。わたしには、それを止められません。親友からマティウを奪ってしまったわたしには、ね」

ミレイユ それは、ダニエルに対してでしょう? ダルクを止めようとはしなかったんですか?

GM(クレア) 「あの子はいい子だし、利発な子だった。だけど、あの子にわたしが道理を説いて、聞くと思いますか? あの子にとってわたしは、大好きな母親を苦しめた元凶ですよ」

カレン じゃあ、止めなかったんですか?

GM(クレア) 「止めました。多くの手の者を使って……」

イン 手の者ォ? 自分で行ったんじゃないのかよ。俺はそーゆーのが大嫌いなんだ。

ミレイユ そうですよ、幻滅です。あなたはサーラさんが殺されてもいいんですか? サーラさんが可哀想じゃないですか。わたしはクロスノーの修道院で育った孤児だからよくわかりませんけど、自分が危ない時にお母さんが身を挺して守ってくれれば、きっととても嬉しいと思うんです。仕事の忙しさにかまけて、それを怠っていたのだとしたら……最低です!

GM ちょっとうつむいて、クレアは口を開くね。「わたしが、何もしなかったと?」

ミレイユ 違うんですか?

GM(クレア) 「わたしが身を捨てればダルクは改心しますか? サーラは助かりますか? 確かに、いつも命を危険にさらしているあなたたちから見れば、身を挺していないと見られるかもしれません。しかし、実の子供が可愛くない親がいますか? わたしは、娘を愛することを怠っていたとは考えていません」

リラク この人には、この人の考えってのがあるんじゃないですか?

サンスター ボクもそう思うよ。

ミレイユ ……確かに彼女は最善の行動を取って来たのかもしれない。けど……納得出来ないのは、わたしがガキだからなんでしょうか。


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