以前にも書いたと思うけれど、僕が今唯一DMをしているキャンペーンは『Return to the Temple of Elemental Evil』です。記録を調べてみるとこの長大なシナリオに突入したのは2001年11月の事ですから、既に1年余りも続けていることになります。
このキャンペーンのプレイヤは凄まじく強力で、皆ルールに詳しく自分のキャラクタの強化に余念がないのは『Monster Basterds』にも書いたとおりです。
そしてつい3ヶ月ほど前、世の中のDMが待ちわびた魅惑のサプリメント『Book of Veil Darkness』(以下BoVD)が発売しました。僕のサイト来て下さっていて、かつ3Eに関する駄文を読んでくれている人の多くは、このサプリメントについてはよ〜くご存じでしょうから深くは内容を解説しませんが、嬉しいことにD&D3Eを始めたばかりの人も読んでくれているようなので簡単に説明しておきます。一言で表現するならばBoVDは「“悪”専用の追加ルール集」です。悪専用呪文、毒、ドラッグ、悪専用上級職、アークデーモン/デヴィルなどなど。
このルールブックが発売したお陰で、DMとしてはNPC(その多くはEvil)を強化するのがより一層楽しい作業になりました。だってBoVDに掲載されている呪文とかって凄まじく強力なんだもの。
と言うわけで、強化されたNPCによるPC虐殺劇とくとご覧下さい。
●参加PC
アーサム Sor6/Mage of Arcane Order3 Human TN
前回まではガレットというHalflingのDruidで参加していたが、セッション中に死亡しReincarnateした結果ものすごく弱くなったので、引退し新PCで登場。パーティに足らないマップ兵器を供給。
セレスタ Clr8/Divine Disciple1 Elf CG
自分の能力を忘れがちなパーティの薬箱。この野菜Elfさえ討ち取れば全滅はたやすいと思われる。しかしながら、当然それにはPCも気が付いているので、箱入り娘もかくやと言うほどに手厚く守られている。
ダッジ Ftr4/Rog2/Devoted Defender3 Dwarf LN
Hag(山姥)の格好をこよなく愛しているDwarf。あまりにも長い時間Hagの姿でいるため既にDwarfとしてのアイデンティティを失っているように思える。能力的にも申し分ないパーティ最強の戦士。肉弾戦で此奴を落とすのは諦めた。
バリード Mnk6/Tatooted Monk2 Human LN
Spikeを書けたNunchakuの強さに溺れ気味のOA帰りのMonk。ACがそれほど高くない敵に対してはダッジやボル以上の攻撃力を発揮するが、ACが高い相手になると途端に辛くなることが今回明らかにされた。
ボル Rog3/Bbn2/Ftr2/Holy Liberator2 Half-orc CG
Holy Liberatorとしてレベルアップすることで兼ねてからの弱点だったWill Saveの低さを克服し、バリードと並んであらゆる呪文が聞かないキャラクタとなる。攻撃の命中精度に関して言えばパーティ内でも最高を誇る。でSneak Attack。
●あらすじ
前回はScry→Teleportで出現したImproved Invisibility+Fly+HasteなSorcererに襲われ、高空からひたすらEmpower Fireball、Ice Storm、Magic Missleを打ち込まれるという大惨事にあった一行。実はこのときに偉大な獣使いであったガレットを失っている。
その他諸々高額なアイテムを買ったりするためにGreyhawkに来ていたPCは、物語の要請によりArcane Orderに所属するアーサムというSorcererと出会った。二つ返事で冒険を共にすることを快諾した彼を連れ、一路Temple of All Consumptionへと向かった。
「全てを消費する」と名乗るこの寺院は無茶苦茶広い。何せ山の火口の外縁部が全てダンジョンになっているのだこれを考えた奴は確実にアホであるCook先生は何を考えているんでしょうか。
攻略しようと試みる者に物的、精神的、人的資源を大量に消費させる様は、名にし負わばということか。ついでにDMの時間や記憶力を消費させるのは止めて欲しい限りだ。しかもこの場合、PLよりも人数の少ないDMは極めて不利である。できればサブDMが6人ほど欲しい、ついでに助手を務めてくれる足の綺麗な美人がいれば言うことはない、そうなったらDMを辞めても良いと思うほどだ。
その巨大なダンジョン空間の3分の2を制覇した冒険者達は、急激に敵が強くなりつつある炎の寺院を進んでいた。恐るべき事に彼等は、邪悪を打ち倒すという義侠心からではなく単にダンジョンがそこにある、というだけで既に数ヶ月にも渡りこの火口の洞窟を探検しているのだ。
そんな彼等の前に突如出現したのは、Knowledge(the plane)の判定によると最上級のDemonであるところのBalor! 大物の出現に慄然としつつも(主として倒しても経験点が入らないという事実が彼等を驚かせた)、経験点は入らなくてもお宝はゲットできるという希望(欲望)の下で戦いの火蓋は切って落とされた。
しかしながら、Damage ReductionもSpell Resistanceも無い生物が偉大なBalor様なわけもなく、アッサリPolymorphしたOutsiderであることが見破られる。自分達が冒険者の皮を被った山姥であることは見抜けないのに、何故こんな時だけ鋭い眼力を発揮するのか不思議で仕方ない。
途中から応援に駆けつけたGnomeのClrと共に、高いACを誇る似非Balorはそれなりの粘りを見せるが何発かのラッキィパンチの所為でどうと倒れてしまった。本来のBalorならば、死んだ瞬間にドドンパッ!!と肉体が弾け飛び周囲の者や物を巻き込み天地やちゃぶ台がひっくる返る強烈な威力の爆発が起きるところだが何故かそうはならない。指で倒したBalorのメタルフィギュアが勢い余って音速でPLの頭に直撃し脳漿をぶちまけながらばったり倒れるという面白可笑しいハプニングも起きない。理論上はそうなるはずなのに不思議である。
降伏したGnomeは改宗する気は全くなかったので情報だけ聞いた後斬首に処した。理論上はこんな事をするとPLが自分の犯した罪の重さに耐えかねて恐怖に怯え震える手で持ったペンは波線を書くのに丁度良く一流の波線書き職人として幸福に包まれた余生を送るという筈であるがそうならないおかしい。
一流の波線書き職人への途を諦めたパーティはボスへの道を知り、それを辿ることにした。Gnomeによれば祭器のある部屋で、よろよろの老人でも敵わない程強い女Clericが忠臣を引き連れ待ち受けているだろうという事だった。
一通りのブーストを終え、ボスの部屋へ突入すると、目の前にはGreataxeを構えFull Plateを着用したFire Giantが1人、逆側の扉には両手にShort Swordを構えたHagが1人、部屋の中心にある祭壇には青白い肌のFiendishな姿をしたClericとおぼしき姿がある(しかしながら女ではなかった)。
Fiendish Quickend、Daming Darkness、Heartclush等々迫り来るBoVD呪文の嵐、AC49とかいう壮絶に硬いCleric、Frenzy&Rage中のHagとコレまで彼等が戦った相手の中でも1、2を争うほどの強敵である。Quikend Teleport without Error→Harm→Magic Missleという即死コンボを喰らい倒れるセレスタ、Inflict呪文の連続でついに床に伏すダッジ、呪文を撃ち尽くしたアーサム、Rageの切れたボル、大量のダメージを喰らったバリード。絶体絶命のピンチと言えた。それでもFrenzied Barserkarを追い払い、Fire Giantを瞬殺し残るはClericだけである。
相手も有効な呪文を撃ち尽くしたようで、武器を取り出したが不利な状況を見取ってDeeper Darknessを掛け逃げていった。
死者2名、重傷者多数の総力戦は痛み分けで終わった。
そして苦労しいしいVerboboncに戻り、Wayfarer Guideの助けを借りGreyhawkでTrue Resurrectionをかけて貰うのだった。