『できるぜD&D 3rd Edition』

L2-キャラクタを作成しよう

3Eをプレイするためには、プレイヤ1人に対して1つのキャラクタが必要です。まずはキャラクタの作成方法をしっかりとおさえておきましょう。

■キャラクタ作成の流れ

DM: キャラクタの作成を始める前に、全体の流れを確認しておこう。
鈴木: それってプレイヤーズハンドブック(以後PHB)の一番最初に書いてあるやつですか?
DM: 確かにPHBにも、順番が書いてあるけれど必ずしもその方法が優れているわけでは無いんだ。だから僕が今まで、遊んできたなりの経験則を元に考えた順番でやってみたいと思う。
全員: 了解〜。
  1. 能力値を決める為にサイコロを振る
  2. クラスを選ぶ
  3. 種族を選ぶ
  4. 能力値を割り振る
  5. 《特技》を選ぶ
  6. 〈技能〉を選ぶ
  7. 初期装備を購入する
  8. その他クラス毎に必要な事柄を決める
  9. 名前や身長、体重等を決める
[Hint] サイコロの記述の仕方
3Eでは沢山の種類のサイコロを使います。普段もよく見かける6面体の他にも、4面体、8面体、10面体、12面体、20面体といったものがあります。またこれらのサイコロを動じに複数降ることもあり、簡略化した表現が一般的になっています。3Eでは以下のような規則に則りサイコロの表現を簡略化しています。
XdY
X → 一斉に振るサイコロの数、自然数が入る
d → サイコロ(ダイス)の事
Y → 振るサイコロの形(20面体とか)、自然数が入る
例:1d20、10d6、4d4。

1.能力値を決める為にサイコロを振る

竹内: 最初はサイコロを振ればいんだね。(といってサイコロを握る)
DM: 早くキャラクタを作りたいのは分かるけれど、早まるな。まずは説明を聞いてね。後で詳しく解説するけれど、3Eのキャラクタには6つの能力値があってこれを決定するためにサイコロを使います。4d6を振ってその中から1番数字の低いものを取り、残りの3つを足す――これを6回繰り返してそれぞれの値をメモっておいて下さい。
西本: ちょっと分かり難いけれど、要するに6面体を4つ一斉に振ってそれぞれ2、6、4、1と出たらどうすれば良いの?
鈴木: その場合は、1番低いのは1が出たサイコロを除いて残りの3つ2、6、4を足すから12となりますね。
志田: ちゃっちゃと振ろうか。

(みんな楽しげな表情でサイコロを振り、結果をメモしている)

DM: 結果を教えてくれるかな?
西本: 16、16、15、14、14、9。なんか凄いかも。
志田: まあまあかな。17、15、13、12、10、8。
竹内: 俺もちょっと良い感じ。弱点があるけど。16、16、15、13、11、8。
鈴木: 16、13、12、11、10、9。うーんこんなもんですかね。
DM: みんな振り直しの規定には引っかからなかったね。それで能力値にはその値に対応した能力値修正というのがあるんだけれど、それは下記の通り。

能力値修正
20-21+5
18-19+4
16-17+3
14-15+2
12-13+1
10-11+0
08-09-1
06-07-2
04-05-3
02-03-5

[Hint] 能力値の振り直し
サイコロを振って決定した能力値があまりにも低い場合、全てをキャンセルして振り直すことができます。振り直しが可能な条件は「6つの能力値の中で最も大きい値が13以下である時」か「6つの能力値修正を足して+1以下の時」です。

2.クラスを選ぶ

志田: 次はクラスを選ぶんだよな。
DM: 各クラスの説明はこれを読んでくれるかな。おおよその事は分かると思うから。

(皆渡されたハンドアウトを真剣に読んでいる)

DM: 注意して欲しいのは各クラス毎に必要とされる能力値は違うから、その辺を加味しながら考えなければいけない事だね。例えばウィザードなんかは【知力】さえ高ければ後は低くなければ良い。逆にパラディンは、1の能力値が突出しているよりはそこそこ高い能力値が複数あった方がいい。
鈴木: じゃあ高い能力値が1つしかない僕は、ウィザードをやることにします。
志田: ローグは【敏捷性】と【知力】が高ければ良さそうだから、俺やろうかな。
西本: まんべんなくそこそこ高いからクレリックやっておくよ。
竹内: じゃあファイターが必要ですね。

3.種族を選ぶ

DM: 次は種族を選んで貰うんだけれど、やっぱりこれを読んでちょうだい。もっと詳しいことが知りたければPHBをだね。
西本: オーソドックスに人間。
志田: うーん、ハーフエルフにするか。
竹内: ドワーフ。
鈴木: エルフはウィザードが得意なクラスになっていますが、それってなんですか?
DM: 各種族には、それぞれ得意なクラスというのがあって後述するマルチクラスの時に、得意なクラスを選んでおくとちょっとした特典があるんだ。
鈴木: じゃあエルフにしようかな。
志田: まてまて、エルフって【耐久力】が-2だろ? ただでさえ打たれ弱いウィザードがそんなんじゃ、危ないんじゃないか。
DM: そう、種族によっては能力値に修正が入る場合もある。例えばエルフなら【耐久力】に-2で【敏捷度】に+2とか。ドワーフやノームなんかは逆に【耐久力】に+2されるからウィザードは弱点を補えていいかもしれない。
鈴木: それじゃあノームにします。

4.能力値を割り振る

DM: クラスと種族が決定したら、それを元にしてさっき振った6つの能力値をそれぞれ【筋力】【敏捷力】【耐久力】【知力】【判断力】【魅力】に割り振って下さい。能力値に修正が入る種族を選んだ場合はそれも加減してね。
西本: クレリックに必要な能力値っていうと……。
DM: まずは【判断力】。あとは【魅力】かな。前に出てファイターと一緒に戦おうとするならば【筋力】【耐久力】あたりも欲しい。
竹内: クレリックはいろんな能力値が必要になるから大変だよね。
志田: (黙々とルールブックを読んでいる)。できた。【筋力】12【敏捷力】17【耐久力】13【知力】15【判断力】10【魅力】8。
鈴木: 僕もできました。【筋力】7【敏捷力】12【耐久力】15【知力】16【判断力】11【魅力】10。
DM: ふむふむ、他の2人は?
西本: 【筋力】14【敏捷力】9【耐久力】15【知力】14【判断力】16【魅力】16。
竹内: 【筋力】16【敏捷力】15【耐久力】18【知力】13【判断力】11【魅力】6。
鈴木: 【耐久力】18で【魅力】6ってオデブなドワーフなのか(笑)。
DM: そうそう。全てのキャラクタは4の倍数のレベルの時に好きな能力値を1上昇させることができるんだ。能力値修正は偶数になると上がるから、後で上昇させたい能力値は奇数を割り振るというのもいいかもね。

5.《特技》を選ぶ

DM: お次は《特技》だね。全てのキャラクタはクラスや種族に関係無く1、3、6、9、12、15、18レベルの時に追加の《特技》を取得することができる。だから1レベルの君達は少なくとも1つの《特技》は持っていることになるね。
竹内: 後はクラスや種族によって追加《特技》が得られたりするんですか?
DM: そう。例えば種族が人間ならば1レベルの時に追加《特技》が1つ得られるし、ファイターは1レベルとそれ以降の偶数レベルの時にファイター用追加《特技》が得られる。
鈴木: 今の場合だと、人間を選んだ西本さんとファイターの竹内が《特技》2つで、僕と志田さんが1つってことですか。
DM: その通り。各《特技》の詳細はPHBの77ページから書かれているからそこを読んで欲しい。流石に量が沢山あるので1つずつ説明するのは時間が掛かるからね。あと《特技》には取得するための条件が設定されていることもあるから注意してね。
志田: 能力値や別の《特技》あるいは《技能》が条件になっているのか。
西本: あとはクラスレベルが条件になっていることもあるんだ。《武器開眼》とか。

(皆PHBを見ながらああでもなこうでも無いと悩んでいる)

DM: 《特技》はキャラクタ作成の中でも一番の悩みどころだから、DMは暇だな〜。
志田: 弓系にすることにしたので《精密射撃》をとった。
鈴木: 素早く呪文を投射したいので《イニシアチブ強化》にしました。後ウィザードはクラスの特典で1レベルの時に《巻物作成》が貰えるんですよね。
DM: そうだね。
竹内: 攻撃回数を増やすために《強打》と《薙ぎ払い》。
西本: 前に出て戦うつもりなので《戦闘発動》と……。
DM: クレリックは難しいんだよね。お勧めは《巻物作成》か《イニシアチブ強化》あたりかな。
西本: よく分からないけれど、お勧めなら《巻物作成》にしておくよ。
[Hint] 《巻物作成》とは
3Eには「アイテム作成特技」というものがあって、これを取得すると魔法が使えるクラスは自分で様々なマジックアイテムを作ることができるようになります。《巻物作成》もその内の1つです。マジックアイテムの作成については『ダンジョンマスターズガイド』を参照して下さい。

6.〈技能〉を選ぶ

DM: そろそろキャラクタ作成も大詰めになってきたね。《特技》が終わったから山は越えたってところ。
志田: おいおい、ローグにとってはこれからが肝だよ。
DM: ゴメンゴメン。それじゃあ〈技能〉の説明に入ろう。各キャラクタはクラスによって決定される技能ポイントを支払うことによって様々な〈技能〉を習得することができるんだ。
鈴木: 技能ポイントはレベル毎に貰えるんですね。
DM: そう。但しどのキャラクタも1レベルの時はレベル毎に貰える技能ポイントを4倍した数のポイントを得ることができる。これは1レベルのキャラクタは若い頃に時間を掛けて訓練してきたから、ということになっている。
西本: ウィザードは2ポイント、クレリックも2ポイント、ファイターも2ポイント、ローグは……8ポイント!?
DM: それに知力修正値を足して、種族が人間なら更に1ポイント足した値がレベル毎に貰える技能ポイントの数だね。
竹内: じゃあ俺はファイターだから基本が2で知力修正値が+1あるから3の4倍で12ポイントか。
DM: 技能を取る時に注意しなければいけないのは、〈クラス技能〉と〈クラス外技能〉、そして〈専門技能〉という分類があること。〈クラス技能〉というのは、そのクラスが得意な〈技能〉なので、技能ポイント1点で〈クラス技能〉を1ランク上昇させる事ができる。一方〈クラス外技能〉は不得意な〈技能〉だから技能ポイント1点で0.5ランクしか上昇させる事ができないんだ。〈専門技能〉に至っては特定のクラス以外は習得することができない。
西本: クレリックなら〈交渉〉〈呪文学〉〈職能〉〈製作〉〈精神集中〉〈知識(宗教)〉〈知識(神秘学)〉〈治療〉〈念視術〉が〈クラス技能〉か。で〈解読〉〈動物共感〉〈読心術〉〈魔法装置使用〉が他のクラスの〈専門技能〉だから習得できなくてそれ以外は全部〈クラス外技能〉なんだね。
DM: その通り。毎度の事だけれど各〈技能〉の詳細についてはPHBの57ページ以降で解説されているから、そこを参照してほしい。
鈴木: 最大ランクの事は説明しなくて良いんですか?
DM: ああ、そうか。忘れていた。えーと〈技能〉にはキャラクタのレベルで決定される最大ランクというのがあって、どんな〈技能〉でも決められた最大ランク以上には伸ばす事ができないんだ。最大ランクは以下の通り。

クラス技能 = キャラクタレベル + 1
クラス外技能 = (キャラクタレベル + 1) / 2

志田: それで説明は全部かな?
DM: OK。あとはルールブックとにらめっこして〈技能〉を取得してちょうだい。
[Hint] 技能? 特技?
3Eには〈技能〉と《特技》と名前が似た2つの能力がありますが、これらは全然別の物として扱われています。原則的に《特技》はそれを取得すれば、その行動が行なえるようになるもの、〈技能〉は取得しなくれも行動自体はできるものの、より上手く行なうためには修練が必要なものとなっています。

7.初期装備を購入する

DM: お楽しみの買い物タイムです。各キャラクタの初期所持金は、クラス毎に違います。
竹内: これもサイコロを振って決めるんですね。……ファイターは6d4×10gpか。
DM: クラス毎の所持金決定表はPHBの95ページに載っているので、そこを見てサイコロを振って下さい。
志田: ローグは5d4×10。(コロコロ)11だから110gp。
鈴木: ウィザードは3d4×10ですねー。(コロコロ)4!?。ぐあー40gpしかない。貧乏魔術師だ。
西本: クレリックは? 5d4×10ね。(コロコロ)12。120gp。
竹内: 俺は140gpでした。
DM: じゃあ、そのお金を使ってPHBの95ページ以降に掲載されている武器防具やアイテムを買って下さい。キャラクタ間でのお金の貸し借りは無しということで。

8.その他クラス毎に必要な事柄を決める

DM: ここまで結構時間が掛かったけれど、もうあと少し。今度はクラス毎に違う事柄を決めていきましょう。まずは、ウィザードが最初から呪文書に書いておく呪文だね。
鈴木: ウィザードは呪文書に書いてある呪文しか、使うことができないんですよね。
DM: だからどの呪文を呪文書に書いておくかは重要なんだ。追加で書くには凄くお金がかかるから、タダで手に入る最初の呪文は特に重要。
竹内: 0レベル秘術呪文は最初から全部呪文書に書いてあるんだ。いいな。
DM: 後は1レベル秘術呪文を3+【知力】ボーナス分だけ書いて良いよ。
鈴木: 【知力】ボーナスは+3なので6つですね。
志田: 呪文についてはPHBの159ページから書いてあるから、そこを良く読んで選んでくれよー。ウィザードの呪文はパーティの重要な戦力なんだから。
鈴木: はい。低レベルの呪文は一通り目を通してあるので大丈夫です。ではグリース、スリープ、シールド、マジックミサイル、チャーム・パースン、スパイダー・クライムにします。
DM: 次ぎはクレリックの信仰と領域だね。信仰というのはどんな神様を信奉するかという事。神様はそれぞれが司る幾つかの領域を持っていて、クレリックは自分の信仰する神様の領域から2つ自分が得意な領域を選んで、その領域毎の領域特典というのを得られる。
西本: 神様の説明はPHBの90ページ以降に載っているのを読んで選べばいいんだよね?
DM: それで構わないよ。
西本: じゃあ聖カスバートにします。
DM: 聖カスバードは“秩序にして中立”の属性で、司る領域は守護、力、秩序、破壊だね。今回冒険の舞台になる世界では広く信仰されている神様ということになる。
西本: いろいろ読んだんだけれど、前に出て戦うクレリックなので領域は力と破壊にします。
DM: 了解。他の2人は特に決めなければいけないことは無いね。何か神様を信仰したかったら好きに選んで良いよ。
[Hint] 能力値修正、ボーナス、ペナルティ
能力値によって決定される能力値修正ですが、特に値がプラスの能力値修正をボーナスと呼び、マイナスの能力値修正をペナルティと呼びます。前述のウィザードの初期呪文書の中身は「3+【知力】ボーナス」なので値がマイナスの場合は足さず単に3となります。この様に3Eでは用語が比較的厳密に定義されているので、分からないことがあったらPHB巻末の用語集を読むようにしましょう。

9.名前や身長、体重等を決める

DM: さて、ようやく最後の手順だね。ここではキャラクタの名前、属性、身長、体重、年齢なんかを決めます。
志田: 身長や体重なんて自由に決めていいんじゃないの?
DM: それがそういう訳にもいかないんだ。3Eでは身長や体重、年齢なんかもゲーム的に意味があるパラメータになっている。例えば〈跳躍〉する場合、最大到達距離は身長によって変化するし、テレポートなんかの呪文は重量制限がある。だから、ちゃんとサイコロを使って決めるルールが提示されているんだね。
竹内: 属性はどうすればいいんでしょうか?
DM: 取り敢えず属性の説明がPHBの87ページから書かれているので読んで欲しい。基本的にはキャラクタの、おおよその性格を決めるのが属性だね。善い奴なら“善”属性だし、悪い奴なら“邪悪”属性になるだろう。
鈴木: それからクラスによっては属性の制限が設けられていることもありますね。例えばクレリックは自分が信仰する神様の属性と同じか或いは1つだけずれた属性でなければいけない、とか。
西本: じゃあ僕は“秩序にして善”にしようかな。
DM: 他の人は属性に関しては特に制限が無いから、好きに決めて良いよ。あと身長、体重、年齢は種族とクラスによって違うからPHB93ページを参考に決めること。
志田: 流石に名前は自由に決めていいんだよな。
DM: そうだね。基本的はアメリカやヨーロッパ圏をイメージして名前を付けてくれればいい。日本とか中国とか極東の名前は不可。全部決まったら、簡単にキャラクタの自己紹介をして下さい。

(人によっては名前なんかは一番悩むところかもしれません)

志田(以後アウスト): じゃ早速。ハーフエルフ、ローグのアウストだ。得意技は射撃。属性は義賊っぽく“混沌にして善”よろしく。
竹内(以後バレント): バレントじゃ。ドワーフ、ファイターをやっとる。我らがドワーフの主神“魂の鍛冶モラディン”を信仰しているので“秩序にして中立”。
鈴木(以後ボディノック): ノームのボディノックです。貧乏なウィザードです。世の中バランスが重要ですから“真なる中立”ということで。
西本(以後レイオット): “棍棒の聖カスバート”に使えるクレリックのレイオットと申します。“秩序にして善”ですが、皆様宜しく。

DM: やっとキャラクタ作成が終わったね。今回はここまでにして、最後に簡単にこの4キャラクタについてまとめておきます。

キャラクタ名 クラス 種族











特技
アウスト ローグ ハーフエルフ 12 17 13 15 10 8 《精密射撃》
バレント ファイター ドワーフ 16 15 18 13 11 6 《強打》《薙ぎ払い》
ボディノック ウィザード ノーム 7 12 15 16 11 10 《イニシアチブ強化》《巻物作成》
レイオット クレリック 人間 14 9 15 14 16 16 《戦闘発動》《巻物作成》

★Point★将来を見据えてキャラクタを作ろう

 キャラクタはどんどん成長していきます。自分のキャラクタを将来どういうキャラクタにしたいのかというビジョンを明確に持ちましょう。そうしたビジョンを持ってキャラクタ作成に臨めば、いろいろな事の決定を素早く行なえます。
 また、今回は書いていませんがバレントとボディノックはそれぞれ『ダンジョンマスターズガイド』に掲載されている上級職を意識してキャラクタを作成しています。上級職に就くためには特定の条件を満たさなければいけません。ですからやはり早い段階で将来を見据えることが重要と言えます。

To be continued...