TRPGシステム批評部屋
第1段「天羅万象 零」

  概説
 前作もマスター、プレイヤー共にやり込んだ天羅万象の続編。追加サプリメントの情報や、新しい設定等を盛り込みながら、新しい試みをしようとしている意欲作だと思います。
  改良点1「裁量者」
 今回一番の改良はやはり、プレイヤーの中に裁量者を置いた事でしょう。”裁量者”とはその場に出ていないPCのプレイヤーで、他のプレイヤーのロールプレイを採点する人のことです。裁量者は良いロールプレイをしたプレイヤーに合気チット(気合と同様に使用することもできる)というボーナスを与えることができるのです。
 天羅万象においてはPCの単独行動が結構あるのですが、そこに参加していないプレイヤーは暇であるという欠陥がありました。それを欠陥を埋めるだけでなく、GM負担の軽減にもなります。また、一番合気チットを持っている人が裁量者となるので、気合をまんべんなく割り振る効用もあります。
  改良点2「シーン制」
 他の大きな変更はシーン制になったという事でしょう。
 1幕、2幕というシーン分割とし、その間に幕間というシーンを挿入してます。
 幕間とは、時間のかかる気合貯めロールや成長、因縁や、次のシーンへの調整等をまとめてするタイミングです。時間のかかる処理をまとめてするころにより、効率化を図った様ですが、テンポ自体が悪くなった気がとてもします。
 因縁の成長等も幕間でやるようになったので、ロールプレイ>即反映というのがなくなったのが一番の原因でしょう。
 気合貯めロールや、因縁への反映もそんなに時間のかかるものとは思えないですけどね。
 ただ、幕間をいれることによって、折れた剣の復活や、蟲の追加などプレイ中にできるようになっているのはとても良いと思います。修行して技を身につけるなども前作ではやりにくかったですからね。
  改良点3「多様性」
 前作と同様にテンプレートを選択する始めかたもありますが、今回は多数のアーキタイプを組み合わせてキャラクターを創ることもできます。
 また、剣技が導入されたのも大きいでしょう。前作ではサムライはバリエーションを付けるのが難しかったですが、剣技が導入されたことによって、色々性格付けできるようになったのも今回の良い点でしょう。
 もちろん前作になかったアーキタイプや、新技術”機人”等も追加という楽しさを味わわせてくれます。ただ、アーキタイプから「少年」がないのが残念です。一番最凶と名高かったのに……。
  総評
 前作を知っている人は判定方法だけ同じで別のシステムだと思ってやったほうがストレスが少ないです。
 ”世界最速”のシステムをうたってますが、前作の感覚でやると、なかなかそうとは思えないでしょう。
 だけど、良くなった点が多いので、私は前作より、こちらの方をお勧めしますね。

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