第14章:エリネのわがまま 「それで……答は?」  パーティーに、戦慄が走った……。 「あたしは、いやです」 沈黙を破ったのは、当の本人である、エリネの一言だった。 「たぶん、うちの父のしたことなんでしょうけど……どうしてこんな事を しなければいけないのか、私には分からない。」 「そうなのかい?まあ、子供が家出をしたら親が心配するのは分かるけど、」 「それにしちゃあ、まあ、やり過ぎって事だな」 キリの言葉をユノーが引き継ぎ、それで全員の意思も固まった。 ただ、イオンだけは意気盛んと言うわけに行かない。 先程みた夢……邪剣が告げた言葉「私を抜くときがすぐに来る」、 恐らくは今がそうなのだ、と思うと言い知れぬ不安がこみ上げてくる。 けれども、だからといって剣を抜かずに勝てる相手とも思えない。 二人の魔導士からの邪気が、刻々とこちらに向かってくる。 イオンは、剣の封印を指でなぞった。 「エリネは、渡さないぞ。だって、仲間なんだから!」 フィラントは早速弓を構えている。しかし、撃とうとはしない。 優れた魔導士は風を操り、弓矢の攻撃をあっさりと無力化する。 のみならず、時には逆に己の射った矢で刺されるものもいる。 フィラントはうかつに攻撃すればどうなるかを知っていたから、 射てなかった。自分はともかく、仲間に当たる可能性が大きい攻撃は出来ない。 他のメンバーも、同様だった。 そうしてみんなが攻撃をためらっていると、こちらの不安を見越したかのように ミケロ・アリエスが一歩、踏み出してきた。フードの下に不気味な笑顔を 浮かべているのが、焚き火の明かりで浮かび上がる。 焚き火の木切れが、ぱちぱちっと音を立ててはぜた。 К А Я М А