第8章:エリネの初仕事3  そうこうしているうちに、港に出た。海から吹き付ける潮風が心地好い。 ユノー「んんー。いつになっても仕事始めは気持ちいいものだぜぇ」  エベリンさんという商人はそこそこ名の知れた商人のようで、その事務所はすぐ に分かった。ちょうど船が入った所らしく、人があふれかえっている。さすがにそ こに7人も入っては邪魔なので、ユノーとキリが代表として中に入り、あとの5人 は外で待つ事になった。エベリンさん本人は今荷物の点検に出掛けているとの事で、 代理として事務員が応対する事になった。 ユノー「ええと。ネミラの町までの護衛に来たものなんだが。」 事務員「あ、はいはい、少々お待ち下さい………」  事務員はごそごそと何やら調べ物をしている。 事務員「ええと。7人の筈ですが、あとの皆さんは?」 ユノー「あとの5人は外で待たせてる。」 事務員「その7人の中で馬に乗れる人は何人いらっしゃいます?」 ユノー「ええっと………ちょっと聞いてくる(^^;)」  ユノーは慌てて外に出て、そこにいる皆に質問した。 ユノー「おおぃ、馬に乗れる人ってどれくらいいる?」 イオンとフィラントの手が挙がる。ユノーとキリも入れると4人という計算だ。 エリネ「馬に乗れないと駄目なんですか?」 ユノー「いや、そんな事は無いと思う。荷馬車の荷台にでも乗せて貰えるだろう。 じゃ、もうちょっと待っててくれ。」  と言ってまた事務室の中に入る。 ユノー「4人だ」 事務員「分かりました。4頭の馬を貸し出しましょう。向こうの町で返却して頂き ます。聞いていると思いますが、一応確認を。報酬は1人あたま400GP。 他に危険手当もつけます。以上でよろしいですか?」 ユノー「分かった。それでいい。」  これで契約成立である。早速運ぶための荷がある場所に案内される。馬車2台に それぞれ御者がついている。つまり、護衛の7人を合わせると9人での行動となる。 ユノー「じゃ、どう分担するかな。」 フィラント「私は真ん中がいいな。弓が使えるし。」 イオン「私も真ん中がいい。」 ユノー「となると私とキリで前と後ろに回った方がいいな。」  結局、ユノーの馬が先頭、後ろに馬車1台、フィラントとイオンの馬を挟んで馬 車がもう1台、キリが最後尾という配置でいく事に決まった。馬に乗れない3人は それぞれの馬車の御者席の横に座らせて貰う事になる。前の馬車にはメロゥスとエ リネ、後ろの馬車にはタップが乗る事になった。 ユノー「さて。出発だ。」  決められたとおりの配置が整うと、そのままネミラの町へ向かって移動を開始し た。ネミラの町まで2泊の野営を含む旅である。3日目の昼前には着く筈である。  太陽はもうかなりの高さまで登っていて、今日も暑い1日になりそうであった。 サイバラ