第5章:エリネ仲間になる


タップ「俺はまだ飲むぜ。ユノー、つき合えよな。」
ユノー「好きにしな。だけど俺は遠慮しとく。明日の朝は早いぜ。せいぜい二日酔
いに悩まないようにすることだな」
タップ「おいおい。この俺が二日酔いになると本気で思ってるのか?」
ユノー「ちげぇねぇ。」

 ユノーは笑って、2階にあがっていった。


さて、時間が過ぎて、翌朝。


マスター「やぁ。おはよう。良く眠れたかい?」

 2階から降りてきたエリネは心持ち眠たげだ。初めての冒険なので、なかなか寝
付かれなかったのだろう。しかし朝一番に起きてくるあたり、今まで律義な生活を
送ってきたのだろう。

エリネ「え。ええ。ここのベッドは非常に気持ち良かったです。」

 あまり上手とも言えないお世辞を言う。

マスター「そうか、どうもありがとうね。ところで、君と一緒に冒険がしてみたい
 といってるグループが早速現れたのだが、見てみるかい?」

 突然の進展にエリネは目を白黒させている。

マスター「まぁ、そんなに驚く事はないさ。ここはいつでも冒険者であふれかえっ
 ているからね。グループを作るのには事欠かないのさ。」

エリネ「そうなんですか………それじゃ、お願いします。」

マスター「まず、そこで寝ているタップ。元盗賊なだけあって、腕は確かなものだ
 よ。」

 と言って、結局夜遅くまで酒を飲み明かして酔い潰れてくる男を指差す。

マスター「あとは………当の本人が現れてから紹介した方が良さそうだな。
 とりあえず、こいつも入れて男4人、女1人のなかなかのパーティだ。
 一応、君と、あともう1人の女性も今日加わる事になっているから、最
 終的には7人パーティだな。ちょっと多いかもしれないが、初めての人
 もいる事だしな。ま、とりあえず朝飯でも食ってて、待っててな。」

 しばらくして、当のパーティのメンバーが続々と下に降りてきた。酒を全く飲ん
でいないメロゥスは流石に早い。次いでフィラント、キリ、ユノーの順に姿を現し
た。それぞれが降りてくる度に、マスターがエリネに名前と特徴を説明し、お互い
に挨拶を交わした。

マスター「どうだ?こんな連中と一緒にやってみる気はあるかい?」
エリネ「え?ええ。こんな私でよろしければ。」
ユノー「いいっていいって。実際の所、女性は大歓迎だよ。」

 キリにきつい視線を浴びせられるユノーだが、そこは幼馴染のよしみであろう。

マスター「ところで、エリネちゃん、嬢ちゃんは何が得意なの?」
エリネ「一応、剣術は学んだ事があるので、そこそこ得意です。
魔法の類は………ちょっと判らないんです。父方の血筋が魔術士なので、
それなりの事は出来る筈なんですが、まだ発現出来ないんです。」
マスター「そうか。となると一応は魔法戦士を目指すんだな。魔法は、キリやメロ
 ゥスが見せてくれるだろうから、それを見ておくといいだろうね。」

 ちょうとその時、最後の1人がやっと姿をみせた。ハーフエルフのイオンである。

マスター「あ、おはようさん。これでメンバーが全員揃った事になるな。」

 マスターの言葉で、イオンはメンバーに入れてくれた事を了解する。

マスター「早速でなんだが、丁度7人でやる仕事の依頼の話が来ているのだが………
 なに、いつもの旅商人の護衛さ。ここから、東に2昼夜いった所にある
 ネミラの町まで。護るものは馬車1台。中身は食料。護衛のための馬は
 つけてくれるそうだ。報酬は1人400GP。他に危険手当もつく。」

サイバラ


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