第10章:エリネちゃんは嫌


「さてと」
ユノーがメンバーを見渡していった。
「テントはふたつ。どう分かれるか?」

「そうだね。とりあえず見張りを3組に分けて眠るとしよう。初心者や、戦闘を
しない吟遊詩人もいるから、それなりに考えとかないとね。」
 キリが、意見を出す。
「そうだな。それじゃあ、と。俺とイオン。メロゥスとフィラントとエリネちゃん。
タップとキリ。これでいいかな?」
 キリの意見を受けて、ユノーがパーティー分けをする。
 反論がないか見回したユノーに、おずおずとエリネが発言した。
「あの、見張りはそれでいいんですが……」
 意外なところから発言が来て、少々の驚きとともにユノーはエリネを見やった。
「ん?なんだいエリネちゃん。」
「あの、その『ちゃん』っていうのはやめてもらえないでしょうか。一応、
私も『仲間』ですし。」
 場にそぐわない意見に、キリは呆れた顔をし、ユノーとフィラントは驚き、
タップは笑い、イオンやメロゥスはもっともだと頷いている。
 6人4様の反応を見て、エリネは身を縮めた。
 やがて驚きから立ち直ったユノーが、
「そうだな。全くその通りだ。」
 と笑いをのぞかせた。
「すいません。」
と、エリネは顔を赤くしながら頭を下げた。

「ま、それじゃあ、これで決まりだね。順番はエリネ達、あたし達、キリ達って
ことで。それじゃ、あたしは眠らせてもらうよ。」
 呆れ顔をしていたキリがまとめて、さっさとテントに入っていった。
それを横目で見ながらユノーは、
「ま、そういうことだな。みんな、よろしく頼むぜ。」
と、自分もテントに入っていった。


”風向き未定”南河 かわる


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