あなたの知らない世界がある。
あなたも見たことがあるだろう。宇宙人が侵略してくる映画を。博士が怪物になる映画を。街中に不思議な生物があふれ返る映画を。
……否、それらは映画ではない、全てノンフィクションになるかもしれないものだ。
あなたが見ていたのは、映画監督の手による予測映像なのだ。
では、どうしてあなたはその事実を知らないのか?
今や宇宙人も博士も不思議な生物も、まず人前に姿を現そうとしない。
彼ら(彼と呼んでいいものかどうか不明だが、そう呼ぼう)は世界の全てを一瞬で把握できる時のために、刻一刻と力を溜めつづけているのだ。
うかつに地球上に姿を現すと、一瞬のうちに大騒ぎになってしまい、地球制圧どころではなくなる。
それほど、現在の地球上の軍事力とマスコミの力は大きいのだ。
そして、彼らの野望はこれまで一度たりとも成功していない。それは、地球の平和を密かに守る、ある部隊のおかげだ。
東に宇宙人の秘密基地があれば全滅させ、西に怪しげな薬を開発している博士がいれば研究所ごと消し去る。
彼らはいつも少人数で行動し、数々の地球征服の野望を未然に防いできた。……「自分」と引き換えに。
その組織の名は──Abyss(仮称)。
諸君、組織へようこそ。儂は新入生の教育係をしておる、“鋼の教官”デリアス・シュバイツァーだ。
儂のことは好きに呼んでくれてかまわないが、みんな“教官”と呼ぶのが好きらしい。
まず、このゲームはTRPGだ。TRPGとは何かは、ここでは省略する。
さて、いったい何になればいいのか?それは上の文章に書いてある。……そう、君は組織の隊員となるのだ。
そして、地球が混乱に陥るのを未然に防いで欲しい。
そうそう、これだけは言っておかなければならない。どのミッションでも、相手は今までの常識では信じられないだろう相手だ。
そのため、任務中に命を落とす隊員も少なくない。彼らは皆、ミッションのたびに自分の命──運命を削って数々の野望を打ち砕いているのだ。
だが、それを恐れるな。君は地球を守る勇者なのだ。ベタなセリフかもしれないが、地球の平和は君の肩に乗っていると思ってくれたまえ。
それから。この組織に入ったときに言われたと思うが、君たちの以前の人生は全てリセットされる。
ここに来たということは、君は大犯罪の犯人だったか、逆に大犯罪に巻き込まれたか、それとも単に人生が嫌になっただけか。
そんな以前の人生など、ここではどうでもよくなる。どうせ君たちが表の世界に戻れる可能性など、万に1つもないからな。
さて、まず君たちには自分を見つめ直してもらおう。そして最初のミッションの前に、君に秘められた能力を引き出すための特訓を行う。
なに、難しく考える必要はないし、今までの君の人生も君に秘められた能力には関係ない。君自身の意志で決めて良いのだ。
では、能力を説明しよう。まずは【体力】。これは、任務中には結構重要になってくる。
敵の攻撃から身を守るのに加え、任務中には毒ガスや水牢のためにずっと息を止めてなければならないこともある。
誤って毒ガスを吸ってしまったり水中で苦しくなったりした時も、頼りになるのは自分の【体力】だ。
次は【筋力】。君が知性派になりたいのならあまり不要だが、肉体派になりたいのなら体力と同じくらい重要だ。
任務中には岩や扉など、何かを持ち上げなければならないことがよくある。扉を壊して部屋に侵入しなければならないこともあるだろう。
そんな時に重要になるのが、この【筋力】だ。他にも、相手をぶん殴る時とかな。
続いて【敏捷力】。これは単純に足の速さだけでなく、行動の素早さも表す。これが高ければ、相手の目に止まらないくらいの早い動きもできる。
また、相手の攻撃を避けるのにも使うだろう。
それから【技術力】。技術といっても、具体的には器用さやバランスだ。銃などの武器を扱う時にも使用するので【技術力】と呼んでいる。
あとは、機器を修理したり爆弾を解体したりするのにも使用する。
最後は【知力】。これは君の頭の回転の早さを表す能力だ。これが高ければ、図面を見ただけで即座に理解できるだろう。
難解なプログラムを解読したり、相手の動きを予測したりするのにも使う。まあ、肉体派にはあまり関係ないがな。
知識?そんなものは、組織でいくらでも溜められる。任務で重要なのは、瞬間的な頭の働きなのだ。
さて、人類はみな平等だ。それは能力の合計についても言える。24ポイントを各能力に割り振ってくれたまえ。
ただし、能力の最大は8、最小は1だ。9以上や0以下、ましてや小数などは認めない。
それと、もちろん数字が大きい方が能力が高くなる。各能力の値を決めたら、このシートに書いてくれ。
| コードネーム | ||||
| 体力 | 筋力 | 敏捷力 |
技術力 | 知力 |
| 最大運命値 | DP ○ ○ ○ ○ ○ | |||
おっと、まだシートに欄が3つ残っていたな。説明しておこう。
まず、【最大運命値】。これは君自身の可能性の原点を示している。任務中何らかの行動をするたびに、君は可能性を消費していく。
これが0になると基本的に君の可能性はオシマイだ。ミッションは他の隊員だけで続けることになる。
……そんな絶望的な顔をするな。基本的に、と言ったろ?0になっても即座に死亡するわけではない、安心したまえ。
それから、この値は任務を繰り返すうちに増えていく。任務をこなすコツをつかめるわけだ。
【最大運命値】は最初は誰でも70だが、儂は既に696もある。儂は君の約10倍、任務をこなす力があると思ってくれ。
もっとも、組織の上層部は4桁らしいがな……。
ついでに言っておくと、この【最大運命値】は君の組織の中での地位をもあらわしておる。これが高いほど高い地位にいることになる。
それから【DP】。これは呼び方は特に決まっていないが、使用した隊員はたいてい通常では不可能な能力を発揮する。
その瞬間は、その隊員がなぜか輝いて見える。だから一般にドラマティックポイントと呼ばれている。これは各任務中に5回まで使用可能だ。
使うとどうなるかはまた後で述べる。
最後は【コードネーム】。君の今までの名前など忘れてくれ。これからは、この名前で呼ばれるようになる。
ジョンでもマイケルでもニックでもいい。君が女性ならクリスやキャシーなどになるだろう。
【コードネーム】は君自身で決めてくれ。ただし、英語圏に普通にいる名前にしなければならない。ファミリーネームも不要だ。
ところで、みんなからあるニックネームで呼ばれるようになると、何らかの冠詞がつくようになる。
これは組織の一員として認められた証拠だ。
また、ある程度の任務をこなすと、ニックネームの変更が可能になる。組織の歴史に自分だけの名前を残せるわけだ。
それまでは隊の番号とありふれた名前で呼ばれるので、自分の名前ができると嬉しいものだぞ。
さて、書き終えたか?書き終えたなら提出してくれ。君のまわりに組織の先輩がいるだろう、その人にだ。
あとはその人の指示に従ってくれ。君たちが早くオリジナルの名前を得られるよう、健闘を祈っている。
さて、君はこれから任務に向かうわけだが、その前に任務中の行動のしかたを教える。
まず、君の周囲を見回してほしい。そこにいるのが、今回一緒に任務を遂行する仲間だ。
彼らを信用し、彼らと協力して任務を行ってくれ。
それから、6面体のダイス(サイコロ)を用意してくれ。自分の最も高い能力値と同じ個数があればいいが、それ以上あればなお良い。
君が任務中に取る行動は、成功するかどうかやってみるまではわからないことがある。
その行動が成功したかどうかは、そのダイスが判定してくれる。
さて、これからダイスの使い方を教えよう。決して人に投げつけたりしてはいかんぞ。
ダイスを使った判定には3種類ある。《何度でもできる挑戦》、《1度しかできない挑戦》、《相手がいる挑戦》だ。
まずは《何度でもできる挑戦》について説明しよう。扉をぶち破ったり異星人の文字を解読したりするのは、君があきらめるまで何度でもできる。
まず、最初はその行動がどれだけ困難かはわからない。そのかわり、一度でも挑戦してみればどのくらい困難かはわかるだろう。
わかったら、今度はその困難の度合いに合わせた力で再挑戦すればよい。
ちなみにこの「困難の度合い」を今後目標値と呼ぶ。
この判定では、どの能力を使用するのか指示があるはずだ。指示を受けたら、その能力値と同じ個数のダイスを振ってくれ。
ただし何らかの影響で振れるダイスの個数に制限がつくこともあるがな。
そして、出目の合計が君がその困難に挑む力(達成値、と呼ぶことにする)となる。この値が目標値以上であれば、君の挑戦は成功する。
たとえ失敗しても、成功するまで何度でもやり直せる。時間さえかければ、いつかは成功するだろう。
それと、君の挑戦は君の可能性を削っていく。振ったダイスのうち、2以上が出た個数と同じだけ、君の【運命値】が減る。
そして君の残りの【運命値】を超える数のダイスを振ることはできない。この点に注意してくれ。
つまり、何度もやり直すたびに君の運命値はどんどん削られていくことになる。
ちなみにダイスの目を変える方法もあるが、それは後述する。
次に、《1度しかできない挑戦》。シャッターが落ちる前にくぐり抜けたり、高いところから無事に降りる場合だ。
水中で息を止めていられるかどうかなどもこれに含まれるな。
この場合、難しさは最初からわかっている場合とまったくわからない場合がある。
いずれにせよ、君は1度しか挑戦できない。それを除けば、何度でもできる場合とやり方は同じだ。
最後は、《相手がいる挑戦》。これはさらに2つの場合に分けられる。
まずは、《競争》。競走や腕相撲など、両者の立場に差がない場合がこれに含まれる。
この場合、自動的にダイスを能力値と同じだけ振る。またダイス目の操作は好きなだけ行えるが、
君の仲間に挑戦するのでなければ、先に相手が行い、完了してから自分のダイス目を操作できる。
君の仲間に挑戦する場合は……好きな順番でダイス目の操作を行ってくれ。
それ以外のやり方は今までと同じだ。
そして、《攻撃》。一方が能動的に行動し、それに対してもう一方が受けるという構図がはっきりしている場合がこれだ。
相手を殴ったりそれを避けたり、何かを隠したりそれを探したり、まあこのような場合だ。
それがどんな場合にせよ、まとめて《攻撃》と呼ぶ。
この場合、まず能動的に行動している側が判定し、ダイス目の操作を行う。
それを目標値として、今度は受ける側が判定する。同じだったら受動側の成功、つまり受動側有利というわけだ。
判定のしかたは前と同じだが、注意する点がある。受ける側はダイス目では【運命値】が減らない!
これを忘れていると、君の可能性はあっという間になくなってしまう。
……長くなったので、ちょっと休憩しよう。
さて、話を続ける。先ほど、ダイス目を操作できると言った。これは2種類ある。
まずは、ダイスの固定。先ほど、2以上が出たダイスの個数だけ【運命値】が減ると言った。
これはつまり、1が出たダイスに関しては【運命値】が減らないというわけだ。
そこで、判定前にあらかじめ好きな数のダイスを1に固定しておくことができる。
もちろん振るダイスの数はそれだけ減るがな。
たとえば9以上が出れば成功する場面で、6個振るのは【運命値】の無駄遣いだ。
4個を1に固定しておき、残り2個で5以上出せば成功になる。【運命値】の減少も高々2点だ。……一発で成功すれば、な。
自分の運に自信があるなら、5個を1に固定しておいて残り1個で4以上を狙ってもいい。
ちなみに、ダイス目の固定は振る前に行うこと。振ってからではどうにもできない。
次に、ダイス目の引き上げ。これは、5以下の出目を6に引き上げることによって、達成値を上げる方法だ。
このとき、出目の高いほうから、しかも同じ出目をまとめて引き上げなければならない。
しかも、引き上げるダイス1個ごとに余計に1点の【運命値】を消費する。
もちろんそのダイスは出目が2以上となるので、その分の【運命値】の消費もある。
つまり引き上げたダイスは1個につき【運命値】を2点消費してしまうことになるのだ。
なお、引き上げによる運命値の減少は、たとえ《攻撃》の受動側だったとしても起こる。
これを忘れないでくれ。
例を挙げよう。ダイスを7個振り、出目が1・2・2・4・4・4・6だったとしよう。この場合の達成値は23だ。
ここで、まず【運命値】を3点消費して4の目を3つ一気に引き上げ、1・2・2・6・6・6・6にする。すると達成値は29になる。
さらに上げたければ、もう2点消費して1個の1と6個の6にする。達成値は37だ。もちろん、さらに1の目も引き上げることもできる。
なお、出目を引き上げた結果【運命値】が0以下になるような場合、引き上げはできない。【運命値】が残れば、そこまでの引き上げは可能だ。
【運命値】が残り10点なら、先ほどの例でいえば1・2・2・6・6・6・6までは可能だが、
それ以上引き上げると結果的に運命値が0以下になってしまうので引き上げることはできない。
さて、【運命値】が残り少なくなり、ついには振れるダイスの数が少なくなる。しかし、挑戦は成功させたい。
そんな時、最後の力を振り絞って挑戦することができる。
そうしたければ、運命を使い果たすことを宣言して、残り【運命値】以上のダイスを振ってもかまわない。
ただし【運命値】が残っていないのでダイス目の引き上げはできない。また出目を引き下げるのも、この場合は無意味だ。
判定の結果、挑戦が成功すれば、それはすばらしい成功となる。挑戦に失敗しても、なんとか成功できたことになる。
その代わり、君は【運命値】を使い果たしてしまう。使い果たすとどうなるか?それは次に説明する。それまでちょっと休憩だ。
さて、【運命値】が0以下になるとどうなるか?【運命値】が0以下ということは、その人物にはそれ以上の可能性はないということだ。
つまり、その人物は完全な死を迎える。もっとも即座に死ぬわけではなく、しばらくは瀕死のまま何もできず生きている状態が続く。
しかし、わが組織の隊員と一部の敵首領は、【運命値】が0になっても復活する場合がある。
その時に消費されるポイントを【DP】と呼ぼう。【DP】はひとつの任務中に5回まで、どんな瞬間でも使用できることが確認されている。
なお、【DP】は復活以外にも使用できる。以下に使用の仕方を述べる。
まずは前述の『復活』。【DP】を使用すると、即座に【運命値】が15点回復する。これはいつでもできる。
【運命値】が0以下になっていても、15まで回復する。
次に、『再登場』。任務中、【運命値】が0以下になったり、もしくは何らかの都合で仲間に置いていかれる場合がある。
その後、【DP】を使用すると仲間のピンチに駆けつけることができる。しかも登場時に何らかの判定ができ、
その判定は【運命値】を消費せずに必ず成功するというおまけつきだ。ただし【運命値】が0以下で離脱していた場合は、さらに【DP】を消費して
【運命値】を1以上にしてないといかん。
それから、『力の振り絞り』。判定のダイスを振り、出目を調整しても、どうしても必要な値に足りない時がある。
もしくは敵首領との戦闘時、とどめを刺したいのに相手のほうが上手だったなどということもある。
そんな時、【DP】をひとつ使用してさらにダイスを6個振ることができる。このダイスの出目は変えられないが、
このダイスで【運命値】を消費することもない。また相手がいる挑戦の場合、相手の結果を見てから使用できる。
たとえ《攻撃》の能動側だとしても、だ。
最後に、『【運命値】の受け渡し』。これもいつでもできる。【DP】ひとつを使用し、自分の【運命値】を好きなだけ他の隊員に渡すことができる。
もちろん、受け渡したぶんの自分の【運命値】は減る。なお、受け渡された【運命値】は即座に使用しなければならないと消えてしまう。
受け渡された人が3回判定しても残っていた分の【運命値】は自動的に消滅する。
他の要因で運命値が減る場合、この受け渡された【運命値】から減っていく。
また、受け渡して減った自分の【運命値】はどこかに記録しておいてくれ。
受け渡しでの消費は、成長時には使用した【運命値】とは数えないからな。
ところで説明をよく聞いていた人ならわかると思うが、【DP】は敵の首領も持っている場合があるので注意してくれ。
次は戦闘の仕方の説明に移る。その前に少々休憩とする、時間までには戻ってくるように。
戦闘の説明をする。異星人やモンスター、敵首領と戦うことはよくあるので、注意して聞いてくれ。
戦闘は【敏捷】で判定し(この判定では《攻撃》の受動側と同じように運命値は減らない)、達成値の低い順に行う。
達成値が同じであれば、話し合って順番を決めてくれ。敵と全く同じだった場合は、先に動くか後に動くかは自由に決められる。
順番が回ってきたまだ行動していない人物は、何の行動を行うか宣言する。
次に、先ほど決めた順番で割り込むか割り込まないか、割り込むなら何を行うかを宣言する。ただし既に行動した人物は割り込めない。
全員が宣言し終わったら、最後に宣言された行動から順に実行される。ただしこの一連の割り込みの中で、行動前にダメージを受けていた場合、
受けていたダメージが自分の【体力】×2を超えていたら、自分の行動は実行できず行動終了になる。同じなら実行は可能だ。
一連の行動が終わったら、次のまだ行動していない人物に行動順が移る。こうして全員が行動を終えたら、次のラウンドに移行する。
これをどちらかが全滅するまで繰り返すわけだ。
戦闘中、基本的に誰でも1ラウンドに1回の何らかの行動ができる。基本的に、というのは2回以上行動する敵もいるかもしれないということだ。
1回の行動とは、攻撃、アイテムの使用、トランシーバーでの通信、ドアロックの解除を試みる、コンピュータのディスプレイを確認する、などだ。
移動は自由にできるが、常識で約10秒で移動できる距離までだ。はしごなどの昇り降りなんかの行動が入れば他の行動はできない。
さて、攻撃の仕方を教える。攻撃は白兵攻撃と銃火器や飛び道具による射撃攻撃の2種類がある。
前者は相手に隣接できなければ攻撃できず、後者は相手まで射線が通っていなければ攻撃できない。
攻撃できるかできないかは行動前にわかるだろう。なお、射撃攻撃の射程は基本的に考えない。
相手に隣接してなければ攻撃は届く。たださすがに50mも離れるとライフル以外では攻撃は届かないだろうけどな。
攻撃する場合は、白兵武器であれば自分の【筋力】で、射撃武器であれば自分の【技術】で、相手に対して《攻撃》を行う。
《相手がいる挑戦》のうちの《攻撃》だ。どちらで判定するかは武器の表に書いてある。
攻撃された相手は好きな能力で受けることができるが、攻撃に使用した武器によってダイス目にペナルティがかかる。
例えば防御タイプが《中射撃》のハンドガンによる攻撃を【技術】で避けようと思ったら、振れるダイスは3個減る。
どれだけ減るかは武器一覧表に書いてあるので、あとで目を通しておくように。
攻撃側が勝ったら、武器で決まっているダメージを相手の【運命値】に与える。武器によってはダイスでダメージを決めるものもあるが、
このダイスは判定ではないので使用者の【運命値】は減らない。また防御側が防具をつけている場合、ダメージが減少する場合がある。
そこらへんは武器防具の解説を見てくれ。
なお、戦闘では攻撃のほかに、味方をカバーしたりアイテムを使用したりできる。また何もしないという選択肢もあるし、
その場合はまだ行動していないことになるので割り込み行動が行える。ただ、自発的な行動の権利を捨てたのでそのラウンドでは
割り込み行動しか出来ない。
ところで、前述したように基本的に1ラウンドで1回の行動ができる。1ラウンドの時間は決まっておらず、逆に全員が行動して1ラウンドだ。
タイムアタックなどで時間を厳密に決めなければならないときは、基本的に1ラウンド10秒になる。
ただし1人しか行動しなかったラウンドは10秒より短くなるだろうし、派手な撃ち合いをしたりすると10秒より長くなるだろう。
戦闘にどれだけの時間がかかったかは……まあ実際にその場面になれば勘でわかるだろう。
戦闘に関する説明はとりあえず以上だ。次は成長に関する説明を行う。
さて、無事任務を終えて帰還した隊員がどれだけ成長しているか判定する方法を教える。
まず、任務終了時に残っていた【運命値】に、【DP】による受け渡しを行った【運命値】を加えてくれ。
そして、それを君の【最大運命値】で割り、100を掛けるのだ。出た値は、君がこの任務で何パーセントの【運命値】を残せたかだな。
次に、君の任務評価(これは5〜50の5刻みの数字で与えられる)からこの値を引く。
最終的に出た値が、君の成長分だ。この値を【最大運命値】に加えてくれ。
つまり任務中に【運命値】を消費すればするほど、君は強くなっていくわけだ。逆に君があまり働かなければ、【最大運命値】が減ることもある。
なお、任務終了時にその任務で【運命値】をあまり使わなかったからといって味方に腕相撲などを挑んでも、そんなことでは君は成長しない。
そんな判定では、【運命値】は減らないのだ。無駄なあがきはやめたまえ。逆に【運命値】を減らしすぎると、今度は突然死があるかもしれない。
さて、めでたく【最大運命値】が100を超えたらボーナスがある。とはいっても賞与がもらえるわけではない。
どれかひとつの能力を選び、横に+1と書いてくれ。以降、その能力は最初に決めた値より1点増えた状態になる。
その後は150、200、250、……と50ごとに増えていく。既に+1してある能力をさらに+1し、+2にしてもいい。
+2を+3に、+3を+4に、……と増やしてもいい。+1がない能力を+1にしてもいい。そこらへんは君の自由だ。
逆に【最大運命値】が減って50ごとのしきい値を割った場合、どれかひとつをえらんで+の数を1個減らす。
上げた順番で減らす必要はない、その時点で一番重要度が低いものを減らしてくれ。ただしマイナスにはできない。
では【最大運命値】が50未満になったら?そんなクズは組織には必要ない、即効除名そして死刑だ。
また、4回の任務を終えた隊員はニックネームをもらえる。その時に他の隊員に呼ばれていたあだ名がそのままニックネームになる。
呼ばれていなかった?なら、他の隊員に決めてもらえ。こればっかりは自分では決められないぞ。
儂は人に指図ばっかしておったから、いつしか“鋼の教官”なんてよばれるようになっちまった。
そして、【最大運命値】が200を超えたら。そこまで無事に生き残っているヤツはまずおらず、いたらそいつは大物だ。
というわけで、ありふれた名前は捨て、自分だけの名前を持つことができる。儂もその時からデリアス・シュバイツァーと名乗った。
これは自分で決めてよい。昔の名前に戻してもよい……もっとも、そんなものを覚えていたらの話だが、な。
その後、【最大運命値】が300を超えたヤツは役職につく。これは強制だ。そのあたりは、君が無事そこまで到達できたら説明する。
あとは装備の説明だけだな。その説明が終われば、全ての説明が終わる。そうすれば、君ははれて任務につくことができる。
最後は装備の説明だ。
まず、この組織では金などに用はない。その代わり、好きな物をもらうことができる。
もっとも、君の【最大運命値】によって、もらえる物や回数は異なるがな。また、普段の生活にも金はかからない。
みんなどこかのお偉いさんのおごりだ。
さて、任務に持っていける物だが、無制限に持っていけるわけではない。
全ての物には【CP】、キャリーポイントがある。任務に持っていける物の【CP】の合計は50までと決まっている。
これは【最大運命値】や能力には関係ない。いつでも50だ。
任務に持っていける物の表は別に用意した。この中から選んでくれたまえ。
さて、全ての説明が終わった。これから君は任務につくことになるだろう。
わからないことがあったら、いつでも訪ねてきたまえ。任務に関することならば、何でも教えてあげよう。
君が無事任務を終え、帰還することを祈る。解散!!