
俺の中で「恋い慕う気持ち」とはなんなのだろう。と、良く考える。考えるようになったのは、前の恋人に或る言葉を言われてからだ。 「あなたは私を人形のように扱う」 こう言われた。付き合い始めてごく初期の頃だ。あの時は、そんな事はないよ、とすかさず否定したが、心に深く突き刺さったのは事実だった。 俺は彼女をどのように愛しているのか?嗜好品と同じように、ペットと同じように扱っているだけなのか?ひどく悩んだ。良い結論は出なかった。 俺が彼女の外見を気に入ったのは事実だった。性的魅力を感じたのだ。しかし、同時に性格に対して、いや、話が出来る事にほれ込んだのも事実だった。彼女は俺と話が合ったのだ。これは重要だった。いくら外見にほれ込んでも、一緒にいられなければ何にもならない。 だが、それが「愛している」事なのか?と言われ、酷く驚いた。一緒にいて、互いの心を開き、話し合える。それで充分だと思っていたのだ。それでは、俺が抱いていた感情はなんだったのだろう? 彼女の言った「ペットと同じ」なのだろうか? 俺は心で否定した。 しかし、否定は仕切れなかった。彼女の人格の事を考えきれてなかったのかもしれない。彼女を尊重しきれてなかったかもしれない、と考える自分がそこにあったから。 前の恋人と別れてもう1年が経とうとしている。いまだ新しい恋人は現われてない。自分で探す試みをしないでもないのだが、なかなか気力が涌かないというのも事実だ。 無性に、人肌を欲するときも有る。その後に来るのは後悔だ。俺は「恋人」に肉欲だけを求めているのではないか?会話の相手だけを求めているのではないか? つまり、自分の寂しさを埋める相手を求めているだけじゃないのか?相手のことを考えてないのではないか?そう思うと恐ろしい。 自分が人でなしのように思えるから。 |
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