あとがき
瀬川一佐シリーズ。今回は過去、一佐と彩美がはじめてであった事件である。
『ミステリの書き方』なんて本を読むと、ミステリはまずはエンタテイメントでなければならない、とか書いてある。はっきりいって、そこをクリアしているかどうか、疑問が残る。
情報も読者に対して、十全に提示されていない。そもそも法医学と犯罪心理学で犯人を探していく一佐のやり方は、はっきりいって一般人には宇宙語を話しているとしか思えないのかもしれない。フェアプレイの精神などかけらもない。
どうしたものかねえ。うぐぅ。
そして今回の主役の榊原であるが、どんなもんだろう。
当初の予定では、彼は逮捕された後、精神鑑定にかけられ、多重人格を演じて無罪を勝ち取る予定だった。その後母親から受けた虐待をもとにマスコミを利用して大衆の同情を買い、九人の女性を強姦殺人した身でありながら、児童虐待やドメスティックバイオレンス禁止運動のシンボル的存在となる。
誰がモデルかはわかってるよね。あいつだよ、あいつ。
ベストセラーだの感動しただの、人々を惑わしたあいつだ。
また、別の案では、彼は自ら自己処罰のために自殺してしまう。
これもまた、犯人を精神的に追い詰めて自殺に追い込むことを得意とする金田一少年みたいで嫌だ。コナン少年に殺人者呼ばわりされるので、すぐに却下した。
一佐も彩美も好きなので、このシリーズは続けたい。全体的に色々いじってみる必要があるかもしれない。
次回作はもっとエンタテイメントになります。きっと。
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