浮気者にはもれなく雷が落ちます


「はてさて。聞いた話ではこっちって言うけど……クリス元気かなぁ」
 メイリアは中央広場の雑踏をすり抜けながら神殿を目指していた。人の山の向こうに小さく見える三階建ての白い建物がそれだ。意外にちっちゃい。
 西大陸を総括する大神殿だというのに。
 広場では市が立っていて人々が集まっていた。というかもはや何でも屋の状況になっていて、テーブルを組んで食事を出していたり、大道芸をしていたりする人も見えた。
 乱雑に場所取りされていて道がないようで何とかある。といったところである。
 よそ見して歩いていたら肩がぶつかった。
「あら、ごめんなさい」
 肩に籠を担いだ男はわりい、と一声告げてそのまま振り向かず歩いていった。
 今日はいつもの純白の法衣ではなく、私服だ。たまには短いスカートに肩の出るシャツにしてみた。
 少々日に焼けて肩が熱いが。
 神殿の正面につくのは少々時間が掛かった。直線で抜けられなくて回り道になってしまった。
 階段のとこで二人の子供が腰掛けて休んでいた。
 開きっぱなしの扉をくぐって中に入る。
 回廊が左右に広がり、正面の扉も開いていた。
 入ると礼拝堂だった。  ぴっちりと長椅子が規則正しく並んでいて、正面に祭壇が見える。
 左右に兄妹神の像が並んでいる。
 左側、兄神の像の足下で一人の法衣に身を包んだ女性が、雑巾を手に持って掃除していた。


お題もの書き:雷参加作品

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