リルリィーアが珍しく法衣から着替えていると親友が入ってきた。
「リルリィーア、いる……あ」
ノーラは絶句した。
「あってなによ」
リルリィーアは背中が大きく開いた青いドレスを着ていた。
肩越しに振り返ると紅を差した唇がノーラに見えた。
腰は細く胸元は豊かだ。いつも悪党をぶん殴っているとは思えない細い腕を手袋で覆っていた。
前髪は長く、いつものように目元まで隠している。それが逆にベールを被っているように彼女の美貌を期待させている。
いつもの彼女を知らないとあっさり騙されるだろう。
「……もったいないよな……」
「なにがよ?」
「それだけいーもんもってながら。使い道がないなんて」
「ほっときなさい」
リルリィーアは膨れた。
「姫様に呼ばれてね。夕食をいっしょにってことで」
「どうせ姫様、慢性ダイエットで食わないのに」
「いや、そういうこと言いっこなしで」