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スーパーロボット大戦08X外伝
破壊天使の翼〜サイコドライバー・ユウジ〜
『第3章:ゼ=バルマリィ帝国』
「ふはーっはっはっはっはっはっはっはっ!」
「おい」
「よく来たな、ロンド=ベルの(ピー)ども! だが、お前達の快進撃ってヤツもこれまでだ!」
「ちょっとマテよ」
「何故なら、お前達はここでイングラムの旦那と、この俺様……」
「だから……」
「ゼ=バルマリィ帝国の秘密兵器、ユウジ=イクス様に倒されるからなのどわぁーっ!」
「なんでお前がそっちにいるんだぁぁぁあああああああああーっ!」
某月某日、イングラム=プリスケンが裏切った。
エアロゲイダー戦争において、ロンドベル部隊が地球圏に到着する、わずか前のことであった。
部下のアヤ=コバヤシ大尉が乗るR−3を問答無用で撃墜し……その足でエアロゲイダー……正式名称、ゼ=バルマリィ帝国に帰還……そう、帰還である、もともとそっちの人間だったらしい。
それはそれは見事な裏切りっぷりであった。
「そういえば、その頃から失踪していたな、ユウジ=イクス……!」
ライがR−2の操縦席で、苦虫を潰したような顔をする。
そう、それを同じくして姿を消していたユウジ。
てっきり謹慎でもくらっているかと思いきや、彼は事前にイングラムに拉致されており、すっかり洗脳されて今彼等の目の前に姿を現したのである。
ここは、ラオデキア艦隊旗艦ヘルモーズ。
「ということで、今回も善戦むなしく敗北したっす! わははははは……は……は……?」
全身包帯だらけ。頭をぽりぽり掻いて、笑ってごまかすユウジであった。
「………」
ユーゼスの
「…………」
レビの
「……………」
シャピロの
「…………………」
そして、総指令ラオデキア=ジュデッカ=ゴッツオの視線が痛い。
「……ごめんなさい」
とりあえず、土下座してみました。
「ふ……まあ、よいだろう。余の思い通りに、地球人達の軍事力は成長しているようだ……ユウジ=イクスよ、さらなる試練をヤツラに与えよ」
「はっ!(なんでイングラムの旦那は呼ばれないんだよヲイ)」
洗脳されていても、中身はユウジのままらしいw
そのまま、くるりっと踵をかえして、すたすたと出ていった。
「ふ……御苦労だったな、ユウジ」
「旦那ーっ! 俺だけ叱られ役っすかーっ!?」
だばだばと滝涙を流しながら、イングラムに詰め寄るユウジ君。
ここは帝国の生活エリアである。
やっぱりなんだかんだ言って、ここでもイングラムに面倒みてもらってるしw
「そう怒るな、俺にはやるべきことがある……」
「うわ理由になってねぇし」
「ふん、ユウジ……大破したゲシュペンストのかわりに、俺のR−GUNを与える。次の戦場からはそれを使え」
「お供しますイングラム騎爵!」
現金なものであるw
まあ、いつもとかわらないように見えるのは仕方ない、洗脳といっても「地球のために戦う」を「ゼ=バルマリィ帝国の為に戦う」に起き返る、という程度の軽い洗脳にすぎないのだから。
あんまり強烈な洗脳をかけると、拒絶反応が起きるのだ。サイコドライバーとして覚醒しつつあるユウジだと、どうなるか見当もつかない。
「さーって、いっちょ頑張りますかぁっ!」
……燃えてるし……この男は
次の戦場。
「はーっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!」
無限に広がる宇宙空間
それを背景に……
「久しぶりだな、ロンド=ベルの諸君!」
悪役バリバリの口調で、びしっと機体でロンド=ベル隊を指差すユウジ。
「なっ! あれはアストラナガン!」
「現れやがったなイングラム!」
「今日こそ引導を渡してやるぜ!」
「ちょっとまたんかい!」
イングラムに目がいって、完全に自分を無視してる面々に涙を流しながら怒るユウジ君。
「俺が前口上いってるんだからそっちに反応しろてめーらっ!」
「だって……なぁ……」
「アストラナガンに比べりゃ、R−GUNなんて……」
「しくしくしくTT」
顔を見合わせるマジンガーとゲッターに、本気で泣きが入ってしまうw
「もー怒ったぜ……どうなっても知らねぇからな……」
びし
「ということで、勝負だリュウセイ=ダテぇっ!」
戦場遠く、合体前のR−1を指差すユウジ君のR−GUN。
「お……俺ぇっ!?」
レビといい、どうもエアロゲイダー洗脳軍団に大人気のようですな。
「T−リンクぅ、ブーメランっ!」
「Tリンク、ナッコォッ!」
いつかのように……
ブーメランと拳がかちあい、そして、相殺される。
「へっ……やるようになったじゃねぇか!」
「ちぃっ……ユウジ、目を覚ませ! お前は……」
「うっせぇっ! 俺はゼ=バルマリィ帝国の秘密兵器、ユウジ様だぁっ!」
コールドメタルナイフとビームカタールソードが火花を散らして打ち合う。
格闘にはリュウセイのほうに部があるが、ユウジは接近戦ではバルカンを巧みに使い、離れるとツインマグナライフルで距離をかせぎつつ、接近戦を避けるように戦いを繰り広げていた。
「どうしたどうしたぁっ! この距離じゃ、お得意のナックルも通用しないぜ、てりゃああっ!」
ずぎゅずぎゅーんっ!
ライフルのエネルギーが、R−1の装甲を徐々に削っていく。
「へ……」
「む?」
「お前、忘れるだろ……俺が……俺が、接近戦だけじゃないってことをよぉっ!」
がきーんっ
と
R−1が胸の前に手をかざす。
「いくぜ! 天上天下……」
「なぬっ!? さ、させるか……ハイツインランチャーっ!」
がこん、ずぎゃーっ!
R−GUN……いや、R−GUNパワードの背にかけられていた、長い二つのなキャノン砲が両肩に降り目映い閃光を放つ!
リュウセイは、その光りを目の当たりにしながら……
「念動……破砕剣!」
念動力を収束して生み出した、光の剣を……投げつけた!
ギャリギャリギャリギャリギャリギギィッ!
「く……う……な……!?」
「おおおおおおおおおおおおおおおーっ!」
強烈なエネルギーの流れをものともせず、念動力で生み出された刃は……
巨大な光の柱を貫く!
「っにいいいいいいーっ!?」
「いけぇーっ!」
ズギャーンッ!
R−GUNの胸に……Tリンクソードが突き刺さる!
「あ……ああ……あああああああああああああああああああああーっ!?」
ばりばりばれと、スパークが弾け、リュウセイの念がこめられた光の刃が、パイロットであるユウジの魂すらも貫く……
「おれ……は……」
フラッシュバックする過去の光景……SRXチームで馬鹿やってた頃……
「俺は……」
地球の未来をかけて戦っていた事……
そして……
「俺……は……!」
そして……
最後に……
無邪気な笑顔を浮かべる、少女の姿が浮かんで……
ガクン
R−GUNは
その機能を停止した。
「ユウジ……」
リュウセイは、動かなくなったR−GUNに近づいていった。
もう念は感じない。気を失ったのか、それとも……
『リュウセイ、こっちの戦線が崩壊しつつあるわ! すぐさま合流して合体するわよ!』
アヤ大尉からの通信をうけて、ハッと我にかえる。
「! ああ、わかったぜ、アヤ!」
R−1は、くるり、とR−GUNをそのままにしてふりかえると……
……ギン……
「!!」
敗後で響く駆動音……。
「天上天下ぁっ!」
そして……ユウジの叫びと……変形する、R−GUN!
「こ……こいつはっ!」
トロニウムバスターキャノン。
R−GUNが銃に変形して放つ、最強の武装だ。
「一撃いいいいいいいいいいっ、滅殺砲ーっっっっ!!」
ズギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアーン!
「くそおおおおおおーっ!」
リュウセイは目を閉じ、R−1の両腕を交差させる。
衝撃は、こなかった。
ずがががががががががががががががががががががががががががーんっ!
R−1をかすめた光の奔流は……
エアロゲイダーの大群を飲み込み、光りの珠にかえていった。
「へっ……」
力ない声。
だが……何処かふてくされた、少年のぼやきが伝わってくる。
「これで道があいただろ……とっとと、行ってきやがれ……SRXのメインパイロットさんよ!」
「ユウジ、お前……記憶が!」
「ふん、心配ねーよ……俺は俺だ、結局勝負はお前の勝ちになったな、リュウセイ……眠いから……あと、まかせらぁ……」
「へへっ……」
リュウセイは、顔に笑みを浮かべ。
「ぐっすり寝てろよ……お前が起きる前に、敵は全滅させてやるぜっ!」
R−ウイングに変形し、リュウセイは仲間達の元へと飛んでいく。
返事はなかった。
「ぐー」
既にユウジは、目を糸状にして眠りについていたのだから……
「……あのー」
「なんだね?」
「ブライト艦長、俺、なんでこんな目にあってるの?」
「1度は裏切ったわけだからな、しばらくここで様子を見ておこう」
「独房じゃねーかぁーっ!? なんでレビと扱いが違うんじゃー!」
レビも一応監禁しましたが、女の子ですしいい部屋使ってます(爆)
ラー=カイラムに、少年の絶叫が響く中。
エアロゲイダーとの戦いは、いよいよ最終章を迎えようとしていた……。
とぅー・びー・こんてにゅーど
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