気が向いたと記


2001/06/01
  午前。放射線腫瘍学。
  夜。焼き肉。

2001/06/02
  例えば失ったものについて考えてみる。
  例えば無くしてしまったものについて考えてみる。
  例えば追憶の中へと。現実にはもはや存在しなくなってしまったものについて考えてみる。
  
  とても。寂しい。
  
  「未来に対する無責任な願望の押しつけをわたしは妄想と呼んでいる」
  
  ふむ。

2001/06/03
  自転車が。金曜から自転車屋に修理扱いのまま置き放しである。
  自転車を取りに行けるのは、その自転車屋が開く月曜である。
  バスの類は酷く高い。(もちろんわたしにとってだが)
  故に、この週末の移動は全て徒歩となる。
  とほとほと。
  徒歩。
  

  
  仕事。
  慣れないソフトを扱う。
  …………わたしにも、ちゃぶ台をひっくり返したい心地というものが判る日がある。
  microsoftを口の中で散々罵った後での事。
  
  DATAの価値は、数千万円規模のプロジェクトをあっさりと通すほど。
  そして、生まれてくるこれからの子供を一人でも多く健康に産まれて貰うためのdata。
  その有効性はどう考えても明らかであるからこそ。それを扱うプログラムの不備は見過ごすわけには行かないのだと。
  はふ。
  

  
  帰途。
  不意に涙がこぼれ落ちる。
  例えば失ってしまったものについて考えてみる。
  例えば無為に過ごした日々について考えてみる。
  例えばかつて不変と根拠無く思いこんでいたものについて考えてみる。
  
  何もかもが、変わる。
  失ってしまったもの。自分自身が無為であったがために失ったもの。
  ある場所。そこで息づいた日々の終焉に。
  杯を傾けて。
  
  さよなら。ジュピター。

2001/06/04
  朝。7時過ぎ起床。
  目を醒まして、日記をアップし忘れていたことに気づき、転送。
  
  徒歩にて登校。いつも自転車で動いている道を歩くと。遠い。
  ぽこん。
  
  午前。研究室。
  メモリが値崩れしている。128MBで最安値2000円……。
  一体何が起こったのだろうという感じで。
  
  予定では五月中旬には終わっていたはずの工事。やっと開始される。
  朝の鍵開けのために延々と待たされたあげくで。はふ。
  
  昼。
  レタス炒めを頂く。
  
  午後一。臨床講義。外科学第二。
  乳癌。
  転移はリンパ行性である。
  鼻風邪っぽい。
  
  午後二。臨床講義。外科学第二。
  肝細胞癌。
  3葉切除。
  意識が途中で飛ぶ。
  
  夕方。
  工事の音がうるさくて仕事にならなかったりする。
  へみ。と。微妙にばててみたりもする。
  
  帰宅。
  帰りがけになか卯の牛丼を食べる。
  風邪薬を飲む。
  眠る。

2001/06/05
  授業がない一日。
  雨音に目覚めると。夜。
  風邪は治ったのでよしとしよう。うむ。

2001/06/06
  目を醒ますと明け方。
  朝ご飯を食べて…………うたた寝。
  再び目を醒ますと11時半。危なく遅刻するところであった。
  
  午後一。放射線腫瘍学。
  小線源治療。
  日本における放射線治療の普及率は実に低い。
  そのためにより侵襲の大きな外科治療を行ってQOLを下げている実態がある。
  
  研究室。
  延々と工事。
  
  生きていること。それを自分自身に証明するために起きあがる。
  そのために。まずは眠りに落ちる。

2001/06/07
  6時起床。
  朝風呂に…………入ろうとしたら水だった。
  不完全燃焼防止装置君ありがとう。
  気を取り直して、お湯を入れ直して入り直す。
  …………お湯の温度が熱すぎた。
  朝食。インスタントラーメン。
  そのままばたばたと登校。
  
  朝一。小児科学。貧血と出血傾向。
  小児再生不良性貧血。MDS。
  造血幹細胞移植による予後の飛躍的改善。
  しかし。講義室に蚊がいる……痒い。
  
  朝二。小児科学。小児外科。
  鼠径ヘルニア。臍ヘルニア。
  先天性食堂閉鎖症。
  肥厚性幽門狭窄症の最近の治療は薬物療法になっている。
  Hirschsprung病。重度では移植の対象に。
  鎖肛。体温を計測する際に発見されることが多い。
  小児の悪性腫瘍。神経芽細胞腫。肝芽腫。腎芽腫(Wilms腫瘍)。
  
  昼。珈琲と朦朧。
  
  午後一。臨床講義。食道癌。
  午後二。臨床講義。アルツハイマー性痴呆。
  
  夕方。どうにもこうにも眠し。
  ソファーにて仮眠にはいる。
  

  
  綺麗であるということ。
  なにかを綺麗であると思うこと。
  使われなくなって数十年を経た昔の写真室。半分物置にされ、そして物置としてすら放置され、野良猫が住み着き、ただ放置された物たちにひたすら降り積もった埃。
  それを、綺麗と思う。そこにある時の流れを。
  綺麗は汚い。汚いは綺麗。
  深く。深く。
  深く想えば想うほど。世界は綺麗である。
  悲しみの中にあるものも。倦怠の中にあるものも。
  自らは醜いと思いこみながらあがくものも。
  後ろめたさを秘めた裏切りも。
  全ては、悲しいまでに綺麗である。わたしには、そう想えてならないのだ。
  それ以上でも。それ以下でもない。限りないリアリティーの中で。

2001/06/08
  徹夜。
  飛び込み仕事一本。
  マシン一台のセットアップ。
  
  朝。
  本日授業無し。
  一睡もしていないと流石に眠い。
  が、今寝ると確実に昼夜逆転を起こしそうなのでそのまま起きつづける。
  小児科の授業のプリントの再整理などしながら。
  腸重積と蟹の爪。
  
  ふと日記用ファイルのサイズなど眺めてみる。
  先月はよく日記を書いていたらしい。
  ……ただの授業メモとなっていたという説もあるかもだけれども。
  
  IPが枯渇している。
  といっても全世界規模の話ではなく研究室ローカルでの話である。
  常時居るのが(居候のわたしを含めて)5人という小規模研究室であるが、なんだかんだとやっているうちにマシンはいつの間にか増えている。
  気が付くと、IPが足りなくなりつつあることに気が付く。
  IPv6時代、早く来ないものか。
  
  眠たさと集中力の途切れに任せてwww巡回。
  微妙にnetworkの読み込みが遅い。
  ぽくぽく。
  
  仮眠。
  微妙に。僅かに。1時間半。
  
  4,5月分給料来る。
  予算が降りて、手元までやっとやってくる。
  
  小児科の試験勉強などしているところに。
  トップニュース。
  学童8人死亡。
  …………胃から胃液が逆流しそうな気分。
  1〜9歳の死因第一位。『不慮の事故』。
  
  帰宅。
  380円鰻丼が更に閉店ぎりぎりで値引きされているのを購入。食す。
  たまの贅沢。

2001/06/09
  朝6時起床。
  そのまま、部屋の片づけ・洗濯などを開始してみる。
  炬燵上げ大片付けからそれほど経過したわけでもないのにかなり散乱が拡がっている。
  ぺふ。
  微妙に腹具合などごろごろ。
  ドアを開け放して蚊取り線香を付ける。
  そろそろ夏も近い。

2001/06/10
  夕立。
  夏近し。

2001/06/11
  ぺほいま。
  試験は今週末金曜日。ぐーるぐーる。
  
  7時半前に起床。
  牛乳1リットル飲み干して朝食に。
  朝風呂浴びて、過去問とにらめっこしたりしているうちに既に昼前。
  ばたばたと研究室に。
  プリンタのセッティングがおかしくなっていたのを直していたら昼を取り損なう。
  まーいっか。お腹空いてないし。
  
  午後一。臨床講義。病態栄養学。糖尿病性腎症。
  透析への速やかな移行と蛋白制限との関係。どちらが果たしてQOLを高めるのか。結論はまだ出ていない。
  
  午後二。臨床講義。内科学第三。原発性高アルドステロン症。Cusing症候群。
  原発性アルドステロン症の高血圧症に占める割合はこれまで予想されていたよりも多く、5〜10%もあるのではないかと言われつつある。
  手術で治癒可能な高血圧として最大の疾患群となるのかもしれない。
  
  研究室に戻る。
  ラーメンを食す。
  眠くなったので仮眠モードに入る。

2001/06/12
  仮眠から目が覚めたら午前二時であった。
  

  
  そのまま迎える朝。微妙に眠たく、微妙に眠くもない。
  人間とは楽な方へ楽な方へと動くものです。
  ごろごろ。
  
  午前一。本日唯一の授業。放射線腫瘍学。
  消化器癌の放射線治療。
  治る悪性腫瘍。治らない悪性腫瘍。
  比較的治る悪性腫瘍としての食道癌。
  5年生存率が5%を割る、治らない悪性腫瘍としての膵臓癌。
  固形腫瘍に対する画像診断と、立体的照射線量分布。
  多門多方向照射から原体照射へ。そして、原体照射から強度変調放射線治療へ。
  生存率をわずかでも引き上げるために、生をより佳く生きてもらうための治療。
  ふぁいとっ。
  

  
  昼。
  そういえば起きてから何も食べていなかったことに気が付き弁当を買いに。
 (贅沢にも)生協弁当などを買い込んで。呑気に戻ってくる途中。
  助手の先生が走ってくるのと遭遇。
 「不観樹君! ノートパソコン君からプロジェクタに接続するケーブルがないんだけどっ!!」
 「ほえ!?」
  そのノートパソコンは、わたしが先日OSのパッチ当て作業などをしたマシンである。
  そのノートパソコンのディスプレイ出力アダプタケーブルは、NECのオリジナルしか無いという特注品である。(発注してから納品まで2ヶ月もかかった)
 「午後の二コマ目の授業で使うんだけど〜見つからないのよ〜〜!」
  ………そんな莫迦な〜〜〜っ。と言いたいのはわたしもである。
  ノートパソコンの保管場所捜索。無い。
  わたしがその時作業した机の周り捜索。やっぱり無い。
  プロジェクタをおいていた保管場所捜索。さっぱり無い。
  研究室中を捜索。綺麗にない。
 「てっきり、このケーブルだと思ってずっと大事にしてたんだけど……」
  ……先生。それはノートパソコンと携帯電話を繋ぐケーブルです。
 「とりあえず、こっちのデスクトップを運搬しましょう! これなら何とかっ」
  そう。CRT標準出力があるデスクトップならプロジェクタにも繋がるのだ。
  とゆーわけで、その場にいた研究室員でわらわらとデスクトップを運搬。
  第一講堂にデスクトップを据え付けて、プロジェクタに接続。
  
  〜〜〜ばたばたばたっ〜〜〜
  
  教授の講義が始まってしまえば、まぁ、後はデスクトップ君に任せるだけなので。
 「ケーブル、見つかりませんねぇ(とーいめ)」
 「どこにも見つからないねぇ(とーいめ)」
 「経理の技官さん戻っていらしたら再発注します(とーいめ)」
 「そーしてください(とーいめ)」
  と言う会話を残った研究生の先生と交わして。
  新しいケーブルを発注して。
  ほっと一息ついて、そういえば弁当を買ってきたんだよなと…………
  ……
  …………
  わたしは弁当をどこに置いたんだろう………… <ケーブル紛失の犯人が自分ではないかと疑う瞬間
  
  探し回ること十分間。こっちは見つかりました。見つかりましたとも。えぇ。
  自転車の前かごのなかでじりじりと直射日光とご対面しておられました。
  ………… <確かに持って研究室に戻った記憶がなかった
  
  まぁ。今日はそういう日らしいです。わたし的に。
  

  
  スイッチングハブの値段が安くなっているので、研究室内のハブを100baseTX対応に総入れ替え。
  とゆーわけで、魔法のカード(校費カード)を持って買いに行く。
 「このスイッチングハブ五つください〜」
 「(紙袋に詰めて)はい。ありがとうございました〜」
 「あ、どーも〜」
  …………と、店員ににっこり手渡された紙袋を持って店から帰りかけて。
  
  …………会計済ませてないぞ(ぉぃ
  
  Uターン。
 「……あの。会計済んでないような気がするんですが」
 「…………あ」
  わたしがぼけているのは確かだが……生協の店員さんもぼけている。うむ。
  人生とは、まぁ、かように寝ぼけてたりとぼけていたりするものだろう。うむ。
  

  
  ………で。どーして何もかもが終わった後でケーブルは見つかるのだろう。
  ということで本日のオチ。

2001/06/13
  午後。CPC。
  スキルスタイプの胃癌。
  びまん性浸潤性に横行結腸と十二指腸に閉塞を来した症例。

2001/06/14
  午後一。臨床講義。胆管癌と診断が付きにくい胆石閉塞Mirizzi症候群。
  午後二。臨床講義。胆管癌と肝膵頭十二指腸切除術。

2001/06/15
  午前3時前起床。そのまま試験勉強。
  
  そのまま午前一。放射線腫瘍学。
  脳腫瘍・泌尿器腫瘍の放射線治療。
  
  午前二。放射線腫瘍学の続き。
  乳癌の放射線治療。
  
  昼。サンドイッチと牛乳。
  そのまま試験勉強。
  
  夕方5時より試験。小児科学。
  一問目。一般的な小児科診察に関する問題。
  二問目。小児の血液診断に関する問題と骨髄移植問題。
  三問目。新生児呼吸窮迫症候群に関する問題。
  四問目。成長ホルモン分泌不全に関する問題。
  五問目。母乳。牛乳。人工栄養に関する問題。
  自己採点。……四勝一敗だろうか。
  
  試験終了後。
  臨床講義の担当班の面子で、今回の担当の先生を訪ねてみる。
  居ない。
  一時間あまり探し回った結果、捕まらず。メンバーに次回の集合時刻を打ち合わせて解散。
  はふ。
  
  研究室。
  しばし取り置いてあったルーチンをさくっと仕上げる。
  
  帰宅。水曜午前に学校に出て以来の帰宅。
  何はともあれ、風呂。
  そして………。風呂にて熟睡。

2001/06/16
  七時半すぎに起床。
  昨夜帰宅したときに届いていた、Djinnyさんからのサウンドボードを取り付けてみる。
  ……今まで、パソコンから出る音の音質が悪かったのはオンボードの音源のせいだったのね。
  そして、久々にCDがステレオで聞ける環境になる。
  めでたし。
  
  午後2時より講演会。
  内容は実に興味深く。
  
  午後7時より、呑み会。

2001/06/17
  眠り。眠たさのままに眠り続けて。眠る。
  ひたすら。寝飽きるまで。眠る。

2001/06/18
  創立記念日。眠り続けてみる。
  それもそれなりに。悪くない。

2001/06/19
  朝8時半過ぎ起床。
  目覚ましの朝風呂に入って。
  浴槽の中でふぃと意識を飛ばす。
  気が付くと午後3時。
  …………熟睡である。
  
  学校に出ようとした途端に降り出す雨。
  降り止むのを待つわけにもいかずに出立。
  結果。研究室前に立つ一匹の濡れ鼠。

2001/06/20
  雨に降り込められて。研究室に泊まる。そして目を覚ますのは7時半。
  ぽふ。
  朝。
  

  
  冷たい麦茶の美味しい季節である。
  雨に濡れて乾くのを待つ時間には、熱い麦茶もまた美味しい。
  ほこほこと。

2001/06/21
  朝。3時に目が勝手に覚める。
  5時。寝直す。
  9時半。起床。
  朝一番起きれたら見学に行こうかとおもっていた救急医療の講習会に間に合わず。
  ちと凹み。
  
  凹んでいても仕方ないので、放射線腫瘍学のプリント整理。
  ………している間に突っ伏してうたた寝。
  鏡を見るとバインダーの痕が額にくっきりと。
  
  気がつくと昼。あわてて学校に行く。
  
  午後一。臨床講義。整形外科。
  脊椎すべり症・腰部脊柱管狭窄症。
  間欠性は行。動脈性と馬尾性との鑑別。姿勢により痛みが変わる。
  
  妙に全身倦怠感。早めに終わった午後一の後、しばし突っ伏して休む。
  
  午後二。臨床講義。放射線科。
  食道癌と肛門癌の放射線化学療法。完治例とリンパ節再発例。
  非侵襲的な癌治療。温熱療法。
  
  夏の臨床自主研修の申請を出す。
  へみ。

2001/06/22
  熟睡後の起床。朝7時半過ぎ。
  熱いシャワーで身体をたたき起こして、学校へ。
  
  午前一。放射線腫瘍学。
  悪性リンパ腫・小児腫瘍の放射線治療。
  病期分類・病理分類。ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫。
  化学療法の向上に伴い、放射線の役割が相対的に減少した分野。
  
  午前二。放射線腫瘍学。ラスト。
  重荷電粒子線治療。
  中性子捕捉療法。
  
  8888カウント達成。
  8886は、あ さん。
  8887は、神夜君。
  8889は、gallowsさんでした。

mailto:不観樹 露生
不観樹露生的日常綴
不観樹露生的
不観樹露生的記