気が向いたと記


2000/05/01
  追試一つ終了。
  仕事一つ終了。
  世界の一つがゆっくりと動かせるように。なる。
  無理をしないように。一歩ずつ着実に何かを成してゆく。
  たとえ花開く日が遅くとも。
  自分は自分だし。大事な人は大事な人である。
  
  そう。多分大丈夫。

2000/05/02
  現実との接続を。回復させる。
  非現実との接続を。安定させる。
  現実と非現実の大地に、ゆっくりと根を伸ばす。
  観念と実践との狭間に静かに根付きながら。
  咲き乱れる皐月のつつじに。遠く東の風を想う。
  
  柔らかなこの世界に。

2000/05/05
  理解しているのだ。
  理解しているからこそ。自責は止まない。
  痛く痛く痛く。傷み。
  夏めいたこの日に。
  死にそうなこの日に。
  
  雑然たる自室に…………動けないまま佇んで。

2000/05/06
  そうだね。そうかもしれない。
  五月の空。

2000/05/07
  現実な感じ。
  部屋の模様替え。
  言葉が響く。痛みを突き抜けた向こうの現実からの。反響音。

2000/05/08
  大鎌を両手に構える。世界を切り開きながら。進む。
  悪魔だろうか。十字軍だろうか。
  この草はらに。この草むらに。

  好きなシーン。
  「…所長さんって、いつも笑ってるけど なんか…
   いつも90%の笑いで 10%たりないみたいでなんか――
   その 10%になってくれる人 いる?」
  「――――います」
  
  わかつきめぐみさんの『SoWhat?』より

2000/05/09
  pingの遙か果て。
  東の空の向こうの君を想う。

  去る者は追わず。
  そして、去る者は日々に疎し。
  
  決して怒りを表さないことは。心の底に氷塊を飼っているからなのだろうか。

2000/05/10
  五月の晴れた日に。
  革命は起こらない。

2000/05/11
  重たい肺に。引きずられるようによろばう。
  深く。瞑く。闇の奥に。
  闇は柔らかいだろうか。闇は暖かいだろうか。闇は心地よいだろうか。
  されど。
  闇より深き淵に沈むのも。また人の選択。
  五月の太陽に。踊る。

2000/05/12
  へろん。はろん。てろん。
  転んでも転んでも。
  自分が自分である事。
  護るものがある事。
  自分の中に答えを探しながら。
  答えを探すことが答えであると知る。
  世界が。穏やかでありますように。
  世界に柔らかく護られながら。風の麓に。ゆっくりと根を張ってゆく。

2000/05/13
  誰かが僕を呼ぶ。
  遙か果てから。未来から。
  五月の曇り空の向こうから。
  10年の時間を超えて。僕はゆっくりと目を閉じる。
  
  駆け続けることでしか。どこかへ行くことは出来ない。

2000/05/14
  頬に浮く油脂。
  顎を掻くとザラリとした感触の無精髭。
  突然の土砂降り。
  雷鳴。

2000/05/15
  目を覚まし。何かを掘り出し。形を与える。
  わたしはわたしの手の触れるところに。
  リアルにもワイヤードにも。
  
  世界をぶんまわすエネルギー。その塊。

2000/05/16
  走る。奔る。
  動き続けて。ふと立ち止まることが出来る場所。
  自分が。ゆっくりと水中に。
  たゆたう。

2000/05/17
  最近はラーメンばかりの日々である。
  キムチと。ラーメン。
  たまには米も使用するべきかもしれない。

2000/05/18
  子猫が研究室に迷い込む。

2000/05/19
  子猫の写真をデジカメで撮ってみたりする。
  自転車の鍵を紛失する。
  ネットの友人が来る。呑む。

2000/05/20
  自転車の鍵が見つからない。だから歩く。歩く。歩く。
  てぽてぽと。てぽてぽと。
  
  と。こう書いて転送して、お茶を淹れに席を立った瞬間に。発見された鍵。
  …………。うん。よかったよかった。

2000/05/21
  一日自室にお籠もり。
  しかし…………。PHSで接続すると金がふよふよとねっとに向かって飛んでいく。

2000/05/22
  悪夢を見たらしい。目を覚ますと、汗で布団に人型の染みが付いていた。
  
  試験。耳鼻咽喉科。
  肺が痛むときは病院が休みか忙しいか手持ちの金が無く。
  行けるときには、肺が痛まない。

2000/05/25
  起きている。自分が自分であるために。

2000/05/26
  走れっ。走れっ。走れっ。
  雨の中を。ずぶ濡れになるのも気にせずに。
  走れっ。

2000/05/27
  CATVが家に来る。
  接続は。かように我が元に。

2000/05/28

21:29 [#もの書き:fukaNebok] コーヒーメーカーを洗う。
21:29 [#もの書き:sf] ついでにコーヒーも洗ってみる。
21:29 [#もの書き:fukaNebok] じゃぶじゃぶと水につけて洗ってみる。
21:30 [#もの書き:sf] さらに洗剤も入れてみる。
21:30 [#もの書き:fukaNebok] 虹色の洗剤が踊る。
21:30 [#もの書き:sf] 泡の中で、黒い色がゆれる。
21:31 [#もの書き:fukaNebok] 珈琲になり損ねた黒。
21:32 [#もの書き:fukaNebok] 虹色も黒も。
21:32 [#もの書き:fukaNebok] 排水溝の中に消える。
21:32 [#もの書き:fukaNebok] 残るのは綺麗になったコーヒーメーカー。
21:34 [#もの書き:fukaNebok] 綺麗になったコーヒーメーカーは。次の珈琲を淹れる。
21:34 [#もの書き:fukaNebok] 何かがなくなった場所で。僕らは珈琲を飲む。
21:35 [#もの書き:fukaNebok] 目を覚ますために。起きるために。


2000/05/29
  胃痛の中で目覚め。
  忙しく走り。

2000/05/30
  星を見る。
  正面からぶつかった電信柱の。真上に。
  目を覚ませば。世界は一つずつ明らかに。無限個を残して。

  戦いすんで日が暮れて。夜が明けて。
  転がる。

2000/05/31
  沢山の物に囲まれている。
  世界は豊饒である。
  湿度がゆっくりと上がる。梅雨入りも間近である。

mailto:不観樹 露生
不観樹露生的日常綴
不観樹露生的