ホール岡路工房岡路庵−リレーセッションのスヽメ

リレーセッションのスヽメ

 皆さん、リレーセッションをしましょう。
 リレーセッションって何? という方、
 「リレーセシッョン」とは、TRPGを行う際、ルールと世界設定のみを用意し、シナリオは用意していない状態でセッションを始めることを指した言葉です。そんな言葉が公式にあるのかどうかは知りませんが、わしの仲魔内ではそのように呼んでいます。
 シナリオが無いのに、どうやってゲームをするのか。只、アドリブマスターの独壇場を作ってるだけではないのか、と思われる方もいるでしょう。
 リレーセッションの精髄は、その名が示す通り、ゲームマスター役をリレー式に、参加者の間で回しながら行うことにあるのです。

わしらの仲魔内では、以下の手順でリレーリレーセッションを行っています。

  1. 全員がPCを作成した後、参加者全員(それが不可能なら、三人以上)を交代制マスター役とし、じゃんけんでシナリオの導入を行うマスターを決めます。マスターを担当する参加者のPCは、NPCとして活用します。
  2. 最初のマスターがPCを冒険へと誘い、適当なところで次のマスター役に、マスターの座を渡します。自分は以後、また番が廻ってくるまでは、只のプレイヤーとなります。
  3. マスター役は、思いつくまま適当にシナリオを進めた後、次のマスター役にパスします。
  4. 3を、シナリオが完結するまで繰り返します。※シナリオの導入を行ったキャラが、シナリオを締めくくる必要はありません。そういう場の雰囲気のときにマスターだった人が、シナリオを終わらせるのです。

  リレーセッションは、はっきり言って邪道です。なにせ、シナリオを作る必要がない。誰も先のことなど推測できないので、頭を使うシナリオが成り立たない。などなど、堕落を招く弊害をわんさと詰めこんでいるのです。
 また、アドリブマスターを増長させ、それを蔓延らせることを助長もします。(わしはアンチアドリブマスターです。いや、実のところ。説得力ぜんぜんないけど)
 そして、リレーセッションは、その大半が、広げすぎた大風呂敷を畳むことができなくなり、破綻します。成功するのは一割程度に見て差し支えはないでしょう。
 しかし、場をしのぐために、ありったけの想像力を動員させるリレーセッションのスタイルは、マスターの発想力を鍛える恰好の材料となります。不測の事態に強くなることはもちろん、日々のシナリオ作成にも、鍛えられた発想力は大いに役に立ちます。
 それに、ストーリー構成の上手な人がいたり、なれた者同士でやっていると、どんなに混沌として見えたセッションも、結構まとまってしまうものなのです。
 最初に広げれるだけの大風呂敷を広げたとしても、三人寄らば文殊の知恵。自分では解決できなかった矛盾も、誰かが解決して、やがてストーリーの「流れ」が見えてくるようになるのです。そうなれば、あとはその流れに沿って、終局に向かって進むまでです。
 そして、リレーセッションは、望むなら毎日出きるのです! どんなに優秀なゲームマスターがいても、こうはいきません。まぁ代わりにセッションの質が代償になりますが、希少鉱石は土塊の中に埋まっているものです。
 実際、わしらは長期休暇中などに、毎日リレーセッションを行ってキャンペーンに仕立て、未だに思い出に語られる程の成功を得たものを何度か行っています。

 リレーセッションを行う際は、なるべく三人以上のマスター役を用意することをお奨めします。
 理由は、より混沌としたセッションを楽しむことができるからです。現在のマスターの語りから考えていた今後の展開が、自分の前のマスターのせいで白紙に戻された、ということが、あたりまえように起こります。むっちゃ楽しめること受け合いです。
 では二人でマスターをリレーするのはどうかというと、実のところこれもなかなかいけます。
 先日発見体験したことなのですが、深夜にリレーセッションを行っていたところ、自分と、もう一人以外の全員が、途中でおやすみモードに突入してしまい、結局二人だけでリレーを続けた、ということがありました。そのときに感じたのですが、実のところ、二人だけでリレーを進めた方が、先の目処は立ちやすい。上記の、三人の時の混乱が無いわけですから。
 するとどうなるか、というと、自分が立てたプランを実行できるので、発想し、構成する能力をより鍛えることができるのです。
 その上、二人いればいつでもゲームができるという利点があるのです。
 でもまぁ、三人以上でわいわい騒いだほうが断然楽しいですけどね。

 リレーセッションの楽しさを満喫するために、仲魔内では、幾つか暗黙の了解としている事項があります。
 以下の五項目は、わしらが考えた、リレーセッションをより楽しく遊ぶための約束事です。

ネタに詰まったらパス
 パスをする潮時は、大体一つの場面が区切りを見せた辺りが最適ですが、ネタを思いつかない、頭が混乱して、口が回らなくなった。そんな時は遠慮せず、いつでも次のマスターにパスしましょう。
あまり無理をして話しを考えても、更に袋小路に陥ってしまって、他のマスターがフォロー不可能になり、そのまま崩壊なんてことになりかねません。
 また逆に、ネタがあるからと、ずるずるとマスターを続けていても、パスされるのを待っている他の参加者の不評を買うことになります。
マスターに二言なし。
 一度口に出した言葉は、それがどんな矛盾、後悔を生むものであっても、翻してはいけません。これはとても大切なことです。
 なぜなら、リレーセッションは、全てがその場のアドリブなのです。自分の考えている展開が壊れた? そんなものはそもそももとから存在しえないものなのです。他人に不幸を振りかけて、その結果を楽しむくらいの悪魔的な心意気でいかなくては、場がシラけてしまいます。
 「ごめん、やりなおさせて」は、最大の禁句です。
忘却は神の贈り物
 シナリオが進んでいくと、必ず解決できない矛盾、やっかいな設定にぶつかります。「こんな設定が無かったら...」そんなときは、とりあえず、それを避けて通りましょう。マスターが廻っていくうちに、やがてシナリオが終了... あれ、そういえばこんな設定あったっけ。ああ! 忘れていたよ。はっはっは。
 でも、終わりよければオールオッケーさ!!
メモ必携
 メモは必ず取りましょう。できるなら、次にマスターの役が廻ってくる立場のプレイヤーをメモ係にしましょう。そうすれば、シナリオを把握するのが容易になり、よりスムーズに、そして巧みにシナリオを創造することができます。
 なにを置いても、これは実行することをお薦めします。

 リレーセッションを行う際に使用するシステムは、なにはともあれ、慣れたシステムを採用しましょう。
 ルールを調べていてセッションの流れが淀んでしまい、マスタリングが失敗した。などとあっては元も子もありません。
 皆がルールをほとんど見ないで済む、あるいは確認を取る程度で済むようなやりこんだシステムを使い、スムーズに話を進めることが、セッションを最後まで遊ぶためのヒケツです。
 そして、リレーセッションにおける最大の敵は「降参」です。誰か一人が、マスタリングを続ける自信を無くし、「マスター降りる」とでも言おうものなら、その場のノリは白けてしまい。その後セッションを続けても、決して気持の良いゲームはできなくなります。
 もし、今後展開させていくことに自信がもてなくなったら、さっさと次のマスターにパスすることです。
 自分には荷が重いイベントでも、他のマスターは、既に解決方法を見出しているかも知れません。


 遠慮せずに、他のマスターに、無責任なまでにどんどんイベントを押し付ける。これが、リレーシナリオを楽しむ最大のヒケツです。人の困った顔を見て笑う。なんと楽しいことでしょう。
 遠慮して、小さい事件しか起こさないでいたら、シナリオ全体が小さいものになってしまいます。
 とにかく穴を掘る。掘った穴の始末は、人にまかせる。
 無論人の掘った穴の始末を自分がつけなければならない時が来ますが、その時の苦しみが深いほど、セッション終了時の喜びは大きなものになるのです。
 この方法で、みなさん、是非リレーセッションを楽しんでみましょう。

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