
このキャラクターは、「戦士系がやりたいな」と思ったEL。が、自分が戦士をロールプレイするとしたら、どんなタイプが一番演じやすいだろう、と考えた時に産み出されたキャラクターです。「ファンタジーRPGクイズ(富士見ドラゴンブック刊)」のフンボルトというキャラクター(即ち「ラ・マンチャの男」)がモデルですが、初めてこのキャラクターを作成したS=Wの世界観で、ファリスを信仰神に選んだ時点で「パトレイバー(講談社刊)」の太田さんになってしまいました。
後に「ドラゴンマガジン(富士見書房刊)」の某投稿で、ファリスの神官戦士としては王道なキャラクターであることが判明。
このキャラクターは、わしにとって一番馴染みの深いキャラクターです。
常に自分の年齢よりも高く設定していたので、最初18才だったエルリッヒは、プレイヤーが高校に入り、大学に進学しとしているうちに、36歳にまで成長しました。
それだけ何度も遊んでいるだけあって、死んだ回数も一番多い。しかも、仲間のPCに数回殺されたこともある。
S=Wで作成した神官戦士は当初、モーニングスターを持ち、モンスター、悪者と見れば殺す殺戮機械なキャラクターでした。その情け容赦無い戦いぶりに恐れを抱いた仲間PCが「明日は我が身かもしれない」と保身に走り、さくっと殺されてしまいました。
他にも「ギア=アンティーク(現在はFEARからリメイクバージョンが出ています)」にこのキャラクターを移殖してセッションを行ったときのことです。投降した悪人を仕官用拳銃て撃ち殺し「やりすぎだ!」と憤慨する仲間に、大田理論(世の中にはいいやつと悪い奴がいる。いいやつはどこまでいってもいい奴だが、悪い奴は必ず悪いことをするので、そういう奴らは早いうちに悪い事をして、我々に摘み取られるべき、というかんじのもの)をかましたところ、その後持っていた騎兵銃を奪われ、撃ち殺されてしまいました。
流石に懲りたわしは、その後、殺すよりも改心をまず勧める聖騎士、というキャラクターにエルリッヒを修正し、以後これをロールプレイすることにしたのです。
それだけ酷い目に会っていながら、なんでこのキャラクターを使いまわすのか、と思われそうですが、その理由は、やっぱりこのキャラクターが気に入ってたから以外にはないでしょう。正義を信じる一途な、ちょっと3枚目の入った性格がしっくりくるのです。
気に入ってたキャラクターなのに、何故ロールプレイの方針を変えたりするのか?
それは、成長したから、です。
何度も友人に殺されるようなロールプレイをしてやっと、わしは「こういうロールプレイは、周りに嫌われる」ということを理解したのですな。プレイヤーが成長したとき、その成長を確認するために、成長した部分を反映させた「エルリッヒ」を再びロールプレイし、仲間の反応を見てプレイヤーが成長したことを実感したのです。
TRPGを毎日のようにやっていた高校時代など、寝る前に、TRPGの中で遭遇する可能性のあるさまざまなシチュエーションを空想し「エルリッヒならどんな対応をするだろう」とシミュレートして悦に入っていたことも。
長い間、何度も使いまわしていたキャラクターだけあって、色々過去なんかもついつい設定してしまいます。設定というほどではなく「こいつがこんななのは、きっとこうだからだろうな」という夢想を重ねているだけという感もありますが、結果、自分の中ではエルリッヒには3段階のキャラクターがあります。
1:18才
武者修業真っ盛りの頃の「神官戦士」エルリッヒです。
若く、熱い血がほとばしり捲くっている彼は、正義を盲信するあまり、多くの過ちを冒していることに気がついていません。哄笑とともにモーニングスターを揮い、悪党どもを血祭りに上げる彼の姿は、仲間からも恐れられています。
これ、と思ったことには突っ走る性格で、いつ崖から足を踏み外すとも分からない、危険な少年です。
ですが、本人は、すべて良かれ、と思い行動しているのです。強暴なまでに悪を断じる彼の危険な性格は、「正義を信じ、悪を滅ぼせ」とずっと教えられてきた、その環境に原因があるのです。
また、彼は貴族出身なので、金銭感覚に疎く、身分の差があるのは当然、と考えている節があります。
家宝の剣を探している、我が姫君たる人物を探している、などの目的を冒険の理由にしていました。
2:21才
血を求める余り道を踏み外した、ブラックエルリッヒです。ファンタジーゲーム的には、邪神の手に堕ちた、というところです。
3番目のエルリッヒの過去には、こんなこともあったろうな、と思い考えただけの、PCやNPCとしては使用したことの無い時代です。
(いや、マッチメーカー{ロボットもののゲーム}で、一度パイロットとして使ったことがあったか)
正義を忘れ、ただ血を求めて徘徊していた時代です。
3:27才〜
正道に返り、清濁併せ持つ、大きな器を手にしたエルリッヒです。自らに不殺の誓いを立てていますが、絶対悪たる悪魔や、アンデッドと対峙する時のみは、普段は封印を施している聖剣「イスケンデルベイ」を抜き放ち、その存在を打ち砕きます。
他者の意見を良く汲み、常に誰かが人として間違った行為を犯さないかを気にし、戦士でありながら常に戦いを避け、平和を築こうと苦心しているとても大人な人物です。ただ、時々昔の自分がでて、思わず哄笑などしながらメイスをぶんまわしてしまうこともあります。
あきらかにプレイヤーよりも立派な人物ですが、これはそういう人物を演じることで、プレイヤーも人格者たろう、という試みでもあります。
このキャラクターを演じているとき、リサーチシーンでは、エルリッヒは自分で調査をせず、仲間のPCに指示を与えて、自分は宿屋で茶を啜りながら待機、という姿勢をとっていました。
この姿勢は、当初引っ込み思案な友達がひとりゲーム仲間に加わっていたので、彼を積極的にゲームに参加させるために、何らかの使命を与えて「皆の役に立つ活躍」をする楽しみを味わうことで、もっとゲームを楽しんでもらおうと画策してのことだったのですが、
歳を重ねその友達が抜けたあとも、エルリッヒを使う度に顎で仲間を使っていたので、ついに「お前も働け! さもなくば消えろ」と愛想をつかれてしまいました。
いやぁ失敗失敗。でも、こうした失敗の積み重ねこそが、嬉しい経験になるといえるでしょう。
最近、新しくTRPGを始め、まだ慣れていない友達が加わったので、またこのスタイルを復活させてみようかな、などとも考えています。
このキャラクターの凄いエピソードとしては、聖剣イスケンデルベイを手にしたキャンペーンで、エルリッヒはもったいぶって普段は他の武器を使用していたのですが、いざ、イスケンデルベイを抜き放ちその初太刀を揮ったならば、必ずクリティカルを起こしたという、PKチックなものがあります。