冒険の舞台となる峠の町、ロックリバー周辺の環境は、時代背景的には中世ヨーロッパ、参考にするとするなら諸侯の力が強大で、国家の最高権力者であるはずの国王が望むように振る舞えない、ドイツ(神聖ローマ帝国)を念頭に置いていただければ雰囲気作りができると思います。
ロックリバーは広く、豊かな平原の終わりに位置し、町の周囲には険しい山々がすぐそばにまで迫ってきています。街道は整備されているので、ロックリバーにまでは物資は滞りなく運搬されているので、生活の危機という感じではありません。しかし、峠に不穏な空気が流れ始めており、峠を通る旅人の数は、減っていき、これらの旅人を相手にしていた産業は打撃を受けつつあるというのが、ゲーム開始時点での状況です。これは到着するまでは正確には判らない状況ではありますが、ロックリバーに向かって出発した都市でそうした噂を聞くということは十分にあり得ることでしょう。
また、ロックリバーは周囲の街に比べれば小さな町に過ぎませんが、それでも人口は2000人を数えており、旅ゆく人々を相手にした産業の他にも、鉄鉱山から取り出される鉄鉱石を加工する製鉄業や、山の木々を伐採した上で運んでいく林業などでも知られています。このロックリバーという町は、大きな都市のように、領主の支配を拒み続けており、独自で町を警備するための治安部隊も備えているという点で珍しい存在だと言えるかもしれません。それよりも、近隣の諸侯にしてみれば山がちな平原の外れにある町を治めたとして、町を襲う危難に対しての防衛義務が発生することを考えれば、貴重な戦力を町に駐屯させるわけにもいかず、渋々、町に自治を認めさせているというのが正直なところであります。また、町は国王に対しては忠誠を誓い、税金を支払うことによって諸侯に対しては、国王の直轄地であるかのように見せかけ、町に侵攻することを躊躇させています。
逆に言えば、こうした微妙な立場の上に立つロックリバーだからこそ、自前の防衛部隊を用意し、町の治安を守ると共に、外的の侵入を守らねばならなくなったというのが真実かもしれません。また、そうした事情も併せ、町のリーダーであるクロムウェルの名は近隣に広く知れ渡っています。ですが、諸侯の勢力の強い地方では、クロムウェルは狡猾な交渉人と見られているでしょうし、商人の勢力が強い、都市などにおいては、町商人の代理人くらいにしか見られていないでしょう。しかし、都市においては同じく治安維持に関わる兵士たちの間では、勇敢な戦士としてクロムウェルの名は語られており、冒険者の中にはかつては冒険で身を立てていたということを知っている者がいるかもしれません。 |