Role&Role Vol.2によれば、ト書きと地の文を組み合わせた「リプレイ」という表現形式は1984年に発明されたとなっている(本文p020)。
確かに台本風の形式は狭い紙面の中でセッションの臨場感をも伝えられるという点で、非常に優れた方法であった。このことは2003年現在においても、書籍リプレイの表現形式がほぼ当初の形態を維持していることからも裏付けられる。
しかし、この評価は「紙上での表現形式として」という限定付きであり、「Web上での表現形式として」も台本形式が優れているとはいえない。これは紙とWebの間に次のような相違点があることからも補強される。
紙に比べてWebが優位に立つ点は次の通りである。
一方、紙がWebよりも優れている点は以下の通りである。
概してWebリプレイは紙リプレイに比べて多様な表現形式をとることが可能といえる。よって、Webリプレイにはその短所を抑える範囲で、製作意図に合致した最適の表現形式を模索する余地が相当分あると考える。
Webリプレイを台本形式で作る場合は「リプレイだから台本形式」ではなく「製作意図から考えてこの形式が最適だから台本形式」という思考過程の中で作ることが良いと考える。
よって、Webリプレイにはその短所を抑える範囲で、製作意図に合致した最適の表現形式を模索する余地が相当分あると考える。
2002年の3月頃に作成した「Web時代の新式リプレイ」ブルーローズリプレイ「太陽の馬車」は、この問題に対する(当時の)ひとつの回答である。
尚、太陽の馬車形式をCSSで再現したものを用意した(読み込んでいるCSSファイルはこちら)。書籍由来の「台本形式のリプレイ」のためのCSSに比べて複雑なので注意。
(2)では、卓分けの処理手順を簡単に述べた。今回は実際の卓分けについて考える。
実際の卓分けは7段階に分けて行う。
各段階での手続は以下の通りに行う。
卓分けについては、以下の例外規定も適用する。
(2)では、卓分けの処理手順を簡単に述べた。今回は実際の卓分けについて考える。
ここでの卓分け方法はスタッフを務めているコンベンションで試験導入し、数回の運用での反省点をフィードバックさせたものである。
(1)の続き。「希望用紙提出方式」の集計処理を加速する手法について簡単に述べる。
集計処理を加速するためには、機械的に処理する方法を採用するのが早道である。そこで以下のような処理手順を用いることにする。尚、これは理解しやすくするために簡素化したものである。
ここでは仮に調査票には第3希望までの記入欄があり、立卓候補数は6卓あるとする。
これら1連の処理には判断の余地が無く、ほぼ機械的に処理される。これにより人数が多い場合でも迅速に卓分けすることができる。
簡単な例示を行う。
あるコンベンションにおける第1希望は、NOVA-Dが6名、サタスペReMix+が4名、D&D3e日本語版が3名、へろへろファンタジーが2名だった。
このとき、アケトくんは「NOVA-D≫へろへろファンタジー≫サタスペReMix+」と希望し、おにいさんは「D&D3e日本語版≫へろへろファンタジー≫NOVA-D」を希望した。
英字の割り振りは第1希望者数が少ない順に行われるので、以下のようになる。
結果、アケトくんの調査票は『DAC』、おにいさんの調査票は『BAD』となった。『DAC』より『BAD』の方が辞書では前に来るので、おにいさんが先に卓分けされることになった。
集計処理を加速するためには、機械的に処理する方法を採用するのが早道である。そこで以下のような処理手順を用いることにする。
この手順は以下の2点を前提としている。これらが満たされない場合、この手順は適当ではない。
辞書の要領で全調査票を「単語」順で序列化する
このことから以後『辞書方式』と呼ぶことにする。
順序が前の調査票から卓に振り分けていく。
振り分け方法をどのようにするかは、次回に触れる。
コンベンションでの卓決めにどのような種類があるかについては、2003.07.16:コンベンションでの卓決めで扱った。今回はその中の「希望用紙提出方式」における卓分について考える。
まず「希望用紙提出方式」について2003.07.16の文章を引用しつつ確認をする。
「希望用紙提出方式」はGMの紹介後に、各参加者に希望するシステム名/GM名を所定用紙へ記入させ、これを集計する方式。
通常、会場受付時にパンフレットと同時に「調査票」が渡され、開会式終了後に記入の時間がとられ回収/集計される。また、調査票には第一希望、第二希望、第三希望……と複数の希望を書く欄がある。
「希望用紙提出方式」には下記の長所/短所がある。
長所としては、均等に人数を割り振れる・第二希望以下を反映できる点があげられる。
挙手方式などの他の卓分け手法では「第一希望」だけが集計される。これに対し「希望用紙提出方式」では欄の数を増やすことで参加者の要望をより的確に収集することができる。これは大きな利点といえる。
短所としては周囲の様子を見ながら卓選択の判断ができない点と、集計作業にかなりの人手と時間を投入しなければならない点がある。
一方で、集計作業に大きな負担が存在しているのも事実である。参加者数が少なければ担当者の知覚力/記憶力のみでも対処できるが、人数が増えて組み合わせが増加するに従ってその負担は多大なものとなってしまう。
結果として、優れた方法でありながら「希望用紙提出方式」は敬遠されたり、トラブルの原因となることが少なくない。逆に、もしなんらかの手段を用いて集計作業の負担を軽減することができれば「希望用紙提出方式」を採用することが容易となると言える。
そこで、一定の手続き(アルゴリズム)を踏むことで「希望用紙提出方式」の処理速度を加速する方法について言及をしていく。
ト書き形式のリプレイを作成するための基本的なCSSを提示する。今回提示するのは読みやすいルールブックへの提案でも使用した、DLタグを用いた形式。
CSSというと何やら難しそうに聞こえるけど、やることと言ったらHTMLファイルをテキストエディタで開いて、<head>と</head>の間に枠内の文を貼り付けるだけである。
<STYLE>
<!--
dl {margin:2% 5% 2% 2%;padding:0 0 0.3em 0;line-height:1.6em;}
dt {width:8em;margin:0;padding:0;font-weight:bold; float:left;}
dd {margin: 0 0 0 10em; padding:0;}
-->
</STYLE>
地の文章にも行間があった方が良いと思えば、下の一文を<STYLE>と</STYLE>の間に追加する。
p{margin: 0.25em;padding: 0.1em;line-height: 160%;}
また、一行が長いと読みづらいと思うのであれば、下の一文を追加すれば左右が15%ずつ余白となる。
BODY {margin: 0.2em 15% 0.2em 15%;padding :0.2em;}
実際に上記のCSSを使用した文章を用意した。
CSSのリプレイタイトル、わたしの環境だとやたらと崩れて見えます〜(^^;
MacのIEでは問題があるとのこと。<DD>タグの中身を太字にしたことで横幅が広がったためと考える。そこで、以下の部分に修正を加えた。
<STYLE>
<!--
dl {margin:2% 5% 2% 2%;padding:0 0 0.3em 0;line-height:1.6em;}
dt {width:7em;margin:0;padding:0;font-weight:bold; float:left;}
dd {margin: 0 0 0 8.5em; padding:0;}
-->
</STYLE>
2003.11.14に書いた「二つの道」の後者に注目して、単語帳を使った簡単なゲームを組むことができる。
まずはゲームの準備。単語帳をばらした各紙片の片面に「人物名または役割名」「場所名」「怪物または障害名」などを書き込んで、裏返して場に伏せる。
次にゲームのルール。実際の運用は不公平感が出ない範囲で柔軟に行う。
非常にシンプルかつ原始的なゲームであるが、以下の2点でシナリオ着想の訓練として使うことができる。
2003.11.14に書いた「二つの道」の後者に注目して、単語帳を使った簡単なゲームを組むことができる。
これは以前いたサークルの新人指導で遊んでみたものを再構成したものである。ただし試験的に遊んだだけだったので、実際に効果があるのかについては判然としていない。
単語帳をばらした各紙片の片面に「人物名または役割名」「場所名」「怪物または障害名」などを書き込んで、裏返して場に伏せる。
テーブルが狭い/並べるのが面倒という場合は、重ねて山札を作り10枚程度を裏返したまま場に広げるなどアレンジを加える。
シナリオ着想には大別して二つのルートがある。
「構造」はシナリオ類型のことを指す。構造は単純なものから複雑なものまで無数にあり、システムとの間に相性が存在する。また、構造は調査やセッションを通じて蓄積される。
「要素」は背景世界に存在する名詞および属性を指す。ルールブックなどを意識的/無意識的に読んだり、そこから類推していくことで蓄積される。
二つのルートを活用することでシナリオ着想を効率的に得ることができるようになる。
「構造」はシナリオ類型のことを指す。
構造例としては下記のようなものがある。これは「退治/排除」に分類されるシナリオ類型の一つで、戦闘ルールが用意された大抵のシステムで機能する。
システムとの間に相性が存在する。
システムによっては特定の構造に特化したものも存在する。
また、構造は調査やセッションを通じて蓄積される。
蓄積量が十分に大きいGMは、わずかな時間でシナリオを作成することも可能である。
プレイヤーが判断停止状態に入ってセッション進行が止まることがある。
セッションは基本的に「与えられた状況でPC(プレイヤー)が行動し、GMがそれに反応して新たな状況を提示する」という循環を辿って進行するものなので、起点であるプレイヤーが動かなくなると、循環そのものが停止してしまうのだ。
進行が止まると次第に参加者の集中力が低下し、セッション崩壊の危険性が高まっていくことになる。よってセッション進行が止まることは、プレイヤー・GMの双方にとって避けるべき事態と言える。
進行が停止するのには以下の4つの原因が考えられる。
1.〜3.に対してはほとんどの場合は「休憩をとって確認/まとめを行う」ことで対処できる。以降は4.について言及を加える。
「与えられた状況とプレイヤーの相性が悪い」というのは、情報が与えられているのに全体像が構築できなかったり、有効な対処法方がわからないという状況……いわば、プレイヤー固有の「死角」にあてはまった状態を指す。
この場合、状況の打開に必要な情報はすでに提供されてるため「休憩をとって確認/まとめを行う」といった通常の対処法はほとんど効果を持たない。そこで状況そのものを揺り動かして、死角からこぼれるのを期待するという消極的な対策をとることになる。
システムによってはこの「状況の揺り動かし」にゲーム的な根拠を提供しているものがいくつか存在している。
そして前者には「ブルーローズ」の運試し判定などが、後者には「サタスペRemix+」の性業値判定などがあたる。
こういった「状況の膠着を排除する仕組み」はゲーム性の幻想を維持しながらも、セッションの破綻を防ぐ力を持つ。
そこで状況そのものを揺り動かして、死角からこぼれるのを期待する という消極的な対策をとることになる。
確かに消極的ではあるが、誰か一人のプレイヤーの死角からでもこぼれることができれば停止から抜け出すことができるため、成功率はそれなりに高い。
システムによってはこの「状況の揺り動かし」にゲーム的な根拠を提供しているものがいくつか存在している。
これは仮定にすぎず、実際に製作者が意図して作ったかは依然として不明である。
そして前者には「ブルーローズ」の運試し判定などが、後者には「サタスペRemix+」の性業値判定などがあたる。
「ブルーローズ」の運試しは、8枚あるカードから1枚を引いて、そこに描かれたイメージからの連想で状況を変化させるというものである。GMに若干のアドリブ能力が要求されるという難点はあるものの、適切に用いることでセッションを快適に運用できる。
「サタスペRemix+」の性業値判定は、キャラクターが激情に駆られるか冷静に対処するかを判断するもの。GMはこの判定をプレイヤーに要求することで、PCを動かす機会を得る。
「月刊TRPG.NET」はTRPGに関する愉快記事・実用記事を毎月集めたWeb雑誌である。毎月25日になると、月ごとのテーマ特集や連載記事などが読める。
10月号は「オンラインセッション特集」ということで、三十本以上の記事が掲載された。まだ全ての記事を読んではいないために断言はできないが、かいつまんで読んだ範囲ではなかなか参考になるものが多い。
他人が編集する環境で文章を書くという機会はなかなか得ることができない。そこで、時間と能力の許す限りは寄稿を行っている。今回は「偉大なるロールお嬢様を称える小文──あるいはIRCにおけるRoleボットの諸機能について」という愉快記事がそれである。
基調は冗談記事ではあるが、TRPG.NET系IRCサーバーにおける各種ボットの利用についての簡易手引きとしての内容を持たせている。
IRCを利用しての調査や編集の所用時間も含めて、捻出した4.5時間で仕上げた。完成は最終締切ぎりぎりの25日23時過ぎ。記事内でリンクを多用するため、テキストではなくHTMLベースで入稿している。
今回は「GM紹介で言ってはいけない一言(禁句)」について理由を添えて列挙していく。今回とりあげた禁句は以下の3点である。
「一昨日に買ってきた……というシステムをやります」
GMが担う重要な役割として「ゲームの進行」がある。ルールはゲームの進行手順について記述したものなのだから、GMにはルールについてある程度の理解と知識が要求される。上記の発言はこの点で問題がある。
発言は以下のような二通りの理解が成立する。
聞き手にとって重要な情報は2.である。しかし、発言は示唆に留まっており、肝心の情報を提供しておらず、問題がある。
「英語ができる人、来てください」
日本人は英語ができる。なぜなら、アルファベットが当然のように読めて、単語についてもある程度の知識を持っているからである。しかし、普通はそれだけで「英語ができる人」とは自認しない。
というのも、言語は文字や単語の他に、文法や慣用表現、思考様式など、非常に多くの要素を含んでおり、「英語ができる人」であるにはそれらを一定の水準で習得してなければならないからである。
そしてどの程度で「英語ができる」とするかについては往々にして食い違いが生じる。
ところが、上記の発言では要求される英語レベルについてまるで言及が無く、結果として「要求されるレベルが自分の水準より高かった場合は、一日を棒に振ってしまう」という危惧を参加者に与えてしまう。
「今日は寝ていません」
セッションに支障をきたすようなコンディションでGMに立候補するのは問題である。が、重要なのはGMを遂行できるだけのコンディションであるかであって、寝不足であれば即座にGMとして失格となるわけではない。
上記の発言は以下の3通りの理解が可能である。
(1)で言及したように、参加者は「GMの調子」に大きな関心を持っていると考えられる。よって、1.であれば有益な情報を提供していると言える。
しかし、この発言は2.や3.のような問題発言として理解をされうる点は注意を要する。
今回とりあげた禁句は以下の3点である。
文章量の関係で数を絞った。これ以外にも適当な禁句を追加でとりあげる予定である。
発言は以下のような二通りの理解が成立する。
これ以外にも以下の理解が成立する。
もちろん、新しいシステムを試すためにコンベンションなどでGMをすること自体が問題なわけではない。ただ、その場合はきちんとその意図を明示した上で立卓を図るのが適当と考える。
ところが、上記の発言では要求される英語レベルについてまるで言及が無く、結果として「要求されるレベルが自分の水準より高かった場合は、一日を棒に振ってしまう」という危惧を参加者に与えてしまう。
未訳ゲームでは以下の点をきちんと明言した上での立卓が好ましい。
「英語を理解する」ことはTRPGを楽しむこととは直接関係しない行為、つまりは無駄であり、それを強いられることは苦痛である。その苦痛よりも「新しいゲームを知る」ことの歓喜が強いのは一部の人間に限られる。
重要なのはGMを遂行できるだけのコンディションであるかであって、寝不足であれば即座にGMとして失格となるわけではない。
睡眠が十分でも別の理由でコンディションが悪い場合も存在する。
(1)で言及したように、参加者は「GMの調子」に大きな関心を持っていると考えられる。よって、1.であれば有益な情報を提供していると言える。
自分にとって不利な情報を開示するという点は評価できる。が、情報は提供するのであれば、誤解を減らすためにもより具体的に述べる方が良い。
例えば「普段8時間睡眠だがシナリオ作るのに手間取って6時間しか寝てない」と「二日間まるで眠っていない」はいずれも「寝不足」ではあるが、明言された際に明らかに違う結果をもたらす。
しかし、この発言は2.や3.のような問題発言として理解をされうる点は注意を要する。
寝不足についての言及は、失敗すると大きなデメリットを生じる。言及をするのであれば、リスクを自覚した上で慎重に発言を行う。
(3)の例文を元にした、GM紹介の整理を行う。
まずは全体を段落ごとの7つに分割する。
おはようございます。「へろへろファンタジー」のマスターで立候補させていただいたアキトと申します。
まずは挨拶と自己紹介からはじめる。挨拶は元気良く丁寧に行い、自己紹介の際には軽く会場内を見まわすようにする。
「へろへろファンタジー」というのは2002年の夏に発売された『TRPG大饗宴』という本(手に持った本を見せる)に収録されたライトファンタジーもののシステムです。
次いで立卓予定システムの概要を述べる。刊行された次期やどういったジャンルの作品かについて触れる。この際にルールブックを手に持つことで以下の効果が見込める。
このシステムはキャラクターの能力をすべてカード形式で表現してまして、カードゲームやコンピューターRPGのようにサクサクと戦闘を楽しめるのが特徴です。本来はルールブックを見ながら遊ぶんですが、今回はラミネート加工したカードを用意し(カードを見せる)、初心者の方でもお手軽に遊べるようにしてあります。
ルール面からのシステム紹介を行う。ここでの紹介は「GMがそのシステムをどのようにイメージしているか」を伝えることが主眼となる。また特に使用する道具がある場合はそれについても触れる。
世界観は魔法があって竜とお姫様がいるファンタジー世界です。PCたちにはその世界の駆け出し英雄として数多くの冒険に乗り出してもらうことになります。
世界面からのシステム紹介。世界全体のイメージとその世界でPCたちに与えられる役どころ(立場および課題)について簡単に触れる。
短めの依頼を数十本用意してありますんで、その中からプレイヤーのみなさんのお好みで12,3本ぐらいを遊ぶことになるかと思います。おそらく成長は3〜4回でしょう。
シナリオ傾向。ここでシナリオのイメージや重点的に楽しんで欲しい部分(交渉や謎かけ,戦闘など)について言及する。
あと、軽快な戦闘がウリなシステムですから、二十回ほど戦闘がはいるかと思います。なのでサイコロを転がすのが楽しい方はこちらの卓に来ると幸せかもしれません。
マスタリングの方向性およびそれと相性の良いプレイヤー像について。裏返せば、セッションを楽しむ上でプレイヤーに要求する事項であり、慎重な発言を要する。
……ライトでほのぼの風なファンタジー世界で、殺伐とお手軽キャンペーンを遊びたいという方は、どうぞウチの卓に来て下さい。
最後に「誰にどうして欲しい」かをきちんと明言する。メッセージ性が強くなるように視線を使い、軽い会釈を加える。
メールソフトはEdMaxフリー版を愛用している(Win)。複数アカウント対応で、性能面でも今のところ問題を感じてない。
このメーラーには「掲示板からの受信」機能がある。これは、設定すれば1クリックするだけで所定の掲示板を巡回して新規書き込みをメールのように受信してくれるというもので、掲示板をブラウザで巡回せずに済むのが良い。
ただ、掲示板のタイプごとに解析用ファイル(拡張子bbx)を作成しなければならないという難点がある。このため現時点ではteacup掲示板しかメールソフトでは閲覧していない。
掲示板上でのセッションでteacupを利用するのであれば、tcup.bbxをEdMaxのフォルダにある「Template」フォルダに転がし、EdMaxの設定を行えば良い。
ただ、掲示板のタイプごとに解析用ファイル(拡張子bbx)を作成しなければならないという難点がある。
自作する以外にも、解析用ファイルはEdMax bbx公開掲示板でやりとりされているのでそちらをあたるという方法もある。
これまでGM紹介の目的については(1)で、内容については(2)および(2.5)で言及した。具体的なGM紹介の手法について整理を行うため、今回は「GM紹介」の例文を提示する。
以下の文章は実際にコンベンションで行ったGM紹介を元に作成したものである。
おはようございます。「へろへろファンタジー」のマスターで立候補させていただいたアキトと申します。
「へろへろファンタジー」というのは2002年の夏に発売された『TRPG大饗宴』という本(手に持った本を見せる)に収録されたライトファンタジーもののシステムです。
このシステムはキャラクターの能力をすべてカード形式で表現してまして、カードゲームやコンピューターRPGのようにサクサクと戦闘を楽しめるのが特徴です。本来はルールブックを見ながら遊ぶんですが、今回はラミネート加工したカードを用意し(カードを見せる)、初心者の方でもお手軽に遊べるようにしてあります。
世界観は魔法があって竜とお姫様がいるファンタジー世界です。PCたちにはその世界の駆け出し英雄として数多くの冒険に乗り出してもらうことになります。
短めの依頼を数十本用意してありますんで、その中からプレイヤーのみなさんのお好みで12,3本ぐらいを遊ぶことになるかと思います。おそらく成長は3〜4回でしょう。
あと、軽快な戦闘がウリなシステムですから、二十回ほど戦闘がはいるかと思います。なのでサイコロを転がすのが楽しい方はこちらの卓に来ると幸せかもしれません。
……ライトでほのぼの風なファンタジー世界で、殺伐とお手軽キャンペーンを遊びたいという方は、どうぞウチの卓に来て下さい。
『TRPG大饗宴』山北篤/山本弘/高平鳴海/和栗朗/鈴木銀一郎/設楽英一,エンターブレイン,4-7577-0868-8,B5判p176
以下の文章は実際にコンベンションで行ったGM紹介を元に作成したものである。
およそ600文字。この程度であれば1分で読むことができる。
10.15追記にて「600文字」とあるが実際に数えてみると500字弱であった(かっこ書きの部分などは除いて計算)。
600字を1分で読むことはかなり容易にできますが、聞いている側からするとちょっと早いので聞き取りにくいです。
アナウンサー学校などで習うと、「300字で1分が、聞いている人間が確認しながら理解できるスピード。画像などの補助ツールを使う場合、理解が促進されるので、400字で1分」とのことです。
以下の点で「GM紹介は一般のアナウンスより早口でも理解が損なわれ難い」と考える。が、それでも一分間で500文字は多い。
「制限時間1分」というように厳密に時間設定がされている場合は、以下の2点を押さえるのが妥当と考える。
具体的なGM紹介の手法について整理を行うため、今回は「GM紹介」の例文を提示する。
これが理想的なGM紹介であるというわけではない。
それほど頻繁にではないが、GMをした際に「セッション終了後の講評」を行うことがある。
「セッション終了後の講評」とは、その日のセッションを振り返り、自分を含めた参加者のプレイング/マスタリングに対して、良かったと考える点/問題があったと考える点について理由付きで述べることを指す。
実際の手順としては、まずGMからの講評を行い、その後でプレイヤーたちにも簡単な講評を要請する。また、その際にはプレイ中にどういった点を重視したかへの言及を求める。
GMの講評は以下の手順で行う。この際、プレイヤーについての部分(6.〜8.)は、各プレイヤーごとに行う。
講評を行うにあたっては以下の点に注意をする。
それほど頻繁にではないが、GMをした際に「セッション終了後の講評」を行うことがある。
大辞林の第二版によると講評とは以下のような意味を指す。
本文中では「理由を示しつつ批評すること」という意味で使用している。また「GMがプレイヤーの上位者である」といった意味合いは一切含んでいない。
講評を頻繁に行わない理由には以下の3点があげられる。
実際の手順としては、まずGMからの講評を行い、その後でプレイヤーたちにも簡単な講評を要請する。
シナリオの全貌を知っていることと、セッションの進行役を務めていたことから、講評ではGMが主導的立場をとることが良いと考える。
GMの講評は以下の手順で行う。この際、プレイヤーについての部分(6.〜8.)は、各プレイヤーごとに行う。
言い換えると、まずプレイヤーAについて「良いと考えた点」「問題と考えた点」「改善方法」を述べ、次にプレイヤーBについて……と順次行っていく。こうすることで当人の集中力が持続する間に指摘が行え、また時間調整も失敗しにくくなる。
プレイヤーをする場合、セッション参加前に「プレイスタイルの組み立て」を軽く考えることがある。
ここでの「プレイスタイルの組み立て」とは、セッションの序盤・中盤・終盤のそれぞれで、どういった部分に力をいれて(あるいは抜いて)プレイするかについて計画することを指す。
そしてこれはセッションを停滞させない範囲で、物語的に豊かなゲームを実現する、つまりは充実したセッションを楽しむために行われる。
例えば、よくある「情報収集のち戦闘」といったセッションであれば、「序盤・中盤はゲーム的に負担が小さいのでキャラクタープレイを重視し、終盤はゲームプレイに集中力を投じる」といった方針で計画を立てる。
ここでの「プレイスタイルの組み立て」とは、セッションの序盤・中盤・終盤のそれぞれで、どういった部分に力をいれて(あるいは抜いて)プレイするかについて計画することを指す。
計画はセッションの進行に合わせて随時調整を行う。
例えば、よくある「情報収集のち戦闘」といったセッションであれば、「序盤・中盤はゲーム的に負担が小さいのでキャラクタープレイを重視し、終盤はゲームプレイに集中力を投じる」といった方針で計画を立てる。
ここでの「キャラクタープレイ」「ゲームプレイ」はプレイスタイルの違いを踏まえて求める先での定義によっている。
実際のプレイではシステムや参加者の顔ぶれを考慮して、さらに細かい調整を加えることになる。
その際は、キャラクタープレイで与えた「印象」は卓の参加者の心に余韻としてしばらく残り、ゲームプレイに基づくプレイでも余韻からの類推が働くことを考慮して効率化を図る。
「プレイスタイルの組み立て」と同様に「マスタリングスタイルの組み立て」という作業も存在する。
2003年現在、体調やシステムにもよるが、おおよそ5時間のセッションであればA4×1.5枚程度のメモをセッションのついでにとることが可能となっている。
メモに書かれる文字数はおよそ4000〜8000文字ほど。メモは省略表現が多いことと、単純な「文字列」だけでなく「位置」や「記号」にも情報が込められていることを考慮すると、一万文字ほどの情報が記録されてると考えられる。
「セッション終了と同時にリプレイ的なものが完成する」ということで、余興としてはそれなりに好評である。
2003年現在、体調やシステムにもよるが、おおよそ5時間のセッションであればA4×1.5枚程度のメモをセッションのついでにとることが可能となっている。
メモをとることはシートの端にキャラクターの絵を描くのと同様に「暇つぶし」にあたる。このため、手続が複雑で考える要素が多いゲームの場合は、あまり多くのメモをとることはない。
ただし、このメモはセッションの推移とGMの提示した情報の記録という面で、シナリオ攻略の資料としても使用される。そのために必要な分量は適宜記録する。
メモは省略表現が多いことと、単純な「文字列」だけでなく「位置」や「記号」にも情報が込められていることを考慮すると、一万文字ほどの情報が記録されてると考えられる。
これはメモをとる際に、速度を向上する為に情報を圧縮して記録するため。例えば登場頻度の高い「PC名称」をカタカナ一文字を○で囲んだものにするだけでメモの速度は随分向上する。
「セッション終了と同時にリプレイ的なものが完成する」ということで、余興としてはそれなりに好評である。
希望者にコピーして渡してしまうのはイラストと一緒。
結果的に、簡易的なリプレイであれば、テープ起こしを省略して短時間で作成することも可能となっている。
(2)に引き続き、『TRPGがもっとやりたい!!』を参考にしつつ、追加項目を整理する。
「ルール・レギュレーション」は、基本システムやサプリメント、ハウスルールなどのルール群の中からどのルールを採用するかについて。また、キャラクター作成の方式についての説明もここに入る。
「世界観を理解するのに参考となる作品群」は、ゲームと雰囲気の近い映像作品やゲームや書籍コミックなどについての説明。
「その他の選考にあたって参考になる情報」は、予想されるシナリオの展開上で倫理的に不適当な状況があるかなど。また、GMとしてシナリオに参加して欲しくない人についての言及もここに含む。
また、キャラクター作成の方式についての説明もここに入る。
プレイヤーがルールに則り、自作する場合もあるが、時間的制約などから部分的にGM側で用意していることも多い。
「その他の選考にあたって参考になる情報」は、予想されるシナリオの展開上で倫理的に不適当な状況があるかなど。
端的には、シナリオ上で必要となる暴力的描写と性的描写の有無など。
また、GMとしてシナリオに参加して欲しくない人についての言及もここに含む。
公式シナリオや別のコンベンションで既に使用したシナリオである場合、内容を知っているプレイヤーに参加を自粛してもらうなど。
(1)にてGM紹介の目的を整理した。今度は、GM紹介に盛り込まれる要素についてまとめを行う。
以下の内容は『TRPGがもっとやりたい!!』のp22にある囲い記事「GM紹介について」を参考にして作成した。
GM紹介で伝えるべき内容として、重要なものは以下の6点に整理できる。箇条書きの後に順次解説を加える。
「GM名」はコンベンションの日、一日を通じて用いられる呼称である。卓内では「マスター」「GM(ジーエム)」で通じるが、主催者側からのアナウンスなどは「GM名」が使われる。呼ぶ側・呼ばれる側の双方が恥ずかしくない名を用いるのが望ましい。
「システム紹介」は、立卓を予定しているシステムを紹介することを指す。システムの正式名称、出版された時期、使用する用具などに加え、システムの要点を説明する。
「想定プレイ人数」はセッションが円滑にプレイ可能な人数(幅)のことを指す。
「シナリオ傾向」は、事前準備でどういった展開を想定しているかについて「ダンジョン攻略」「事件捜査」というように端的に説明を加える。
「GMスタイル」は、ルール運用をどれぐらい厳格に行うか、ロールプレイの盛り上がりに力を割くか、単独行動を認めるか、PC間での敵対行動を許容するか、などについての説明。
「初心者対応」は、TRPG初心者およびシステム初心者に対応する余裕があるかどれだけあるかについて。
卓内では「マスター」「GM(ジーエム)」で通じるが、主催者側からのアナウンスなどは「GM名」が使われる。
本名である必要性はないが、読みにくい/呼びにくい名前は避けるべきである。
呼ぶ側・呼ばれる側の双方が恥ずかしくない名を用いるのが望ましい。
会場の外でも使うことを想定しつつ、適切な呼称を選ぶこと。もし検討せずに不適当な名前を使えば「視野が狭い」と評価される可能性がある点に注意。
システムの正式名称、出版された時期、使用する用具などに加え、システムの要点を説明する。
システムの要点を説明することには、以下の2つの効果がある。
「シナリオ傾向」は、事前準備でどういった展開を想定しているかについて「ダンジョン攻略」「事件捜査」というように端的に説明を加える。
これはシステムにあった傾向のシナリオを用意できているか、そもそも事前準備を行っているか、などの判断材料となる。
「GMスタイル」は、ルール運用をどれぐらい厳格に行うか、ロールプレイの盛り上がりに力を割くか、単独行動を認めるか、PC間での敵対行動を許容するか、などについての説明。
この点を考えるにあたってはM・あろっく プレイスタイル傾向表が参考になる。また、卓上RPG六つの道やプレイスタイルの違いを踏まえて求める先などを参考にして、自分がGMする際に最も強く想定しているプレイスタイルを整理しておくのも有益である。
「初心者対応」は、TRPG初心者およびシステム初心者に対応する余裕があるかどれだけあるかについて。
以下の2点を押さえておく。
『TRPGがもっとやりたい!!』 (TRPG:サプリ編集部,アトリエサード,2003.8.29,B5p144,4-88375-046-9)
当日に卓決めを行うコンベンションでGMをやる場合、しばしば開会式の後に「GM紹介」を行うことになる。これについて整理を行う。
GM紹介は、プレイヤー参加者が以下の3点を見極めるのを補助するために実施されていると考える。
GM紹介の第一の目的は、GMのマスタリングスタイルと自分のプレイングスタイルとの相性の好悪を推察することにある。
第二の目的は、GMがコンベンションでのGMをするに足る視野の広さ、誠実さ、公平さ、聡明さ、忍耐強さなどの資質を持っているかを推察することにある。
最後の一つは、その日のコンディションを観察することにある。
GM紹介の第一の目的は、GMのマスタリングスタイルと自分のプレイングスタイルとの相性の好悪を推察することにある。
TRPGは多様なプレイスタイルを受容する反面、プレイスタイルの組み合わせによっては、すりあわせるよう努力しても極端な結果をもたらす危険性を持つ。
コンベンションへの参加は多大な時間を要する以上、プレイヤーは充実した時間をすごそうと、相性の良いスタイルかどうかを可能な限り知りたがっていると考える。
第二の目的は、GMがコンベンションでのGMをするに足る視野の広さ、誠実さ、公平さ、聡明さ、忍耐強さなどの資質を持っているかを推察することにある。
これは「コンベンションに不向きなGM」や「いい加減なGM」を排除するためである。
この点は、GM紹介だけでなくプレイヤーとの質疑応答での振舞いなども重要な検討材料となると考える。
最後の一つは、その日のコンディションを観察することにある。
ここでのコンディションは肉体と精神、双方での充実度合を指す。この点についてのみ見れば、GM紹介は競馬における「パドック」に相当すると言える。
最近「1シナリオ30分」というプレイスタイルで遊ぶことがある。この方法にはいくつかのメリットがある。
ただし現時点では、こういったスタイルに馴染むシステムは少ない。
人間のブナ利用については、以下の2点からまとめる。
ブナの実は菱形で長辺が1cm程だが、でんぷんに加えて脂肪分も含んでおり、栄養価が高い。また他の堅果がタンニンやサポニンといった毒素を含んでいるのに対し、ブナの実は無毒である。
日本ではそのまま食べたり、炒ったものを臼で粉にして香煎にしたり、発芽した新芽を食べたりした。ヨーロッパでは菓子代わりに食べたり、森に豚を放牧して食べさせたり、実を搾って食用油や灯油として活用した。
ブナは日本古来より建築材や家具材として用いられていたが、「育成に時間がかかる」「ねじれがある」「耐久性が低い」といった理由から近代に入ってヒノキや杉などの針葉樹よりも利用価値が低いとされた。現在は家具材や細工物に使われている。
中世ヨーロッパではブナの白い木材を薄い板に加工したものが、高価な羊皮紙の代用品として広く用いられていた。
ヨーロッパでは菓子代わりに食べたり、森に豚を放牧して食べさせたり、実を搾って食用油や灯油として活用した。
冬が厳しく長いヨーロッパでは、越冬用の保存食(ハムやベーコン)を充実させるため、秋に堅果類で豚を肥らせることが不可欠だった。
ブナは日本古来より建築材や家具材として用いられていたが、「育成に時間がかかる」「ねじれがある」「耐久性が低い」といった理由から近代に入ってヒノキや杉などの針葉樹よりも利用価値が低いとされた。
ブナは中国表記では「山毛欅」だが、国字では木へんに無と書く。これはブナが生態系で果たす役割の価値ではなく、木材としての価値で判断した字であり、時代を感じる。
木材としての狂いについて、先人たちは数年間水に浸す処置を加えることで対処してきた。
中世ヨーロッパではブナの白い木材を薄い板に加工したものが、高価な羊皮紙の代用品として広く用いられていた。
ブナはドイツ語でBuchen、英語でbeechと書くが、これは本(Buch,book)の複数形にあたる。このことからもブナとヨーロッパ文化の結びつきの強さがわかる。
(略)…TRPGとは、架空世界に生きる人格の行動を介して物語を積みあげていく、非常に創造的なゲームの一分野です。
TRPGってなに?にて言及されているように、TRPGには「参加者が協力して物語を積み上げていく」という一面がある。そこから「紡がれる物語世界を豊かにする行為は推奨される」という考えがでてくる。
言い換えると、TRPGでは以下の2つの行為が推奨される。
これをさらに推し進めると「紡がれる物語世界を豊かにする行為は評価され、報酬が与えられるべきだ」という考えに行き着く。つまり、ゲームの進行に忙しいGMが、自分の代理として物語の細部を描写したプレイヤーにポイントを支払う仕組みに存在価値がある、ということである。
そしてその仕組みが「ロールプレイ支援システム」と呼ばれているものである。
しかし、「ロールプレイ支援システム」という呼称が「PCの行動や台詞を具体的かつ適切に描写する」という側面のみを強調する呼称であるため、誤解が生じている。
重要でない情景/状況・NPCの反応を描写する
たとえば、PCが市場で聞き込みを行う場面において、雑踏の様子や市場の人々のやり取りを描写するなどである。
重要部分を勝手に描写する行為は、GMのシナリオ進行を妨げる場合があるので、軽率に行ってはならない。
そしてその仕組みが「ロールプレイ支援システム」と呼ばれているものである。
もちろんシステム作者でないため、これは推測(仮説)の域を出ない。
しかし、「ロールプレイ支援システム」という呼称が「PCの行動や台詞を具体的かつ適切に描写する」という側面のみを強調する呼称であるため、誤解が生じている。
さらに行動の描写よりも台詞の描写に偏重する傾向があるという問題もある。
「3時間のシナリオを5時間かけて遊ぶ」というスタンスをとれば、時間管理はそれほど難しくない。
短時間シナリオは、シンプルな骨子を、判定のステップ数といったゲーム的ギミックを極力削り落としつつ仕上げることで完成する。
これを以下のような工夫で要求された時間まで引き延ばせば問題ない。
「3時間のシナリオを5時間かけて遊ぶ」というスタンスをとれば、時間管理はそれほど難しくない。
この方法は以下の2つの弊害を持つ。
このため、過度の使用は避ける。
短時間シナリオは、シンプルな骨子を、判定のステップ数といったゲーム的ギミックを極力削り落としつつ仕上げることで完成する。
TRPGのシステムには、この種のシナリオと相性の良いもの、悪いものがある。特に以下の事象が起きやすい。
これを以下のような工夫で要求された時間まで引き延ばせば問題ない。
仮にセッションが停滞しても、引き延ばす分を減らして調整すれば良い。
「エルトンのピラミッド」は個体数ピラミッド、食物連鎖のピラミッドとも呼ばれる概念図。
イギリスの動物生態学者C・エルトンが考案した、横軸に個体数、縦軸に食物連鎖上の位置と体の大きさをとった図。生産者(植物)を最底辺において、順に一次消費者(草食動物)・二次消費者(肉食動物)…と階層を上がるにつれて個体数が少なくなる構造をしている。
生物はカロリー(熱量)であるという視点でこの図を見ると、動物が種を維持するのに使える燃料はすぐ下の層から強奪できる燃料であり、それは下層の未消費分のさらに一部にすぎないことがわかる。
生産者(植物)を最底辺において、順に一次消費者(草食動物)・二次消費者(肉食動物)…と階層を上がるにつれて個体数が少なくなる構造をしている。
生産者の下に分解者を含む土壌を置くこともある。
動物が種を維持するのに使える燃料はすぐ下の層から強奪できる燃料であり、それは下層の未消費分のさらに一部にすぎないことがわかる。
「未消費分」とは下層者が摂取した総熱量から生存のために消費した分を差し引いたもの、つまりは下層者の血肉の熱量を意味する。そして「さらに一部」というのは捕食するのが下層者の一部であること言っている。
ブナをとりまく森の食物連鎖についてまとめる。
まずはブナの「木の葉」を基底とするグループ。ガは森の中で最も多い有機物である木の葉を餌として活用している。木の葉は成熟すると消化コストの高いセルロース含有量が増えるので、ガはまだ成熟していない初夏に集中する。小鳥類はこの時期に子育てを行い、雛の成長に不可欠な蛋白質をガの幼虫で確保している。
次いで「落ち葉」グループについて。ブナは落葉広葉樹なので、秋には大量の葉を落とし、これをミミズが食べ漁る。春にはコマツグミ(robin)がミミズを食べる。
ノウサギは密集した針葉樹林よりも樹林と草原が混在する視界の晴れた環境を好む。春から秋は野草を食すが、冬には潅木の枝や樹皮をかじる。そして、ノウサギはイヌワシとクマタカの餌となる。
「木の根」のグループ。ハタネズミは草原に住む草食性の鼠で、ブナの森ではササ原に生息する。彼らは一次消費者であり、異常繁殖は森そのものを脅かす危険な存在である。その一方でフクロウやキツネなど森の肉食獣の基本食料として生態系の大切な一片を担っている。
最後は「どんぐり」グループ。アカネズミとヒメネズミは森に住み、ナラのどんぐりやブナの実などの堅果を食す。また、土中で越冬しているガやハバチの幼虫・さなぎを食ため、害虫駆除として森林の維持に一役買っている。ハタネズミ同様に、フクロウやキツネの食料でもある。
春から秋は野草を食すが、冬には潅木の枝や樹皮をかじる。
同じくブナの枝や樹皮を食料とする動物としてニホンカモシカがいる。カモシカは落葉広葉樹林のやわらかい枝や樹皮に加え、林床に生える豊富な草を餌として利用する。夜行性で冬眠せず雪中でも行動する。
ニホンカモシカは1925年に狩猟禁止、1934年に天然記念物指定、1955年に特別天然記念物指定され、その数を増やしている。
彼らは一次消費者であり、異常繁殖は森そのものを脅かす危険な存在である。
一次消費者とは草食動物こと。生態系の土台である植物を直接減らすため、放置するとシステムそのものが崩壊する。
アカネズミとヒメネズミは森に住み、ナラのどんぐりやブナの実などの堅果を食す。
ブナの実は他の堅果と異なり毒性を持たないため、少量ではすべてネズミに食べ尽くされてしまう。そのためブナは結実量を周期的に増減させる生存戦略を採用している。平年はコストのかかる結実を控えてエネルギーを備蓄すると同時にネズミの繁殖を抑え、4,5年ごとに「豊作」を起こしてより多くの実を生き残らせようとする。このため、ブナの実の豊作年はネズミの被害が増える。
彼らは一次消費者であり、異常繁殖は森そのものを脅かす危険な存在である。その一方でフクロウやキツネなど森の肉食獣の基本食料として生態系の大切な一片を担っている。
「一次消費者」については2003.09.12:エルトンのピラミッドも参照。
(2)に引き続き「リプレイ特集」について。
R&R2に収録されているリプレイは以下の6本。ただし「King's Blood」はカードゲームなので、残り5本がTRPGのリプレイということになる。
ページ数から判断すると「異能使い」「六門使い」に力が入っていると考えられるので、まずはこの両者を重点的に見ていく。
まずは異能使いリプレイ「鳴神の巫女」(著:菊池たけし/F.E.A.R 画:有馬かつみ)。20ページというボリュームを活かして、「サポートとしてのリプレイ」を基調に「ライトノベルとしてのリプレイ」をふんだんに盛り込んだ一品。重複/助長/詰めの甘い部分などがいくらかあるものの、以下の3点がきちんと伝わってくるので良質のリプレイと言える。
六門世界RPGリプレイ「ロマンスグレーの憂鬱」(著:加藤ヒロノリ 画:緑一色)は既刊『召喚ムスメと地下迷宮!』の続編。依頼を受けて森の中に薬草摘みに行った一行。森の中を正しいルートで進むには判定が必要で、それが思ったようにいかなく……といったお話。ページ数が少ない分、引き締まった内容で気楽に読める。また、使用したシナリオデータが最後についているのが面白い。
まずは異能使いリプレイ「鳴神の巫女」(著:菊池たけし/F.E.A.R 画:有馬かつみ)。
年末発売のサプリメント『悪夢奏者』に改訂収録予定らしい。
『異能使い』(平野和盛/F.E.A.R.,エンターブレイン,4-7577-1534-X,2003.7,B5判p254)
『六門世界RPGリプレイ 召喚ムスメと地下迷宮!』(加藤ヒロノリ/グループSNE ,富士見ドラゴンブック,4-8291-4386-X,文庫判p347)
プレイヤーが「PCにとらせる行動」をGMに告げることを「行動宣言」と呼ぶことが多い。しかし、以下の2点から「行動申請」とする方が良い。
「宣言」という表現に引きずられて不的確な発言をする危険性がある
行動申請は以下のように対象・内容・意図を含んだ現在形表現で簡潔に行う形を基本とする。
「カレーを作るつもりで、タマネギをみじん切りにするのを試みます」
ところが「宣言」という表現から以下のような発言を行う危険性がある。
「タマネギをみじん切りにして、きつね色になるまで炒めて、スパイスとスープを加えた」
このような複数の行動が連続した上に過去形で締めくくる表現だと、GMが「みじん切り」と「炒める」の間に処理を挟む際には「まだ炒めてない状態」まで巻き戻したような表現を行うことになる。
行動申請は以下のように対象・内容・意図を含んだ現在形表現で簡潔に行う形を基本とする。
意図を明示することで以下のメリットを享受できる。
最後の「GMが行動の規模を拡大できる」にのみ説明を加える。前述の行動申請例を再度使用する。
「カレーを作るつもりで、タマネギをみじん切りにするのを試みます」
仮にカレーを作る工程のステップ数が7つあり、「タマネギをみじん切りにする」を最初のステップとする。GMは「シナリオ進行上、カレー作成の重要度を勘案して、7つのステップを3回に圧縮する」と判断することがある。
その場合、GMは判定に成功したプレイヤーにたとえば以下のようなことを伝える。
「タマネギをみじん切りにして、きつね色になるまで炒めて、スパイスとスープを加えた」
これは「タマネギをみじん切りにする」がカレー作成の最初のステップであると明示されていないとできない。
「リプレイ特集」について。
(1)でまとめた通り、Role&Roll第二号(以下、R&R2号)は18〜55ページを「リプレイ特集」にあてている。そして、そのうち1ページは特集の目次、リプレイについて述べてるのが7ページ。残り30ページは「異能使い」と「六門世界RPG」のリプレイという内訳だ。
リプレイについて述べた記事は、短いながらも充実した内容となっている。構成も下記の3点の工夫が高い成果をあげている。
また「リプレイの現在」(p23)中でリプレイの方向性をライトノベルとサポートに大別している点や、その上で遊ぶための指針となるようなリプレイを提供しようという姿勢は歓迎できる。
さらにわざわざ「リプレイの功罪」(p25)という見出しを用いて、リプレイのプレイスタイルを何も考えずに適用することの問題を理由を踏まえて指摘している点など、ユーザー側に立った記事として評価する。
そして何より、堅苦しい話をそこそこに切り上げ、大半の読者が興味を持つリプレイへすばやくバトンを渡したのは見事だ。
(1)でまとめた通り、Role&Roll第二号(以下、R&R2号)は18〜55ページを「リプレイ特集」にあてている。
R&R2号は154ページなので、これは全体の25%ほどが特集に割かれている計算となる。今後も特集が同様の規模で、かつTRPG全般で機能する汎用記事を取り扱ってくのか興味を引くところである。
TRPGの入門記事をまとめた『TRPGがもっとやりたい!!』が出たので読んだ感想を覚え書きする。例によりまずは内容一覧を整理。
内容については順次触れていく。
『TRPGがもっとやりたい!!』 (TRPG:サプリ編集部,アトリエサード,2003.8.29,B5p144,4-88375-046-9)
各社から出ているTRPGのフォローを行うTRPG専門誌「Role & Roll」の2号が出たので、読んだ感想を覚え書きしておく。
まずは内容一覧を整理した。
『Role&Roll(ロール&ロール) vol.2』 (新紀元社,2003.9.6,B5p154,4-7753-0198-5)
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