『いざ、世界制服』

 登場人物  
   
  苑ボス猫を夢見る羽猫(今回は人型)。事の発端。 
  月世界征服を夢見る羽猫(同じく)。 
  勇那ち世界征服を進行する里見一族の一員。お気楽幽霊。 
   
 いざ、世界征服  
   
  苑「…月よ、やはり漢猫として生まれたからには高くへ昇りつめるべきではないだろうか」  
  月「へ、何が言いたいの?」 
  苑「私はこの吹利の町を統べようと思うのだ」 
  月「む、苑。君の言いたいことは良く分かった」 
   
 
 
   
  月「つまり、悪の秘密結社を設立しようとしているのだろう!(ビシィッ)」 
  苑「………む?」 
   
  月「うんうん、男なら一度は夢見る野望だなあ。
どうせなら吹利征服と言わず、世界征服と行こうじゃないか!」
 
  苑「……おい」 
  月「解っている。皆まで言うな。
組織名は『猫猫団』。掲げる理想は猫による世界支配。
ついでに隊員募集の張り紙も張っておこう!」
 
   
 すると月はどこからか張り紙の束を取り出して、次々と壁に張り付けはじめる。
……なんだって、そんな張り紙を常備しているんだ、君は。
 
   
  苑「こらまて」 
  月「(聞いていない)む、秘密結社で一番偉い人とはどんな役職だろうか?
秘密結"社"だから社長か……秘密結社社長。なんか妙な響きだな」
 
   
  苑「……私はボス猫がやりたいのだが……」 
  月「おお、ボスか。それでも良いか。
いや、まてよ。ショッカーで一番偉いのは誰だったかなあ」
 
   
 …なぁ月よ、教えてくれ。たかだか10歳の君が、なんでそんなマニアックなもんを知っとるんだ? 
   
  月「何にせよ、改造人間の作れる博士が必要だな。
猫戦闘員を大量生産しなくては」
(張り紙に「求む改造人間」と書き加える)
 
  苑「……まぁ、いいか。それでも」 
   
 勇那ち乱入  
   
  月「さぁ、明日の吹利を支配するのは我々だ!
行くぞ、苑!!」
 
  苑「……何か違う」 
   
  勇那ち「ふむ。事情はだいたい分かったよ」 
  月「むっ、何奴!?」 
  勇那ち「私は里見一族の遠野勇那!」 
   
  勇那ち「しかし、あたしの前で張り紙を貼っていたのはちょっと失敗だったようだね」 
  月「なぬ!? どういう意味だ!
もしかして、入隊希望者?」
 
  勇那ち「ふふん。世界はともかく、吹利支配はすでに進行中ということなのだった(´▽`)」 
   
  月「同業者か!」 
  勇那ち「覚えていたら、また会おう。あっはっは(ぴょーん)」 
   
  苑「なんだかなぁ」 
   
 笑い声とともに去ってゆく勇那ち。
ウチに帰るまで彼女がこのことを憶えている保証はどこにもない。
嗚呼、おそるべし里見一族!!
 
   
  月「くそっ、負けてたまるか!
苑、さっそく活動開始だ!!」
 
   
  月(振り返って)「……ねぇ、世界征服って具体的に何すんの?」 
  苑「知るか!」 
   
 ……も、いーです(苦笑) 
   
  月「いきなり行き詰まったな…今はとりあえず同志を集めるか」 
   
 さぁ、みんなで世界征服  
   
  月「お兄さん、いい体してるね? 一緒に秘密結社やらない?」 
  一哉「……大丈夫か、頭」 
   
 そして数日後  
   
  月「めざせ、世界征服!」 
  苑「まぁ、がんばれ」 
   
 (了)