セッションシート利用のススメ


■1■ プレイ中のメモの作成

 通常のRPGのプレイでは、ゲームプレイ中に大量の情報が声や身振り・表情と
いう、記録に残らない形で飛び交います。(注1)

 そして記録に残らないという事は、勘違いや忘却というプレイ進行の妨げになる
トラブルの原因にもなります。忘れているのが名前ぐらいであればまだ良いのです
が、人間関係や事件の因果関係などを勘違いし、しかもその勘違いした情報を元に
行動した日には、GMが頭を抱えること間違いありません。(注2)

 そこで多くのプレイヤーは、キャラクター・シートの余白やノートなどにメモを
取り、情報を整理しようとします。(注3)

 しかしながら、プレイに参加しながら、かつメモを取るというのはそれだけで一
仕事です。誰にでも簡単に出来るというわけではありません。かてて加えてキャラ
クター・シートには十分な余白がないことの方が多いのです。(注4)

(注1)次の場合をのぞきます
	・専門のカメラマンを用意してプレイの記録映像を撮っている
	・専門の速記者を用意してプレイの速記を作成している
	・専門のアナウンサーと解説者を用意して実況中継を行っている
	・プレイヤーが自分に60CPを支払って「記憶力」を得ている

(注2)次の場合をのぞきます
	・GMも同じ勘違いをしている
	・シナリオの出来が悪く、勘違いしても問題がない
	・それどころか、勘違いしたままの方が面白い展開になっている

(注3)情報を整理しようとするプレイヤーより、キャラのイラストを描くことに
	熱心なプレイヤーの方が多いような気がするのは筆者だけでしょうか?

(注4)だから、キャラのイラストを描かなければいいんだって……ダメ?


■2■ プレイレポート/リプレイの作成

 ゲームが終わった後で、その冒険の記録を取ることは、いろいろなRPGにおい
て推奨されています。
 セッションの記録を作成することは、後で見なおして楽しいだけでなく、プレイ
における成功点や失敗した箇所を明確にでき、RPG上達の早道となるからです。

 とはいえ、リプレイやプレイ・レポートをセッション終了後にあらためて書くの
は、それなりに手間と根気を要します。

 そこで、『アースドーン』では作成した冒険の記録を王国の大図書館に納めるこ
とでPCが経験点やお金をもらえるというボーナスを用意しています。
 他にも、『N◎VAレボリューション』や『ブレイド・オブ・アルカナ』では前
回のリプレイ(これもプレイの記録に相当するでしょう)を書くことで経験点を取
得することができます。これも、プレイヤーにセッションの記録を自発的につけさ
せようとする試みと言えます。

 しかし、残念ながらいずれの方式も“プレイレポート作成の手間が軽くなる”わ
けではありません。


■3■ 『魔獣の絆RPG(BEAST BIND)』の手法

 上述した二つを同時に解決(できるかも知れない)手法が、小学館から発売され
ている『魔獣の絆』(著者:井上純弌 他)で紹介されています。(注5)
 第7章『データ&シート』にあるセッションシートという用紙がそれです。

 お持ちでない方のために簡単に説明しますと、セッションシートとはRPGのセ
ッションでのメモとPCおよびNPC間の人間関係を記入する用紙です。
 キャラクター間の「エゴ」と「絆」がシステム上とても重要な役割を占める魔獣
の絆ならでの仕掛けといえるでしょう。

 このセッションシートという用紙は、いわゆるセッション中のメモ帳代わりとし
て使用することができますが、プレイ後に適当な書き込みを入れることで、プレイ
レポートの代用としても使用できるのではないかと筆者は考えています。
 プレイレポートの目的を「他人に見せるため」ではなく「プレイを自分(あるい
は仲間内)でRPGの研鑽に使う」に限定するのであれば必要十分な効果が得られ
るでしょう。(注6)

(注5)『ギア・アンティーク:ルネッサンス』(発行:ゲームフィールド/著者:
	伏見健二)のログブックも『メモを取る』『プレイの記録を取る』の双方
	を満たしそうです

(注6)逆に言うと「他人に見せる」ことを前提にすると、プレイレポートの作成
	はやはり大変でしょう


■4■ セッションシート利用のススメ

 『魔獣の絆』のセッションシートを他のRPGでも使えるよう、筆者が自作して
みたのが、以下にリンクした2つのファイルです。

	セッションシート[記入例]
	セッションシート[白紙]

 ▼セッションシートの使い方
	1:プレイ当日までにセッションシート[記入例]を1枚、印刷する
	2:プレイ当日までにセッションシート[白紙]をプレイヤーの人数分、印
	 刷する
	3:プレイ開始前にセッションシート[白紙]を配り、参加プレイヤー全員
	 がセッションシート[記入例]に目を通しておく
	4:プレイ中にはメモ代わりに利用し、プレイ後はプレイレポート代わり
	 に利用する

 記入例を見ていただくと一目瞭然ですが、このセッションシートでもっとも重点
がおかれいるのが人間関係の記録です。
 これは、ダンジョン・アタックのように任務が限定されている場合をのぞくと、
RPGのプレイ中にメモしておく必要がある情報の大半がNPCに関するものであ
るという筆者の経験則から来ています。

 いずれにせよ論より証拠。
 まずはセッションシートを使ってみてください。
 劇的な効果が得られるというわけではありませんが、これまでよりも簡単にメモ
を取ることができ、しかもそれをプレイレポート代わりに使用することができるよ
うになるはずです。

 また、改善案があるようでしたら、ぜひ下記のメールアドレスまでご一報下さい。

 では、良いプレイを!


				★ おしまい ★

 作成者:銅 大(アカガネ ダイ)


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