ブルフォレ風雲録参加レポート

 JGC97で開催された『ブルーフォレスト風雲録II』のイベントに参加しました。
 たいへん楽しかったので、ご紹介しましょう。

■どんなゲームか?

 戦乱の時代を迎えたシュリーウェバ地方半島部を舞台としたマルチ・ゲームです。プ
レイヤーは7人から8人ずつの7グループに分かれて、半島部の七ヶ国をそれぞれ受け
持ちます。各グループの中の一人が国王となります。
 このゲームの勝利条件は、領土を増やして戦乱の覇者となることです。敗北条件は首
都が陥落することです。

 手順は、各国ごとに次の手順で行います。
  1)収入
  2)行動(徴兵・行軍)
  3)戦闘解決(戦闘は同一エリア内に複数の国の軍が存在すると発生する)
  4)国王の演説や弁解など

 戦闘の解決は、サイコロを使うランダムなものです。軍の数や将軍、イベントカード
(最大で+5〜−5)などによって修正がつきます。
 互いに覇を競う七ヶ国は次の順番で行動します。
1)シーアキト王領
2)エテルシア王領
3)アニタ王国
4)プラーニ新王領
5)アーカローン諸侯国
6)シグニーズ国
7)カイマ侯領

 なお、プラーニの南にある大湿原と森王のおわす蒼き森はゲーム開始時点では通過不
能地帯となっています。加えて海上移動のルールはありません。
 各国の地理的な関係は以下のようになります。

  カイマ−エテルシア−アニタ
    | |
   シーアキト
     │───アーカローン
   プラーニ    |
         シグニーズ

 プレイ時間は20時から25時(01:00)の五時間。多人数プレイである点などを考えると、
短期決戦型のゲームといえるでしょう。

■プレイの実際

 私が参加したテーブルはアニタ王国でした。役柄は国王です。


愛と平和の果てに

** 注意 **
 この文章はアニタ国王を演じた筆者が、実際のプレイに様々な虚飾を付け加えたレポ
ートです。真実とは異なる部分が多数混じっておりますので、ご了承ください。


▼開戦前夜

 ら〜ぶ・あんど・ぴ〜す。
 私は愛と平和の使徒、アニタ国王。それではまず挨拶がわりに一曲──
「なにしとるんですか陛下。戦争でっせ」
 むぅ。なんと野蛮な。そんなモンは戦争好きなラグ帝国の連中にさせておけばいいじ
ゃん。
「そうもいきまへん。どないしましょ」
 我がアニタ王国は、シュリーウェバ半島の東北に位置している。北は風の平原が広が
り、南は蒼き森で遮られている。で、西には……
「エテルシアですな。遠交近攻の原則に従うんでしたら、カイマかシーアキトと組んで
エテルシアを攻めるっちゅうのがいいかと」
 それも野蛮だよなぁ〜。気が進まないなぁ〜。
「じゃ、どーします?」
 周辺諸国と仲良くして、平和に暮らそうではないか。
「分かりました。それではさっそくモブス王国に圧力をかけて借款を分捕ることに
しましょう」
「じゃ、わては風の平原に行って、うちの言うことをきかん長老を暗殺してきます
さかい」
「イステア侯領との国境で軍事演習をしてやりましょう。なに、ちょいと脅しをか
ければすぐに言うことを聞きますって」
 それでよし。大事なのは愛と平和だからね。
 じゃ、みんなよろしく。

▼一年目

 まずは禁軍(名前は平和維持軍)を率いておさびし山に登る。
 もちろん目的は『慰安のためのピクニックと屋外コンサート』である。オヤツも三百
円までに限定した。当然のことだが武器と防具はオヤツには含めない
 だというのに──
「陛下、なんかエテルシアがガタガタゆうてまっせ。国境沿いに連絡もなく城塞を建造
するとは何ごとだって」
 何を言う。アレは城塞ではない。ピクニックのついでに私がコンサートを開くために
作った屋外ステージではないか。あの重厚な石造りの壁は音響効果を高めるため
もので、決して城壁などではないぞ。
「カイマがいっしょにエテルシアを攻めようと申し入れてきましたが」
 無視しろ。ついでに、この情報をエテルシアに伝えてやれ。これだから愛と平和を理
解できない連中は困る。
 この世界はこんなに美しいのに、どうしてそこに住む人々はいがみあうのだろう? 
欲望は醜く、愛は美しい。こんな大事な事に誰も気づかないなんて。
 それはそれとして、大河から東はウチの領土だからな。入ってくるなよ。

▼二年目

 モブス王国やイステア侯領の民衆がこぞって我がアニタ王国に加えて欲しいと言って
きている──らしい。やはり民あっての国家、民あっての王家であるから民衆の声には
逆らえない。
「では、軍をこの二国に派遣いたします」
 我々は解放軍だから、できるだけ民衆の意向に沿うようにしろよ。
「分かっております。二国の指導者層の処分に関しては、民衆の声に従います」
 それでよし。特に冤罪で牢屋につながれている人の意見をよく聞くように。
「ところで陛下、急な進軍ゆえ糧食の手配が遅れております。いかがいたしましょう?」
 ……そうだな。きっと、進軍先の民衆が兵隊さんたちのために、進んで食料や宿を提
供してくれるに違いない。恥ずかしがり屋な人たちばかりで、自分からはなかなか言い
だせないだろうから、そのへんは以心伝心で対応するように。
「では、糧食については現地調達ということで」
 耳栓の用意は忘れるなよ。

▼三年目

 いきなり風の平原にエテルシアが攻め込む。
 エテルシア担当の外交官、なぜ君はこのことに気がつかなかったのかね?
「は……それは……(汗)」
 誰かこいつをランカル島に送ってやれ。『長豚』の調理方法についてのレシピも添え
てな。
「陛下、カイマも軍を進めてきています。こいつはヤバイですぜ」
 ええい、カイマの二枚舌め。ついこの間まで、一緒にエテルシアを攻めようなどとこ
っちを煽ってその気にさせておきながら裏切るとは。
「いや、それって別に裏切ったわけでもなんでもないと思いますが。だいたい、そのネ
タをエテルシアにばらしたのはウチじゃないすか」
 お前もランカル島送り。『両脚羊』の料理についての本と一緒にな。
「それはそれとして、どう対処します?」
「エテルシアは(英雄がたくさんいて)強いからな。カイマを攻める。大丈夫だ。我々
には森王様の加護がある」
 かくして、我が精鋭の平和維持軍は、カイマに不法に占拠されたコムト侯領に進軍し
た……が。
「カイマ軍がイベント・カードの『森王の呪い』を出してきました!! 我が軍は全滅で
す!!」
「くそ。陛下、こうなったら我が軍も『森王の呪い』を使って──」
 ない。
「へ? どーしてです、陛下? ゲーム開始時に持っていたじゃないすか」
 売った。
「売った?」
 いや、金が欲しかったから……通りすがりの行商人に……
「じゃ、もしかして、カイマが使ったあのカードは……」
 因果は巡るってヤツだな。トホホホ……

▼四年目

 新年早々、エテルシアとカイマとシーアキトの三国君主の連名による賀状が届く。文
面は『アニタ死ね。三国同盟より』。
 あまりに礼儀を知らない蛮族の行動にいささかげんなりしつつも、返書をしたためる。
「陛下、それはなんでございますか?」
 見てわからんか。不幸の年賀状だ。この年賀状を受け取った者は、すぐさま七人
に同じ物を送らなくては不幸になってしまうのだ。
「…………」
 などとやっている間にも、三国同盟の軍勢は次々に我が国の領土を侵食していく。と
いうか、エテルシアが一方的に我が国を食いつぶしているのである。おのれ。三国同盟
といっても、その実、利益を得ているのはエテルシア一国だけじゃないか。私は外交官
に命じ、カイマとシーアキトに行って、エテルシアを裏切るよう勧めることにした。
「はっ」
 しかし、三国同盟の絆は強く(多分、誰も最初の裏切り者になりたくなかったに違い
ない)、ついにカイマの軍勢が我が王都の周辺を囲むことになった。
 私は王都の城壁に立ち、切々とカイマの軍勢に愛と平和の大切さを訴えた。
 しかし『ジーク・ジオン』を旗頭とする時代錯誤な軍国主義者どもは聞く耳をもたない。
 ならばと、「このままだとエテルシアばかり強大になって、次に滅ぼされるのは君た
ちの国だよ」と説得。
 しかし、カイマの返事は「お前ごときに心配される筋合いはない」とそっけない。
 かくしてわが国は滅亡したのである。

▼その後

 私は『旅のウクレレ弾き』として、諸国を巡って愛と平和の尊さを訴え続けた。しかし、
戦乱はさらに激しさを増し続けた。
 我が母国を滅ぼした三国のうち、シーアキトはプラーニに滅ぼされ、カイマはエテル
シアに滅ぼされた。プラーニとシグニーズは共同してエテルシアと対抗しているようだ
が、私の見たところエテルシアの優位は動きそうにない。

 人々が愛と平和に目覚める日は、まだ遠いようである。


 というわけで、滅びはしましたがたいへん盛り上がった楽しい5時間でした。

				★ おしまい ★

 作成者:銅 大(アカガネ ダイ)


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