その仕事を受けたのは一ヶ月まえだ。
大した内容ではない。ある街に行って夕焼けの写真を撮って来るってだけの、カメラの扱い方が解る人間なら誰にでもできることだ。
$ここはオッケーですね$
だからまあ、自分に鉢が回ってきたときも、あんまり難しく考えなかった。多分こき使える人間のなかでは俺が一番使い勝手がよかったんだろう。便利屋みたいなことをやってるうちに扱い方を覚えてたし。目的地へすぐ出発できるほどフットワークも軽かったから。
$ここも、後でちゃんと説明があるならオッケーです$
もっと専門な人を使ってもいいだろうに、とも思ったが。クライアントの顔を考えたらおかしくないことだと思った。きっと、自分みたいな、写真なんて写れば良いって奴にも務まる仕事なんだろう。それこそ本当に「写真」は写れば良い仕事なのだ。どこに使うかはしらないけど、そこまでは俺の考えることではない。
$この説明は、省いても通じるようなら、省きましょう。あるいは次の文章と組み合わせて、「島野さん」という人が「俺」をだまして困難な仕事を押しつけやがった、というのをこのぐらいの文章で書いてもいいかもしれませんね。$
我等が親愛なる先輩、島野さんはそういう人なのだ。無駄なことは一切しない。彼女が欲しいのはボケてない写真のみなのだ。この仕事はそのズボラなまでのシンプルさが生んだと思ったから、俺はこの仕事を軽く引き受けた。昔の負い目とかもあったけど。まともでない日常を送りながら溜まり続けた借りをすこしでも返せるというのが大きかった。で、俺はその考えが甘かったということを知る。どこでだって取れる筈の写真を敢えて地域を指定したと言うのがきな臭いと感じるべきだったのだ。その証拠に、俺は1ヶ月もこの町に留まっている。
$島野さんの目的や、「俺」との関係はいいのですが。このへんの説明は何やら、言い回しが微妙で読者的には居心地がよくありません。
「まともでない日常を送りながら〜」とありますが、どこがどうまともでないのか、ここまでではさっぱりです。意味が通じるのは、最後の一文だけです。「俺は1ヶ月もこの町にとどまっている」ここは、良いのですが他が「きな臭い」と言われても、「わからないわけですから。$
別に、期間を指定されていなかったからのんびりしてる訳ではない。「仕事」を巧く回す為だからと言っても一応大学に籍を置いてるわけで、講義にも出れば課題もある。初めの頃こそ色をつけて多くの写真を手土産にしようかと思い三日くらいの時間を掛けようと拠点の確保に励んでいたが。気づいて見れば手の中に写真が一つも残っていないのである。でも、何故か。俺はそれを変と感じなかった。この街も、写真を取るための仮初めの生活にも。何の疑問も感じなかったのである。ただぼーっと。写真を撮るための場所を探し、あまった時間で金を貯める。その繰り返し。そこを抜け出す為には一週間が掛かった。そう、’自分は、黄昏の写真を撮らねばならないのだ’と。で、その時、気がついた。この街に来て、一度も夕焼けを見たことが無いことに。
$やはり、謎文章が多いですな。たとえば、ここがスペースコロニーとかで夕焼けがない町だとか。そういうのであれば、そろそろそのへんを明らかにする頃合いです。また、一週間、「俺」がぼんやりと過ごしているのも謎です。$
$この作品の仕掛けやオチがわからない状態では、的確なアドバイスはしかねますが、ここは島野さんがどうこうをすっとばしてみてはどうでしょうか。夕陽の写真を撮るためにやってきて、場所取りを考えたりあれこれ歩いたり聞いたりして、この町に夕陽などどこにもない、という事を知ってしまう。そこまでがおおむね導入部になるかと思います。一人語りで難しい場合なら、町の住人との会話があってもいいでしょう。「夕陽だって? それはいったいどんなものだい?」とかね。$