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地球の夜明けはもうすぐぜよ(0) アースドーンへようこそ!
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 ようこそ、“夜明けの地球”へ!
 このコラムは、これからアースドーンを遊ぼうという方を対象としています。
 内容は次の通りです。

 (1)戦闘シーンのご紹介
 (2)キャラクター作成 
 (3)サンプル・キャラクター
 (4)冒険の序章
 (5)シナリオ作成
 (6)プレイ中に困ったコト
 (7)岩石人間オブシディマン
 (8)魔法使い誕生
 (9)魔法の使い方『基礎編』
 (10)魔法の使い方『応用編』
 (11)魔法の宝物
 (12)シナリオフック:珍味

 まじめなルールのノウハウから、とぼけた話まで、いろいろと詰め込んでみました。
肩の力を抜いて、気楽にお読みくださいませ。

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地球の夜明けはもうすぐぜよ(1) 戦闘シーンのご紹介 
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  RPGの中には、戦闘がゲームの華として位置づけられている物が多くあります。
  昔のD&Dなんかだと、戦闘と魔法のルールぐらいしかなかったほどです。
  キャラクターを作って、何度か遊んでみることは、そのゲームの雰囲気やルールを
つかむために、もっとも適した方法だと思います。そうすることで、いろんなことが
分かってくるものです。

  D&Dだと、1レベルではファイターといえども10匹のゴブリンに襲われると一た
まりもない、とか。

 トラベラーでフュージョンガンを持ってうちあうと、煙をあげるブーツしか残らな
い、とか。

  では、我らがアースドーンはどうでしょう? ちょっと試してみましょう。

  まずはアーキタイプの中から戦闘に強そうなキャラクターを選びます。

  青コーナー、500パウンドォ、重量級のトロール・スカイレイダー君!
  赤コーナー、200パウンドォ、中量級のトゥスラング・ソードマスター君!

  なお、装備はアーキタイプに記載されたままの物を使用します。両者共にブロー
ドソードにハードレザー。トゥスラングはさらに歩兵用シールドを構えています

第一戦闘ラウンド:距離30ヤード(約27m)−−−−−−−−−−−−−−−−−−

1)行動宣言
 トロール「わしは前進して攻撃。30ヤードなら移動-〉戦闘で十分届く」
 トゥスラング「おれはこのデカブツを愚弄する」
2)イニシアティブ
 トロール「D8して..3じゃ」
 トゥスラング「D10だ。結果は9だな」
3)行動判定
 トゥスラング「おれが先だな。抜いた剣を構えようともせずに両手を広げて肩をす
      くめるぞ。『おい、ノロマ。かかってこないのか?』愚弄タレントの
      テスト結果は11だ」

   ** 愚弄 **
    相手を怒らせて冷静さを失わさせるタレント。

 トロール「わしの社交防御値は7−−『フンガアア! おのれトカゲ野郎!』 怒り
     に目がくらんじまったい」
 トゥスラング「1ランクだから、すべての行動のステップに−1のペナルティ。時間
       は..しまった(苦笑)。このラウンドだけだ」 
 トロール「わしの番じゃの。本来ならステップ8で2D6じゃが、今回はステップ
     7でD12...サイの目は9」
 トゥスラング「そいつは、ひらり(物理防御値:10)とかわした」

第二戦闘ラウンド−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 トロール「普通に攻撃」
 トゥスラング「同じく」
 イニシアィブはトゥスラング4、トロール1。
 トゥスラング「攻撃判定はD10+D8で9。余裕だな(トロールの物理防御値は
       7しかない)。ダメージはブロードソードの5に筋力の6で11ス
       テップ。結果は10」
 トロール「装甲でさっぴいて5点ダメージ。かゆい、かゆい。反撃じゃあ!」
 トゥスラング「当たるつもりか? おまえのサイコロは2D。10以上はなかなか
       でるもんじゃ−−」
 トロール「2Dして、結果は7」
 トゥスラング「それみろ」
 トロール「でも、1個は6の目だ」
 トゥスラング「グッ!」
 トロール「もう1回振って、また6。次は4。結果は17」

   ** 振り足し **
     テストで振ったサイコロの出目が、そのサイコロでの最高値なら、振り足し
   が可能です。(D4なら4、D10なら10)

 トゥスラング「あぶねぇぇぇ。もうちょい(19)で[装甲点無効ヒット]だぜ」
 トロール「ダメージは剣の5に筋力の8を足してステップ13。D12+D10で
      6+10...振り足して+4で20。ぐふふっ」
 トゥスラング「いででで。装甲で10点引いても10点通っちまったぜ。これで負
       傷1点。ついでに転倒判定だが..こいつは成功」

   ** 負傷 **
     1度に[負傷値]以上のダメージを受けると「負傷」します。「負傷」は重度
  のケガで、タフなバーセイブの住人といえどもなかな治癒しません。
     オプションルールを使用すると、さらにつらくなります。

第三戦闘ラウンド−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 トロール「よし、ここは畳みかけてやる。戦闘オプションの[猛攻]でとどめをさ
         してやる。回避は難しいが、どうせ、向こうの攻撃は当たるけぇのぉ」

   ** [猛攻] **
    攻めて攻めて攻めまくる戦闘オプション。ダメージを1点受けるが、相手への
  ダメージを増やせる。代わりに防御がおろそかになるのが難点か。 

 トゥスラング「ぬぬっ....普通に攻撃だ」
 イニシアティブはトゥスラング10+7=17。トロール5。
 トゥスラング「よしっ! カルマを使うぞ。で....ちっ。振り足しはなし。が、合
       計15! [装甲点無効ヒット]だぁ! ダメージは12点」

   ** カルマ **
     ヒーローポイント。種族ごとに決まったサイコロを1個増やしてテストできる。
  ここぞ、という時に使用する。

  ** [装甲点無効ヒット] **
    命中テストで『優』以上の結果を出せば、装甲を無視してダメージを直接与え
 ることができる。

 トロール「痛い。が、我慢できんでもないのぅ。わしの負傷は13点からじゃけぇ」
 トゥスラング「くそっ。痛みというものを知らん下等動物はこれだから困る」
 トロール「こっちの攻撃は8。はずれだ。やっぱ、[猛攻]しても当たらんと、どう
          にもならんわ」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  さて、序盤の3戦闘ラウンドを終了してトロールは17点、トゥスラングは10
点のダメージを受けています。ただ、気絶するまでの残りダメージで比較するとト
ロールは19点、トゥスラングは18点でほぼ互角です。
  能力で分析すると命中と回避ではトゥスラングが有利ですが、一方のトロールも
[たぎる血]のタレントを持っており、戦闘中の回復が可能です。
  まだまだ予断はゆるさない、といったところでしょうか。

  さて、こうした模擬戦闘で分かることはなんでしょうか?

  まず、アースドーンではカルマやタレントなどの特殊効果が強いので、これらを
有効に活用する必要があることが分かります。
  また、振り足しのルールがあるので確率は低くとも、どんなキャラクターでも一
撃で死亡する可能性があります。不要な戦闘は、可能なかぎり避けるべきでしょう。
  プレイヤー・キャラクターの世界における地位も、これで少しは把握できます。
D&Dでは1レベルとは『駆け出し』と同義語でした。しかし、アースドーンでは
作成したばかりのキャラクターでも、タレントやカルマを駆使する、それなりの
『プロ』であることが分かります。
  もっとも、これはイイ事であるとは限りません。プロならプロらしい行動を求め
られますので、戦闘系PCのプレイヤーは、戦闘ルールをきちんと把握し、それな
りの行動を取らなくてはいけません。
  やはりきちんとルールを読んで理解してから遊んだ方が、楽しいですからね。


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地球の夜明けはもうすぐぜよ(2) キャラクター作成 
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  今回は、キャラクターを自作してみましょう。
  RPGというものは、『キャラクター』で遊ぶゲームです。
  キャラクターの能力値や技能は、システムと深い関係がありますし、キャラク
ターの目的や社会的な立場からは、背景となる世界が見えてきます。

  アースドーンの住人は、6つの基本能力値を持ちます。
  敏捷力、筋力、強靱力、知覚力、意志力、魅力です。
  ある程度、RPGをプレイしてきた方にとっては、名前だけでどんな能力なの
かがイメージできたと思います。しかし、これだけでは足りません。それぞれの
能力がどんな判定で使われ、その時にどうすれば有利に(あるいは不利に)なるか
を知っておく必要があります。

  まず、行為判定に関する『ステップ』の面から能力値を把握してみましょう。

  RPGの元祖『D&D』では、能力値13以上でプラスボーナスを、8以下で
マイナスのボーナスがありました。アースドーンでは、能力値をステップに換算
し、そのステップ数から導かれるサイコロ(アクションダイス)を振って行為判
定(テスト)を行います。能力値とステップの関係は次の通りです。

  能力値  2−3/4−6/7−9/10−12/13−15/16−18/19−21/22−24
 ステップ   2      3      4      5      6      7      8      9  

  つまり、13も14も15も同じ『ステップ6』の能力値なのです。ポイント
を割り振る購入方式でキャラクターを作成するのであれば、この情報は必須です。

  各能力値の使い方は以下のようになります。

  敏捷:攻撃の命中と回避の両方で使用される。副能力値の物理防御値(攻撃の
   回避能力)が低いとたちまち切り刻まれるので注意。運動関係のテストで
      広く使われるので、どのキャラクターにとっても高いにこしたことはない。

  筋力:戦闘でどれだけ相手にダメージを与えられるかは、この能力を用いたテ
      ストで決まる。使用できる武器も、この能力から制限を受けるので、戦闘
      系のキャラクターにとってはおろそかにできない能力。

  強靱:いわゆる『ヒットポイント』である死亡値や気絶値を決める能力値。同
   時にヒットポイントの回復力もこの値で決まる。前線で肉弾戦を行うので
   あれば、この能力は最低でも14は欲しいところである。なにしろ回復力
   が違う。

  知覚:魔法攻撃に対する回避力を決める能力値。魔法の使い手にとっては、魔
      法攻撃能力を決める能力値でもある。知識スキルが知覚力をベースとして
   いる事からも分かるように、頭の良さなんかも、この能力と大きな関係が
   あると考えていい。知的なキャラを演じるなら重要。

  意志:対魔法装甲能力を決める能力値。魔法の使い手にとっては、己の使う魔
      法の威力を決める能力値でもある。

  魅力:からかわれたり、威圧された時に、どれだけふてぶてしく対応できるか
      を表す社交防御値の元となる能力値。同様に、相手をからかったり威圧す
   る時に、どんなにいやらしくふるまえるかを示す能力でもある。こう書く
   と、ちっとも『魅力』的な能力ではないのだが、タレントなどとの関係を
   読む限り、そういった使い方が主流のような....

  面白いのは、能力値から求められる副能力値が、ステップの切りわけと微妙に
食い違う点です。器用(物理防御)、知覚(魔法防御)、魅力(社交防御)は、
それぞれ11〜13で7、14〜15で8、16〜17で9、18〜20で10となっています。他
にも、耐久から求められるダメージの回復回数は、14〜19で3回、20〜22で4回
となっています。キャラクター作成時には十分に注意する必要がありますね。

  まとめるとこのゲームでの能力値の割り振りの基準は次の二つになるでしょう。

「近接戦闘で活躍したい」:敏捷14以上 (推奨:16以上)
                          筋力13以上 (推奨:16以上)
                          耐久14以上 (推奨:16以上)

「魔法を駆使してみたい」:知覚14以上 (推奨:16以上)
                          精神14以上 (推奨:16以上)

  後は、適当に自分なりのキャラクターのイメージで足したり削ったりすればい
いわけです。


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地球の夜明けはもうすぐぜよ(3) サンプル・キャラクター
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  サンプルとして[人間]の[キャバルリマン/騎兵]を能力値購入方式で作ってみ
ましょう。基本的に「近接戦闘」型ではありますが、馬に対する真摯な愛情も盛り込
みたいものです。

  敏捷:14(それなりに身軽なようです)
  筋力:16(非力では荒事はこなせません)
  強靱:14(回復テスト3回/日は、やはり必要でしょう)
  知覚: 7(ずぼらです。馬のこと以外はあまり気にならないのでしょう)
  意志:11(ごく普通の能力です)
  魅力:14(馬には笑顔、敵には仏頂面)

  タレント8点は、以下のように割り振ります。
  「動物との絆」:1(動物と仲良くなる奥義です)
  「突撃」:3(騎馬突撃で大ダメージを与える奥義です)
  「カルマ儀式」:1(0だとさすがにカッコ悪い)
  「接近戦」:2(攻撃を命中させるには必須ですね)
  「曲乗り」:1(攻撃回避よりは障害物走に使いましょう)

  「打撃回避」は失敗すると転倒したり、本当に回避したい装甲点無効ヒットの回避
はほぼ不可能と、あまりイイところがないよう思えるので取得しておりません。

  技工スキル1ランクは、「木工」に割り振ります。
  知識スキル2ランクは、「野生動物」と「交易路」にそれぞれ1ランクとします。

  装備品は銀貨120枚を使って購入します。
  最初に旅人用衣服(銀貨8枚)と冒険者用基本装備セット(銀貨15枚)を購入し
ておきましょう。旅から旅の風来坊の所持品が武器と防具だけというのは、あまり感
心しませんから。
  武器は本当なら騎兵の主兵器であるランスを構えたいところですが、価格が銀貨
150枚ではとても手が出ません。
  「突撃」用にスピア(銀貨3枚)を。
  馬上での射撃用としてショートボウ(銀貨15枚)と矢筒(銀貨2枚)に矢20本(銀
貨5枚)を。
  接近戦用にブロード・ソード(銀貨25枚)を。
  防具は少々『薄い』ですがパッド入りレザー(銀貨20枚)だけにしときましょう。
  これに携帯用食料を1週間分(銀貨10枚)確保して、合計で銀貨103枚。残りは
17枚です。

  おっと、大事な相棒を忘れていました。騎兵は必ず乗用馬と一緒にいます。名前
は「白眉」。目の上に白い毛が生えた栗毛の馬です。

  続いてロール(役柄)を考えていきましょう。

『まだ若い(21才)馬賊で、名前はロギユ。辺境の平原の出自だが、故あって一族
と離れてスロール王国に流れてきた。(馬をめぐって腹違いの兄弟とケンカになり、
かっとなって殺してしまった..ってのがそれらしいかも)今は隊商に雇われる護衛
として旅を続けている。普段は無口だが馬の事になると饒舌になる』

  セリフ:『馬をそんな風に扱うもんじゃない』
          『ここ(町)は息がつまる。(馬を撫でて)お前も平原へ帰りたいか』
          『行くぞ、相棒!  ウラーーーーーッ!!』


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地球の夜明けはもうすぐぜよ(4)  冒険の序章
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  キャラクターも出来たことですので、そろそろ冒険の旅に出ることにしましょう。

ロギユ「冒険って、何をやらかすつもりだ?」

  えぇっと....領主になって荘園を管理運営する..ああっとこれはBirth Right
(バースライト/AD&Dの燃えるサプリ)だ。トラブル・シューターとして敬愛
するコンピューターのミッションに奉仕する..いかん、PARANOIAだな。独裁者の
支配する惑星のミサイル基地へ軌道から直接降下、核ミサイルを破壊して脱出..
おおうっ、これはTraveller New Eraだわい。

ロギユ「おいおい、しっかりしてくれよ」

  いや、なにしろ不慣れなもんで。

ガンロック「大丈夫でストン。この世界は冒険に満ちているでストン。そのことは
     世界の成り立ちを考えればすぐに分かるでスト〜ン」

  おおっ。そのキングストン弁はオブシディマン(岩石人間)の理論魔術師のガン
ロック殿ではありませんか。
  ところで、本当にこの世界には冒険のネタはいくらでも転がっているのでしょう
か?

ガンロック「そうでストン。そもそも、〈大災厄〉(スカージ)の時代−−」
ロギユ「ううっ、長くなりそうだ...」

  今から500年前。魔法に満ちあふれたこの世界に異次元からホラー(Horrors)
と呼ばれる侵略者が現れました。まるでクトゥルフ神話に出てくる旧支配者のよう
に強力で恐ろしいバケモノにより、この世界は崩壊の危機にさらされたのです。
 この暗黒時代のことを〈大災厄〉(スカージ)と呼びます。

ガンロック「私たちの先祖は、要塞都市を築いてホラーの脅威から我が身を守ろう
     としたのでストン。魔法的な防護をはじめ、トラップや迷路を駆使した
          城砦が各地に建設されたでストン」

  そして400年が過ぎました。人々は要塞の中で生まれ、外の世界を知らずに一
生を過ごし、そして死んでいきました。外の世界がどうなったのか、自分たちの他
に生き延びた人がいるのかも知らないまま....

ロギユ「まったく息が詰まる話だぜ。俺たちにはとても真似できねぇよ。な、相棒」
白眉「ヒヒーン」

  世界を覆っていた魔法の力はしだいに弱くなり、ホラーたちも(邪神クラスの大
物は)自らの次元へと帰還していきました。
  生き残っていた要塞都市は自らの結界を解き、人々は、異境と化した大地へと足
を踏み出したのです。

ガンロック「歪められ、荒廃した大地には危険がいっぱいでストン。そこを旅する
     だけでも立派な冒険になりまストン」

  ファンタジーRPGの華、『だんぢょん』はありませんか?

ガンロック「ホラーから隠れるための要塞都市のうち、地下城砦(ケーア)が一般
          のRPGで言うところのダンジョンに近いでストン。たいてい、こうい
     った城砦はホラーに見つからないよう隠されており、さらには偏執狂的
     なまでに罠が仕掛けられていますでストン」

  なんか、雰囲気出てますね。

ガンロック「その上、もしかしたら中に人がいるかも知れないでストン。400年
          の間に情報が歪められていたりしたら、意志の疎通をするだけで一仕事
       になるでストン」

  なるほど。『宇宙の果て』からヘンな連中がやって来た。ひいじい様が言ってた
『ほらー』に違いない、ってわけですね。うーん『宇宙の孤児』(R.A.ハイン
ライン)な展開だなぁ。

ガンロック「しかも、最悪の場合、その城砦はすでにホラーにより占拠されている
     かも知れないでストン」

  それは怖い。ついでにその城砦には人々が生活していて、しかも『自分たちがホ
ラーの影響下にある事を知らない』なんてのも実にホラーな展開。

ガンロック「この世界には、ホラー以外にもセラ帝国という、悪の帝国が侵略の魔
          の手を伸ばしているでストン。これを敵とした陰謀型シナリオも可能で
          ストン」

  高度な魔法技術(空飛ぶ船なんかを作る)と低い倫理観(奴隷制度)を持つゼラ帝国
は、ホラーとは一味違った悪役として登場します。

ロギユ「おいおい。黙って聞いてりゃ、趣味に走りやがって。冒険がそのヘンに転
   がっているからって、なんで俺がそこに飛び込む必要があるんだ?」
ガンロック「心配無用でストン。動機も十分あるでストン」

  「金銭」:滅びた地下城砦の中に残った古代の魔法具や宝を売れば金になる。
  「名誉」:古の都市や国を見つければ名声が得られる。
  「好奇心」:伝説の都市や、まだ見ぬ大地をこの目で見てみたい。
  「復讐」:家族/一族を殺したホラー(やセラ帝国の特殊部隊など)を見つけ
          だし、復讐する。
  「修行」:己の道(Adept's Way)を究めるため、タレント習得を目指して修行す
         る。

ガンロック「まぁ、最初は修行を積むことを当座の目的として、ある程度してか
     らそれ以外の動機と組み合わせるといいと思うでストン」

  さて、次回は実際に冒険(プレイ)してみた時の様子をお話ししてみようかと思
います。


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地球の夜明けはもうすぐぜよ(5)  シナリオ作成
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  セッションの準備として、まずはシナリオを作りましょう。

[シナリオ設定状況]
  スロール王国(PCの国)とゼラ帝国(敵国)の国境近くの森林で、〈大災厄〉時代
のケーアが発見される。
  スロール王国の国境警備隊は、ゼラ帝国を刺激することがないよう民間の調査隊
(PCである)を派遣する。
  国境警備隊のエアシップでケーア(アステカ遺跡風)に到着したPCたち一行は、
遺跡の内部へと進入するが、そこにはすでにゼラ帝国が送り込んだ傭兵たちが探索
を始めていた。
  この城砦(実際には地下要塞都市を守る外郭陣地の一つ)は何百年も前にホラーの
侵略にあい、陥落している。しかも、城砦の奥にはホラーが1体眠っており、哀れ
な犠牲者を待ち構えている。

**** シナリオ作成で困ったこと **** 
  敵クリーチャーの能力と数について悩みました。まさか1サークルのパーティー
に『グレート・ドラゴン殺し』ヴァージゴームをぶつけるわけにもいきませんし。
  ガーゴイルも考えないではなかったのですが、アーマー13にダメージ22はち
と難儀すぎます。
 基本ルールブックだけでは手頃な強さの敵クリーチャーに乏しいというのが、ア
ースドーンでシナリオを自作する時の難点の一つでしょう。
 今回は、とりあえずオリジナルのホラーを作って対応することにしました。

[セションの流れ]
  キャラクター作成:2時間
  プレイ時間:3時間30分

  今回は7人のプレイヤーの方に参加していただきました。その中でルールを読んだ
ことがあるのはオブシディマンウィザード、ガンロック氏のプレイヤーの方だけ。
  ルールと格闘しつつ午前中いっぱいかけて作ったキャラクターたちは....

  トロールの空賊:ヴァルヴァル・レオ
  トゥスラングの射手:クイクリー
  ウィンドリングの獣使い:ブリーズ(仲間内からは獣使われと言われていた)
  オブシディマンの理論魔術師:ガンロック
  ウィンドリングの剣匠:エピオン
  エルフの盗賊:ルーペルト
  人間の戦士:ハーク

  この中でデータ的に興味深かったのは、ウィンドリング=ソードマスターです。
  ウィンドリングは身長50cmほどの陽気な種族で、背中の羽根で空を飛ぶことが
できます。大きさから推測できるように非力(筋力が低い)で武器も小型の物(ショ
ートソードを両手持ちする)しか使えません。
  あまり戦闘向きの種族とは言えませんが、高い機動力(敏捷が高い)を使っての、
急降下攻撃はなかなか侮れません。カルマ・ダイスの出目しだいでは、敵の装甲を
貫通(装甲点無効ヒット)することも可能です。

  ロールが面白かったのは、岩石人間オブシディマン=ウィザードです。
ガンロック「ウィザードというからには呪文書の一つもないと恰好がつかないです
     トン」
  そう言ってあたりに転がっている拳ほどの大きさの丸石を何個も拾い、穴をあけ
て紐で数珠つなぎにしたのです。

私「おい、先生。そいつはなんのマネじゃい」
ガンロック「私の呪文書ですトン。この丸石の表面に呪文をガリガリと彫りこんで
     首からぶら下げるですトン」

  うーむ....そうすると、オブシディマンの高階梯(サークル)の魔術師は何重にも
なった岩の数珠を身につけているという想像もできますね。
 重そうだけどカッコいいなぁ。

  今回は、マスターもプレイヤーもみな初めてのゲームということで、ダンジョン
内での戦闘が中心となったセッションでした。
  しかし、その戦闘で、困った問題が発生したのです。
  それは何かというと....

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地球の夜明けはもうすぐぜよ(6)  プレイ中に困ったコト
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  それはクライマックスの戦闘での話でした。

戦士「みろ、ホラーだ!」
空賊「なに、ホラーだとぉっ?! フンガーッ!! ここは通さん!!」

  武器をかまえ、ホラーの前に立ちふさがる戦士たち。その後方では魔法使いや射
手が飛び道具を用意し、盗賊が影に隠れようとしています。
  ....が、しかし。

空賊「あっ、この××チン野郎。どこに行く?」

  ホラーはあっさりと二人の間をすり抜けて、後方にいる連中に攻撃をしかけたの
です。

  戦いすんで、日が暮れて。

射手「あー、ひどいめにあった。マスター、このゲームにはZOC(*注*)はないん
  ですかい、ZOCは」
私  「ない....いや、わしが見落としとる可能性もあるが」
盗賊「それに、その移動力はなんですか。狭いダンジョンの中だととても逃げきれ
  ませんよ」
私  「それはお互いさまっちゅうもんじゃ」

  アースドーンでは、各キャラクター/クリーチャーの持つ移動力はかなりのもので
す。1戦闘ラウンド(10秒)に30ヤード(27m)ぐらいの間合いを詰め、相手を攻
撃することができます。しかも、移動を阻害する要因がありませんから、物理的に
相手の進路を遮るのでないかぎり、すり抜けは自由自在。

剣士「最後は敵も味方も入り乱れての乱戦....このゲームはAD&Dではなくて、
    T&Tだったんですねぇ。タコ殴り(翻弄状態)のルールもありますし」
獣使い「やはり戦闘を決めるのは物量ですね」
私 「うーん。それは違うんじゃがのぅ」

  これは予想外の展開でした。

 未訳のゲームマスター・パック(Gamemaster Pack)には、イニシアティブ差によっ
て移動可能な距離が変動するルールが記載してあります。しかし、かなり処理が面倒
になりそうです。(特に敵味方の数が多いと)

 後、やはり面倒なのはイニシアティブの処理です。複数の敵を登場させる時には、
そうでなくても管理がたいへんなのですから、イニシアティブダイスを個別に管理せ
ず、一度だけ振って全敵クリーチャーが同じ値を使用するのが良いようです。
 PCに、あまり戦闘で活躍できないディシプリンがいれば、そのプレイヤーに、イ
ニシアティブ管理表のような物を作って管理してもらうのも一つの手だと思います。

(*注*)ZOC:
  「ゾーン・オブ・コントロール」の略称。ボードのウォー・ゲームで見かける
 用語。ユニット(軍隊)の周囲に広がる領域で、ここに侵入した敵ユニットは、
 移動を停止しなくてはいけない。ナポレオン時代までの戦争なんかだと、いっ
 たん侵入すると抜け出ることもままならない。


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地球の夜明けはもうすぐぜよ(7)  岩石人間オブシディマン
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  岩石人間オブシディマン。
  ガイア思想そのままに、大地より生まれ、やがて岩(Liferock)へと帰る彼らは、
バーセイブ地方の8種族の中でも異色の存在です。
  今回は、番外編として彼らの知られざる(何しろ人口が少ない)生活の一部を
ご紹介しましょう。

[[[[[ 岩石人間 ---- その芸術 ]]]]]

  おおっ、ちょうど都合のいいところにオブシディマン=ウィザードのガンロック
さんがやってきました。ガンロックさん。どちらへお出かけですか?

ガンロック「町の広場に同族の楽隊が来ているので、聞きに行くですトン」

  ははぁ。オブシディマンの演奏ですか。それではご一緒に....ややっ!  けば
けばしい色を塗ったオブシディマンが、ハンマーでポカポカ自分の身体を叩いて
いますよ。

ガンロック「心配無用ですトン。彼は音楽を演奏しているだけですトン」

  はあっ?  いや、たしかに奇妙な音色がしていますが....これが音楽ですか?

ガンロック「そうですトン。彼らは自分自身の肉体を楽器としているですトン」

  それはまた前衛的というかなんというか....

ガンロック「人間でも、手拍子を打ったり口笛を鳴らしたりするではないですか。
     それと同じことですトン」

  そうはいいますけどね、あっちのオブシディマンなんか、自分の身体を糸ノコで
ギコギコひいていますよ。これはオブシディマンにしか出来ない音楽(と言ってい
いのか疑問ですが)じゃないですか。

ガンロック「確かにそうですトン。そこで、この音楽は『岩人間にしか出来ない』
     という意味で『岩音楽』(ロックミュージック)と呼ばれることもあるで
     すトン」

  でも、古いタイプの吟遊詩人(トルバドール)の中には、これを音楽と認めない
人も大勢いるんじゃないですか?

ガンロック「その通りですトン。そこで、彼らは旅を続けてこの音楽の素晴らしさ
     を訴え続けているですトン」

  彼らのことは、何と呼べばいいんでしょう?

ガンロック「常に一所にとどまらず、旅から旅への風来坊。いつの間にやらついた
     名前が『転石隊』(ローリング・ストーンズ)ですトン」

  おあとがよろしいようで。


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地球の夜明けはもうすぐぜよ(8)  魔法使い誕生
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  今回から、魔法について解説をしてみます。

++ 魔法の使い手たち ++
  アースドーンのプレイヤー・キャラクターたちは、全員「アデプト」と呼ばれる
異能者です。彼らの使う奥義(タレント)は魔法の力によって発動します。

ガンロック「つまり、私の使う〈魔法解除〉の呪文で消去することもできるですトン」

  それだけ、この世界には魔法の力が豊富にあるというわけです。もっとも、その
豊富な魔法力こそが、次元を越えたホラーの侵略の原因にもなったわけですが。
  ともあれ、PC全員が魔法の力を操るだけあって、魔法を究めるにも、幾つかの
道(ディシプリン)があります。

  世界の根源たる元素の力を友とする、元素魔術師(エレメンタリスト)。
  流転するこの世の虚と実を操る、幻影魔術師(イリュージョニスト)。
  死を見つめることで、その向こうにある生を語る、異界魔術師(ネザーマンサー)。
  世界の理を探る探究者、理論魔術師(ウィザード)。

  基本ルールに紹介されている術者はこの4つです。
  サンプルとして、精霊使いのキャラクターを作ってみましょう。種族はウィンド
リングです。

  [能力値]
    敏捷:14(素早く空中を飛び回ることができます)
    筋力: 4(身長50cmほどでは非力でもしかたありません)
    強靱:10(小さな身体に元気が詰まってます)
    知覚:16(鋭い五感の持ち主です。そのうえ、種族特性でアストラル視覚まで)
    意志:16(強い意志の力を秘めています)
    魅力:14(良い意味でも悪い意味でも存在感があります)

   **ワンポイント**
     術使いにとって重要な能力は知覚と意志です。どちらも15以上は欲しいとこ
  ろです。

 [タレント]
    カルマ儀式(Karma Ritual):1
    翻訳(Read and Write Language)/ウィンドリング語:1
    魔法語(Read and Write Magic):1
    呪文行使(Spellcasting):1
    呪文マトリクス(Spell Matrix):1
    呪文マトリクス(Spell Matrix):1
    スレッド編成/元素魔術(Thread Weaving/Elementalism):2

   ** ワンポイント **
     実は、1サークルで習得できるタレントは精霊魔術師も幻影魔術師も異界魔
  術師も理論魔術師も変わりありません。しかも、どれも必要不可欠ですので、
  選択の余地なぞ残っていません。せいぜいが、[スレッド編成/元素魔術:2]
  を1ランクに代えたり、[呪文マトリクス]を1つ減らして他のタレントのラ
  ンクを上げるくらいです。まちがっても「カルマ儀式は1回目のセッションが
  終わってから習得すればいいや」などとアデプトにあるまじきヨコシマな考え
  を抱かないように。

 [技能]
   技工スキル  『ローブ刺繍』:1
   知識スキル  『錬金術と薬学』:1
              『植物学』:1

  ** ワンポイント **
     これまた不思議なことに、どの魔法使いも『ローブ刺繍』の技工技能を習得
  しております。きっと、それぞれの道(ディシプリン)ごとに独特の刺し方があ
  り、それによってどの流派に属するのかが外観だけで分かる仕組みなのでしょ
  う。
     たとえば、こんな具合に----
    「むうっ。あのローブの裾を飾るチューリップ模様は....」
    「何か知っておるのか、ライデン」
    「うむ。あれこそは異界魔術の奥義を学んだ者だけに許される『地獄の風車』
     模様。まさかこのような所にその使い手がいるとは....」

  [呪文]
   保護色:Earth Blend   気配を絶ち姿をくらます呪文。ウィンドリングにはあま
                     り効かない(アストラル視覚があるから)
   大地の矢:Earth Darts  物理攻撃呪文。射程が短く、準備が必要なのが難点。
   炎の武器:Flameweapon  武器に炎をまとわせ、熱による追加ダメージを敵に与
            える呪文。炎が熱く燃えさかると武器の使い手も火傷を
                       負う。
   食料加熱:Heat Food  『おとっつあん、おかゆが出来たわよ』呪文。
   植物会話:Plant Talk  植物の精霊と会話ができるようになる。ただし、それが
                      何かの役に立つかどうかは保証の限りではない。
   水浄化:Purify Water  泥水や病原菌に汚染された水を真水にする便利系呪文。
   耐火:Resist Fire  炎によるダメージを軽減する消火活動に必須の便利系呪文。

   ** ワンポイント **
      呪文を使えるキャラクターは、知覚力のステップ数分の呪文ポイントを使っ
  て呪文を習得できます。この時、2ポイント使って2サークルの呪文を覚える
  こともできます。どうしても使いたい呪文があるなら、試みるのも良いでしょ
  う。冒険が始まってからだと、新しい呪文を覚えるのはたいへんでしょうから。

  [ロール]
    ウィンドリングの元素魔術師で、名前はピット。直情的な性格の熱血漢で、困
  っている人を見過ごすことができない。そのため常に揉め事に巻き込まれている。

   セリフ『どうしたのおっちゃん、暗い顔してさ。良かったらおいらに話してよ』
         『なんてひどいヤツだ!  おいらがこらしめてやる!』
         『世界を構成する元素の力よ!  おいらに力を貸してくれ!』

  次回は、ピット君とガンロック先生とで呪文の使い方についてご紹介します。


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地球の夜明けはもうすぐぜよ(9)  魔法の使い方『基礎編』
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  前回は、魔法の使い手(精霊使い)を作り、呪文の習得を行いました。
  今回は、魔法(呪文魔法)の使い方、『基礎編』です。

++ 魔法を使う前に----準備作業 ++

  呪文を『安全に』かつ『確実に』使用するのであれば、まずは呪文を表すパター
ンを呪文マトリクスに組み込む必要があります。
  この作業を調整といい、10分間の瞑想の儀式が必要です。
  1つの呪文マトリクスには1つの呪文を調律しておくことができます。
 前回のピット君(ウィンドリング=エレメンタリスト)のタレントの項をご覧くだ
さい。呪文マトリクスを2つ持っています。

ピット「んじゃ、おいらは〈保護色:Earth Blend〉と〈炎の武器:Flameweapon〉を
      調整しよっと」

++ 呪文を唱える ++

  すでに調整済みの呪文は以下の手順で唱えます。

    1) (必要なら)[スレッド編成]を行って、呪文に必要なパワーを蓄える。
    2) [呪文行使]を行い、呪文がちゃんとかかったかどうかを判定する。
    3) 呪文がかかったなら、効果や持続時間を決める。

  とりあえず、[スレッド編成]が必要ない呪文から考えてみましょう。

++ 呪文の使用例 その1:[スレッド編成]が不要な呪文の場合 ++

  城砦に侵入したピットは、中庭で巡回中の兵士に遭遇しそうになります。

ピット (やばっ!  隠れられそうなところはないし....ええいっ〈保護色:Earth 
       Blend〉だあっ!)

  呪文には、それぞれ決められた仕種や発声が必要です。〈保護色〉なら、地面の上
に立ち、小石に触れたり大地をこすったりします。(明確な記述はありませんが、
たぶん声は出さなくてもいいか、小声で呟く程度でいいはずです。個人的には大声
をあげて詠唱しなくてはいけない隠形の術というものにも心ひかれますが)

ピット([呪文行使]の難易度は、目標(この場合は自分自身)の呪文防御値だけど、
   抵抗しないから自分で最低の2に下げて....当然成功)

  一般的な[呪文行使]テストの難易度は、目標の呪文防御値です。これに失敗する
と、魔法は効果を表しません。

ピット(でもって効果は[強き意志](Willforce)タレントのテスト+7だけど、こ
   れは意志力のテストで判定して....結果は5+7で12」

  これでピットの姿は、すっと地面に溶け込むかのように消えていきます。
  ここまでで1ラウンド(10秒)かかりました。
  隠れているピットを見つけるには、見張りの兵士は難易度12の知覚力テストに
成功しなくてはいけません。結果は失敗。ピットはほっと安堵のため息をつきます。
ところが、この兵士はよりによってピットの目の前で立ち止まり、隠し持った酒で
いっぱいやり始めます。

ピット(こらっ!! こんなところで油売ってるんじゃない!! あっち行け!!)

  〈保護色:Earth Blend〉の持続時間は[呪文行使]のランク数+5分。ピットの場
合は6分です。
  さて、6分の間に兵士は立ち去ってくれるでしょうか?

++ 呪文の使用例その2:[スレッド編成]が必要な呪文 ++

  強力な呪文を使うには、魔力をより多くアストラル空間から引き出さなくてはい
けません。この作業を[スレッド編成]と呼びます。どれだけの量の魔力が必要かは、
各呪文ごとに記してあります。

  城砦の奥深くで城主との決戦です。プレートメイルと歩兵用シールドを装備した
城主の分厚い装甲(物理装甲点:12)に、味方の戦士が手を焼いています。
  ピットは、〈炎の武器:Flameweapon〉の呪文で味方を援護しようとします。

第1ラウンド目

味方の戦士「ちっ。俺の剣じゃこいつを貫けねぇ。ピット、頼む」
ピット「よぉし。火の元素よ!」
  ピットは難易度5で[スレッド編成]のテストを行います。成功すれば魔力の誘導
路(スレッド)が1本繋がります。しかし、〈炎の武器〉は誘導路が2本、必要なの
です。

第2ラウンド目

味方の戦士「まだかっ!」
ピット「もうちょっと待って----熱く猛るものよ!」
  ピットは再び難易度5で[スレッド編成]のテストを行います。これにも成功すれ
ば、ようやく必要な魔力がそろったことになります。しかし、この同じラウンドに
[呪文行使]することはできません。次のラウンドです。

第3ラウンド目

ピット「よしっ!  かの武器に宿り、触れる物すべてを灰塵となせ!」
味方の戦士「うぎゃあああっ-----バタリ」
ピット「あれ?」

  どうやら、時間がかかり過ぎたようです。いくら使い放題とはいえ、もう少し
早く呪文を唱える方法はないものでしょうか。


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地球の夜明けはもうすぐぜよ(10) 魔法の使い方『応用編』
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  前回に引き続き、魔法(呪文魔法)の使い方について学習します。
  今回は『応用編』と称しまして、目的別に呪文の使い方をご紹介します。

+++ 素早く呪文を使いたい場合 +++

  前回のラストでは、ピット君が〈炎の武器:Flameweapon〉呪文を使うため、2ラウ
ンド[スレッド編成]テストを行い、3ラウンド目にようやく呪文を唱えていました。
  急いで呪文を唱える場合、この[スレッド編成]をまとめて行うことができます。
  難易度は、元の難易度にまとめて行う回数分をかけて求めます。

ピット「〈炎の武器〉はウィービング難易度5だから、2回分をまとめて10か....
   おいらの[スレッド編成]はステップ9だから....よしっ、カルマを使って--
   --成功!」

  これで、2ラウンドかかっていた[スレッド編成]は1ラウンドで済みます。2ラ
ウンド目には呪文を詠唱し、発動させることができます。

+++ 呪文を使いたいが、マトリクスに準備されていない! ピーンチ! の場合 +++

  通常、使いたい呪文は[呪文マトリクス]の中に「調整」して使います。この「調
整」には10分の瞑想が必要です。しかし、突然敵に襲われた! などの理由です
ぐに呪文を使いたい事もあるでしょう。
  この時、「緊急時の再調整」することで、1ラウンドで呪文を[呪文マトリクス]
にセットすることができます。ただし、ペナルティとして術者は疲労して1点のダ
メージを受けます。また、編成難易度のテストに失敗すると、それまで「調整」し
てあった呪文も使用できなくなります。
  とはいえ、短時間で呪文の「調整」ができますし、場面的にも忍者が早九字を切
るような感じで、カッコ良く演出ができる利点があります。

ピット「よぉし、〈炎の武器〉呪文を〈大地の矢〉に再調整だ! 難易度は12----カル
   マを使うぞぉっ!....ああっ! 失敗!」

  [スレッド編成]の編成難易度に比べて[緊急調整]の難易度は高めですので、あら
かじめ呪文書をよく確認しておきましょう。

+++ 高速調整のヒマすらない! 最後の手段だ! の場合 +++

  けっしてお勧めはできませんが、[呪文マトリクス]を介さず、直接 己の肉体を
経由して呪文を唱える方法があります。素魔法(Raw Magic)です。
  調整の手間を省いて、直に呪文を使うことができるという利点があるのですが、
その利点を相殺してあまりある危険性をはらんでいます。

ピット「ええいっ! こうなったら素魔法(Raw Magic)だあっ! ここは都市の中だし、
   そんなに危険もないよね、きっと」
マスター(うむ、実は敵のボスの背後にはホラーがいたりしたんだな。てなわけで、
    ここのアストラル空間の歪み(Warp)は汚染(Tainted)なのだよ。ピット君、
        このツケは高い物につくぞ)

  まず、己の肉体を媒体にするため、アストラル空間の歪みによってダメージを受
ける可能性があります。それだけではありません。近くにホラーがいると発見され、
ホラーの目印(Horror Mark)を押される可能性があるのです。
  素魔法(Raw Magic)はあくまで最後の手段とお考えください。

+++ 己の能力を越えた呪文を使用したい! の場合 +++

  魔法の使い手は、自分のサークル(階梯)までの呪文を[呪文マトリクス]経由で使
用できます。しかし、それより上位の呪文が使用できないわけではありません。
  呪文が記された呪文書があれば、そこにある呪文パターンと意識をリンクさせて
呪文を使用することができるのです。
  これを魔導書(Grimoire)魔法と呼びます。
  この方式のペナルティとしては、[呪文マトリクス]を介さないために難易度が上
がったり、[スレッド編成]のステップが下げられたりすることがあげられます。

ピット「元素魔法2サークル呪文の〈水中呼吸:Gills〉を使うぞ! えーと....難易度
   が2上がって15で調整しなきゃ.....[スレッド編成]は2本必要か。難易
   度4だけど、こっちの[魔力誘導]も−2して7だもんな。急ぐことはない。
   一回ずつ処理していこっと....」

  魔導書魔法からは、師匠の形見の魔導書を持った若き魔法使いが、呪文を指でた
どりながら、一つずつ『力ある言葉』を紡いでいく情景がイメージされます。慌て
ることなく、むしろもったいをつけながらゆっくりと詠唱してみるのも、なかなか
楽しいものです。


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地球の夜明けはもうすぐぜよ(11)  魔法の宝物
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  アースドーンの楽しみの一つに、魔法のアイテムがあります。
  このゲームにおける魔法アイテムは、ただ単に『使う』コマンドを選択すれば機
能を発揮するわけではありません。
  その魔法のアイテムの製造者が作った『鍵』となる知識を見つけ出す必要がある
のです。しかし、そうやって使用者と深く結びついた魔法のアイテムは、通常では
考えられない強力な力をふるうこともあります。

  さて、今回は魔法の宝物の中でも群を抜いてかっこいい、オルシオンの仮面(MASK
 OF OLTION)をご紹介しましょう。

  ルールブック272頁に記載されているイラストと記述にあるのが、オルシオン
の仮面です。
  覆面レスラーが被るような青いマスクで、目と口のところだけがくりぬかれてい
ます。

  さて、このマスクをかぶったPCがその力を使うためには、まず『鍵』となる真
の名前(つまり、“オルシオンの仮面”です)を知らなくてはいけません。ルールブ
ックには、『マスターとの会話では正確に名前を呼び、PCとしての会話では、こ
の名前を使ってはならない』とあります。
  しかし、ここはむしろ『このマスクをかぶったPCは、自分のことを『オルシオ
ン仮面』と名乗る。着用者のPCが間違える(ついPC本来の名前を使ってしまう)
と効果をもたなくなる』とした方が面白いではないでしょうか。
  とすると、こういう使い方も可能になります。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  強力なホラーを前にして、パーティーは危機に陥っていた。ビースト・マスター
のフレックは、床に置かれた背嚢にかけより、その中に隠しておいた布切れを握り
しめた。
「ついにこれを使う時が来たか....」
  一方、パーティーの戦士たちはもはやボロボロである。
「ちっ。ここまでか....な、なんだっ!? あれは!?」
  彼らの背後にある高台の上。マントをなびかせた青い覆面の男がすっくと立ち、
大音声を轟かせた。
「無法なる異次元よりの侵略者よ!  この私が来たからには、貴様の好きにはさせ
んぞ。とぅっ!!」
  覆面の男は空中高く跳躍し、呆気に取られているホラーへ、フライング・ボディ・
アタックを叩きつけた。ホラーは全身トゲだらけだったので、これはどちらかとい
うと覆面男の方に大きなダメージとなった。
「イデデデデ....[多芸]で[たぎる血]とっといて良かったぁ。回復、回復っと。
よしっ!  いくぞ、ホラーめ!  正義の鉄拳([爪生やし]付き)を受けてみよ!!」
  かくして悪は滅びた。
  パーティーの仲間たちはおそるおそる、覆面の男に声をかけた。
「おい、フレックよぉ....」
「いや、私はフレックではない」
  どこから見てもフレック以外の何者でもない覆面の男は、そう断言した。
「私の名前はオルシオン仮面。悪が再び活動を始めた時、私は再び現れるだろう。
それでは諸君、さらばだっ!!」
  走り去る『オルシオン仮面(自称)』。目を点にしてそれを見送る一行。
  しばらくして、フレックが手を振りながらやって来る。
「おーい。みんなぁ。だいじょうぶかぁ」
  夕陽が、冒険者たちの勝利を祝うかのように、空を真っ赤に染め上げていた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  他にも----

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

  裁判所にて。
「セラ帝国を相手に『抜け荷』なんて。あっしたちはとんと身に覚えが無いことで
して」
  のらくらと言い抜けるエチゴ屋の大番頭(ドワーフ)。事件に巻き込まれた長屋
の娘(オーク)が抗議する。
「そんな!  ウソです!」
「それは人聞きの悪い。なにか証拠でもあるんですかな?」
「証拠....そうだ!  オルシオンさんだ」
  威厳のある裁判長(トロール)が片方の眉をあげた。
「オルシオン?」
「そうです。遊び人のオルシオンさんです!  あの人がすべてを知っているはず
です!」
「はっ。何を言いだすやら。そんな奴がいたら、お目にかかりたいものですなぁ」
「そうだ、そうだぁ!」
「オルシオンを出してもらおうか!」
 はやしたてる、エチゴ屋の用心棒たち。オークの娘は拳を握りしめてうつむいて
しまう。その目にキラリ、と涙が光る。
「ほほぅ。そうすると、お主たちはオルシオンなる男とは会ったこともない。そう
申すのだな」
「その通りです、裁判長様」
 ぬけぬけと言い切るエチゴ屋の連中たち。
「そうか....(がらりと口調が変わって)やいやい、てめぇら。さっきから黙って聞
いてりゃあ好き放題ぬかしやがって。そっちがあくまでシラをきろうってんなら、
こっちにも考えがあらぁな」
  後ろを向いてごそごそとする裁判長。
  しばらくして、くるり、と振り返ったその顔には!
「この顔を見忘れたとは、言わせねぇぞ!」
  青いマスクがさん然と輝いていたのである。
「げええっ!」
「オルシオンさん!」
 のけぞって驚くエチゴ屋の大番頭。一方でオークの娘は喜色を満面に浮かべてい
る。後ろを向いてマスクを外した裁判長は、再び威厳のある口調に戻って判決を言
い渡す。
「エチゴ屋大番頭デフロン!  その方、スロール王国の臣民でありながら敵国セラ
への禁じられた奴隷売買を行いし罪状、明白である。よって市中引き回しの上、磔
獄門とする。他のものはミスリル鉱山での重労働10年の刑。それ、ひったてい!」
  がっくりとうなだれたまま、連行されるドワーフ。
「これにて、一件落着!」

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地球の夜明けはもうすぐぜよ(12)  シナリオフック:珍味
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  スカージ(Scurge)の時代、人々は精霊や結界で守られた要塞都市の中で生
活してきました。バーセイブ(BARSAVE/6100)という世界設定のサプリメント
には、ケーア(KAERS)の例が図解入りで解説(p14)してあります。

  さて、それでは地下の穴蔵の中で人は何を食べて生きてきたのでしょう?

ガンロック「地下農園で野菜や果物を栽培していたですトン。大きな地下要塞
          やシタデル(CITADELS)では家畜も育てていたそうですトン」
ビット「あれぇ。太陽もないのに植物が育つの?」

  そこはそれ、魔法を使って光を生み出したわけです。何やらエントロピーの
法則に反しているようですが、魔法の力はアストラル空間という、異なる系か
ら運ばれてきますのでその辺はいくらでもごまかしがききます。
  とはいえ、農地面積ははなはだ限られていますから、この時代の農民や園丁
は、光量や水、温度などを管理して収穫量が増えるよう工夫していました。

ロギユ「なんか、農場って感じじゃねぇなあ」

  その通りです。どちらかというと食料生産工場のようなイメージがあります
ね。

ビット「そうすると、地下要塞の食べ物って、地上とあんま変わんないのかな
      ぁ?  おいら、目のない白い魚やオオサンショウウオを食ってたのかと
      思ってたよ」
ガンロック「その考えは、あながち的ハズレでもないですトン。穀物のたぐい
          はともかく、家畜の肉はめったに口にすることのできない贅沢な食
          べ物であったはずですトン」

  スカージ時代の人々の立場で考えてみましょう。彼らは押し寄せるホラーの
脅威から身をひそめ、狭い穴蔵にこもっています。食べ物は、量はともかく、
変わり映えのしない穀物と野菜ばかり。卵や肉、乳製品などはほとんど手に入
りません。
  しかも、それは『一生』続くのです。

ビット「うぅぅ。おいら、耐えられそうにないよ」
ガンロック「腹いっぱい食うだけではダメですトン?  庶民の食生活は、元々
          が単調な物ですトン」
ロギユ「オブシディマンの旦那ならそれで問題ないだろうがな。篭城戦っての
      は、肉体じゃなくて心の問題なんだ。一年、二年なら我慢もきくが、
      十年、二十年と続くと....」

  ストレスのたまる避難所での貧しい食生活は社会不安の元凶です。
  では、人々がどのようにこの危機に対応したか----これは、シナリオのネタ
になりそうです。

シナリオフック:料理コロシアム

++++ PCの前提知識 ++++
  バーセイブ地方の中心部にある都市クラタス。ここでは二年に一回、腕に自
慢の料理人を集めて料理の腕を競う大会が開かれる。
  この大会の原型は、大災厄の時代、単調になりがちであった食生活に変化を
作るため行われた料理コンテストであった。そのため、万人に受け入れられる
『うまい』料理よりも、人を驚かせる『珍味』か否かに審査の比重が置かれて
いる。
  食材に限りのあったスカージ時代とは異なり、最近では山に海にさまざまな
珍味が求められるようになっている。

ロギユ「やれやれ、ひでぇ目にあった」

  どうしました? えらくボロボロですね、ロギユ君。

ロギユ「自分で自分を三枚におろしても気が付かないような愚かな料理人の依
      頼を受けてな、あやうく死にかけるところだったぜ」
ビット「もうカニなんか見るのもいやだ!」

  ??  何があったんです?

ガンロック「私たちは、料理コロシアムに出場する料理人の依頼を受けて、南
          西のデラリス山脈(Delaris Mountains)に向かったですトン。目的
          は、そこに住むドウクツガニ(CAVE CRAB)を捕まえることですトン」

  どれどれ(サプリメント:CREATURES OF BARSAIVE p10を開く)----うひゃあっ!
  よく生きて帰れましたね。とてもじゃありませんが、1サークルのアデプト
3人でどうこうできるカニじゃありませんよ。

ロギユ「どうこうできないから逃げて帰ったんだ」
ビット「命が助かった代わりにお金がなくなっちゃったけどね」
ロギユ「旦那、他に仕事の依頼はないかい?」
質屋「さてね。オークの料理人がクラーケンの足1本に銀貨1000枚の値をつけ
    てるけど、受けるかい?」
ロギユ&ビット 「「 いやだ!! 」」
ガンロック「いやですトン」

  料理大会をシナリオフックにするのであれば、珍しい/入手困難な食品を求
める料理人が、冒険者を雇うハンティング型のシナリオがまず考えられます。
  その時のシナリオの『障害』としては以下の物が考えられます。

1)見つけにくい
  数が少ないのかも知れません。または、特定の条件を満たさないと採取でき
ないのかも知れません。『満月の夜だけ----』『嵐の時だけ海面に浮上し----』
『百匹の群れのうちオスは一匹だけで----』などの条件を付けてみましょう。

2)強い/守られている
  シナリオに戦闘を入れてみたいのなら、この方法でしょう。上述のドウクツ
ガニなどがこのパターンです。直接戦闘するのではなく、共生/被保護の関係
にあるクリーチャーと戦うというバリエーションもあります。コバンザメを捕
らえるには、それがくっついている大型魚/サメをなんとかする必要がありま
すよね?

3)違法
  禁猟区の中で生息している、稀少価値なので許可が必要、などの理由で捕獲
できないというパターンです。この場合、人目(特に官憲の目)につかないよう
にする、という意味でシティ・アドベンチャー的な要素をシナリオに盛り込む
こともできます。

4)ライバル
  世の中には人の努力を横からかっさらおうという、頭のイイ奴が大勢います。
もちろんPC側が『盗む』側に回ってもいいでしょう。
  NPCとのコン・ゲームを楽しみたいという方にはこのタイプが一番ですね。

5)謎
  『50年前の第24回大会で優勝した幻の料理』のように、そもそもどんな素材
を調達すればいいか分からない、という可能性もあります。
  魔法系のアデプトや吟遊詩人など、情報収集を得意とするアデプトの腕の見
せどころでしょう。

6)その他
  素材そのものの入手よりも、それの加工により多くの困難が生ずる食品があ
ります。たとえばフグのように毒を持っている、ある種の動物の肉のように危
険な寄生虫がいる、というパターンです。

ロギユ「旦那。すまないが珍味とやらを求めてウロウロする仕事は勘弁してく
      れ」
質屋「とはいってもなぁ....」

  おや?  動物の毛皮鎧(Hide Armor)を着た人間族が入ってきましたよ。お供
に猿を従えています。どうやら動物使いのようですね。

質屋「おい。猿は困るよ、外に出してくれ」
獣使い「(無視して)ここに来れば、どんな食材でも手に入ると聞いた」
質屋「だから猿をどけろと言って----」
獣使い「ここでこんなキノコを買った客はいるか?」

  そういって見せた紙には、えらく毒々しいキノコが描かれてます。

質屋「!!(顔色が変わる)」
獣使い「知っているようだな。その客の名前を教えろ」
質屋「(トロールの用心棒に)こいつをつまみ出せ!」

  トロールの用心棒は、雇い主の命令に忠実だった。自分の半分ほどの背丈の
動物使いを掴み、路上に放り投げようとした----少なくとも試みはした。
  だが、その手は空を切った。動物使いが滑るような足さばきで間合いを詰め、
瞬く間に3発のローキックを用心棒の脛に叩きこんだのである。用心棒がたま
らずしゃがみこんだところを、とどめの回し蹴り。青白く霊光を放つブーツの
爪先が、用心棒の顎を蹴り上げた。
  動物使いの頭を覆っていたターバンがほどけ、赤い髪がこぼれた。

ロギユ「女だと?」
ビット「すっげぇ!」
ガンロック「[多芸(VERSATILITY)]の[宙の舞い(AIR DANCE)]でイニシアテ
          ィブをとっての2回攻撃に、[爪生やし(CLAW SHAPE)]でカルマ・
     ダイス付きのダメージとは恐れいったですトン」

  ガンロック先生、たいへん説明的なセリフをありがとう。

質屋「ひぇぇえ」
動物使い「さあ話せ。あのキノコを放置すると、大勢の人が死ぬぞ!」

 最後に、シナリオ『美食の哀しみ』を添付いたしますので、この先は皆さんで
プレイしてみてください。

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 本コラムは、これでおしまいです。
 このコラムが皆さんがアースドーンを遊ぶ時の手助けになれば幸いです。
 それでは、機会がありましたら、いつかどこかで一緒に遊びましょう。

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 作成者:銅 大(アカガネ ダイ)

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