07月01日

■本日の読書:『大日本帝国第七艦隊 1』鷹見一幸
 ここで質問がひとつ。

 あなたはビンボ臭い戦いは好きだろうか?

 といっても、これだけでは分かりづらいかも知れない。
 もう少し具体的に表現するとだ。
 大軍が正面からぶつかりあい、新兵器・超兵器がぞくぞくと登場するような派手な戦いとは真逆さまだ。

 いかにもな負け戦の中、味方は札付きのワルか右も左も分からない新兵ばかり。使える装備は敵はおろか味方だってもう使ってないような古めかしいシロモノ。後は運と工夫でなんとかしろという、そういう戦いだ。

 私は大好きである。(むろん、物語の中でだ)
 だからこういう本を読むとうれしくなってしまう。

 太平洋戦争を扱った架空戦記の多くは、後知恵で「日本をもうちょっと何とかしよう」という発想で書かれている。後の歴史を知っていれば、どんな作戦や戦術が有効だったか、どんな兵器や技術が使えたか、そういうのが丸わかりだからである。
 よって、史実では登場できなかった兵器が登場し、史実では不可能だった作戦が可能になる。

 本書も、やはり後知恵は使っている。
 だが、こと兵器に関する方向性は逆である。つまり、廃品利用をするのだ。

 何せいきなり大和(一号艦)が公試中に沈む。
 これをそのまま公表するわけにはいかない。敵(アメリカ)にではなく、味方(陸軍や政府)にだ。大和級は大金をかけて建造している。その大金が全部パーになったとは絶対に口外できない。

 そこで、大和の値段に相当する一個水雷艦隊をでっちあげ、この艦隊に予算は使ったものとしてしまう。むろん、新造の艦隊を作ろうにも予算はすでにないから、すでに廃艦になったフネをかき集めて適当な艦隊を作り出してしまう。

 まあ、まともには使えないから船団護衛にでも回せばいいか……

 ところがどっこい、戦況はそんな悠長な仕事を許さない。連合艦隊は開戦劈頭、アメリカ太平洋艦隊との艦隊決戦で壮絶な相討ちになり、全滅。太平洋艦隊も道連れになるが――そう、アメリカにはまだ大西洋艦隊がある。
 しかも、これからアメリカはなんぼでも艦艇を生産できるが日本にはそんな余裕はもはやない。

 かくして、廃艦をかき集めて臨時にでっちあげた水雷戦隊に、日本の命運がかかる事になる……わけだ。

 どうだろう。
 まことにビンボ臭くて、わくわくしてこないかね?

07月02日

■本日の読書:『大日本帝国第七艦隊 2』鷹見一幸
 というわけで2巻である。

 連合艦隊が全滅してしまった日本もそりゃ困っているが、太平洋艦隊が全滅してしまったアメリカもやはり困っている。

 もちろん生産力において優越するアメリカは1年待てば失った戦力も全部回復しておつりがくるからゆったり横綱相撲をとればいいのだが、それでは物語にならない。
 とりあえず、外交やら支持率やらの理由で、日本を攻めることが政治的に強制される。

 この「純粋に軍事的な視点では不純な動機」から動くアメリカ軍を、「旧式装備と不良在庫の寄せ集め」である第七艦隊はいかに迎え撃つかが、ポイントになってくる。

 この巻の見所は、やはり表紙絵にもなっている13式艦上攻撃機による夜間雷撃だ。

 :13式艦上攻撃機

 :97式艦上攻撃機(当時の主力)

 史実における真珠湾攻撃では、97式艦上攻撃機が使われたがこの金属製のスマートな機体と、布張りでふきさらしの13式とでは時代の差も性能の差も歴然としている。
 真っ昼間にこんなもんを飛ばしてもただの的にしかならないので、夜の闇にまぎれての攻撃となる。なんか、ソードフィッシュの戦いを見ているよーだ。

 この愉快機体が活躍するまでにも、いろいろな曰く付きの機体ががんばっている。

 :95式陸上攻撃機

 :1式陸上攻撃機(当時の主力)

 この95式陸上攻撃機は総生産機数8機で、しかも中国戦線で事故で1機が爆発。他の4機も巻き込んでいきなり壊滅してしまった悲運の機体である。

 :92式重爆撃機

 :97式重爆撃機(当時の主力)

 こちらは陸軍からせしめた92式重爆撃機。日本軍最大の重爆撃機である。問題はでかいせいでむっちゃ遅いのだ。最高速度、時速200km。新幹線より遅い。総生産機数は6機。

 そういうわけで、貧乏なせいで物持ちがいい日本軍をして、「使えない兵器」として倉庫にしまってあった機体をかきあつめてなんとかがんばるわけである。

 ビンボ臭い架空戦記の本領発揮といったところか。

※今回のアイコンは、アイコン&お絵描き工房のフリー素材を利用させていただきました。

07月03日

■本日の読書:『大日本帝国第七艦隊 3』鷹見一幸
 そして3巻。
 シリーズ物を完結後にまとめて読むのはなかなかに良い具合であるな。

 さて、ビンボ臭い戦いのいよいよクライマックス。
 アメリカ軍をさんざんおちょくりまくって被害を与えた第七艦隊は、ついに作戦目的である『上陸部隊を満載した輸送船団を丸裸にする』事に成功する。

 ま、丸裸といっても戦艦や空母が護衛につかないレベルで巡洋艦や駆逐艦は護衛についている。だが、それならば第七艦隊とほぼ互角。
 いよいよ、第七艦隊の旗艦『畝傍』が出撃。

 畝傍は元は装甲巡洋艦『浅間』である。

 浅間:畝傍(浅間)

 アトランタ:アトランタ(畝傍と戦う)

 日露戦争で活躍したフネで、第一次世界大戦でははるばるメキシコの方まで行った事もある。

 さて、ここでなんか愉快な展開があると思っていたら――実はない。

 直接の描写もなくあっさりと輸送船団は壊滅する。だが畝傍は行方不明、で次の場面なのである。

 ……ううむ?

 どうもこのへんの、話のオチの部分で私は鷹見さんと考え方が異なるようだ。
 3巻の後半は、畝傍とこのビンボ臭い戦いを主導した主役級の人物が消えた後、残った人々(ふつーの軍人)がいかにして終戦にこぎつけるかを丁寧に描いてある。

 私ならこここそ直接の描写もなくあっさりと終戦したで終わらせる。その後の日本や海軍がどーなるかは、知った事ではない。それこそ給料分の仕事は終わったのだ。
 それよりは、ビンボ臭い戦いのクライマックス部分にページを割く。
 たとえば、せっかく畝傍には衝角があるのだ。ビンボ臭さでは負けていないリッサ沖海戦のよーに海戦史上最後の衝角攻撃があっていいではないか。

 とはいえ、全体的にはたいへん満足のいくシリーズであった。
 やはりビンボ臭い戦いは良い。

※今回のアイコンは、アイコン&お絵描き工房のフリー素材を利用させていただきました。

07月04日

■本日の読書:『雪中の奇跡』梅本弘
 『大日本帝国第七艦隊』は私好みのたいへんビンボ臭い戦いであったが、現実問題にビンボ臭い戦いをしていた連中は存在する。
 それが、この『雪中の奇跡』で描かれている、第一次ソ連・フィンランド戦争、いわゆる『冬戦争』である。

 1939年から40年にかけての105日にわたるこの戦いは、大国のエゴと小国の意地がぶつかりあった世界史ではごく当たり前の戦いであった。ソ連がフィンランドに領土の割譲を要求し、それをことわったフィンランド軍に「砲撃を受けたから反撃する」と言いがかりをつけて攻め込んだのだ。

 当時のフィンランドの人口380万人。戦える若者をすべて動員したとしても兵力約30万人。
 一方のソ連は人口1億7000万人。兵力は900万人にもなる。
 最初から勝負は見えていた戦いだった。

 この戦いにおいてフィンランドは誰もが想像しなかったほどの健闘を見せる。それは、ソ連軍の稚拙な戦いぶりとフィンランドの健気さを世界に広く知らしめはしたが、残念なことにそれはこの後に続くより大きな悲劇を食い止める役には立たなかった。

 さて、ビンボ臭いというからにはむろんそれはソ連側ではなくフィンランド側の戦い方についてである。
 たとえば、フィンランド軍は重火器をほとんど持たず、火力の中心は兵士が持つ歩兵銃であった。それも世界中から集められたもので、なんと日本の三八式歩兵銃もたくさん存在していたのである。
 筆者の梅本さんはフィンランドの銃砲店でこの銃がたくさんあったと聞いている。ちなみに菊のご紋は削って消してあったそうである。むろん使う側がそんな気配りをするはずもない。日本人や日本政府が市場に流していたのだ。
 梅本さんが触れたこの三八式歩兵銃であるが店で売っているのは実銃であり、今なお使用可能だそうである。弾丸はスウェーデン製の6.5ミリ弾が使用可能だとか。店のオヤジによると、お値段は約1万円(20年前の時点で)だったそうだ。

 主力武器がこうした小銃ではやれることも限られている。

 フィンランド軍は、小規模なスキー部隊を幾つも編成し、深い雪に閉ざされた森林の中を突破してソ連軍の後方へ展開させた。
 彼らが狙うのは、ソ連軍主力ではない。補給部隊だ。

 弾薬がなければ、銃や大砲は使えない。
 燃料がなければ、戦車や飛行機は動かない。
 食料がなければ、兵士は戦えない。

 ソ連軍は10倍を優に超える大軍を擁していながら、こうしたフィンランド軍の攻撃によりじわじわと失血を続けたのである。

 空では、少数のフィンランド空軍がオランダのフォッカーD21戦闘機などで粘り強く戦っていた。フィンランド空軍といえば、アメリカが供与したF2Aバッファロー戦闘機が有名である。世界のどこの戦いでも使い物にならなかった二流の戦闘機が、このフィンランドにおいては撃墜王の愛機になるのである。ただ、アメリカからの援助は遅れたため、結局この戦いには間に合わなかった。
 これらの機体は後の「継続戦争」で大活躍するのだが、皮肉なことに、その時のソ連軍を支えていたのはアメリカからの、フィンランドにかけた情け(選挙民の感情をなぐさめるためでしかない)とは桁違いのレンドリースであった。

 他にもソ連は主力のBT戦車の他に、せっかくなので戦車の実戦テストとばかり、多砲塔のSMK重戦車やら、T−100重戦車やら、KV戦車やらを、ぞくぞくと投入している。
 しかし、それらの戦車はソ連軍伝統の、モノを大事にしない戦い方のせいでどんどん失われ、そのうちの幾つかはフィンランド軍が鹵獲、修理して使っている。

 また、対戦車砲の不足に悩まされたフィンランド軍は、モーゼル13ミリ対戦車銃18型(独)ボイス14ミリ対戦車銃37型(英)8ミリ対戦車銃38型(ポーランド)などの対戦車銃を戦車相手に使用している。後の名戦車T−34ではさすがに分が悪いだろうが、この時はまだ対戦車銃でもなんとかなったのである。
 なお、ソ連が投入した多砲塔戦車についてはフィンランド軍が鹵獲したものをドイツ軍が調べて「T−35戦車だ」と報告したため、現在にいたるも冬戦争ではT−35戦車が投入されたという資料が混ざっている。

 そういうわけで、戦いが続くにつれてフィンランド軍は最初に備蓄していた兵器や弾薬をどんどん失い、代わりにソ連軍が遺棄した兵器を使ったり、世界中からイロイロなつてを頼って集められた兵器を使ったりしていたのである。

 しかし、そうはいってもやはり限界はある。
 フィンランドの後方に位置するノルウェーやスウェーデンは開戦早々に中立を宣言し、イギリスやフランスは自国の守りを固めるのが最優先で、フィンランドへの支援にはあまり力を割けなかった。

 孤立無援なまま、しかしそれでもフィンランド軍は粘り強く戦った。
 司令官のマンネルハイム元帥が和平に動いた時、部下である将軍達は口々にまだ戦えると訴えた。マンネルハイム元帥は「だからこそ」と部下を説得した。

「軍がまだ戦える今だからこそ、和平のチャンスなんだ。軍が戦えなくなってからの和平では、我々は何を材料にソ連と協定を結べるというのだ」

 こうしてフィンランドは領土を割譲し、屈従に甘んじてソ連との和平を結んだ。
 しかし、この時の国民に残った深い恨みは、フィンランドをより危険な道へと推し進めることになる。

07月05日

■本日の読書:『ちょこッとSister 4』漫画:竹内桜/原案:雑破業
 前の巻の読書日記でも書いたが、いろいろな意味でボーダーラインをぶっちぎって爆走している素晴らしい漫画。
 特にこの巻でのねこにゃんダンスを踊るちょこの愛くるしさは、第一級の危険物に指定してもおかしくないと思われ。後、晴れてレギュラー化したゆりかお嬢様も、基本がおこちゃまなので(乳バンドをして得意げなのがほほえましい)少し生意気でもまるで気にならない良い子である。

07月06日

■本日の読書:『萌えよ! 戦車学校』文:田村尚也/イラスト&漫画:野上武志
 最近、微妙に方向転換をかましているイカロス出版から出た萌え女の子イラストふんだんの戦車の本。
 実は、どこにもおかしな部分や変な記述がない、ごくごく普通な戦車の本。内容も入門用として過不足なし。

 すっげーー騙された気分である。

07月07日

■本日の読書:『歴史群像 72号』

●戦略分析:『地中海補給戦』佐藤俊之
 記事の最初の方で、『中東の油田地帯』という表現があって、おや、と思う。
 今でこそ、中東は大油田地帯であるが、ここが大量の石油を産出するようになったのは、実は第二次世界大戦の後、たかだか半世紀ほどの事なのである。
 それまでは、世界の石油の過半を支配していたのはアメリカであり、次いでソ連。他には東南アジアの油田地帯と、中南米、特にベネズエラなどの石油が主な供給源であった。
 このへんが戦争に与えた影響ははたいへん大きい。たとえば私も大好きなスウェーデン製の戦略級WW2ゲーム『Hearts of iron』では、中東を支配してもなーんもいいことはない。油でないし。

●戦史分析:『濃尾争乱記』大野信長
 戦国時代は下克上の時代であり、その有名な例がたとえば北条早雲(伊勢新九郎)であり、斎藤道三である。
 では、斎藤道三が下克上する前の美濃はどーなっていたかとゆーと……というところからこの記事は始まる。

 美濃は戦略的要地であり、幕府の許認可を受けてここを支配していた守護は土岐氏であった。だが、土岐氏は戦乱の時代にあってしだいに実権を失い、その守護代(守護代理)である斎藤氏が美濃を支配するようになる。(下克上その1)

 しかし、斎藤氏も跡目争いをめぐって分裂して一族同士の内紛に発展。その中で、斎藤氏の家宰(家老)である長井氏がしだいに権力を掌握するようになる。(下克上その2)

 その長井氏の家臣として辣腕をふるい、やがては主君である長井氏を打ち倒して美濃を切り取るようになったのが、父の代から長井氏に仕えてその名も拝領していた長井新九郎こそが、後の斎藤道三なのだ。(下克上その3)

 尾張の方も実は似たようなもので、元々ここは守護として斯波氏が任じられていたが、その守護代である織田氏が実権を握る。(下克上その1)

 この守護代である織田氏(岩倉)からさらに、尾張の南(下)半分を支配するようになった傍流の、又守護代(守護の代理の代理)が、清洲を拠点とした清洲織田家である。(下克上その2)

 で、さらにその傍流で清洲三奉行のひとりであったのが、織田信長の父親である、織田信秀であった。彼はそれなりの器量人で、熱田などの経済拠点を持って資金力もあり、それを使って尾張の中でも重きをなすようになる。たとえば蹴鞠興行(サッカー)などを開いて都の公家や隣国今川などからも客を集めたりしたのだ。
 だが、出る杭は打たれるというわけで三河に進出した今川との戦いに疲弊し、木曽川流域の利権を狙うも斎藤道三に敗れたり、主筋である岩倉織田家と不仲になったりと四面楚歌な状態で病でダウン。後を織田信長が継ぐ。

 思えば、織田信長は天下を狙う過程でしばしば周囲を敵に囲まれて多正面作戦を余儀なくされるようになるが、それをことごとく切り抜けてきた男でもある。戦略眼がしっかりしているというか、目標を明確にして他に気を取られることなくそこに邁進するというあたりは、この家督を継いだばかりの四方皆敵な状態を切り抜けた経験から来ているのではないだろうか。(下克上その3)

 やがて斎藤道三の力も借りて尾張一国を支配した織田信長は、その後、美濃をも手中に治めて天下布武を狙うようになるのである。

07月08日

■本日の読書:『空ノ鐘の響く惑星で 7』渡瀬草一郎
 5巻の感想
 6巻の感想
 内乱編が終わってから、がぜん、面白くなってきましたよっ!
 この巻も、派手な展開といい、キャラの立ち具合といい、4巻までのダメっぷりが嘘のようなすばらしさっ!

 これまでの陰謀やら国家間の争いやらをすべて台無しにしてしまう危険を秘めた、この世界の成り立ちにすら関係する御柱の暴走!

 そしてその混乱の中、暴虐の神殿騎士団長ベリエが剣聖ウィスタルに一騎打ちを挑む。共に剣を究めようとしながら、まったく異なる道へ踏み込んだふたりの決着は?

 崩れゆく世界の中。すべてを劫火に包み込む悪夢に荷担する魔性の女は、来訪者(ビジター)の少女イリスに悪魔の囁きを吹き込む。

 そのイリスを救い出せるかも知れない唯一の少年の叫びは、魂の牢獄に捕らわれた彼女の心に届くのか?

 などなど、えらくてんこ盛りである。
 キャラもすごく生き生きしているし。

 特に騎士のライナスティ。ひょうひょうとしたおとぼけ系のキャラで、これまでは、「うわー」とか「ひえー」とか言うためにいたようなヤツですが、この巻では大活躍ですっ! というか、大丈夫かライナスティ? 死兆星は見えてないだろうな? それまで三枚目だったキャラが活躍すると、すっげー危険なんだが。

 前の巻の感想でも書いていたが、このシリーズの素晴らしい部分はなんといっても、読者への隠し事が少ない点にある。各キャラは内心の思いもちゃんと吐露してくれているので、すっきりと読みやすいし分かりやすい。

 どうせたいしたことでもない裏設定を後生大事に隠したりしても、いいことなんかあるわけないのである。

 それにしても、5巻から面白くなってきただけに、4巻までの迷走は残念でならない。あそこまでで読むのをやめた人も多かろう。
 脂ののってきた、本シリーズ。続きがたいへん楽しみである。

07月09日

■本日の読書:『灼眼のシャナ 0』高橋弥七郎
 番外編である。
 前の9巻の感想はこちら

 プールで水着物とか、シンデレラ物とか。
 こーゆーのは本来、同人誌の担当する分野であったのだが、『スレイヤーズ』以来、ライトノベルでは普通にやるよーになっている。

 内容については、いろいろな意味で今ひとつ。決してへたくそな人ではない、むしろ筆達者な人なので悪くはないのだが。

07月10日

■本日のゲーム:『信長の野望・革新』コーエー
 信長の野望というと学生時代にFM−7(8ビットパソコン。メモリ64KB)で遊んだヤツを思い出す。
 ベーシックでプログラムが組んであるのでリストをながめて、数値をいじって遊んだものである。

 さて、それから20年という歳月が過ぎた。あのころのlineコマンドで描線していた画面からは想像もつかないほど、今の信長は見た目が進化している。映像の美しさはそりゃあもう、素晴らしいものだ。

 しかし、スターウォーズのエピソード4と今回封切りになったエピソード3とを比較して批評する人が多いように、映像というのはしょせん大衆向けの雰囲気ものである。
 マニアが気にするのは絵よりも脚本。システムよりもシナリオだ。

 だが一番大事なのは大衆向けの絵面でも、マニアがこだわる内容でもない。

 そういう「他人が作った部分」にこだわるようでは、物事を真に楽しむ事はできない。
 一番大事なのは、「自分が楽しむ姿勢」である。これが欠けていれば、どのような素晴らしい作品も無味乾燥な凡作となる。

 自分自身をどっかよそに置いて、他人の仕事の出来不出来だけに拘泥しているよーでは、人生つまらないのだ。

 ちゅうわけで、私が楽しみました。プレイレポートはこちらにあります。

07月11日

■本日の読書:『幻影博覧会1』冬目景
 大正時代を舞台にした、探偵もの。
 ミステリは冬目さんに合わないかもしれず。

07月12日

■本日の読書:『世界の駄っ作機』岡部ださく
 どうにもならない世界の駄作軍用機を集めた本である。月はじめにビンボ臭い機体をながめたので、引っ張り出してみた。

 しばしば間違う人が多いのだが、本書の価値は駄作を集めたところにあるのではない。

 駄作を愛する、あるいは楽しむところにあるのだ。

 このへん、巻末の宮崎駿さんとの対談を読むとすごくよく分かる。宮崎さんは、日本機が入ってない、日本機なんかほとんど全部駄作じゃないかと文句をつけているのだが、この人にはどーもこういう、自分の性根を腹の中でねじ曲げた黒い部分があって見ていてたいへん楽しい。その黒い部分が、カリオストロ伯爵やムスカという魅力的な悪役になるのだが、まあそれはさておいて。

 岡部さんは、日本機を扱うと話が暗くなるから書かないと言っているのだが、まあそりゃそうだ。駄作をけなす、あるいはバカにするだけなら話は簡単である。後の歴史や技術の進化を知っている我々の視点で断罪すれば良い。

 しかし、それではやはりいかんのである。いや、それはそれでアリなのだが、私はそういう本は読みたくない。なんとなくこー、私自身の心の中にある『他人をおとしめて自分を偉くみせよう』という卑しい部分をのぞくようで、どうもやるせないのだ。

 やはりここは宮崎さんを見習い、黒い部分をねじ曲げて楽しく爽快な物語を作りたいではないか。

07月13日

■本日の読書:『ドラゴンエイジ 8月号』

●『仮面のメイドガイ』赤衣丸歩郎
 今月はダイエットネタ。
 なえかちゃんがいつもの我が儘ぶりを発揮してくれるのが楽しいが、それよりも、フブキさんの『どじっ娘メイド』(コガラシ談)っぷりが愉快。

 体重計に乗る時に、針を打ち込んでで目盛りが動かないよーにしたり(すぐばれる)

 暴走するなえかちゃんに合わせて断食ダイエット(即身仏じゃねーんだから)に突入したり(挫折する)

 ちゃっかり自分だけダイエットに成功して、リバウンドしちまったなえかちゃんに恨まれたれないよう重りをつけて体重計に乗ったり(これまたすぐばれる)

「欲しがりません勝つまでは!!
 たとえ命と引き換えてでも!!
 断食ダイエット喜んで!!
 二度と贅肉メイドだなんて呼ばせるものですか!!」

 女の子だなー。

07月14日

■本日の読書:『ドラゴンエイジ 8月号』

●『かりん』影崎由那
 このところずーっと泣き顔が続くかりんであるが、この回ではようやく笑顔というか元気な顔が見られてほっと一安心。

 そのきっかけとなったのが雨水くんのお父さんのセリフというのもいい感じである。

「おいお前ら、ケンカしてるのか?」
「え、あ……そのっ」(おろおろ)
「じゃあ早くおっかけな。
 俺みたいに15年もぐずぐずしてると取り返しがつかなくなる」

 いやいや、おじさん(といっても私より若い)。まだまだ大丈夫だって。

07月15日

■本日の読書:『かりん 6』影崎由那
 この巻は、作者自身もあとがきに書いているように、たいへん重苦しい部分で終わっている。あなたがやきもきするのが嫌いなら、7巻が出るまで待つか、あるいは今月号のドラゴンエイジだけでも買ってほっと一安心することをオススメする。

 それにしても『不幸萌え』って萌えられる対象にとっては、いやすぎる萌えだなぁ。

07月16日

■本日の読書:『朝日百科世界の歴史 時計・錠前・からくり』
 機械時計はヨーロッパでは15世紀に普及をはじめ、日本でも16世紀の戦国時代にはフランシスコ・ザビエルが戦国大名大内義隆に時計を寄贈している。

 その後の江戸時代にはさほど機械時計は普及しなかったので、江戸時代の人々は不定時法を用いている。これはどういうものかというと、明け方、空が明るくなって星が見えなくなる時刻を「明け六つ(卯の刻)」とし、夕暮れ、空が暗くなって星が見えるようになる時刻を「暮れ六つ(酉の刻)」とするものである。後はそれぞれ、昼と夜とを六等分ずつしたわけだ。

 当然ながら、この方法は夏と冬とでは同じ時間でも時刻が違うことになる。つまり、一刻の長さはきっかり2時間ではなく、1時間ちょいだったり2時間半だったりするのだ。
 なんとも今の概念ではいい加減な感じであるが、江戸時代の人々はこれでさほど不便ではなかったようである。

 しかし、機械時計が普及した同時代のヨーロッパや、幕末から明治以後の日本では、そういうわけにはいかなくなる。1時間は1時間、1分は1分できっちり切り分けられる。実はこの時間に対する意識の変化(ソフトウェア)こそが、蒸気機関や水力紡績機のような機械(ハードウェア)以上に、技術文明の進歩(生産力の向上)に大きく寄与しているという説もあるくらいである。

07月17日

■信長の野望・革新:『剣豪将軍テルの冒険』
 九州では、京都にたどりついた頃には、上杉帝国がとんでもないことになっている。
 そこで、そうなる前になんとかしようというので少し東に移動。

 今度の武将は足利義輝。そう、剣豪将軍である。

 テレビ番組では、徳川吉宗の「暴れん坊将軍」というのがあるが、こちらはフィクションではなく現実である。
 足利義輝という将軍は剣の腕前に優れ、塚原卜伝という新当流の師匠から、『一の太刀』という秘剣を学んでいる。
 とはいえ、いかに剣の鍛錬を積もうが将軍様が実際に自分で剣を握って戦うことなどなさそうに思えるが、何せ乱世である。

 1565年。三好と松永両氏が京都に軍勢を乗り入れた。おそらく目的は、『玉』である将軍の身柄を拘束して利用しようというものだったようだが、いくつかの手違いなどにより事態は一気に白熱。義輝の屋敷は白刃と真っ赤な血が飛び交う戦場となったのである。
 ここで義輝は、現在なら国宝級の業物を何本も床にぶっさして三好の手勢と相対。

 斬って斬って斬りまくったのである。

 人の脂や刃こぼれなどで切れ味が鈍ると床にさした刀に持ち替え、ひたすら斬りまくったという。そしてついに衆寡適せず討ち死にを遂げたのである。
 まだ30前の若さであったという。

 かようなエピソードを持つ将軍は後にも先にも義輝だけで、剣豪将軍の名前はさすがに伊達ではない。
 能力値をみても、政治や知略は低いが武勇の値はまことに立派なものだ。
 さあ、今度こそ上杉帝国を食い止めて足利幕府を再興してみせようぞ。

07月18日

 CNNにパンダのニュース

 騒ぎは16日午前、若い男性3人が屋台でビールを飲んでいたところ、住宅街にある高さ約3メートルのフェンスをよじ登る「何者」かを発見したことが発端だった。男性と住民らは泥棒だと思い、追いかけ始めた。

 だが、その「何者」かは、実はパンダだったのである!

 中国南西部、四川省の都江堰市で16日、野生パンダが街中に迷い込み、フェンスによじ登ったり、屋根から屋根に飛び移ったり、川で泳いで木の上で眠り込んでしまう騒ぎがあった。中国国営・新華社通信によると、パンダは翌17日に麻酔銃で眠らされ、森に返されたという。

 なんというか、屋根から屋根へ、ひょーいひょーい、と飛び移るパンダの図というのはまことにくらくらするほど愉快である。
 野良パンダというのは意外なほどに敏捷なようだ。

07月19日

 今度は戦国武将、福島正則なエピソード
 三国志の張飛にも似たようなところはあったらしく、やはり部下としては扱いに困るというかなんというか。
 福島正則は広島、つまり安芸の国の領主であったこともあるのだが、あまり良い殿様ではなかったと聞く。一介の武将であれば良かったんだろうがね。

07月20日

■本日の読書:『ブラック・ラグーン 004』広江礼威
 え?
 テロリスト編はこれで終わり?
 チャイナな姉ちゃんも、ヤク中の兄ちゃんもおしまい?

 ちょっと唐突感が強いんでないかなー。

 さて、いきなり終わったテロリスト編に続いては日本編。
 ロックは故郷に戻りますが、もちろんビズ。
 なんと、姉御のいるロシア・マフィアが日本に橋頭堡を築くべく乗り込むという、えげつないっちゅうか、どうすんだコレという。
 ロックは姉御の通訳である。
 姉御は相変わらず戦場しか求めていないので、巻き起こるのは鉄と血の嵐。うわー、テロリストの方がなんぼかましだーっ。

 今回はゲストである日本のヤクザ達がよい感じである。とはいえ、ロックもなかなかに負けていない。いざというときに度胸が据わるのはこの男の特徴か。
 死体が転がるヤクザの家に踏み込んで。

「それなら、ここにあの娘も転がってる
 捕虜になるだけの価値は彼女にはない

 その娘を地獄から救うつもりでいながら、このへんの判断ができるのがロックの強みであろう。

07月21日

 富士見メールマガジン「うらどら」20050721によると。

 ろくごまるにさんの『封仙娘娘追宝録(9) 刃を砕く復讐者(下)』が秋刊行を目指して作業中とか。

 『封仙娘娘追宝録』の既刊分はすでに我が家にはない(友人にあげた)のだが、これは良いニュースである。
 たいへんマイナーな臓器をやられたとかいうので心配していたのだが、これを機会に復帰していただけると一読者としてたいへん嬉しい。

07月22日

■本日の読書:『ミリタリークラシックス 10号』
 怪しげな方向に向かっているイカロス出版のミリオタ向け雑誌。
 島田フミカネさんの兵器少女ものとか
 野上武志さんの妹兵器占いとか
 そういうのは私としてはこれからも大いにやっていただきたい。

 むしろ本号への不満は、特集記事などまともな記事の方にある。
 特集は3本。

『局地戦闘機紫電改』
『マジノとエバン・エマール』
『ポケット戦艦ドイッチュラント型』

 記事そのものは悪くないのだが、なんというか特集にしては散漫というか、執筆者が大勢いるのに、編集がその内容をまとめていないというか。平たく言うと各執筆者の記述の調整にあまり時間をかけていないのではないかと思われる。

 あと、まともな記事はいまひとつ面白く感じられないという私の嗜好にも原因はあるかも知れない。最近はアメリカ軍などの海外の資料がかなり豊富に手に入るようになったので、どの執筆者もそれを利用して同じよーな事しか書かないのである。

 たとえば、紫電改の記事では昔は紫電改といえば1日の戦いでアメリカ軍を57機撃墜したという剣部隊の活躍が必須だったのに。
 最近の記事はどの執筆者も当日のアメリカ軍の記録を調べて「アメリカ側の記録では空戦での損害は十数機」という醒めた文章が入るのである。
 カラーイラストがどれもこれも相変わらず紫電改の無敵場面なのに、記事がこれではなんというか温度差が激しいよな。

07月23日

 そういえば、先月発売になったGF(ゲーマーズ・フィールド)9−5号にある『SF小道具大道具』という記事では宇宙戦艦をネタにした。

「まさかGF誌でポケット戦艦という単語が出るとは」

 という感想もあったのだが、史実のポケット戦艦とは違い、ローザ皇女が買ったポケット戦艦は言葉の意味としても――ポケット戦艦なのだ。
 守り専門なので推進剤の量を少なくして全体の容積を抑えたのである。

 ただ、これは純粋に戦略的な視点ではよろしくないのだ。

 ドイツのポケット戦艦は、当時マスコミとかでそう呼ばれたから『戦艦』と呼ばれているが、実はアレは戦艦でもなんでもない。装甲がひたすら薄いのである。
 あれは本来は『襲撃艦』とでも名付ける存在だ。
 そこそこに強力な火力、十分な速度、そして長大な航続距離。それを1万トンという条約で定められた制限の中で実現するために、装甲を犠牲にしてあるのだ。戦艦と殴り合うなどはなから想定外。

 ポケット戦艦は、大海原に乗り出してイギリスやフランスの貨物船を襲撃するための軍艦なのである。手っ取り早くいえば海賊艦なのだ。

 自国の海域も守れないレベルの海軍しかないのになぜドイツがそのような軍艦を造ったかというと、近海専門の海防戦艦(これなら装甲も十分に強固にできた)では、守ることしかできないからである。

 『専守防衛』は、戦争において必要不可欠な『主導権』を手放す事でのみ可能になる。相手が攻撃してこないと分かっていれば、優勢な敵側は十分にタイミングと戦力を整えて攻勢に出る事が出来る。それでは、最終的には守ることもできない。

 それよりは、襲撃艦を建造するべきだ。それがあることで、イギリスやフランスはその長大な海上交易路を守るために多大な戦力を必要とする。襲撃艦を、いつ、どこで投入して通商破壊をするかの主導権は、ドイツが握ることになる。
 圧倒的な劣勢であるとしても、否、劣勢であればこそ、わずかながらも主導権を得るチャンスを逃してはいけない。

 そういうわけなので、ローザ皇女と銀河帝国亡命政府が買うべきであったのはポケット戦艦ではなく襲撃艦なのだが、まあこのへんは政治的な背景とかもあって、好きなようにはできないのだ。他所の星に間借りしている存在だしね。

07月24日

 ヨーグルトを食す。
 もぐもぐ。

07月25日

■本日の読書:『武装錬金 8』和月伸宏

●戦部 対 パピヨン
 敵として、完全再生型武装錬金というのはなかなかよろしい。
 そういえば、むかしRPGで何よりいやだったのがトロールの再生能力であった。トロールは他の数値も強いのだが、それ以上に再生する敵というのは、こちらの攻撃が「無駄」にされている感が強くて、こいつ相手にはどうにも意気があがらなかった。
 ちなみに戦部の完全再生は、武器だけでなく自分自身をも再生する。このネタで個人的にすっげーインパクトがあったのが20年ほど前に『レモンピープル』という雑誌で読んだ『ゼオライマー』であった。主人公の上半身吹き飛ばされて脳髄やら眼球やら飛び出しておきながらばちばちばちっ、と元通りに修復したのはすごかった。
 ちなみにアニメになってるほうは原作とは似ても似つかない展開であるがまあ、それなりに面白い。

●円山 対 斗貴子
 前の巻での敗北へのリターンマッチ。
 相手の「大きさ」を吹き飛ばす武装錬金を、それを逆手にとった形で逆転する。
 見所はやはり、小さくなって相手の腹に入り、内部から

「臓物(はらわた)を――ぶち撒けろ」

 というおきまりのセリフをかます斗貴子の闘志であろう。やー、黒い。だがそこがいい。

●剛太 対 根来
 根来といえば、『信長の野望・革新』の雑賀孫一こと鈴木重秀が実に使えるキャラである。鉄砲隊を指揮させたら織田信長以上に使えるのだがまあそれはさておき。
 空間から空間へ転移できる根来の武装錬金に、剛太が頭脳プレイで勝利。こういう小ネタのきいた戦いは好きだなぁ。

●ブラボー 対 カズキ
 この戦いが本巻のクライマックスになる。
 ブラボーとの師弟対決において勝負を決めたのは、単純な力比べではなくブラボーの一言だった。

「お前ひとりに死を押しつけたりはしない。
 だからカズキ。今一度ここで問う。
 命を……諦めてくれないか」

 自分の敗北が、自分の死だけではなく敬愛するキャプテン・ブラボーの死にもつながるというのであれば――そう。
 それはカズキにとって絶対に負けられない戦いとなる。
 ちゅうわけで、勝負を決めた一撃といい、実にきれいな流れであった。

 ……問題はむしろこの後で、かなり展開がぐだぐだになるのだ。これは打ち切りの話とかそーゆーのが原因なのだろうなぁ。

 ちなみに、再殺部隊の毒島であるが、防毒マスクみたいなので顔やら身体のラインやら隠してあるが実は美少女に違いないとふんでいる。個人的には美少年のほーがいいのだが。

07月26日

■本日の読書:『鋼の錬金術師 11』荒川弘
 打ち切りくらった武装錬金とは違い、エニックスの株主総会の議題にまで取り上げられ、この後も漫画だけでなくアニメやらゲームやら、いろいろ商品展開して骨までしゃぶりつくされそうな本作品。

 もちろん、そーゆー大人の事情とは無関係に物語のほうはきちんと面白い。

 そろそろ小学生ぐらいの子供はついてけないんじゃないかとか、そーゆー心配は実はあまりなさげである。うちの甥(小五)やら姪(小二)やらはうちにきて喜んで読んでいるし。でもさすがにちょっと内容が怖くなってきているらしいがそれがいいらしいのだ。

 私も、小学生のころ、横山先生の『バビル2世』とか石ノ森先生の『仮面ライダー』とか、けっこうあの暗い雰囲気が好きで内容はよくわからなくても喜んで読んでいたし。

 なんというか、子供にはそーゆー『すごい』のが分かるセンサーがあるのである。理屈ではなく、感覚的に掴めるものが。大人が勝手に子供用の物差しをこっちで用意してそれに合わないものは子供には見せないなどとゆーのは、子供をかなり馬鹿にした考えであると思う。

 ……それはそれとして、我が甥と姪もだいぶ背も伸びたな。
 あのへんの同人誌はもうちょいどっか別のところにしまっておくべきかのぉ……間違って見られないように。

 なお、本巻で死にフラグがたちまくっているのがシン国のおふたり。
 次の巻の予告もかなりやばげだしー、わくわく。

07月27日

■本日の読書:『BLOOD ALONE 2』高野真之
 同人誌版にくらべてやさぐれてない主人公であったが、やはり高野さんの作品のキャラらしく暗くて重い過去をひきずりながら、かなり無敵
 吸血鬼の暗殺者集団というのもなかなかにえげつなくていいが、その吸血鬼にこともなげに

「来い――灰にしてやる」

 クロエ、蝶ブラボーである。(昨今はたいへん危険な誉め言葉)

 この巻で一番好きなのは『Episode10 Sweet music:心ふるわせる音楽』である。
 なんちゅうか、物の作り手の間で通じるアレだ、アレ。

「若い頃に一度だけあの人のライブを見たんだ。
 あんな風に激しく心を揺さぶられた経験は後にも先にもなかったよ。
 あの人のように……あんな風に人の心を揺さぶる音楽をやりたい。
 ――そう思っていたはずなのに。
 気がつけばたった数年で忘れ去られるような使い捨ての曲を何曲も書いていただけだった」

 そして、それに対する答えはというと……まあそれは読むべし。
 甘かろうがご都合主義だろうが、これでいいのである。

07月28日

 『第三次スーパーロボット大戦α』、ついに開戦。
 とりあえず主人公はクスハで。

 もちろん、狙いは 揺れる乳 ブリット君が今回どのような愉快な洗脳されるかである。

「何を言っている。オレはもう二度と洗脳されたりはしない」
「おお、すごいぞブリット。それはやはりあれか。愛の力か。クスハちゃんのためかっ!」
「クスハ? 誰だそれは?」
「しっかり洗脳されてるじゃねーかーっ!!」

 などという展開を切に希望。
 とゆーか、ブリット君が一度も洗脳されないと、プレイヤーの多くはかなり落胆すんじゃないかとか思っていたりなんかして。少なくともオレは落胆します。

 後はまあ、人の話をまるで聞かないオヤジとか。きっと今回も傍若無人に大暴れしてくれるに違いない。

07月29日

■剣豪さんの 悩めるブリットくん相談室
ブリット君:俺はすぐ洗脳されるんです。どうしたらいいでしょう?
剣豪さん:武道で精神力を鍛えるのだ。
 びしばしびしばし。(1週間経過)
剣豪さん:さあ、そろそろ俺に一本入れてみせろ。
ブリット君(えー……ちゅうても、このオヤジむやみに強いからな〜、よし!)
剣豪さん:どうした、こないならこっちから行くぞ!
 すかっ
剣豪さん:ぬぅっ?」
ブリット君:すきありっ!
剣豪さん:うおっ! そうか、《ひらめき》《必中》を組み合わせたのか。
ブリット君:へっへっへ、今回はふたつセットの《直感》がありますからねー。どうです、一本取りましたよ
剣豪さん:あまいわーっ! 《ど根性》
ブリット君:えーっ?!
剣豪さん:チェストーっ!!
 どっかーん
ブリット君:うう……死ぬかと。
剣豪さん:安心しろ峰打ちだ。
ブリット君:うそだーっ! つうか斬艦刀での峰打ちにどれだけの意味がーっ?!
剣豪さん:うるさいな。
ブリット君:ていうか、倒した直後に《ど根性》でヒットポイント回復させるのはどうかと思いますがっ?
剣豪さん:最初に言ったはずだ。精神力(SP)を鍛えるのだと。
ブリット君:あれはそういう意味かーっ!

 わずかばかり(3割ほど)脚色があるが、本筋ではおおむね上述したような展開が繰り広げられる。
 さすがスパロボの脚本である。

◆用語解説
《ひらめき》:絶対回避の精神コマンド。1回だけ有効。
《必中》:絶対命中の精神コマンド。1ターンだけ有効。
《直感》:《ひらめき》と《必中》のセット。少しばかり消費する精神ポイントがお得。
《ど根性》:ヒットポイント全回復。

07月30日

■本日の読書:『宇宙賃貸サルガッ荘 5』TAGRO
 
 どんどんどんぱふぱふぱふ〜〜
 祝! 四畳半スペースオペラ完結!!

 いやぁ、1巻の時にはマジでちゃんと終わるかどうかについては半信半疑なところもあったし。途中、大丈夫かしらんと思った事も二度三度とあったが。
 きっちり。
 きれいに。
 終わりましたよ。素晴らしい。

 それも立派に、SFとして。

 これまでにもちゃんとイロイロと挟んでいた小ネタも(幾つかはあまりスマートではないが)きちんと使っているし。

 本編のクライマックス。
 新たにやってきた“魔女”によって真実が明かされ、衝撃を受けるとともに落ち込むメウ。
 自らの死によってこのサルガッソー空間がなくなるのなら、住人が自由になるのならそれでも良いかと思う。
 だが、テルはそんなメウの心を知ってか知らずかいつもと変わらず飯を食い、畳の上にごろんと横になる。
 外の世界に戻る戻るとあれだけ騒いでいた彼が。
 外の世界に戻れると知った時に選んだ道は――

四畳半もありゃ――十分かなって。
 ホラ、こんなに狭くても、お前にすら届かねぇ


「ごめんなさい。わたしやっぱりダメです!
 いつか……いつかテルさんの魂も……」

「お前は自分が生きたいと思ってないからそんなことでくよくよしてんだ。
 誰だって他人の命で自分の命をあがなってんだよ。
 腹も減らず、自分が死なないと思いこみ、他人を活かすことしか考えてこなかったお前は、本当に生きたいと思ったことがねぇんだ」

「自分が……生きたい……」

「そうだ。そしてオレは生きたい。
 もう居場所は決めちまった。
 ――魂なんかくれてやるよ。
 オレが生きてる間はメシ作ってくれんならな」

 そして、届かないという手と手が――触れ合う。つながれる。
 すごく簡単で、すごく大事な答え。

 たいへん良い物を読ませていただきました。

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