06月01日

 くくくく、ご主人。
 今日、6月1日が何の日かは分かっているのだろうな?
 何? サモアの独立記念日だと?
 あんな、FS(フィジー=サモア)作戦で米豪連絡線を絶つためぐらいにしか役に立たない島の事などほうっておけ。
 まったく、世話の焼けるご主人め。

 いいか、その皺の少ない脳みそに鑿で刻み込んでおけ。今日は

■本日の読書:『仮面のメイドガイ 1』赤衣丸歩郎

 の発売日だ。
 やっと会えるなご主人。たっぷり笑わせてやるから覚悟しろ。

 つうわけで、『仮面のメイドガイ』の単行本いよいよ発売である。
 ご奉仕5話分と、番外編1話。
 この番外編がまた『ポッチャリ君のわくわくメイド講座』というどこまでもすっとぼけたネタである。

 ところは南米。
 アンデス山脈に囲まれた陸の孤島。
 花と緑に包まれ、温和な気候に恵まれた常春の地に、人知れずあるという。

 そこはメイドさんたちが暮らすメイドの楽園。
 

――その名もメイドキングダム――

 かつてイスパニアの総督ピサロが彼の地を訪れ連れ帰ったひとりのメイドさんが英国に渡りメイドブームに火を付けたのだ。
 現代まで連なるメイドさんの系譜。その全ての発祥の地。
 すべてのメイドさんの生まれ故郷。

 それは謎に包まれたメイドさんのエルドラド
 メイド・イン・メイドキングダムッ!!!

 しかしそこにはフブキさんばかりでなくコガラシみたいなのもぞろぞろいるかと思うとこれはこれでパラダイスというよりは百鬼夜行な感じがしないでもない。

06月02日

■本日の読書:『風雲児たち 幕末編 1〜3』みなもと太郎
 かつて、コミックトムで風雲児たちが連載をはじめたときにはたいへん楽しく読ませていただいた。
 あの、幕末の志士達の話をしよー、という前フリの後、いきなり「話は200年前にさかのぼる」というわけでいきなり、まるまる1巻が関ヶ原の合戦というのも笑ったし、

「こうして午後7時過ぎ。戦いは終わり、戦場では生きている者以外は皆死んでしまったのであった」

 という場面描写もたいへんシニカルに愉快であった。

 おそらく、歴史を感動的に描く技量において、みなもと太郎よりも優れた漫画家は大勢いるだろう。
 間違いなく、幕末を燃える展開で描ききる力量において、みなもと太郎を凌駕する漫画家は存在するだろう。

 だが、ギャグ漫画で同じ事ができるのは、おそらくみなもと太郎を置いて他にない。

 ギャグでありながら、感動させる。
 ギャグでありながら、燃える。

 関ヶ原合戦において、死を賭した別れの場面で大谷吉継が石田三成に言う

「かまうことはないぞ――天下を取ってしまえ、三成!」

 あるいは合戦の後、天下分け目に出陣しながら、実質なにひとつ成す事なくただただ敗者への立場へと押し流された毛利、長宗我部、島津の無念の表情。

 ギャグ漫画でありながら感動し、燃える。ああした場面はみなもと太郎のみがなしえる技であると私は思う。

 でまあ、そのコミックトムも今はなく。
 幕末編はえーと、確かどっかの青年誌に掲載されていたというのをどっかで聞いていた。
 だが、コミックとしてまとまって出ているのは実は迂闊にも見落としていたのである。
 というわけで、まとめて買ってまとめて読みました。

 まあ、幕末だけあって、いろいろとキャラはずんどこ出るのであるが。
 3巻までの愉快系キャラとしてはやはり

●岩倉具視:2巻おしまいの方にちょっとだけ出るが、すっげー面白い。お公家さんなんだが、どっからどうみてもヤクザにしか見えない。いかにギャグ漫画とはいえ、公家をヤクザ屋さんに描けるのはすごい。

●プチャーチン提督:ペリー提督とほぼ同時期に日本に来航したロシアの提督。すっげー、苦労してがんばっているのだが、いっさいが報われないというなんとも可哀想な人。がんばれー、応援してるぞー。

 このおふたりであろうか。吉田寅次郎(松陰)は真面目すぎる言動がそのまんまギャグになっているので今ひとつ。

 3巻はペリー艦隊がやってきたところまで。
 大喜びで小舟に乗り込んで見物に行く庶民と、あわてふためく幕閣の対比が面白い。

06月03日

■本日の読書:『ミリタリー・クラシックス 6号』
 特集記事が『戦艦「大和」の最強神話』である。

 で、私が大喜びで読んだ記事は大和の美麗なグラフィックでも詳細な主砲の図面などではむろんなく『大和な生活』という記事で紹介されている大烹炊(ほうすい)所で、1年365日、2500人もの乗員の飯を炊く主計科第22分隊の奮闘ぶりである。

 何せ6斗炊き蒸気釜6台で飯を炊くというのだからすさまじい。
 この巨大釜ひとつで6斗=60升=600合が炊けるのだ。当時、銃後である本土の青少年への主食(米や麦など)の配給が1日2合であったのに、大和の海兵達は1日6合であったわけであるから、5分づきで3〜4割ほど麦の入った麦飯であったとしても実にめぐまれた話である。

 むろん、戦争末期ともなるといかに“大和ホテル”といっても食い物の手配には苦労したそうであるからして、きちんとしたものばかり食べられたわけではないだろうが、それでもニューギニア戦線やビルマ戦線で補給もなく苦労した陸軍の兵よりはなんぼか恵まれていたに違いない。
 やはり、兵隊になるなら海軍である。もっとも、帆船時代はこの限りではないが。

 なお、現代でも工場とかでは巨大な食堂が存在し、日々大量の食事が作られている。
 私は工場勤務はしたことはないが仕事で客先の工場で作業をした事はある。やはり、食い物は士気に直結するからであろうか、巨大工場ほど安くて美味い食事を出してくれた。

 なお、15年ほど前に2年ちょいいた東京は蒲田のシスラボの食堂の飯はたいへんおいしくなかった。駅が近いのでもっぱら外で食べていたが、広島の田舎から出てきた私は当初、東京の昼食代にびびりまくったものである。

 閑話休題。

 後、『ホントはこうなるはずだった!! 大和情念の戦い』では、いきなり

1:各種スペックを比較すると、大和はアイオワ級に劣り、仮に1対1で対戦しても勝てなかったと思っている。

 で始まる7箇条のただしがきがあって、『これらに該当する人は読むべからず』などと愉快な書き方がしてある。

 そのくせ、マリアナ沖海戦で大和がアイオワ級と戦うという想定では、日本海軍の砲戦技術もスラバヤ沖海戦などの例をみるかぎりたいしたことがないとか、武蔵が被弾一発で射撃方位盤が旋回不能になったりダメージコントロールが悪いとか書いておいて、最後に『大和と武蔵の主砲斉射の前に、浮いていられる艦などなしという結論にしておこうなどと、本音と建て前をうまく使っている。というか、筆者の松田孝弘さん、アナタ本当は大和がそんなに強くないと思ってるでしょう?

06月04日

 フィットネスプラザでトレーニング。
 高校総体ということで、広島県立総合体育館は大にぎわいである。
 体重と脂肪率を測定。

  前回(5/3)    今回(6/4)
 ・身長166cm     ・166cm
 ・体重71.0kg    ・71.8kg
 ・脂肪率26.6%    ・22.7%
 ・脂肪量18.9kg   ・16.3kg
 ・標準体重60.6kg  ・60.6kg
 ・肥満度17.1%    ・18.4%

 グラフも修正。
体重と脂肪率
 あああっ、なんか3ヶ月連続でじわじわと増加中っ?!
 これはやはり、なんとか時間を作って週末だけでなく週にもう一回通うべきか。

■本日の読書:『ゲームジャーナル 15号』
 ショックでふらふらになりながら、プレイスペース広島によって、ゲームジャーナルの最新号を引き取って帰る。

 付録ゲームは、『本能寺への道』と『大戦略 白村江の戦い』のふたつ。
 『本能寺への道』は、マルチプレイゲームで、プレイヤーは秀吉、光秀、勝家、家康の信長配下の武将となる(家康は同盟者だがプレイの都合上)。
 そして、それぞれの方面軍司令官として領土を広げていくのだが、それだけでは勝てない。プレイ終了時に信長が生きていたら全員負けなのだ。
 だから、機会を見つけて『誰かが本能寺の変を起こす』必要がある。
 面従腹背な駆け引きゲームなのだが、これに関してひとつ面白い記事がある。

 円堂晃さんという作家の記事で、『叛逆者は二人いた』というタイトル。
 ようは、本能寺の変における『なぜ?』ではなく『どうやって?』に着目して謎を提起するもの。
 つまり、光秀の目的と手段があまりに乖離しているというのだ。

 光秀の目的は、主君である信長の弑逆である。とにかく、信長を殺さないと叛逆した光秀の運命は風前の灯火である。

 だが、それにしては光秀の行動はあまりに大雑把でいい加減である。
 彼は1万3千もの軍勢を引き連れて京にのぼり、そこで信長を殺している。
 当たり前だが軍勢は歩いて移動である。夜間行軍を行い、えんえん一晩かけて京都へと軍勢の長蛇の列がぞろぞろと京都へ向かい、そして本能寺を襲撃したのだ。

 だが、京の信長は無警戒であったわけではない。
 京都には代官である所司代が置かれていた。
 彼の息子の信忠は2千の兵とともに京都にある。
 本能寺は改築されたばかりで、当時の寺らしくそれなりに防備も固めてあった。つまり昼だろうが夜だろうが警護の兵はいたわけである。

 夜中だろうが、ぞろぞろ大軍が歩いて接近している事に、信長側の保安警備システムがまるで気づかないというのは――どう考えても異常である。

 信長側が思いっきり油断していたり、何らかの理由があったのかも知れないが、それは光秀の知る由もない事実である。
 乾坤一擲の叛逆を試みた光秀が、そんないきあたりばったりの計画を実行するだろうか?

 信長を確実に殺したいのであれば、それこそ、本人が信長を直接殺すべきなのだ。
 誰かを暗殺するのであれば――1万3千もの兵はむしろ邪魔になるのである。

 と、ここまで興味をひいておいて詳細はご本人の著作『本能寺の変 本当の謎』を読めという、まことにうまいPR記事であった。いや、思わず注文してしまいましたよ。

06月05日

■本日の読書:『ステンレス・スチール・ラット諸君を求む』ハリイ・ハリスン

「それは禁止されている」

 これだけで大笑いできる人は私の同志だ。仲良くしましょう。
 ステンレスとスチールの隙間にいるラット。つまりがちがちの未来社会の裏側に住む犯罪者。それが〈するりのジム〉ことジェイムズ・ボリバー・ディグリッツである。
 とあるきっかけで、『毒を以て毒を制す』=『犯罪者によってより凶悪な犯罪者や犯罪を食い止める』という、〈特殊部隊〉の一員になった彼は、さまざまな事件に身を投じることになる。

 で、この4巻はまことに見事な作品で、物語のフィナーレに相応しい。(実はこの後、『ステンレス・スチール・ラット大統領に』というのが出るのだがこれは分厚いだけで内容についてはそれまでの4作に大いに劣るというのが私の見解である)

 おもちゃ箱をひっくりかえしたような展開というのが私のもっとも好むところのSFであるが、この作品はまさにそれだ。
 タイムマシンは出るわ、BEM軍団が大挙して攻め寄せてくるわ、並行宇宙へは行くわ、とにかく大事件の連続である。

 1巻で結ばれた(敵だった)アンジェリナとの間にできた双子の子供も青年になっており、このふたり、ジェイムズとボリバーもいい感じで両親の薫陶を受けて成長している。

 なかなかに愉快で良い作品だし、ラストは実にいい。
 たいへんオススメなのだが、これ、サンリオSF文庫なんだよなぁ……

06月06日

■本日の読書:『ちょこッとSister 3』竹内桜/雑破業
 相変わらず変態御用達の、すばらしい出来。
 ちょっとした表情や仕草にも見事に計算されたどろどろとした作り手の業(カルマ)が感じられる。むろん、感じ取る事ができる人間にはすべからくその手の業を己の身にも宿していると言っていいだろう。
 これはもう、百八つどころの騒ぎではない。

 だから、この本を読んで何も感じなかった人は、たぶん大丈夫。心配はいらない。
 にやにやしたり、萌え転がったりしたらそれはちょっと危ない。日常生活と妄想とはきちんと切り分けるように。がんばれ理性〜。

 3巻のキャラではお嬢様であるゆりぴょんが良い。
 生意気でありながら子供らしい部分をきちんと兼ね備えている良いキャラだ。
 これからもレギュラーとして活躍していただきたい。

06月07日

 読売新聞のニュースに、こういう記事があった。

 【ワシントン=笹沢教一】米航空宇宙局(NASA)が、スペースシャトルを改造し、巨大な無人ロケットの実用化を計画していることが、4日分かった。複数の宇宙開発関係者が明らかにした。

 貨物打ち上げ能力は約100トンで、アポロ宇宙船を運んだ「サターン5」に匹敵し、無人ロケットとしては米国史上最大。月と火星への有人探査に必要な大型物資などを宇宙空間へ輸送する計画で、会計年度内(今年9月まで)の着手を目指し、近く概要を発表する。

 新ロケットは「シャトル派生型打ち上げロケット」と呼ばれ、外部燃料タンクと左右2基の固体補助ロケットは、シャトルの技術を継承。貨物専用の使い捨て無人宇宙船を背負わせる。低軌道へ打ち上げ可能な物資は、シャトルの3倍以上の70〜100トンとなる。

 世界のロケットの打ち上げ能力は現在、最大でも20トン強。NASA幹部は「ブッシュ大統領の新宇宙政策を実現するには、100トン級の輸送能力が必要」と判断した。シャトルの技術の再活用により、開発費用を低く抑えられるという。

 新ロケットは、2010年前後に運用が開始される見通し。

 いよいよそういう時期かという感じである。
 思えばスペースシャトルはまことに不遇な宇宙船であった。
 たとえて言うのであれば、日本が国鉄時代から連綿と開発を続けているリニアモーターカーのようなものであろうか。
 そのコンセプトは素晴らしいし、目標は魅力的だし、そこにかける情熱も半端ではなかった。

 だが、いかんせん実情に合っていなかった。

 たとえばアポロ計画のサターン5型月ロケットは奇形ではあるが合目的であったし、何よりその背景(月に一番乗りを目指す)からとにかく早く実現する必要があった。
 だから、他のいろいろな不具合には目をつぶってでも月ロケットが作られ、そして飛び、目的を達したら消えていったのである。

 NASAや宇宙開発に携わる人々が、だから次に作るのはより本格的に息の長いシロモノを……と考えたのも分からなくはない。
 なんだかんだ言って、みんな、『宇宙船』が作りたかったのだ。

 スペースシャトルはそのためのテスト機だった。
 だが、シャトルはテスト機とするにはあまりに高価なシロモノだった。それはテストの目的を超えて、それ単体で実用的で効果がある本格宇宙船である事を求められた。
 もとより消耗品であるはずのテスト機をテスト機として使えなかった。

 次を作れなかった。

 ここに、スペースシャトルの悲劇がある。

 それでもやはり、宇宙船への夢は絶ちがたい。今はダメでも、やがては……そう思うのである。

06月08日

 半年ぶりにサウナへ行く。
 薬湯にもつかる。
 これは気持ち良い。さっぱり。
 イスラムのことわざであったか。

 酒は一刻の喜び。
 風呂は一日の喜び。
 新妻は一月の喜び。
 友情は一生の喜び。(信仰は〜だったかも)

06月09日

■本日の読書:『「本能寺の変」本当の謎』円堂晃
 6月4日に『ゲームジャーナル15号』を読んですぐにbk1で注文した本が届く。

 「本能寺の変」というと、、「光秀はなぜ謀反を起こしたか?」「首謀者は本当に光秀だったのか?」という点がしばしば問題になる。

 これを切り口を変えてみたのが本書である。

 つまり「本能寺の変」における実行部分である。
 光秀はなぜ1万3千もの大軍で本能寺に攻め込んだのだろうか?
 1万3千もの兵士が夜間行軍して京都にまでぞろぞろやってくるのだ。現代のような情報化社会でなくとも、情報の伝達は軍隊の行軍よりはよほど早い。ましてや戦乱の世にあって王城である京の人間はそういう事にことのほか敏感である。

 光秀の動きに、信長がまるで気が付かなかったはずがないのだ。
 にも関わらず、信長側の動きはものすごく悠長である。軍勢に取り囲まれるまでもそうだし、その後も「是非もなし」の一言であっさりと死を覚悟している。

 光秀の目的は信長を弑する事である。
 失敗すれば間違いなく身の破滅である。自分だけでなく一族郎党、ことごとくが罪を受けて殺される。
 確実を期するためであれば、むしろ敏速に、信長が逃げたりしないように少数精鋭で事を起こすべきなのだ。

 だが、光秀はいくら急ごうが絶対に限界のある1万3千もの大軍をぞろぞろと夜間行軍させて(当然、昼間に移動するよりはよほどゆっくりになる)本能寺を囲み、それからやおら信長を殺しにかかっている。

 まるで、信長が光秀の準備が完全に整うまで、逃げるはずがないと知っているかのように。

 本書ではこの視点から本能寺の変を読み解いている。
 信長が逃げるはずがない。
 信長は光秀が軍を率いて来るのを知っていた。
 なぜなら、光秀にそれを命じたのは他ならぬ信長自身であったからだ。

 前回の上洛では完全武装の軍勢を率いて京都に上がり、示威行為によって朝廷を脅した。
 今回の上洛では召使いや女房どもなどごく少数の身の回りの者だけを連れて京都に上がり、名物茶器を使っての茶会などを公家相手に開き余裕を見せた。

 信長には計算があった。
 ハレとケを使い分けるのは信長の得意とするところである。相手をびびらせるには、意表を突くのが一番。
 であれば、まず少数の供を連れて下手に出て、社交的にふるまって相手を油断させる。
 続いて、梅雨のこの時期のぬかるんだ道を進み、川を押し渡り、夜間行軍によって泥だらけになり目つきのぎらぎらした兵どもを一夜にして洛中に押し入らせる。
 そして、それらの武装した兵をバックに朝廷に行き――征夷大将軍の地位を要求する。むろん、現在もなお将軍である足利義昭の追放と合わせて。兵どもには御所を囲ませときの声をあげさせる。
 実際に兵を使う必要はない。あくまで脅しの道具。そのための演出だ。

 というわけで、本書の内容にしたがって『信長公記』を読み解くとこうなる。

 ぞろぞろと長蛇の列を作った明智の兵が夜明け前から本能寺の周囲に集まってくる気配がしている。
 俺(信長)は寝床で今日の段取りについて考えていた。どこまで強気で押すか。どのへんで譲歩を見せるか。ここが勝負どころだ。
 やがて、夜が明ける頃になり、外が騒がしくなってきた。
「どうした……明智の兵がケンカでもしているのか?」
 騒ぎは一向におさまらず、ついに銃声までがするようになった。
 統制の取れた射撃だ。ケンカではない。軍事行動だ。
「謀反か?! なにヤツだ?」 
「調べてまいります」
 明智の手勢が謀反を起こした者と戦っているのか。
 いやおかしい。京の近くにそんな軍勢はない。あるとしたら息子である信忠の兵だが――いや、ひょっとして。
 まさか。謀反を起こしたのは――
 蘭丸が息せききって戻ってきた。
「明智殿、謀反にてございます」
 やられた!
 なるほど、さすがは光秀。俺を間違いなく討ち取れる機会を選んで謀反を企てたか。
 いや違う。俺自身の油断だ。なるほど、これが俺の桶狭間ということか。今川義元をこれでは俺も笑えんな。義元は勝利すると確信していたがゆえに俺に敗れた。俺もまた、勝利すると確信していたがゆえに足元をすくわれたのか。
 桶狭間で覇者への道を切り開き、桶狭間ですべてを失うか。
「そいつは……しょうがねぇな」
 俺は苦笑した。苦笑する以外に何ができるというのだ。

 なかなかに愉快な読み物であった。

06月10日

■本日の読書:『乃木坂春香の秘密2』五十嵐雄策
 前回の感想はこちら

※これまでの分かりやすいあらすじ
 第三軍の司令官として旅順に赴いた乃木ちゃんは、なかなか旅順が落ちなくて困っていました。
 意地悪な参謀長の伊地知さん(本当に意地悪そうな名前だ)は乃木ちゃんを引っ張り回すし、旅順でがんばるコンドラチェンコお嬢様は金髪で巨乳で高飛車でなかなか降伏してくれません。
 すっかり困ってしまった乃木ちゃんはこっそりと趣味でたしなんでいる漢詩を読みます。

 山川草木転荒涼(山も川も、草も木も、すべて荒れ果てちゃった)
 十里風腥新戦場(戦場となった十里四方はなまぐさい風が吹いてるの)
 征馬不前人不語(馬は進まないし、人はしゃべらないわ)
 金州城外立斜陽(私は金州の町はずれでぽつねんと沈む夕日を見ているの)

 ため息をついていると、そこにクラスメートの悠人源太郎君がやってきました。
「気分転換にピクニックに行かない?」
「え……でも、こんな時に……」
「暗い顔しててもはじまらないよ。ほら、あの203高地なんか見晴らしが良さそうだよ」
「はっ――そうか、そうなのね!」
 こうして203高地を制した日本軍はついに旅順を攻略したのでした。

 ――というのは、もちろん嘘です。

 えー、1巻と同様の内容でまったりと進行。
 メイドさんがチェーンソーを振り回したり、お母さんが美人で若くて無敵だったりするのも、すごくありふれていてよろしい。

 全体を通して盛り上がりもなければ感動もない。まだこれなら『ちょこッとSister』の方が人間ドラマがあるというくらい何もないのが続くがそれについて文句をつけてはいけない。まことに見事なくらい、若い男の子の読者を良い気分にひたらせるという目的に合致した内容である。
 なお、今回も普通に立ったり座ったりしているだけなのにパンツが見えるイラストは健在。

06月11日

■本日の読書:『宵闇眩燈草紙 6』八房龍之助
 虎蔵アメリカに行くの巻。
 30年代のアメリカといえばクトゥルフの本場である。
 禁酒法、ギャング、魔術結社、インディアンの呪術……『クトゥルフの呼び声』における諸々はすべからくそーゆーでろでろとほのかに暗い場所――宵闇――から誕生したと言えるのである。

 さて、今回の出来はというと、一番の萌えキャラは酒場のママさんである。

 ……いいよねぇ、銃弾ごときで致命傷を受け、ダイナマイトごときで吹き飛ぶ人間って。
 レギュラー陣が名実共に人外のバケモノ揃いなので、こういう普通に死ねる人間がいる事がたいへん心休まる。
 ああ、むろん、この作品においても一般人やらちんぴらは十把一絡げ、一山いくらで死んでいきますが、あれはただの背景だし。モブだし。

 すでにそういう読み手である私の感性そのものがなんか間違っているような気もするのだがそれを問うても今更だろう。

「カカカカカッ! 生き様は曲げん! 性根も変えん!」
「転身、変わり身、もっての他! 儂は儂のまま我を通してみせるわッ!!」

 ……ひょっとして俺、おまえさんの同類か?

06月12日

■本日の読書:『輸送船入門 日英戦時ロジスティックスの戦い』大内健二
 前に読んだ『護衛空母入門』(4月22日)が良い出来であったので、こちらも読んでみた。

 太平洋戦争の開戦時、日本は世界3位の商船団を保有していた。数百総トン以上の商船で2445隻、639万総トンにも達したのだ。
 特に1932年から行われた「船舶改善助成施策」により、スクラップ&ビルドで老朽した船を解体し、新型の船舶を増産したため、その内実は世界に誇れるだけの充実ぶりであった。

 しかし、終戦時、その商船団は見る影もなくやつれ果てていた。
 戦争により失われた船舶は2568隻、843万総トン。残された船舶は1217隻、134万総トンであり、しかも戦前に世界の海を押し渡っていた優良船舶はほぼ皆無といってよかった。

 そして商船隊の運航を支えた7万1千人の乗組員は、そのうち3万5千人とも4万6千人ともいわれる数が失われた。陸海軍の将兵犠牲率が18%であった事を考えると、商船隊がいかに厳しい戦いを繰り広げたかが分かる。

 商船を守りきることができず、工場を動かす資源はおろか、日々の食料すら満足に国民に届けることができなかった日本が敗北したのはこれはもう当然の結末であった。

 本書では、太平洋戦争において日本商船団がどのように戦い、そして壊滅していったかを分析するのと同時に、同時期の大西洋においてイギリス商船団がドイツのUボートをはじめとする敵手といかに戦いそして勝利を勝ち得たかを簡潔にまとめてある。

 良書であり、いろいろと考えさせる内容となっている。

 特に、日本と連合国で兵員輸送がどのように行われたかが使われた船から艤装、船内での生活にいたるまで記述されており、よく比較できる。日本の兵員輸送船が沈む時になぜあれほどの被害が出たのか考えてみると空恐ろしいものがある。

06月13日

■本日の読書:『ドラゴンエイジ 7月号』
 なんでしょうかこの分厚さは。

●『仮面のメイドガイ』赤衣丸歩郎
 メイドガイとなえかちゃんの関係って、ドラえもんとのび太君だよね。
 それを端的に表わすのが今回のコガラシ登場のセリフ。

『今日も今日とて何やら騒ぐ窮地のご主人!
 しかしいつも貴様の暮らしを見つめるメイドガイ、この俺がついている!!
 天に星
 地に花
 人に愛
 そして貴様にメイドガイ
 この世に俺のある限り
 貴様の未来は薔薇色だ!!』

 このバカなセリフのリズム感がまことに絶妙。

●『ツバメしんどろ〜む』茜虎徹
 先月、宣戦布告したハルカちゃんだが、今月いきなり『かないません』宣言。
 もうちょっとこのネタで引っ張るかと思ったんだがな〜。

●『かりん』影崎由那
 ここんとこ、かりんの泣き顔ばかり見ている気がする。
 いやむろん、いじめられてなんぼのキャラだからそれはいいのだが。
 もうちょっと笑った顔も見たいよね。

06月14日

 20年前、大学時代に山登りでは国土地理院の2万5千分の1地図にたいそうお世話になった。
 ここのところ、アメリカ中部やシカゴの地図をながめつつあれこれとお話をひねくりだしている。インターネット万歳。

 ところで地図というのはなかなかに古くて新しい存在である。

 たとえば、かつて青年海外協力隊でアフリカだかどこだったかに行った谷甲州さんは、そこで地図を一度も見たことも聞いたこともない現地のおばちゃんに道を聞いて、道順や距離の感覚を地図にできない、地図を見ても理解できない人がいるのを実感したそうである。

 とはいえ、文字がなければ地図が描けないかというとそういうわけではなく、エスキモーとかミクロネシアの人々の中には、かなり精緻な地図化能力を持っていたという記録がある。
 また、当然ながら遊牧民はその生活と地図(脳裏地図)を切り離せない。
 一方で、文明人であっても地図を見ても道に迷うような人は大勢いる。

 だから、地図化能力のあるなしはその生活や文化だけでなく、思考の仕方も大きく関係するのであろう。

06月15日

■本日の読書『朝日百科世界の歴史 教会と城郭』
 教会建築といえば、アーチであり、ヴォールトであり、ドームである。
 エスキモーが自前でドームのイグルーを造るように、ドームは比較的簡単に建造できる。ただ、どうしてもてっぺんから下まで斜めに積み上げているので、外側に向かう力=推力(スラスト)が働く。
 イグルーは、一番下の氷のブロックが、氷原に凍り付くことでその推力に耐えるが、石積み建築であれば何とか他の重量物などで支える必要がある。重い壁を外側に作ったりするわけだ。
 ちなみに、ドームの石組み建築といえばローマ帝国のパンテオンのドームがあるが、あれは内側は完全なドームであるが、外側はドームになっているのは上側だけで下半分は円筒になっている。この円筒の分厚い壁が、推力を支えているわけだ。

06月16日

■本日の読書『Zガンダムエース』
 ZガンダムA。
 なんか愉快なタイトルだな。

 わざわざこれを買ったのは劇場版のZガンダムを田巻久雄さんが漫画化するというので。
 田巻久雄さんは山本貴嗣さんのアシもしておられてコミックにもしばしば名前が登場していた(今はどうなのかな?)方で、この人の1巻で未完で終わった(掲載していた雑誌もつぶれた)『武雷電/BURAIDEN』は今なお手元にある。(たぶん)
 このサイトにも登場しているダンとローラのふたりは、『武雷電』の主人公とヒロインから大いに影響を受けている。もっとも、ダンはアクセル・ブローディーほどにはアクは強くないが。

 で、Zガンダム劇場版の漫画であるが、まあこんなもんであろう。

 なお本書に掲載されていた短編の『機動戦士ガンダム1/2 VS ガンダムMk-II』(長谷川祐一)は、さすがというべきかなんというべきか。イロイロな意味で長谷川祐一さんテイスト。
 劇場版のちょっと前という設定の物語で、マーク2開発の最終段階。
 ガンダムとマーク2が模擬戦を行っているという漫画。
 ベテランパイロットの乗るオリジナルのガンダム(半分だけ当時のパーツを利用しているので通称1/2)を、新人パイロットの乗るマーク2が倒すという、そのスジの人へのアピール度の高いデモンストレーションだったが……

「1/2(ハーフ)のデータです……メインコンピュータから盗み出してきました
 納得がいかなくて。
 だけど、驚きましたよ。
 まさか……」
「まさか……これほど低性能だったとはっ!」

 いつものように熱い。
 ところでこのティターンズの新人パイロット君、その後の動乱を生き延びてくれたかなぁ……いわゆる「今度、幼なじみの女の子と結婚するんです」という死にフラグが立っているのですがっ!

06月17日

■本日の読書『朝日百科世界の歴史 知識への想い』

 最初が「中世都市の知的空間 ゴシック建築とスコラ学」なのだが、これを書かれた吉田忠先生には悪いが、さっぱり分かりません
 だっていきなり冒頭の一文で

 アーウィン・パノフスキー(1892〜1968)は今世紀最高の美術史家である。

 などと言われましても、聞いたことないって。
 だが、だからといって悪いわけではない。世の中は広いし、そういうさっぱり分からない出来事というのも、読んでいて面白いものである。

 対して「大翻訳時代の成果」は興味深かった。ギリシアの古典などが、アラビア語の文献として受け継がれており、それが後にヨーロッパに伝わってルネサンスを生み出したというのは教科書にも記載してあるが、その翻訳が盛んに行われていたのが、スペインのトレドという町であるのは、聞けばなるほどである。
 何しろスペインはイスラム教とキリスト教が取ったり取られたりをしていた土地である。両方の文化が混じり合う場所としては、十字軍国家よりはよほど実りも豊かそうだ。

 「アナログからディジタルへ 計算術の歩み」も面白い。ローマ数字というのが計算に不向きなのはどうやら当のローマ人達も理解していたらしく、ヨーロッパでは長らく計算盤が使われていたそうな。東洋の算盤ほどには洗練されていないが、それでもローマ数字よりはよほど便利であった。
 で、これがインド伝来のアラビア数字になると、アルゴリズム=筆算が興隆を果たす。
 日本人は長く算盤を愛用してきたがこれも漢数字では計算がめんどくさいのと無関係ではあるまい。

 「メガネの歴史」は、メガネフェチ必読の記事である。
 内容については、たいへん萌え萌えな部分が多いのだが、これから読む人のためにあえてネタバレはよすことにしよう。
 いや、まさかこんな隠された萌え歴史があるとは。
 ところで、メガネのつるが発明されたのは1730年。イギリスのメガネ屋スカーレットが製作したのだそうだが、そこでのキャッチフレーズは「安心して息ができます」である。……そりゃそうだな。

06月18日

■本日の読書『折れた魔剣』ポール・アンダースン
 むかーしむかしに読んだ本が復刊したので大喜びで購入。
 ヴァイキングの息子として誕生した赤子が、取り替え子としてエルフの養子になり、数奇な運命にもてあそばれるというファンタジー小説。
 エルフの養子となり、すこやかに成長した青年スカフロク。
 その取り替え子としてヴァイキングの息子として育った蛮人ヴァルガルド。
 ふたりの男の運命と、神々のたくらみとが交差する、これは栄光と悲劇の物語である。

 むかし(学生時代)読んだ時と印象がだいぶ違うのが面白かった。

06月19日

■本日の読書『地球人のお荷物』ポール・アンダースン&ゴードン・R・ディクスン
 ポール・アンダースンを読んだのでつい。
 クマの惑星トーカで、ホーカというテディ・ベアそっくりの生き物が繰り広げるはちゃめちゃ大活劇。
 ちなみに早川のイラストは旧版と現在とでも違うが、私としては次に版を重ねる時には、ぜひぜひ竹本泉さんにお願いしたいところである。いや、『ねこめ〜わく』ぴったりの場面(『進め、宇宙パトロール!』)とかあるし。
 どの短編も面白いが、タイトルでは『バスカヴィル家の宇宙犬』とか愉快すぎてどうしようかという。

06月20日

 宇宙開発関係でたいへん面白いニュースがあった。
 民間の新型宇宙船で、空中発射型である。
 母機がまた素晴らしいデザインである。
 なんというか、アニメの『ストラトス・フォー』かゲームの『ロケットの夏』(※18禁)に登場しそうな具合で。
 このプロジェクトにはぜひぜひ成功していただきたい。

06月21日

 長らく愛用してきた液晶ディスプレイ、MITSUBISHIのRDT154Hに暇をやり、DELLの2001FP HASに切り替える。
 おお、画面が広い広い。(15インチ>20インチ 1200*1024>1600*1200)
 たいへん作業もしやすい。これは良い感じである。

06月22日

 画面があまりに広いので迷子になる。

06月23日

 ここはどこだー?

06月24日

■本日の読書:『戦艦大和欧州激闘録』内田弘樹
 最近の架空戦記にありがちな失敗をしている作品。
 自分の持つ知識に振り回されて、本質を見失っている。
 日本の戦艦大和が、アメリカで改装されて最強戦艦としてヨーロッパで大活躍するという話なのだが、一番大事な部分が抜けている。
 何が抜けているかというと、アメリカで改装される原因となった、

 大和がアデンでイタリアのヴィットリオ・ヴェネト級戦艦にぼこぼこに負けて沈みかける

 という、この作品の肝となる部分が、ほとんど触れられていないのだ。

 はっきり言って、改装部分で「大和のVH鋼板はアメリカでは生産できないのでクラスA鋼板を使用する。そもそもなぜ日本がVH鋼板を作ったかというと表面硬化をしっかりした装甲をコストの問題で量産できずに〜」などとゆーのは、ドラマ的にはまるで不要な部分である。

 そういう、どうでもいい部分のために、大和が夜戦でイタリア戦艦ごときに手も足もでずにやられていき、練達の乗員が「俺の大和がっ」と歯がみしながら血反吐を吐いて死んでいく場面を削るのは、いったいぜんたいどういうつもりか。

 その負け戦こそ、一章かけて書いても惜しくないだろうに。

 我が友人のsf氏曰く「松の廊下のない忠臣蔵」である。

06月25日

■本日の読書:『スクールランブル 9』小林尽
 表紙はサラ。この娘も白いのか黒いのかはっきりしないなぁ。

 サバイバルゲームの続きはなかなかに愉快。でもこういうのはやりすぎると作品のトーンが変わるからなー。注意が必要。

 烏丸くんが、不思議系から、不器用系にクラスチェンジ。えー、これはアレか。播磨に諦めろと?

 一方の播磨は相変わらず沢近と八雲とフラグをたてまくり。沢近とは好感度下がる選択肢ばかり選んでいるようなのだが、これで意外と隠しパラメタに影響しているようだ。

06月26日

■本日の読書:『ティーガー戦車隊 下』オットー・カリウス
 速水螺旋人さんの日記に、T−34搭乗員の手記が紹介されていた。

「85ミリ砲装備型が現れるまで、T34はティーガーを見るとウサギのように逃げ回っていた……ティーガーの砲身が水平方向に動いているうちはまだいいが、垂直に動き始めたら戦車を捨てて逃げた方がいい」

 ようするに、横に砲身が動いているというのは、まだ狙いが定まっていないか他の戦車を狙っているわけである。
 で、縦に砲身が動いているというのは、狙いが定まったので距離の調整をしているわけだ。(戦車砲は初速が高いので延伸する傾向があるが、むろん遠くに撃つほど重力にひかれて落ちるから、あらかじめ上の方に狙いをずらすのである)

 むろん、一度狙いをつけたら他の敵が近づいているのでない限り、相手を破壊するまで同じ目標を撃つのである。だから、縦に動いているというのは何発かはずれたとしてもやがてティーガーの砲弾でぶちぬかれるのがほぼ確定というわけであるからして、そら、確かに戦車を捨てて逃げたくもなるわな。

 ここで疑問が出た。
 ティーガーの88ミリ砲は、T−34に命中すればまず装甲を貫いてぶち抜く。
 どこに当たるかによって被害は違うが、無傷ということはない。
 さて、それではいったい。

 1両の敵戦車を破壊するのに、ティーガーは平均して何発ぐらいの弾丸を使うのであろうか?

 ちゅうわけで、本書をひっぱりだして、付録についている戦闘報告書を調べてみた。

●7/4〜7/27の戦闘における
戦果:戦車84両。突撃砲1両。
消費した弾薬:88ミリ徹甲弾39型 555発。

 よって、戦車(突撃砲も使用したのは徹甲弾のはずだ)1両につき、平均6.5発の弾薬を消費した計算になる。むろん、1発で撃破されたのではない戦車もいるだろうからこうして考えると、狙いをつけられてからは、およそ3〜7発でお陀仏ということになる。

 なるほど、確かにティーガーの砲身が縦に動きはじめたら逃げた方がよさそうだ。

06月27日

■本日の読書:『星空の二人』谷甲州
 表紙絵がかなりミスマッチ。
 水樹和佳子さんの絵が悪いというわけではないんだが、女性の漫画家であれば、谷甲州さんの雰囲気に合うのはむしろ……三原順?

 それはさておき。

 収録されているのは古いのやら、そこそこ古いのやら、それほど古くないのやらで、後は書き下ろしの表題作が1作。

 結論。決して悪くはないが、誉めるほどの事もなし。
 谷甲州さんのファン以外には、あまりオススメはいたしかねる。

06月28日

■本日の読書:『ベルガリアード物語2 蛇神の女王』デイヴィッド・エディングス
 旧版であるが、こちらのポルおばさんって、実はけっこう怖い顔なんだよな。
 さて、ガンダム小説をひょこひょこと書き上げたのだが、なんか一本書いてみると、これがこう、弾みがついたというか。
 いろいろ書きたい事が実は自分の中にたっぷりあることに気が付いたのである。

 とはいえ、戦記物を書くのに気分を谷甲州テイストにしていたからここでリセットのためにもちと毛色の違うものを読んでおこうと。

 そして引っ張り出したのがエディングスである。
 さて、エディングスといえば諧謔と偽悪趣味である。
 この『蛇神の女王』では、タイトルにもある蛇神の女王が、ベルガリアードにちょっかいを出したあげく自業自得で、大蛇になってしまうのである。それはまぁ、よくあることなのだが、その女王の臣下達がその後、蛇になった女王をあがめ奉りながら、

「今の女王は昔より具合がよろしい」
「なんで?」
「お腹がいっぱいだとおとなしいし、鱗をきれいに磨けばそれで幸せだから」

 などとしれっとした顔でぬかすあたりが、エディングスだなぁ、と感じるしだいである。

06月29日

『ベルガリアード物語』をライトノベルにしてみる
 せっかくなので、『ベルガリアード物語』をライトノベルに換骨奪胎してみようではないか。

 舞台は現代日本。
 主人公は、ごく平凡な(と自分では思っている)高校生の男の子である。
 主人公は幼くして両親をなくし、遠縁という設定になっている美人のお姉さんと二人暮らしである。
 年相応に遊んだり恋をしたり勉強をしたりしながら主人公はすくすくと成長している。
 物語の冒頭。学校に転校生のお嬢様がやってくる。
 こちらはたいへんハイスペックな女の子で、見てくれは良い、頭も良い、運動もできる。礼儀正しく優しいのだが、主人公に対してだけは敵意むきだしでいじめまくる
 いったいぜんたいどーしたことかと思っていると、ある日、主人公は奇怪な体験をする。
 いつものように、主人公は朝寝坊して学校の裏山を抜けて登校しようとする。(学校とは裏山をはさんで、主人公の家はその向こうにある)
 そして、主人公にとって『特別な場所』となっている裏山の洞穴の奥から、「お〜んお〜ん」という遠吠えが聞こえる。
 不思議に思って主人公が洞穴に踏み込むと、中から出現したのは“怪物”だった。
 迫り来る“怪物”。
 ひたすら逃げる主人公。主人公は追いつめられるが、“怪物”は、どうも何かを求めているようですぐには主人公に襲いかからない。
 窮地に駆けつけたのは、転校生のお嬢様だった。カナダグリズリーほどもある“怪物”をお嬢様は叩きのめす。
 そして普段とはまるで違う、いっそ優しいとさえ呼べる口調で、主人公に言う。

「あなたには無理だから、私に“剣”を委ねて楽になりなさい」

 その優しさが哀れみの感情から来ていると分かった主人公は発憤し、自分自身に秘められた謎に立ち向かう決意をする

 というような感じで始まる物語である。
 なに? どこが『ベルガリアード物語』だと?
 いいのだ。かのアガサ・クリスティーも言っておる。「自分の好きな小説をそのまま書いてごらんなさい。大丈夫よ。全然違うものになってるから」と。

06月30日

 久しぶりに、『RPG今昔物語』に一本追加
 「首ナイフ問題」という頓知クイズを見て、ちょっと懐かしく思い出したのである。

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