05月01日

■本日の読書:『新世紀未来科学』金子隆一
 SFネタを引っ張り出すのに妄想のきっかけとしてときどき読み直すのがこの本である。
 広く浅くまんべんなく。
 現代科学とちょっと未来の科学とSFとを絶妙なバランスで配合してある良書。
 問題は、賞味期限はそれほど長くないことか。
 しかしそれもこういう本の宿命ではあろう。

 第1章:宇宙開発で、初っ端が軌道エレベーター、そしてSF代表というのが『楽園の泉』というのがなんとも王道。そして最後が第8章:ファーアウト物理で締めが人間原理、そしてSF代表が『宇宙消失』であるのも金子隆一さんらしいきれいな終わり方である。

05月02日

■本日の読書:『西洋事物起原 1』ヨハン・ベックマン
 かつて本屋で1巻だけ立ち読みしたが、文庫がひとそろい岩波から出ているというので購入。
 科学史、技術史の嚆矢となる、18〜19世紀に書かれた歴史的価値も高い名著。
 当時のヨーロッパ文明を支えてきたいろいろな事物について、その歴史や成り立ちから現在(18世紀〜19世紀)までどのように変化・進歩してきたかをテーマごとにまとめた物。
 こういう本で、私が好きなのは『エピソード科学史』という本なのだが、こちらが現代(20世紀中頃)の大学で学生に科学史、技術史に興味を持ってもらうために愉快系の話を集めているのに対し、『西洋事物起原』の方は徹頭徹尾大まじめなのである。

 たとえば、『エピソード科学史』では『兵士は吊り橋の上では足並みを乱すべし』というタイトルのエピソードがある。
 吊り橋の上を兵士が歩調をそろえて歩いていったのだがその時の振動が橋の自然の振動――固有振動と共振してしまって橋が崩れてしまったという19世紀の事件が紹介してある。他のエピソードも同じような感じで、読み物としてまことに優れている。

 『西洋事物起原』はそういう読者を楽しませようという意志はみじんもない。みじんもないのであるが――やはり、どこかにやりとさせられる諧謔に満ちている。
 たとえば『カレンダー』という項目では、カレンダーの起原についてまず

『その年を終えたカレンダーは、いつの時代にもおそらく無用の長物として引き裂かれてしまい』

 としてこの問いに答えることは不可能であろうと述べてある。
 さらに、この章では幾つかの古いカレンダーが紹介してあるのだがその紹介の前に、

『このカレンダーをちょっとここで披露しておきたい。それというのもおそらくそのうちすべての版が散逸してしまうだろうからである。もちろんこれが散逸したからといって、人類にとってはたぶんどうということはないかも知れない。でも、これを紹介することは、カレンダーの歴史をまとめあげる者にとって、たぶん一度くらいは役に立つことがあるだろう』

 この実利とは対極に位置するなんとも言えぬおかしみが私には好ましく思えるのだ。

05月03日

 GW2回目のフィットネスプラザでトレーニング。
 ついでに体脂肪を測定。

  前回(4/9)    今回(5/3)
 ・身長166cm     ・166cm
 ・体重70.4kg    ・71.0kg
 ・脂肪率23.9%    ・26.6%
 ・脂肪量16.8kg   ・18.9kg
 ・標準体重60.6kg  ・60.6kg
 ・肥満度16.1%    ・17.1%

 がーんっ!
 体重が微増なのはともかく(体調がよくない日々が多かったのであまり肉体を動かしていないから)、脂肪率のこの急上昇はナニゴトですかーっ?!

 グラフ修正

 GW中に時間を見つけてもう一回行かねば。

05月04日

■本日の読書:『エレメンタルジェレイド1〜3』東まゆみ
 バカで元気な少年が
 箱の中で眠っていた訳ありの少女を目覚めさせ
 一緒に冒険に出るというお話。

 ええ、もう。
 わたしゃ、こんな作品をこの40年間、数え切れないほど読んでまいりましたが。
 何度読んでも、面白い物は面白い。

 少年がとてつもなく純粋にまっすぐなので、少女の重荷を軽々とかついでくれているのも読んでいて好感度高し。

 サブのキャラとしてはちびっこくて重火器満載型のシスカが、実は肉弾戦最強というのがなかなかに良い感じである。
 3巻で、ミサイルすら隠し持っているコートとか、機関銃とかの武器を捨てて
「いざ尋常に勝負!」
 などとぬかしておいてちゃっかり小型のリボルバーを隠し持っているあたりが良い。

 シスカは何才ぐらいなんだろー。外見は10代半ばぐらいにしか見えないんだが、20代っぽい青年が「先輩」って呼びかけてるし、言動も駆け引きも大人だし。やはり20代半ば?

05月05日

■本日の読書:『ホーンテッド! 2』平坂読
 すっとぼけた内容の1巻が気に入って、すぐに購入したのであるが。
 他の本とかの山に埋もれてすっかり忘れていたよ。

 えー、幽霊の恋人と変人クラスメイトと一緒に京都へ修学旅行へ行くことになった主人公だが、何せまともな人間が存在しないこの世界。寺は燃えるわ、城は爆破されるわ。とにかくやりたい放題である。
 修学旅行が始まるや、のっけからバスガイドさんが飛ばしまくる。

「はーい、みなさんこんにちは〜!
(ここで合いの手などはいる)
 わたくしが奈良に到着するまでの三時間ほど皆さんのお相手を努めさせていただきますバスガイドの逆本麻紀と申します。
(ここに自己紹介はいる)
 ちなみに運転手は丸橋高志さんと申しまして、年齢は32才の男盛りで妻子持ち。働き者だけど休日には必ずお子さんを遊びに連れて行ってあげます。家族を大切にするいいお父さんなんですね。

 ……でも一週間前に、わたくしと寝ました」


 いきなりハンドル操作を誤る運転手。いやー、のっけから飛ばす飛ばす。

 前作に比べると主人公の煮詰まり具合が薄いというか、主人公の思考パターンが予測の範疇にしかこないというか。
 世界のすべてを破壊するぐらいの破滅的なでろでろはでてきません。残念!

 まあそのぶん、普通に平凡に、そこらに転がっている西尾維新風の作品のひとつとして楽しめたので、これはこれで良し。
 ついでなので3巻もbk1で注文する。

05月06日

■朝日百科世界の歴史:『アルコールとモスク』
 副題がイスラームの伝統
 待て、確かにモスクはイスラームだが、アルコールはイスラームでは禁止されてやしなかったかと思ってみてみると、そういうわけではなく、化学や錬金術など、アラビア科学が後々に与えた影響についてまとめてあるのでアル。

 そもそも『錬金術』al-chemyであるが、そのal−は、アラビア語の定冠詞なのでアル。
 アルコールal-coholのal-も同じなのでアル。
 で、cohol=koh'lはなんじゃらほいとなると、これはアラビア語では『細かく砕いた粉末』という意味なのだな。だから、鉄のアルコール(鉄を砕いた粉末)=alcohol martisというのもあるのでアル。

 さて酒の方のアルコールだが、紀元前3500年のメソポタミアからは蒸留器らしい壺がすでに発掘されている。これで、壺の中の液体を熱して蒸気にし、それを冷やして精髄、エッセンスを手に入れたのでアル。

 ちなみにアルカリもやはりal-quailyでアラビア語源だが、このquailyはフライパンで焙るというのから来ており、何を焙ったかというと海草を焙っていたのだ。そうしてできたソーダ灰がガラス製造や石鹸など広く工業原料として使われていたわけでアル。

05月07日

 土曜日というとガンダムSEEDの日である。
 そしてガンダムSEEDの登場人物がなぜかくも奇天烈な言動をしているのか皆で不思議に思っていると、我が親愛なるディアマイフレンドな彬兄殿がナイスでクレバーなアイディアを出してくれた。

■彬兄仮説
 ニュートロンジャマーが頭に作用して、みんなパッパラパーになっている。


 なるほど!
 これは盲点であった。
 いや、実を言うと私はこれまでニュートロンジャマーという設定を、初代ガンダムのミノフスキー粒子に比べて使い勝手のよろしくないシロモノであると考えていたのだが、これは蒙を啓かれた思いである。

 ちなみに、そういう設定は決してSF的に珍しいわけではない。

 たとえばまったく逆であるが、ポール・アンダースンのSFに『脳波』というのがある。これは、とつぜん、世界中の生物の知能が上がっていく話である。白痴は(おのれATOK。なぜ“はくち”で変換しやがらない)普通の人間のように考えられるようになり、罠にかかったウサギも自分で罠をはずして逃げたりするようになる。そして普通の人間はこれまでの歴史上の天才をはるかに上回る知能を得るようになるのだ。
 実は、地球を含む太陽系は〈力の場〉という知能を抑える働きをしているフィールドに捕らわれていたのだが、そこから抜け出したのである。(ちなみに太陽は銀河系の周囲を2億年周期で回っている)

 同様に、ヴァーナー・ヴィンジの『遠き神々の炎』では銀河系中心から離れれば離れるほどに知能が向上するという設定がある。

 知能が低下する方の例で言えば、ニーヴン&パーネル&バーンズの『アヴァロンの闇』では恒星間旅行で冷凍睡眠を行った植民者達は、その副作用でほぼ全員が知能の低下や情緒不安定などの精神障害を負っている。

 コロンブスの卵的な発想とはまさにこういうのを言うのであろう。脱帽である。

05月08日

 GW最終日。
 トレーニングに行く。これでGWの間に3回行ったわけである。
 がんばって週日にも1回行くようにしたいな。

05月09日

■本日の読書:『コミック 新旭日の艦隊20 連合軍欧州上陸』原作/荒巻義雄 作画/飯島祐輔
 いやあ、相変わらず原作が荒巻義雄さんだとは思えないくらい面白い。――ああっ、むろん私は荒巻義雄さんの『柔らかい時計』の頃からファンですぞっ?!

 導入部の『前巻のあらすじ』からして飛ばしまくり。

 ゴルゴ13が、ヒトラー暗殺のために断崖絶壁を登る。そして銃を構え、ヒトラーをスコープに捕らえた瞬間――
 ヒトラーの姿が消えて、背後にゴルゴの背後に出現。

「なにっ?!」
 パンッ。
「ぐふっ!」
「この崖を登ってきたのか。たいしたものだ。
 その努力に免じていいことを教えてやろう。
 実際に私の暗殺に“成功した”暗殺者は――おまえがはじめてだ」
 ザ・ワールドッ?!

 いやほれ。この作品は元々、こっちの世界で死んだ人の精神が、あっちの世界に転移するという、ある意味でどういう展開だろうが怖くないし驚く必要もない作品なのだが。

 なかなか、総統閣下も見せ場を心得ていらっしゃる。

 ドラマそのものも、まっとうに面白い。ハゲの大佐もいい味を出している。
 なお、表紙には重装甲爆撃機を撃墜するために作られた37ミリガトリングガン装備のジェット戦闘機『雷蜂』が登場するが、オープニングの総統ほどにはインパクトなし。
 強そうな機体が普通に強いのはいまひとつだなー。

05月10日

■本日の読書:『ガンズ・ハート 5』鷹見一幸
 戦争終結。
 終結なのはそれはそれでかまわないのだがー。

「隕石が落ちてきてうやむやになっておしまいというのはどうでしょう?」
「ダメです」
「じゃあ地震が起きてうやむやになっておしまいでは?」
「ダメです。というか、うやむやにしないでください」
「うやむや好きなんだけどなー。うやむや」

 などと、火浦功の作品が脳裏に浮かびましたね、私は。

 いずれにせよ天変地異で戦争どころではなくなるというのは、別に悪いとは言わないが、なんとなくというか、かなり唐突な感は強い。

 たとえばこういうのはどうだろうか。

 第8章の「鬼」まではこのままでオッケーである。そこから変える。
 渡河地点にある物資集積所、わけても弾薬が吹き飛ばされた東域国の智将シンルーはそこで撤退を決断する。
 だが、そこで収まらないのが、蒼天隊のハー・カイである。彼ら傭兵部隊は手柄をたてて士族にとりたててもらうのが願い。わけてもハー・カイはお家再興という大事がある。

 自分はどうなってもいい、だが姫様のためにも手柄を立てねばならない!

 ハー・カイは、シンルーを良く思わない高級将校にそそのかされ、シンルーを斬る。そして、東域軍は半ば暴走状態で力攻めを開始する。
 むろん、力攻めでグレンダランの町を手に入れても補給が途絶えた今となっては確保はできない。だが、シンルーが斬られた今、軍を止められる東域王ははるか遠くにいて連絡がつかない。

 進退きわまったその時、最後のロケット弾がグレンダランの町から敵陣へ発射される。
 弾着と共に広がっていく煙からは、マスタードの臭いがした……

 あー……
 盛り上がるし、血みどろにもなるが、これはどうも綺麗には終わりそうにないなぁ。

05月11日

■本日の読書:『すぱすぱ 4』三宅大志
 ロリッ娘がSPAS12ショットガンを構えて悪霊を退治するという物語も4巻目。
 ちなみに主人公とキスすると、成長してぱっつんぱっつんである。
 手作りお弁当を恋敵が作ったらこちらも破滅的な味の手作り弁当を徹夜で作ったりとか。
 真冬にもかかわらずプールに行って水着がぽろりとか。
 作品のダメっぷりにはますます拍車がかかっておりまする。
 だが良しっ!
 これで良しっ!!

 前にも日記に書いたように、これだけ作品が巷間あふれまくって雪崩を起こしている状況では、小手先のテクニックや整合性ではなく魂がどれだけ感じられるかが勝負なのだ。

 だからこれでいいのだ。(バカボンのパパの口調で)

05月12日

■本日の読書:『ARIEL番外編1 侵略会社の新戦艦』笹本祐一
 こないだ無事に完結したエリアルの番外編。
 番外編の主役は宇宙人。つまりオルクス側……なのだが、その戦艦オルクス。本編でもさんざん骨董品呼ばわりされていたが、さすがにもう限界になったらしく、侵略が終わって核恒星系に帰還したのを機会についに廃艦。
 新たな戦艦を探すハウザー達の前に出現したのは、オルクスとはうってかわって新品ぴかぴかの電子戦艦であったのだが……という展開。

 えー。
 作品そのものは決して悪くないし面白いのですが。
 個人的な趣味を言わせてもらいます。

 電子戦艦は面白くありません。
 私はオルクスの方が好きです。

 そもそも電子戦艦は戦艦である意味がまるでない。いわば今のアメリカ海軍の第七艦隊旗艦ブルーリッジみたいなもんで、指揮に特化した艦で十分である。むしろ、これだけ高価で貴重な(わけても特に貴重なのは、その電子能力を発揮させる乗員である)艦に敵と直接打ち合うための主砲を搭載するというのはどう考えても無意味である。

 これが情報戦艦として、いわゆる“人間原理”攻撃が可能なヌーサイトみたいな戦艦ならまだ納得もできる。つまり、情報戦艦が“観測”した結果がそのまま“現実”になってしまうというそういう情報をそのまま武器にするタイプである。

 だが、電子情報でクラックかけたり通信や指揮能力を奪ったりでは……同じ文明世界の軍隊相手ならともかく、文明レベルが低かったり異質だったりする相手と戦うゲドー社ではあまり価値がないと思われるのだが。

 ああいやむろん、ダイ姉ちゃんが目指しているのは銀河そのものを侵略する事なんでこの電子戦艦もそこでは役に立つのかも知れないが……どうもねえ。

05月13日

■本日の読書:『歴史群像 71号』
 今号も読み応えあり。

●毛利・大友十五年戦争/河合秀郎
 北九州の豊前、筑前から中国地方の長門、周防にまたがる領国を持ち、最盛期は7ヵ国を実効支配。その経済力ゆえに一目置かれていた大内氏。だが、お家騒動とその後の陶晴賢の厳島合戦による敗死により一気に凋落。
 その後は東の毛利と尼子に攻められ、親族である西の大友家と組んで防戦一方となる。
 そしてついに大内家を討ち滅ぼして長門、周防を手に入れた毛利家はさらに豊前、筑前をうかがう。
 理由は簡単。ここを支配すれば大陸との海上貿易をほぼ独占し、その巨利によって戦国の世に確固たる地位を築けるからである。
 しかし、そうはさせじと大友家も守りを固める。かくして15年にもおよぶ長き争いが始まったのである。
 という感じ。門司城攻防戦とか毛利の謀略攻勢とかが面白い。

●F−14vs.F−15/田村尚也
 アメリカ海軍の戦闘機F−14トムキャット。
 アメリカ空軍の戦闘機F−15イーグル。
 いずれも70年代に登場し、いまなお現役として活躍する強力な戦闘機である。
 そもそもこの2機がどういう設計思想から誕生して、現在に至るかをまとめたお話。
 海空統合戦闘機F−111の大失敗から、海軍と空軍はそれぞれ別々に設計思想をまとめた。

 F−14は、ソ連が行なう(とされていた)ミサイル飽和攻撃から空母を護衛するため。
 かくして誕生したのはミサイル迎撃用のミサイルを搭載した、いわば空のイージスシステムであった。

 F−15は、ベトナム戦争の教訓から戦闘機と戦うためのドッグファイト能力を強化。
 こうして生まれたのは軽い(なんとその前の主力であるF−4ファントムより軽い)機体にハイパワーエンジンを搭載した、制空戦闘の権化であった。

 そして現在。F−14はその目的であったミサイル飽和攻撃を防ぐという意義を失い、さらには空母の役割が変化してよりいっそう攻撃能力が求められるようになってしまった。かくして、F/A−18、すなわちFighter(戦闘機)/Attacker(攻撃機)の両方の機能を持つホーネットに空母艦載機の座を明け渡すようになった。
 だがF−15はそのハイパワーゆえにその後の改修や目的変更にも対応できた。F/A−22が登場した今後も当面は大空を飛び回ることになるだろう。

●陸軍鉄道部隊/松代守弘
 道路と車両そして航空機が進化した現在と比較して、第二次世界大戦までは鉄道が輸送において果たした役割はたいへん大きかった。
 その鉄道の敷設から修理、運営までを担当した陸軍の鉄道部隊について、豊富な写真を載せて(まことにありがたい)解説したこの号でもっともうれしかった記事。

 とりあえず手早くちゃっちゃと敷設するために、レールと枕木をユニット化した軌匡という物がある。この3mほどの長さの軌匡を3人+3人の6人でえっちらおっちら運んでいる写真がある。なるほど、これなら修理や敷設が短時間で終わったのもよくわかる。

 架橋工事訓練。木造の“鉄橋”が組まれ、その上を小型の機関車が背中合わせになった双合鉄道が走っている写真。橋脚の組み方とかがよく分かる。いやー、これならカエサルも大喜びだ。

 破壊された橋脚の上に、軌匡を井桁にくみ上げて臨時の橋桁とし、その上に鉄道を敷設している写真。手前には舟橋もあり、鉄道工兵の手際の良さがうかがえる。

 まあこういう感じで、まことに見ていて飽きない、読んで楽しい記事であった。

05月14日

■本日の読書:『ホーンテッド! 3』平坂読
 今回は妹キャラ2人追加。
 それはそれで悪くない。
 片方は、日本刀を振り回し、片方は蛇腹剣を振り回す。
 それもそれで悪くない。
 でも、ごめん。女の子が増えたおかげで顔の見分けがまるでつかなくなってきましたよ。
 髪の色とか髪型だけで判別するところなど、いったいどこのガンダムSEEDだと。

 後、全体的にパワーダウン。愉快展開が少なすぎる。

 前半の3対3超人デスマッチは、あまりに展開がおとなしすぎ。だいたいインディアン、あれだけ景気よく大暴れしていたのにあの一発でぴよるとはどういう事か。
 まるでヒットポイントがあるRPGで、ヒットポイント一桁まで平気な顔して戦っていたキャラが、最後にナイフで刺されて(ダメージ:1d4)でヒットポイント0になって倒れたとか、そういう感じ。

 後半の馬の出産話は、オチがない。いや、オチてはいるし、ごくふつーに青春なんだがこの作品でふつーの話をされても違和感ばかり残る。

 どうして結婚式場の場面。

 音楽に負けないくらいの拍手と歓声に包まれながら、奥からゆっくりと、腕を組んで歩いてくる新郎新婦。
 カルロス・リンドバーグ。
 千夏・リンドバーグ・丸橋。

 二人の身体からは、頭部が切断されていた――

 このまま突っ走ってくれなかったのだろー。

05月15日

■本日の読書:『遠野物語/山の人生』柳田国男
 遠野物語は本の山の中からときどき引っ張り出して読む。ひとつひとつの伝承は短いので気分転換にもなるのだ。

 以前に現代語版も読んでみたことがあるが、アレはだめだった。こっちの方が品があってよろしい。たとえて言うのなら、お札にもなった樋口一葉を現代語で読むよーなもので(どんなんかは想像できないがたぶん西尾維新テイスト)やはり、こういうものは素の文章が一番なのだ。

 この本は日本のオカルトやホラーなどでしばしばネタにされるが、その内容はRPG的な整理された神話体系などとはほど遠い。
 当たり前であるが遠野地方はあくまで田舎であり、これはそこの昔話なのだ。
 ちなみに私の『くまたん』シリーズもこれをネタにしてある。
 1話や2話を読んでみただけでは、とてもそうは思えないだろうが。
 なお、作品中でくまたんが『マヨヒガ』『マヨイガ』と発音するのには理由がある。

「くまたんくまたん、広島って言ってごらん」
「しろしまなのじゃー」

 というわけで、くまたんは東北出身なので『ひ』の発音が怪しいのである。

05月16日

■本日の読書:『ドラゴンエイジ 6月号』

●『かりん』影崎由那
 ついに、果林が増血する原因が『不幸』で在ることが雨水少年にばれる。
 それはそれとして、お母さんの文緒さんが16で雨水少年生んでるとはねー。
 どうやら、先月予想していたよーに、悪いのはおばあちゃん(文緒さんのお母さん)の方で、お父ちゃんの方は考えなしのろくでなしの甲斐性なしではあるが、悪いヤツではなさげである。そのへんに和解の道がありそう。
 ……いや、十分に悪いが。

●『ツバメしんどろ〜む』茜虎徹
 タイガくんの友達の遥ちゃんが、タイガくんを家によんで一緒に試験勉強。

「恋人じゃない」

 などと常々苦しい言い訳をしておりますが、
 試験勉強だというのにいきなりおしゃれをするわ、胸の大きく開いた服で隣りに座り、谷間が見えてしまってどぎまぎするタイガくんを見て、

「よーし、掴みはオッケイ!!」

 などと内心ガッツポーズをするわ、どう見てもあなた、これは『落とす気満々』ですがなっ!
 しかしこのままでは、ツバメねーさんが自分の心のヴァイタルパートから踏み出すためのいわば踏み台扱いにされてしまいそうで遥ちゃんの旗色たいへん悪し。

『仮面のメイドガイ』赤衣丸歩郎
 こないだの同人誌(18禁)はSEEDのルナマリア本でした。たいへんねちっこい描写がこの作者らしい。
 それはそれとして今回の主役は、お姉さんメイドのフブキさん。この人だって戦闘や毒物のプロフェッショナルで正当派メイドとはとても言えないのだが、何せ比較対象がアレだからどうしても普通に見えてしまう。

 それにしても、メイドガイのコガラシはなんともかんともあの、世界を相手にも戦えそうなハイスペックな性能を、むちゃくちゃ無意味でバカバカしい事に浪費してしまうというイカレ具合が素晴らしい。

05月17日

■本日の読書:『金貸しの日本史』水上宏明
 これはなかなか示唆に富んだ愉快な本である。
 最後のむすびの一文に、夏目漱石(千円札)の著作『道草』より主人公の一言が引用されているので、そこから紹介しよう。

「みんな金が欲しいのだ」

 さてさて、その金にまつわる日本史とは。

●厭勝銭
 紀元7世紀。
 壬申の乱で勝利した天武天皇の時代。
 律令制度が始まろうというこの時代ではむろんのこと売買は物々交換が基本である。
 だから銭というのは厭勝銭、すなわち葬式やお祭りで配る金のように言うなれば縁起物や呪物であったらしい。
 自らも呪術に長けた天武天皇は双六に入れ込んでいたらしく、おそらくここで賭け金として銭が宮中で使われていたのではなかろーか。
 なお、天武天皇の奥さんが次の天皇となってから(持統天皇)『双六禁止令』を出しているのがなかなかに愉快。
 賭け事に夢中になる旦那とそれを苦々しく思う奥さんの図は天皇でも一緒なのである。

●寺院の金貸し
 米は保存が利く食べ物である。
 だから日本の歴史の初期から、倉に米を保管してそれを住人に配るというのは当たり前に行われていた。
 やがてこれは米を貸す出挙(すいこ)となった。いわゆる、春に種籾を農民に貸し付け、秋の収穫で利息をつけて回収するというやつである。銭が民衆に出回る前から、この米の貸し付けと取り立ては行われており、役所が行なう公出挙(くすいこ)の他にも寺院や豪族が行なう私出挙(しすいこ)が存在した。
 中世の教会がそうであるように、社会制度が発達する前は宗教団体がその代わりをするのは古今東西を問わない。日本でも奈良平安時代から室町時代にかけて、寺社仏閣は出挙をはじめとする金貸し業を専門的に営んでいたのである。
 とはいえ、銭が絡むと人間の本性が剥き出しになるのはこれは当たり前で、欲得にまみれた因業坊主どもの所業が非難を浴びたのは間違いない。
 なお、織田信長によって焼き討ちされた当時の比叡山延暦寺は現在で言えばシティバンク級の金貸しであったそうな。

●米を金に換える
 江戸時代になると、幕府は米本位制度をとった。
 税収の基本は米である。しかし、米はそのままでは流通しないのでこれを銭に換えなくてはいけない。こうして両替屋が必要となった。両替屋は大阪に集まる日本中の米を換金する仕事柄、各地の大名と懇意になり、大名に金を貸す大名貸しも出てくる。これはちゃんと金を返してくれている間は良いが、踏み倒されてしまって不良債権になるとモノがでかいだけに店が潰れてしまう事も多かったらしい。
 この両替屋の中から現在へ続く三井(三井銀行)や鴻池(三和銀行>UFJ銀行)が誕生する。

●庶民の金貸し
 江戸時代ともなると、都会での生活は金がなくては始まらない。そこで江戸庶民の金貸しもいろいろとあった。

▼日銭貸し
 『百一文』とも呼ぶ。朝100文借りて、夕方101文返すというものである。
 これは物売りが仕入れのための金を借りてその日の商売をはじめ、夕方に返すというヤツである。暴利ではあるが元手がない庶民には重宝されたとか。

▼烏金貸し
 こいつは、翌日払いである。1両(約4000文)借りて、1両+利子400文を返すという、トイチならぬヒイチであるからしてむちゃくちゃ暴利だ。
 これを借りるのは、吉原で遊ぶお大尽やら賭場でてんぱってる人間やらである。こんなん利用していたらかなりの割合で身を持ち崩したであろう。

▼日済
 借りた金を毎日小額ずつ返済という借金。
 1両(幕末頃だと6500文)を借りて、65日、1日100文ずつ返済するわけである。
 ただこれでは貸す側に利益がないので、利子の分として2朱(800文)をあらかじめ引いた金を借りるこの場合であれば5700文を借りられるわけだ。

 というわけで、まったくもって金というものは面白い。金にまつわる人間模様も面白い。
 作者に習い、私もO.ヘンリーの『黄金の神と恋の射手』の業突張りのじじいのセリフで感想をしめくくろう。

「わしが金を賭けるのはつねに金にじゃ。金で買えないものがあるかと思って、わしは百科事典のYのところまで全部調べてみたんじゃ。来週は増補版を調べねばなるまいと思っとる。どんなものを敵にまわしても、わしは金に味方する」

05月18日

■本日の読書:『ミリタリークラシックス 8号』
 特集のひとつが『フォルツァ!!(がんばれ) イタリア軍』であるため、ゲーム『Hearts of iron』でイタリアプレイを考えている私の参考になりゃせんかと読んでみる。

 しかし、副題が『なぜにこんなに弱いのか?』であり、すでにして応援する気がまるでなさげなのはどーか。
 しかも30ページ中8ページがアレだ、イタリアが実質的に降伏した1943年9月からのふたつに分断されての国内戦を扱っているあたりがマニアックというか、少なくともゲームで勝利する役には立たないというか。

 しかし私は負けない。きっとイタリアを新たなローマ帝国にしてみせる。

05月19日

 戦略級第二次世界大戦PCゲーム『Hearts of iron』は続編である2が発売になっており、これもなかなかの出来であるらしい。
 買うかどうか迷っていると、CyberFront社が日本語版を出すというアナウンスをしている。
 発売日は未定であるが、これはたいへん楽しみである。
 1の方は結局、もろもろの理由(国家元首としての天皇の扱いなど)があってお流れになったが、アレよりさらにやばげな2がはたして大丈夫か。かなうならばひっそりと誰にも知られることなく日本語版が出て欲しいものである。

 なお、終身独裁官であられるところの寺好きな総統閣下に『地中海を制覇するには潜水艦が一番』などとそそそのかされ、建造中のリットリオ級戦艦をすべて廃棄して潜水艦を量産してみた。
 合計40戦隊にも及ぶ我がイタリア潜水艦隊を私はセルリアン・フロッテ(紺碧艦隊)と名付け、1940年に連合国に宣戦布告してイギリス地中海艦隊に決戦を挑んだ。

 ……わずか3ヶ月で壊滅してしまった。

05月20日

 本日はスターレジェンドのサプリメント『ファントムプラネット』の発売日である。
 追加データ、追加キャラクター、アルファ星域47(+1)個の解説、そしてキャンペーンシナリオやシナリオフックなど豪華絢爛なサプリメントである。
 既知宙域の歴史も怒濤のように動いているのでぜひぜひこれを使って遊んでいただきたい。
 とにかくゲームは遊んでナンボなのである。

05月21日

 まだ10代の若い友人より、オススメのスペオペは何かないかと聞かれる。
 むろん、今入手可能であるのが大事だが、いろいろと考えて私は幾つかの本をあげてみた。
 ここで整理してみよう。

■『スターキング』『スターキングへの帰還』:エドモンド・ハミルトン
 『スターキング』は現代地球人が遙か未来の銀河帝国の第二王子と肉体を交換したのだが、その後陰謀に巻き込まれてなし崩し的に帝国の指導者として銀河大戦に挑むというもの。『〜への帰還』はその後、改良された時間転移装置で肉体ごと未来に行っちゃう話。
 いずれも派手な展開とツンデレ系ヒロイン(有力な星間王国のお姫様)との王道なラブコメがあり、何より悪党がイイ。

■『キャプテン・フューチャー全集』:エドモンド・ハミルトン
 言わずと知れた我らがヒーロー、カーティス・ニュートンことキャプテン・フューチャーとフューチャーメンの物語である。
 ひとつひとつの話に出来不出来はあるが、絢爛豪華なアイディアとガジェットがてんこもりのその作品群は、ダイアモンドの原石と言ってイイ。
 スペオペをたしなむのであれば、読んで損することは絶対ないと言える。

■『レンズマン・シリーズ』E.E.『ドッグ』スミス
 レンズを身につけた宇宙の正義を守るレンズマンたち銀河パトロールと、絶対の悪ボスコーンとの熾烈な仁義なき殲滅戦争をこれでもかというくらいパワフルに描いたスペースオペラ。
 キムボール・キニスンらはキャラの愉快さではフューチャーメンの足元にも及ばないが、そんなことはどうでもよろしい。この作品は、週刊少年ジャンプでもここまではやらないというくらいのエスカレートしていくパワーとパワーのぶつかり合いを楽しむ作品である。

 いずれもスペオペの古典であり、こう言ってはなんだが、現代の目で見れば古くさい部分だってたくさんある。
 だが、その後の洗練されたスペオペは、すべからくこれらの作品を下敷きに生まれているのを忘れてはいけない。
 それらを本当の意味で楽しむためにも、やはり原点に返るのも大事だと思うのである。

05月22日

■本日の読書:『朝日百科世界の歴史 水車・風車・永久機関』

 くーるくるくる。
 くるりくるくる。

 子供の頃に回るものが不思議でうれしくて、飽くことなくながめていたりという経験は多くの方がお持ちではないだろうか。
 星はめぐり、月はめぐり、日もまためぐる。
 円運動はこの世をしろしめす神の御業であろう。

 そういうわけで、本書は主に東西の風車水車の歴史について語られている。
 だがやはり個人的に一番面白いのは『永久機関』の項である。
 何しろのっけの一文がこうだ。

『永久機関の歴史と聞くと、読者は、第一種永久機関と第二種永久機関の区別から話が始まると期待されるに相違ない』

 中島秀人先生、それはいくらなんでも飛ばしまくりです。

 まあそういうわけで、写真や図版で紹介されているものだけでも

・コックスの永久機関(気圧の差で水銀が上下して時計を動かす……いやそれ永久機関ちゃうし)

・自己回転軸(かなづち車などの重りの慣性で永久に回転する車)

・フラッドの永久機関(水車とアルキメデスの螺旋を組み合わせたもの。アルキメデスの螺旋は永久機関を作りたがる人にとってたいへん魅力がある道具であるそうな)

・ズィマーラの自ら風を起こす風車(風車でふいごを動かし、ふいごで風を起こす。クランクを知らなかったので細かいところで『職人の努力が期待される』とある)

・テニエの柱(柱の上の磁石に引かれて坂道を上がる鉄球が途中の穴でおっこちてまた上っていく)

・ウィルキンズの永久機関(やはりアルキメデスの螺旋を仕様。ウィルキンズはひな形を作ってテストしたが「どうもダメっぽい」と結論を出している)

・ロイポルトの三重水車(水車で水をくみあげて、それで水車を回してというもの。ちゃんと動くが、最初の水車は河の流れで動いているのでこれは永久機関ではない)

・浮力式モーター(ヘルマン・レオハルトが考案した、浮力を利用する永久機関。むろん動かない)

・コングリーヴの海綿車(海綿の毛細管現象で水を吸い上げて動力なしに進む車を考えてみたもの。コングリーヴは特許までとったが、作った装置はぴくりとも動かなかった)

・E.P.ウィリスの永久機関(実は、ガラスケースに仕掛けがあって圧縮空気で動く。ようは詐欺である。入場料をとって見せ物にしたそうな)

・キリー・モーター(エーテル駆動の永久機関。実はこれも圧縮空気で動く。投資家をだまして金をまきあげたりして、死ぬまでペテンを通したキリーは友人に「俺の墓には、『19世紀最大のペテン師』と刻んでくれと言っていたそうな」

 いや、愉快。

 なお、中世イングランドの人々の生活や仕事を知る上での貴重な一級の史料である『ドゥームズデイ・ブック』であるが、国政調査書がなぜにこのよーなオカルト本(クトゥルフで出てきてもおかしくない)めいた名前かというと、なんでもこの本は土地所有などさまざまな係争において、揺るぎない絶対的な証拠として用いられたそうな。
 そのため、12世紀以降『最後の審判の日(ドゥームズデイ)』という名前で呼ばれるようになったとか。
 国勢調査を行ってこの本を作ったのは11世紀の征服王ウィリアムである。何せ、よそから来たので国を治めるための情報が絶対に必要だったのだ。

05月23日

 週末ごとにウェイトトレーニングを続けているので、首や肩、背中にかなり筋肉がついている。
 おかげで昔ひどかった肩こりに最近は悩まされていなかったのだが……
 ここにきて、いきなりげっこうひどいのが。
 首から左の肩胛骨にかけてのあたりである。

05月24日

■本日の読書:『新スカーレットストーム 南洋の大海戦』中岡潤一郎
 前の巻の感想はこちら
 20世紀になって男が生まれなくなり、社会の根幹をなす層のほとんどが女性となってしまった地球。
 このパラレルワールドで、日本は女性将兵メインの第二海軍をつくりあげた。そして1942年、日米戦争勃発。

 というまあ、なんだ。
 たぶん10年前なら怒る人が多かったんじゃないかと思われるこのバカ設定架空戦記。
 めでたくも続刊の発売とあいなりました。(どんどんどんぱふーぱふー)

 前の巻で、なんでせっかくこのギャルゲー的設定を活かした展開にしないのかと不満をもらしていたら、やってくれましたよ中岡さん。

 今回はいきなりメインヒロイン役の渡来夕紀大尉がスクール水着(最新ファッション)で登場。

 主人公役の進藤少佐の従兵としてついた女子水兵は年の離れた幼なじみで、進藤少佐を「お兄様」と呼ぶわ、自ら「婚約者」だと名乗りをあげるわ。ああっ、いつもは無表情な夕紀がじと目で進藤少佐をにらんでおりますですよっ?!

 しかも他人には読み取れない鉄仮面な夕紀の心の動きをすっかり把握できるほど親密になっていながら、進藤少佐は彼女がなんで不機嫌なのかさっぱりわかってないにぶちん野郎ときましたっ!

 つうわけで、すっかりギャルゲー的ノリになった本作。むろん、それでも爆弾は落ちるは砲弾は当たるわ、腕はもげるわはらわたは飛び出るわ、飛行機は落ちるわ船は沈むわのダークな描写も相変わらず。まあそれはそれで良いスパイスになっているのではないかと。

 それでも実際のところ日米戦争そのものはかなりどーでもいい原因(アメリカでの女性団体の暴走)ではじまっているので、適当に手打ちをして終わるのは見えている。

 問題は、もうひとつの戦いである。
 幼なじみで自称「婚約者」で10年来の恋を胸に抱いたあかねちゃんと、フラグ立てまくり好感度上がりまくりで、『ぴろぴろぴろりん♪』音がひっきりなしに鳴り響いている夕紀との、進藤少佐を巡る戦いだ。

 こちらに休戦はありえない。どちらかが倒れるまで死闘は続くのである。むろん、現在は夕紀がリードしているが、何せこういうジャンルだ。銃弾(か砲弾か爆弾)の1発で、大逆転もありえる。おお、そういえば架空戦記興隆の元となったシリーズのタイトルが『大逆転!〜なんたらかんたら〜』であったよなぁ。

05月25日

昨日の『新スカーレットストーム 南洋の大海戦』で補足
 読み直していてふと気が付いたのだが、前作はそう感じなかったのだが、今作では「女の子の兵士を使うがゆえの説得力」というのがあるのに気が付いた。

 トラック沖の海空戦で、武運つたなく蒼龍が大破し飛龍が致命傷を負う。
 第二海軍の艦隊司令として前巻からこちら、さんざん活躍した多聞丸こと山口提督は、沈む飛龍に残ろうとする。

 これは史実のミッドウェイがそうであったし、別におかしな話ではない。

 それを部下が止めて、山口提督は飛龍を降りて戦いを継続しようとする。これまた架空戦記ではしばしば見られる事であり、別に変な場面ではない。

 だが、その自決しようとする山口提督を止めるのがまだ20才にもならない女子水兵であったらどうであろうか。

「今回の戦いでは、多くの人が死にました。悲しい話ですけれど、100人や200人ではきかないはずです。私の知っている女子兵もたくさん死にました」
「だからこそ、ここに残って責任を……」
「そんなことを望んでいるとお思いですか! みんなが!」
「――!」
「そんなことはありません! みんな生きて、自分たちのかたきを討ってほしいと思っているはずです。私だったら絶対にそう思います。死んでほしいなんて、これっぽっちも考えません!」
「……」
「ここで死んでしまえば、楽にはなるかも知れません。でも、そんなことをしたら、私は絶対に忘れません。みんなの願いを裏切って司令は死んだ。自分だけの理屈をつらぬいて、勝手に散っていったって、生涯思い続けます。恨みます!」

 自分の娘ぐらいの年齢の女子兵に泣きながらここまで言われるのである。そらあなた、自決もやめますわな。生き恥をさらしてでも、死んだ部下への責任を果たそうとしますやがな。

 というわけで、普通に男ばっかりの物語ではどうという事のない場面で、不覚にも感動してしまったのである。

05月26日

■本日の読書:『覇者の戦塵1943 電子兵器奪取』谷甲州
 さて、前の巻ではラングーン攻略もまだめどが立っていない日本軍だが、その半年ほど前。
 日本軍の航空機が幾つかの場所でやたら命中率の高い高角砲にやられるという事件が相次いでいた。丸大兵器の開発を担当していた深町中佐はこの謎の高角砲を調査するために南方に向かった。

 というわけで、今回は再びニューギニアに戻ってのお話。

 実のところ、覇者の戦塵は海軍より陸軍の方が面白い。何しろ、東太平洋海戦なんか、4巻もあるのに、「そういやなんかけっこうぐだぐだと戦いが続いていたなぁ」ぐらいの印象しかなく、それこそ、登場人物の名前をあげよと言われても思いつかないぐらいだが、ニューギニア戦線は違う。

 この巻でも渋い役で登場する飛行場設営隊の陣内少佐、海兵隊の小早川中佐、そして実質的なシリーズの主役である秋津中佐などの満州以来のレギュラー陣が印象深いのは当然として、ニューギニアからの登場である陸軍憲兵隊の国枝軍曹や、ニューギニア原住民のトブエ君(残念ながら今回は出番なし)、工兵隊の鈴谷大尉、現在はビルマ戦線に向かった白石曹長など意外といい感じでこなれたキャラクターがぞろぞろ出ている。

 元々、谷甲州さんはキャラで読ませるタイプの作品を書かれる人ではないし、覇者の戦塵も最初はそんな風であったのだが、ここに来て、意外にもキャラが立ってきている印象がある。

 さて、命中率が異様に高い高角砲の謎(実は砲ではなく弾薬に謎があったのだが)を探るべくワニゲラの連合軍基地へ少数の海兵隊チームで上陸作戦を敢行するのが本書の内容であるが、安心していただきたい。

 いつもの谷甲州さんなので、忍者部隊のよーなのが敵陣に突入して華々しく大活躍などという作品ではありません。

 それどころか、実際の作戦そのものは200ページ中、50ページ弱。それもほとんどは船の上でやきもきしたり、いきなり『上陸待て』の命令が来て何があったんだー、という感じである。
 何しろ甲州さんは視点を現場に固定してしまうので、見えないところで敵はむろん、味方だって何を考えているのかさっぱりわからない。

 しかし、それはそれとして今回はいろいろと凄い展開である。

 まず、深町中佐が開発していた丸大兵器がすごい。これは艦船攻撃用の無人ロケット兵器で、魚雷のかわりに発射する。しかも射程は2万m。
 だが、コンピュータもない時代での2万mは、まっすぐ飛ばすだけでも一苦労である。深町中佐の開発も暗礁に乗り上げる。
 用兵側は2万mではなく7000mで発射する小型のロケットにしろとせっつかれる始末。

 組織の力関係などもあり、配置換えになった深町中佐が新型陸上攻撃機「銀河」のテストに合わせて南方で実際にワニゲラ上空を飛ぶのであるが、ここでの描写がうまい。

 深町中佐はマイクロ波の電波を受信する装置だけを持って銀河の機首にある偵察席に座るわけだが、これは射撃管制か何かでレーダーが使ってあるのではないかというので、波長だけでも調べるためである。

 敵の対空砲を受けながら、この、受信機が奇妙なノイズのようなものを拾う。
 米軍のものなのは間違いないが、レーダーでも通信でもない。しかも数がやたらと多いかわりにひとつひとつは微弱である。

 なんだこれは?

 実態がつかめないので、あきらめてレシーバーをはずそうとすると、とたんにマイクロ波の強度が上がっていく。レシーバーの中を唸りをあげて音が大きくなる。
 近づいてくる。
 そして――至近距離で高角砲弾が爆発。機体が揺さぶられ、銀河に破片が激突する。

 いや、さすが谷甲州さん。
 こういう描写をさせるとピカイチである。
 むろん、この砲弾とマイクロ波の正体は戦史に詳しい人なら誰もが知っているVT信管なのだが、たいていの架空戦記ではVT信管の正体とかについてはさっさとネタをばらしてしまう。ここまで律儀に「VT信管にやられている側」から描写して謎へ迫るという描写はまずお目にかからない。

 技術者の目から見た架空戦記。

 これからも楽しめそうである。

05月27日

 うぐぐぐぐ。
 肩こり肩こり。こりこり。

05月28日

■本日の読書:『エレメンタルジェレイド IV〜VI』東まゆみ
 こないだ読んでいきなりお気に入りになったので続きを。

 この漫画は、小学校2年生の姪もお気に入りである。
 こないだ得意そうな顔で、
「おじちゃん、カバーもめくってみないといけないんよ」(カバーをはずすと表紙絵を使った愉快漫画がある)
 とか言っていました。女の子というのはどこからそういう知識を習得するのかしらん。

 さて、怒濤の展開であった3巻までと違い、ペースがゆったりとしてきました。行く先々で事件が発生して新キャラが登場してという基本パターンもなかなかによろしい。

 それにしてもいいキャラがそろった作品である。
 王道話なので、物語が盛り上がる、あるいは読者がのめりこむのはキャラの掛け合いの出来いかんにかかっている。
 その点で『エレメンタルジェレイド』のキャラはメインもサブも良い。
 主人公のクーとレン。旅を共にするシスカにローウェンにキーア。このレギュラー陣は言うまでもなく。
 3巻で出たハンターくんなんか再登場が待たれるし。
 4巻から準レギュラーのラサティとリィリアは互いを思いやるよい姉妹だし。
 同じく準レギュラーのフィロちゃんは、可愛いが、なんかやたらめたら『キレ』やすそうなやばげな雰囲気だし。

 ところで6巻で仰天したのは敵の存在。まあ、悪いとは思っていたがここまで情け容赦なく+楽しげに殺しをかますえげつない奴らだったとはっ! びば悪役っ!

05月29日

■本日の読書:『ガンスリンガー・ガール 5』相田裕
 4巻の感想はこちら
 いつのまにやらヘンリエッタよりもトリエラの方が露出が上がっているのは、やはりキャラとして動かしやすいからであろうか。
 いや、トリエラ好きだからいいのだけれども。

 それにしても、最初にぶち切れるのはこのラインで行くとヒルシャー&トリエラ組のような気がしてきた。
 復讐というきわめて個人的な憎悪の感情に突き動かされているジョゼは意外とこのまま行きそうな(兄のジャンがおかしくならないかぎり)感じであるし、マルコは何やらもーいろんなものを諦めてしまった感じである。この巻の元恋人のエピソードでもそうだし。

 だが、元々がトリエラを救うために公社に入ったヒルシャーは、トリエラにとってヒルシャーがそうであるのと同じくらい、トリエラの存在が公社に居るための絶対条件である。
 彼は壊れていくトリエラをそのまま放置はできないだろうなぁ。

05月30日

 くううう。
 肩がー。肩がー。
 昨日トレーニングしたのでちょっとはマシになったかと思ったのだがそうもいかないか。
 ウェイトをかけても別に不具合はなかったので、スジがどうこうなっているというのではなさそうなのだが。

 なお、ウェイトトレーニングでは、クールダウンにストレッチポールを利用してみたのだがこれが実によろしい案配であった。

 よく効くというのはやはり、姿勢が悪いのだろうか?

05月31日

 肩こりがひどいので毎日のよーに湿布を貼っていたらなくなってしまった。
 相変わらず左肩胛骨のあたりである。
 買い足さねば。

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