| 05月01日 |
朝、ホテルを出る。
秋葉原は土曜日であるが、人出はやや少ない感じ。
ゴールデンウィークということで、帰省している人が多いのだろう。
だめかなー、と思っていたら意外にも13時33分ののぞみの指定席を確保できたので、コインロッカーに荷物を入れて書泉グランデで時間をつぶすついでに本を買う。
そして広島に帰ると、甥と姪がいた。姪もこの春で小学校1年生である。だいぶおしゃまさんになった。
■本日の読書:『覇者の戦塵1942 激突シベリア戦線 上下』谷甲州
むろん、このシリーズの既刊は発売と同時に買って読んでいる。
が、何しろ発行が1998年である。私の入れ替わりの早い蔵書の中では5年生き残るのはなかなかに難しい。
それでもこうして買い直すわけであるから、やはり気に入っているのだろう。こいつはとっておくべきか。
本作において満州油田を手にした日本は、ソ連と宣戦布告なしのずるずる消耗戦をしていたが、そこに英米との戦争である。
手を広げすぎているので、内地の防衛はどうしても後回しである。それでもソ連と不仲が続いたので北の気象に合わせて電波兵器(レーダーなど)は史実よりも進んでいる。
谷甲州さんというと、貧乏なかつかつの戦いを描写させると天下一品なのだが、本作でもそのあたりは遺憾なく発揮されている。
日本海側の小松に基地を持つ飛行隊が沿海州から出撃した爆撃機を迎撃するくだりなど
おそらく樫山大尉もそう考えて、もう1機の出撃を決めたのではないか。夜間飛行のできる操縦者はそれで終わりだから、これは事実上の全力出撃にちかい。そしてこのわずか2機の屠竜が、今夜日本本土を防衛する戦闘機のすべてだった。
一事が万事この調子であるから、派手な戦闘などとは無縁なのである。
本土爆撃を食い止める事ができなかった技術将校達は、危機感を募らせる。これは電波兵器の性能や数の問題ではなく、日本軍における組織的欠陥であると。
そして、彼らは現場の人間主体で、何とかこの問題を解決できないかと陸軍海軍といった垣根を越えて手をつなぎ始めるのである。
効率的な防空システムの構築が主であった上巻に対し、下巻はソ連領土への限定的な攻勢によってソ連を和平交渉のテーブルにつかせ、これ以上の戦闘を防ごうという物になる。
攻勢は増強1個師団。決して戦力は豊富ではないが、この物語での主役クラスのひとり秋津中佐は後方支援と作戦におけるマージンをたっぷり取ることで、柔軟性のある戦いを展開する。
果たして日本軍は腹背に敵を持つという危険な情報をなんとかできるのだろうか――?
| 05月02日 |
起きると曇天。
どうなる事やらと思いながら、フィットネスプラザへ行く。
ゴールデンウィークであるが、そこそこ人はいる。
前回(4/11) 今回
・身長166cm ・同じ
・体重72.5kg ・72.0kg
・脂肪率25.5% ・24.4%
・脂肪量18.5kg ・17.6kg
・標準体重60.6kg ・同じ
・肥満度19.6% ・18.8%
悪くはない。一年前に比べると5kgの減量である。
目標は65kgだ。
午後からは晴れるが、夕方からまた曇る。
■本日の読書:『名将と合戦シリーズ 豊臣秀吉 疾風の機動戦』
友人のヒロ君がが古本屋で仕入れて送ってくれたゲームブックである。
曰く、
「ひそかに国産ゲームブックの最高傑作かもと思っています」
まああれだ。
彼の発言はいつも愉快なので「ああはいはい」と聞き流しておこうかね。
ではプレイしてみようか。
第一回。
墨俣の一夜城建設に失敗した私(猿)は、南蛮渡来のクッキーを元にした猿煎餅というのを売り歩いて富みを得る。
これからは武器商人として生きようと国友の鍛冶に火縄銃を量産。これに猿場(エンフィールド)銃と命名する。
五千丁も量産したところ、かつての主君、織田信長がついに徳川家康と決裂して天下分け目の決戦を行なうとの情報が。
さあ、どっちに売ろうと思っていたら友人の石川五右衛門が「おれと一緒に民衆革命を起こそう!」と持ちかけてきたので、一向宗に銃を売り払い民衆革命を手助けする。
日本は本願寺顕如の物となったのであった。
第二回。
織田家を出奔した後、美濃で斉藤家に仕える事になる。
竹中半兵衛が「いっそ美濃を自分のものにしなされ」と勧めてくる。
「うう……民が苦しむのは見ておられんのじゃよー」
翌日、斉藤龍興を追放する。
「このまま織田家に攻められたら民が苦しむので、おまえを追放する」
そして攻めてきた織田信長を討ち取り、美濃の大名として一生を終える。
分裂状態の日本はその後、ヨーロッパ列強によって植民地となったのであった。
第三回。
やはり商人を志すも、ポルトガル人に捕まって奴隷として売られそうになる。
そこへ倭寇が襲いかかってきてポルトガル人を皆殺しに。その倭寇の親玉は石川五右衛門であった。
五右衛門と一緒にマニラへと渡り、ここで商いを始める。
マニラにある日本人街の旧家には、今も猿という名前が残っているという。
第四回。
越前表の柴田勝家とケンカをしてしまい、織田家にいられなくなる。
上杉謙信を頼り、そこで金山の開発を任される。
「佐渡に金山があるらしい」
そこで、佐渡にわたり、豪族をだまして金山のありかをつきとめると、戦争捕虜を投入して金山を採掘。
だが、主君が上杉謙信ではいくら金を稼いでも、関東遠征ばかりするので越後の財政はちっともよくならない。
結局、上杉謙信では天下統一は無理だったのだ。
第五回。
前回のリベンジである。
今度は上杉謙信の謀臣として仕えることにする。
「謙信公の視点を都へ向けるにはどうすればよかろう」
しばし考えて、追放された将軍足利義昭を操り、謙信に信長追討の命令を出させる。
謙信公出馬。だが織田軍の数は圧倒的である。
「毛利水軍を使おう」
毛利攻めをしている織田信長を直接叩くには、海運を利用した奇襲しかない。毛利水軍を利用して上杉軍は城攻めをしている信長の背後に強襲上陸。
そのまま一気呵成に信長を撃破。織田信長討ち死に。
足利義昭はふたたび京に上り、かくして今しばらくは室町幕府の時代が続くことになる。
第六回。
信長にそこそこ重用されるも、宿将というほどでもなし。日々是平穏。
その心の隙間に悪魔の、いや神の誘惑。
「アナタは神を信ジマスカ?」
ルイス・フロイスの洗脳電波により、クリスチャンとなった私(猿)は、信長に叛旗をひるがえす。
「異教徒は皆殺しじゃー。これは聖戦じゃー。じはーどっ!」
自爆テロを繰り返す大和十字軍。ついに信長もテロで倒れ、後は家康が継ぐ。
家康を脅してキリスト教を認めさせ、東洋にカトリック教国ができあがることになる。
ううむ。なかなか天下人になれないなぁ。
史実とは違う選択肢ばかりしているからだろうか。
| 05月03日 |
雨である。
■本日の読書:『名将と合戦シリーズ 豊臣秀吉 疾風の機動戦』
昨日に引き続いてのプレイ。
第7回
そろそろ史実に反するのはやめにして史実通りの選択を試みる。
高松城を水攻めしていると挙動不審な男が。捕らえてみると、なんと明智光秀謀反の報せが。
……いや、普通なら盛り上がるところなのだが、今さら、ねぇ?
毛利と和睦して、中国大返し。山崎の合戦に突入する。
この山崎の合戦パートは、そこだけ別のパートになっていて地図も何枚も付いているという豪華さ。
その一方で、選択肢の方はまるで20年前のパソコンのテキストアドベンチャー黎明期を思わせる物に!
「見る」 → どこを見るか? 「右」「左」「前」
説明も何もない。ほとんどあてずっぽうである。
このように愉快な選択肢は無数にあり、たとえば伏兵が現れた時の選択肢は「驚く」と「叩く」の二択。
しばらく笑い転げた後、「驚く」を選んでみる。
「驚く」 → びっくりしてる場合ではない。キミは撃たれて蜂の巣になって死ぬ。
じゃあもうひとつの選択肢を選んでみようか。なになに。
「たたく」 → 何をたたく? 「馬の頭」「官兵衛の頭」
さらにひとしきり大笑いした後で、「官兵衛の頭」を叩いてみる。
「官兵衛の頭」 → 官兵衛は痛そうな顔をした。戻って選び直せ。
まあこんなトンチキな事を何度もやったあげく、ついに山崎の合戦に勝利して天下を統一するのである。
めでたしめでたし。
| 05月04日 |
今日も雨。
つまり家で仕事をしていろと?
■第三帝国興亡記:『火を以て攻を佐くる者は明なり』
1941年10月。
ソ連軍怒濤の大進撃を開始。
パヴロフ大将の率いる戦車軍団は、ワルシャワへと突入していった。
だが、そこで待ちかまえていたのは思いも寄らぬゲルマン忍術だったのである。
「先遣隊より連絡。ワルシャワ中心部へと突入せり! 敵の抵抗は微弱!」
パヴロフ大将は喜色を浮かべて傍らにいる政治将校の肩を叩いた。
「やったぞ同志。作戦の第一段階は成功だ」
「お見事です同志将軍。ですが、すでに2個師団が撃破されています」
「損害は許容範囲だ。いかにグデーリアンが優れていても一度に戦えるのは3個師団まで。それ以上は無理だ。たたみかけるように戦力を集中させれば、おのずと退却せざるを得まい」
兵士の損耗は多いが、スターリンが望むのは土地の支配だ。この調子で西ポーランドを解放してドイツ領へと――
その時、驚くべき通信が入った。
《将軍! ワルシャワに進撃した部隊が壊滅しました! 至急援軍を!》
「どういう事だ? ワルシャワのゲルマンスキーは歩兵1個師団ではなかったのか」
《違います! 炎です! 炎が――わあああああっ!!》
「おい? どうした? 何があったんだ?」
そのころ、東部戦線のあちこちで炎の嵐がソ連軍を包み込んでいた。
ドイツ軍の秘密兵器、2号火炎砲戦車の威力である。
火炎砲戦車は装甲など無関係に相手を熱で焼き殺すおそるべき兵器である。
一方で射程はきわめて短く、隣接するほど接近しないと攻撃できない。
だが、驚くべきゲルマン忍術によって、ドイツ軍は遠距離から火炎攻撃を可能にしたのである。
戦術オプション:砲撃支援
“砲撃支援”は88ミリ砲などの支援大隊が持つ師団全体の支援能力のひとつである。これを使えば戦闘開始時に1回だけ支援大隊で敵全体を攻撃する事ができる。処理が抽象化されているため、ここでは射程の概念がなくどこまでも届く。また、防ぐ方法もない。
しかも2号火炎放射は編成の負担が軽く、これなら1レベル師団長の25点の師団ポイントでも足りる。
前衛:歩兵大隊×3(3点)
中衛:歩兵大隊×3(3点)
後衛:50ミリ対戦車砲大隊×3(9点)
支援:2号火炎放射戦車大隊×3(3点)
これで18点。残り7点で戦術を買う事ができるのだ。
偶然に火炎放射戦車が持つこの能力を発見したドイツ軍は、占領したイギリスとフランスで2号火炎放射戦車の量産を開始していた。
ワルシャワの街は劫火に包まれた。ソ連軍を待ちかまえていたドイツ歩兵師団は市街の要所要所に火炎放射戦車を隠しておき、側面や背後から火炎を浴びせかけた。肉の焼ける匂いがあたりに漂う。やがて炎はワルシャワの街そのものにも燃えうつり、歴史ある市街はたちまち紅蓮の炎を巻き上げた。
この戦いについてパウル・カレルは戦後、『焦土作戦』(VERBRANNTE ERDE)という本を書くことになる。
| 05月05日 |
晴れる。
だが家で仕事。
■第三帝国興亡記:『海を越えてきた破滅』
1942年春。東部戦線につかの間の平和が訪れた。
無数のBT戦車の残骸が東プロイセンからポーランドにかけて転がっている。
その多くが黒く焼けこげている。火炎放射戦車の威力だ。外がこれだけ焦げているのである。中の人間がどうなったかは想像するだけでおぞましい。
戦いの後、死体の片づけをさせられた兵士や捕虜の中には精神に異常をきたした者も多かったという。
「なんか素直に喜べんなあ」
「ルールの穴をついた戦術ですからね」
「とはいえ他に有効な手だてもないし。今しばらくはこの戦い方を続けるしかないか」
実際、火炎放射戦車の配備が間に合わなかった低レベル師団の多くはソ連軍のスチームローラによって次々と壊滅していった。いや、それを言うと火炎放射戦車が配備された師団においてもそうである。火炎放射戦車は強力な攻撃力を歩兵師団に与えるが、防御力は低いままなのだから。
1941年の冬から1942年春にかけての一連の激戦で、ドイツ軍20個師団近くが失われた。備蓄していた兵器とプールしていた兵士のあらかたがその穴埋めで失われた。せめてもの救いはソ連軍も同じだという事だろうか。
かくして1942年の春から秋までは比較的平穏に過ぎた。両軍共に戦力の回復に努めていたのである。
そして冬。再びソ連軍は攻勢を開始した。ドイツ軍も4号戦車を改良した4号F2型を主力にこれに立ち向かう。歩兵師団も、対戦車砲は75ミリに、そしてむろん量産なった2号火炎放射戦車が支援大隊として配備されている。
だが――
「おかしい。敵の被害が少ない」
「BT戦車がなくなり、T−34が主力になったからじゃないですか?」
「それにしても、だ」
そう、ソ連軍も昨年と同じではなかった。装備がではない。指揮官だ。ソ連軍の指揮官のレベルが上がっている。こちらが火炎攻撃をすればソ連はお得意のカチューシャによるロケット攻撃と大砲である。この制圧攻撃をくらうと、たとえ最優秀の戦車師団でもぴよぴよ状態になる危険性がある。
「くそっ。このままだと泥沼だぞ」
「いやもうすでにどっぷりと腰まで」
「しかし75ミリ対戦車砲は威力十分だな」
「脆い上に動きは遅いですが、確かに防御用としては使える兵器です」
そうこうしているうちに、地中海の向こう岸、北アフリカにおいて。
「エジプト国境に動きがあるそうだな」
「は、アメリカ軍が集結しつつあります」
イギリス降伏後、エジプトとスエズ運河の防衛はアメリカ軍が行っていた。こちらもリビアにドイツアフリカ軍団(3個師団)を配備してにらみあいを続けていた。
そして43年春。ついにアメリカ軍がエジプト国境を越えて侵攻してきた。こちらはトブルクに部隊を集結して守りを固める。
「敵は15個師団です」
「多いな。守りきれるか」
「分かりませんが、M4シャーマンが相手ならそこそこの戦いは可能ではないかと」
ところがところが。
M4シャーマン戦車は鬼のように強かったのである。
3号長砲身型の攻撃がほとんど効かない。必殺の火炎放射の陣も有効打とはならなかった。何しろアメリカ軍指揮官のレベルはソ連軍よりも高い。逆にヤーボの群れが空から装甲師団を粉砕する。ドイツアフリカ軍団は壊滅。敵の損害は合わせても1個師団にもならないというワンサイド・ゲームになったのである。
「やつらは鬼かー?!」
地中海が制圧されたとなると、次はイタリアが危ない。マカロニ野郎の戦闘力についてはとても期待できない。かといってこのままでは――
私は乾坤一擲の作戦に出ることにした。ドイツでも最優秀の師団長を東部戦線に集結させる。
「諸君、集まってもらったのは他でもない――これより我がドイツは宿敵ソ連の首都、モスクワを陥落させ、ソ連を降伏させる」
「閣下、それは――」
「このままだと腹背に攻撃を受ける。そうなる前にまず東のソ連だ。幸いな事にイギリス侵攻後、我が軍は攻勢を控えてきたので石油の備蓄はそれなりにある」
「ですが、東部戦線の消耗戦で兵器の備蓄が底をついております。鉄鋼も――タイガーとパンターの生産を始めて以来、減る一方です」
「だからだ、だからだよグデーリアン。このまま守り続けてもいつかは破綻する。そうなる前に決着をつけねばならんのだ」
こうして、1943年春、ドイツ軍はソ連領土へ侵攻を開始した。ウクライナの大地をタイガー1が駆ける。
タイガー1は優秀な戦車だった。なんといっても装甲が厚い。T−34/76の砲弾を弾くこともしばしばである。さらに、通常の戦闘が始まる前、遭遇時に遠距離砲撃をして相手に一方的にダメージを与えることもできるのである。
むろん、問題もある。
「配備コストですか? 4号中期型が5点で、タイガー1が10点。2倍ですからね」
「まあそれもそうなんだが」
「じゃあ速度ですか?」
「それはあまり問題じゃない」
「では?」
「生産性だ」
比較してみよう。
43年の主力戦車である4号F2(中期型)が鉄29に対しタイガーは鉄65。倍以上違う。さらに生産効率も40に対し25。生産性は低いわコストは高いわでとても主力として量産ができるような戦車ではない。そういう意味では実はあまりパンターも誉められた出来ではないのだが。
しかもこの頃になると生産ラインの混乱が史実と同じくらいひどいことになっていた。
原因はソ連軍の冬季攻勢を防ぐための2号火炎放射型戦車の傾斜生産である。それまで他の兵器を生産していたラインにむりやり2号火炎放射型戦車を生産させたのだ。こうして必要数は確保されたのだが今度は歩兵師団のための対戦車砲が足りなくなる。そうこうしているうちに、東部戦線の消耗によって歩兵が足りなくなる。こうしていきあたりばったりにその時に必要なものを生産していたのだからこれで混乱しない方がどうかしている。
そうした数々の混乱と不手際を乗り越え、ドイツ軍装甲師団はついにモスクワへ――だが、すべては遅かった。
彼らが来たのである。
アメリカ軍のヨーロッパ解放作戦、Return to Europeである。
1943年秋、アイスランド基地からスコットランドに上陸したアメリカ軍は怒濤の勢いで南下、わずか半月でイギリスを解放した。さらに20個師団がノルマンディに上陸、すかさずフランスを占領する。
同時にイタリア半島のつま先、シシリー島を占領。南イタリアへと侵攻。イタリア政府が倒れる。
もはやこうなっては打つ手はない。
1943年冬。ドイツは連合国に無条件降伏した。
ここに第二次世界大戦は終結した。
| 05月06日 |
歯医者で詰め物をしてもらう。
がちがち。
■本日の読書:『三惑星連合』E.E.スミス
レンズマン前史である。20年かそこらぶりに読んでみることにした。むろん、新訳版である。
相変わらず面白いが、おかしみを感じる部分が昔とは少し違って来ているのを感じた。
中心となる第三部を適当にかいつまんで紹介しよう。
宇宙船が海賊に毒ガス攻撃を受ける。
かろうじて助かった主人公は敵の捕虜に。
なんとか脱出。敵の小惑星基地はここだぞー。
宇宙艦隊集結。小惑星基地対宇宙艦隊の熾烈な戦い。
そこへいきなりエイリアンの船。
エイリアン、敵味方関係なしに攻撃して鉄を採取。
こいつらは鉄が欲しいあまり血液中のヘモグロビンまで奪っていく始末。
主人公は今度はエイリアンに捕まる。こいつらは両生類だ。
貴重な生物標本としてエイリアンの母星に連れていかれる。
そこでは両生類エイリアン対深海知的魚人の戦いが繰り広げられていた。
戦いのどさくさに紛れて救命ボートを奪って脱出。
だがすぐに捕まって動物園に。
三惑星連合はエイリアンの技術などを応用して新型戦艦を開発。
そこへ両生類エイリアンの船第二陣。地球は鉄が豊富だ。たとえばピッツバーグ(製鉄工業都市)とか。
ピッツバーグで鉄を採取するエイリアン。むろん、ヘモグロビンも忘れてはいけない。
新型戦艦対両生類エイリアン。
エイリアンの船を追撃していると、たまたま偶然、小惑星基地から脱出した海賊を発見する。ついでなのでこいつらを血祭りにあげて前夜祭とする。
一方で動物園に囚われていた主人公は化学実験室を両生類エイリアンに要求して手に入れる。
さあ、毒ガスができたぞ。
さっそく毒ガスを両生類エイリアンの都市の空気供給システムに流して虐殺。さあ脱出だ。皆殺しにはできなかったので追っ手が来るだろうな。ガッデム。
追っ手との追撃戦のさなかに、三惑星連合の新型戦艦がやってくる。まずはこれまでのお礼としてエイリアンの惑星にある都市を攻撃して消滅させる。ピッツバーグの仇はとったぞ。
さて、お互いに相手が強いのは分かったからこのへんで手打ちにしようじゃないか。
子供の頃の私は単純に激突するパワー、次々と繰り出される新兵器、新発明に心躍らせたものであるが。
今の私はこの身も蓋もないおおらかな展開こそを心のそこから楽しんでいるのである。
| 05月07日 |
ゴールデンウィークに岩国基地へ遊びにいった友人から写真付きのメールが届く。
T−4とT−2の顔つきの違いにびっくりする。
F−4EJ改がまだまだがんばっているのにはちょっと良い気分に。
■本日の読書:『ミリタリー・クラシックス 5号』
この手の趣味的な本のライターさんというのは仕事だから書くというよりはむしろ書きたいから俺に書かせろ的な文章が散見される。
ようは悪文とかそういうのであるが、これも極めれば芸となる。
後藤仁さんの『第二次世界大戦時の装甲列車』という記事から、1センテンスだけ引用させていただこう。
日本の装甲列車に関する文章である。
この装甲列車は臨時装甲列車と呼ばれ、編成の前後に11年式6.5ミリ軽機関銃1挺と60センチ探照灯を備える防護車を配し、前方から順に14年式10センチカノン砲1門と3年式6.5ミリ機関銃1挺、38式機銃10挺を備える重砲車、11年式7.5センチ高射砲1門と3年式6.5ミリ重機関銃4挺、38式機銃10挺を備える軽砲車、93式13ミリ対空機関銃2挺と3年式6.5ミリ機関銃4挺、高射機関銃2挺、歩兵銃2挺を備える歩兵車、3年式6.5ミリ重機関銃2挺、38式機銃10挺、指揮通信機材を備える指揮車、ソリイ(1D)型装甲機関車、600km走行分の石炭と300km走行分の水に加えて11年式6.5ミリ軽機関銃2挺を備える補助炭水車、各種修理機材と無線機1基、11年式軽機関銃2挺を備える材料車、歩兵車、軽砲車、4年式150ミリ榴弾砲1門と3年式6.5ミリ重機関銃4挺、38年式機銃10挺を備える重砲車という編成が採られた。
さすが、列車だけあって文章も長い。
というか、与謝野晶子ですか。
| 05月08日 |
平和な一日。
■本日の読書:『るくるく 3』あさりよしとお
魔界の姫君るくちゃんが、手下の魔王と一緒に世直しのために地上にやってくるというお話である。
今回もしんみりしたお話から爆笑ものまでそろっているが、一番笑わせてもらったのが、
『悪魔のレシピ』である。
るくちゃんは料理がちょっとばかり苦手である。そのるくちゃんに魔王が「いやそういうのがいわゆるおふくろの味で、ウケがいいんですよ」などといらぬアドバイスをしたもんだからさあ大変。
思えばスーパーには『おふくろの〜』とか『おかあさんの〜』という品々が並んでいるではないか。そうかそれはそういう意味だったのか。
しばらくどうするべきか悩んだるくちゃんは、同居している人間の男の子に聞く。
「おふくろの味って好き? 嫌い?」
男の子のお母さんはろくでなしのオヤジを見限って彼が小さい頃に家を出ている。
だからあまり分からないのだが、るくちゃんに気をつかってこう言う。
「まあ嫌いじゃないかな。 よそのお母さんの味でも」
「よその?!」
動揺を隠せぬるくちゃん。
「……わかった。がんばる」
そしてるくちゃんは。
スコップを持って墓地へと――
そのお母さんの味じゃねぇっっっ!!!
笑い死ぬかと思いましたよ。
■本日の読書:『アリソン3下』時雨沢恵一
1、2とそのトンデモ展開でたっぷり楽しませてもらったアリソンであるが、3ではどのよーな展開が待っているのか、読む前から楽しみでしょうがないというかわくわくするというか。
一読。
さて、物語を整理する事にしよう。
アリソンのお父さん、スパイとして東側に潜伏。軍人に。
アリソン生まれる。
紛争発生。アリソンのお父さん、前線に出ると部下の頭を吹っ飛ばして自分の軍服と認識票をつけて偽装し、西側に戻る。
東側の武器商人、自分の知識と武器を東側に売り込む。
アリソン1、2の物語発生。東と西の関係が良くなる。
アリソンのお父さん、武器商人とそこから得た情報で戦争を起こそうとしている組織を一網打尽にするため「少佐」という架空の人間になる。
武器商人、東側に逃亡をはかる。
武器商人と東側の組織がたてた計画は以下の通り。
武器商人、最近東西の政府が肝いりで作った東と西を結ぶ豪華列車で東側へ向かう。
その豪華列車を東側の組織が途中で襲撃する。
武器商人だけ組織が拾い上げ、乗員乗客は皆殺し。
豪華列車は谷底に転落させて事故に装う。
対する「少佐」の計画は以下の通り。
豪華列車に組織の連絡員として乗り込む。
途中で武器商人を殺す。
豪華列車を谷底に転落させて事故に装う。むろん乗員乗客には死んでもらう。
しかし、娘であるアリソンが乗り込んでいた事から「少佐」は計画を修正。
アリソン達と一緒に「少佐」は実力で襲撃を阻止。
「少佐」が武器商人を殺して自殺に見せかける。
残念ながら、今回は目に見える大きな破綻がない。
破綻はないがどう考えても無茶である。組織の側も少佐の側も、豪華列車を事故に見せかけて乗員乗客皆殺しを考えている。そのために組織側は装甲列車だの装甲軌道車だのを用意しているのだが、んなもん動かしてバレないとでも思っているのか。
少佐も少佐である。娘を助けたいなら危険の大きい実力行使などせずに、さっさと武器商人を射殺してそしらぬ顔をして何もかもおじゃんにしてしまえば良いのである。どうせ自分の身分も名前も仮の物である。とんずらする方法はあるだろう。確かにいろいろと危険や不都合は発生するが、娘を助ける――事故による隠蔽工作はなし、というのを決意した時点でもはや整合性などなきに等しい。
だが何より無様なのは、事件が終わった後になって3下の214ページ中40ページ(2割)を費やして、「実はこうだった」話をしているという構成の悪さである。プロットの粗雑さをごまかすのにだらだらとしゃべくるのは出来の悪いミステリに通じる物があってたいへん退屈である。
さらに、上の序章の前aでヴィルが列車事故で死んだ――というのが本編にまったく活かされていないのはかなりどうかと思う。
つまり、今回の事件ではヴィルは何事もなく帰国し、おそらくは数年後にこの物語とは何の関係もない政治的な理由から事故死を装って西側に行くというのである。
しかしこれらの欠点をかんがみても、キャラは魅力的であるし、文章も若手の中ではまともな部類に入る。今後に期待といったところであろうか。
| 05月09日 |
今にも降り出しそうな空を気にしながらフィットネスプラザへ行く。
ウェイトトレーニングの際、久しぶりにモンゴル騎兵の真似をする。ロープーリーで77kgを引くのだ。
遊牧民族であるモンゴル騎兵のメイン・ウェポンは複合弓(コンポジット・ボウ)であり、その引き手の力は166ポンド(約75kg)であったとオスプレイ・メナットアームズ・シリーズの『モンゴル軍』でS.R.ターンブル氏は述べている。
前回は背筋で引くのが精一杯で、上腕二頭筋ではびくともしなかったが……ああ、やっぱりびくともしない。
幼少時から少しずつ強い弓で訓練したのだろうが、こんな荷重を馬上で引っ張ったとは実に恐るべき話である。
■本日の読書:『空ノ鐘の響く惑星で 3』渡瀬草一郎
陰謀によって国を奪おうというお兄ちゃんであるが、その理由を推測する主人公の
阿片の吸いすぎで、頭が多少、おかしくなっていること――
という表現がおくゆかしくて愉快である。もっとわかりやすく、ラリパッパとか言ってもいいだろうに。
後、随所で幼なじみ神官少女の好き好き大好きパワーが全開になっておりこのままヒロインの座を不動の物とするのかと思ったら、異世界猫娘が空から落ちて乱入。状況をますます混乱に陥れる。
というようなところをのぞくと、全体としてだらだら感のただよう巻であった。
早く合戦を見せろ。
| 05月10日 |
湿度の高い日であった。
むしむし。
■本日の読書:『剣客商売8 狂乱』池波正太郎
日々が騒がしくなるとちょと馴れた物が読みたくなる。
そういうわけで本棚から1冊ひきぬいてみた。
老剣客である秋山小兵衛は若い頃から剣一筋に生きてきたが、今は隠居して悠々自適の生活である。諧謔を感じさせる小兵衛の言動が、この物語を読みよい物にしている。
この巻では、やはり『狂乱』が一番読んでいて心に迫る物がある。
この話に登場するのは身分も低く、要領も悪ければ顔の相も良くない。頼れる物は己の剣だけという剣士である。
周囲からはさげすまれ、人並みな扱いを受けたこともなく、鬱屈した思いをその面に出してしまう事でさらに遠ざけられる。その思いを剣にのせ、道場でも相手を叩きのめしてしまう。
そんな狂犬のような男を、だが小兵衛は、救ってやりたいと思うのである。
一度は通じた思い――
だがその思いは結局実を結ぶ事なく、黒い情念に囚われた剣士は、狂える刃で周囲を血に染める事になる。
「秋山、先生……」
「おお。ここにいるぞ。なんじゃ?」
「一手の、御指南を、御願い申す」
「よし。相手になろう」
小兵衛は剣士を斬る。斬った剣士の顔は、これがあの悪相であったかというような童児(こども)のような顔になる。
「これが、ほんとうの、こやつの顔じゃ」
そう呟く小兵衛の胸に由来する物は何か。語られはせぬが、それが分かる。
そういう物語である。
| 05月11日 |
歯医者で歯石をとってもらう。
きゅらきゅら。
■本日の読書:『剣客商売9 待ち伏せ』『剣客商売10 春の嵐』『剣客商売11 勝負』池波正太郎
ふと。額を撫でる風の感触に面を上げる。
「や。これはいかぬ」
外はすっかり暗くなっている。
頁をめくる手を止め、しおりをはさんだ本を置く。
いつの間にやら一刻あまりが過ぎている。開けはなった窓からは涼しい春の風がそよいできた。
「どうもな。これはな」
読み始めると止まらない。それだけ相性が良いという事もあるのであろう。
この間合い。この感覚。己もまた得たいと願う物である。
| 05月12日 |
夕食のサンマをつついていて、吐き気が。
うぐっ。
■本日の読書:『デュラララ!!』成田良悟
面白いっ!
いや文句なしに面白い。
とてつもなくイカれていて、すばらしくイカした話だ。
出てくる奴らはみなどこか歪んでいてむちゃくちゃでワケがわからないのだが、そのワケのわからなさ具合がたまらなく愉快。
西尾維新の作品と似たテイストがあって、あちらが気に入った人なら問題ないだろう。
しかも無意味に広がりまくった物語は最終的にかなり奇想天外(予想外ではない)なオチへとつながる。
読み終えた時に
「なんてバカバカしいんだっ!」
こう叫んで大笑いできる小説である。
| 05月13日 |
毒のないフグというものを研究している学者がいるらしい。
フグの毒にあたった時の民間療法として、穴の中に首だけだして埋めるというのがあるが、私はこれは常々、「ダメでも後は首から上に土饅頭を盛り上げるだけで決着がつく」からではないかと思っている。
■本日の読書:『ヴぁんぷ!』成田良悟
なんとゆーか。
私はこういう人を喰った話というのが大好きなのである。
まともな物よりもイカレた物を。
ストレートではなく消える魔球を。
やや不謹慎とでも言うべきバカ騒ぎを好むのである。
これはドイツにある奇妙な島の物語。
おかしな吸血鬼と半人前の吸血鬼とまっとうな吸血鬼とその他いろいろな吸血鬼とそうでない連中の織りなすどんちゃん騒ぎ。
とにかく読んでのお楽しみだ。
| 05月14日 |
メキシコでUFOが発見されたというニュースを見る。
メキシコ国防省は、カンペチェ州南部の上空で同国空軍のパイロットが11個の未確認飛行物体(UFO、写真)を撮影したことを、11日(現地時間)に認めた。
で、発見したのはなんとゆー機体だろうかと思い、メキシコ国防省のサイトをながめたところF−5が主力戦闘機のようである。
F−5Fは複座だからこれかしらんと思ったが、どうも最初の記事では3人以上が搭乗しているらしい。
はて?
ここでUFO発見について詳しい記事を捜したら、
At aproximately 17:00 PM the Merlin C26A detected an unknown traffic at 10,500 feet over Ciudad del Carmen, Campeche airspace and according to the protocol and suspecting a drug dealer airplane Mayor Magdaleno Jasso made a maneuver to approach the unidentified traffic at certain range to get a close look and record the target with their equipment.
Merlin C26A Bimotor ――なるほど、発見したのはこの機体らしい。
やれこれで特定できたわいと思ったのだが……この機体って、具体的にどこのどんなのかがわからなくて頭をひねる事に。
どなたか知っていればぜひ教えていただきたい。
| 05月15日 |
メキシコUFOニュース、というか謎の“Merlin C26A Bimotor”の正体について。
trpg.netのsfさんと、友人のスイカマシーンがふたりとも
「これだろう」
と調べてくれたのが、C−26Metrolinerのページである。
おお、なるほど。
いわゆる連絡や輸送任務の機体であるが、対麻薬作戦にも使用されているそうな。
メキシコUFOニュースでも、そんな事を言っていたし、案外とアメリカでそういう風に改造されたのをそのまま輸入してきたのかも知れない。
スイカマシーンが言うには、
メキシコではこれにLLTV/IRTVカメラを収納したターレットを乗っけてそして多分、同体内タンクを拡張するか主翼にタンクを増設して(もしくはその両方)滞空時間を延伸した捜索・救難仕様にしていると思われまする。
なるほど合理的である。
あ、でもニュースではジェット機やゆうてたやん、こいつプロペラついてねんで、というあなた。
飛行機のエンジンはややこしーらしい。
twin engine turboprop
と書いてあるように、C−26はターボプロップエンジンなのだ。
これはタービンエンジンの仲間で、旅客機なんかのジェットエンジン(ターボファンエンジン)もこのグループに入るのだ。タービンぐるぐるなのは一緒で、それでプロペラをぶるるんるんと回す機能を付けているのがターボプロップなのだ。なお、ヘリコプターの場合はターボシャフトエンジンというらしい。
速度はむろんターボファンなんかより遅いのだが、経済性にすぐれ、速度よりも長時間のフライトが必要とされる(そう、哨戒機などはまさにそういう機体だ)のに向いているのだという。
なお、零戦なんかのいわゆるプロペラ機のエンジンはピストン・エンジンとかレシプロ・エンジンというのである。ようは車と変わらん。そういうわけで、よく架空戦記なんかでは短い開発期間で優秀な戦車を作る必要がある場合、古い戦闘機のエンジンを戦車に搭載して、ついでに大砲は対空砲を流用するという手法が取られる。
この方法で一番もっともらしいのが、谷甲州さんの『覇者の戦塵』シリーズに出る海兵隊(日本のだ)零式重戦車(後に陸軍に採用されて百式重戦車と呼称)である。1939年のノモンハン事変で一二試重戦車として初登場なのだが、性能は以下の通り。
主砲40口径8センチ高角砲(実質口径76ミリ)、最大装甲50ミリ、重量25トン、エンジンは航空機用液令ガソリンエンジンで400馬力、潜水渡河可能、エンジンの出力に余裕はあり多少の発展に問題なし。
というもので、史実における日本軍戦車とは雲泥の差がある高性能だが、一方でさほど仰天するほどでもない、というのが谷甲州さんらしい。特に装甲厚50ミリというのが渋い。実際、4年後の1943年のニューギニア戦線ではアメリカ軍のM4シャーマンと撃ちあって相討ち(やや劣勢)となっている。
| 05月16日 |
朝の8時に入稿。
そのままフィットネスプラザへ行き、トレーニング。
いつもより多目に汗をかく。
■第三帝国興亡記:リベンジ
1941年のソビエト(による)侵攻と、1943年のアメリカ軍ヨーロッパ解放作戦によってベルリンで屍の山を築いたあげくに壊滅した我がドイツであるが、ゲームの良いところはやり直しがきくという点にある。
前回の失敗をかんがみて、戦争前に次の基本方針をたてた。
■戦車の生産は絞る
ドイツの戦車、突撃砲、駆逐戦車はよりどりみどりなのだが、全部まんべんなく生産していてはろくな事にならないのがよくわかった。前回の敗北は生産ラインの混乱が招いた物だと言える。
■対戦車砲は早く50ミリに切り替える
歩兵師団の火力は、どうしても対戦車砲大隊に頼らざるを得ない。37ミリはさすがに非力である。歩兵師団は装甲師団のようにたくさんの編成ポイントは必要ないので、1レベル師団長でも50ミリ対戦車砲を装備できるのだ。むろん、42年になればほぼ万能の75ミリが待っている。
■1号火炎放射戦車は量産しとけ
兵法の火計ではないが、支援大隊に配備することで射程の制限がなくなった火炎放射戦車は「これが1号戦車かっ」と驚くばかりの威力を発揮する。何しろ、対装甲火力65は3号戦車後期型の61を上回るのである。とにかく作って損はない。
こうして、再び1939年のポーランド戦から再開である。
北欧、フランス、そしてイギリス本土と1941年初等まで順調に領土を拡張する。まあここまでは前回も同じくらい順調だったのだが。
そして1941年春――
「さあて、ここが思案のしどころだな。ソ連に攻め込むか、それともまずは受けて立つか」
「前回は受け身に回ってソ連軍怒濤の攻撃に大損害を被りましたからね」
「今回は、1レベル師団すべてにしっかり火炎放射戦車が配備してあるからな。今年いっぱいは大丈夫だろう」
「なら、攻めてもいいのではないですか?」
「うーん。戦車の性能がなぁ。ちょっと不安」
「何しろ3号戦車しか作ってませんからね」
4号戦車初期型。いわゆる75ミリ短砲身のタイプは実は対装甲火力58で、3号の同じく初期型(46.5口径37ミリ戦車砲搭載)の51とあまり大差ない。むろん装甲は硬いがわざわざ量産する魅力には乏しい。そこで思い切って4号は中期型が完成するまで生産せず、3号の初期型、そして後期型(60口径50ミリ戦車砲搭載)だけを生産する事にしたのである。だが41年春の時点で後期型はまだ生産が軌道に乗っていない。主力は3号初期型である。
「むこうだって、今年はBT戦車やT−28が主力です。やってやれない事はありませんよ」
「しかしこそっとKVが混ざってたりするからなぁ。さすがに3号初期型ではつらいだろう、あれは」
しばらく考えた末、今年は攻勢に出ない事を決める。おかげで兵器の生産と車種変換は順調にすすみ、歩兵師団には50ミリ対戦車砲が、優良装甲師団には3号戦車後期型が配備された時点で独ソ開戦となる。
「うわ、こいつは楽だ」
「何せ全師団が火を吹きまくりですからね」
「ブレス攻撃だな。ドイツ軍はドラゴンを飼っているよーなもんか。よし、火炎放射型戦車はドラッヘと名付けよう。1号火炎放射戦車はドラッヘ・アインだ」
こうしてソ連軍の1941年〜42年の冬季攻勢をしのいだドイツ軍は、1942年の春を迎えた。
「さーて、いよいよ正念場だな。とにかく冬までにモスクワとレニングラードを落とすぞ」
「4号戦車中期型も開発完了です。いつでも生産できます」
「では3号戦車初期型の生産を停止して、4号戦車中期型に回せ。今年いっぱい量産して、来年はこいつを主力として配備する」
ここまでは順調なドイツ軍。だが来年になるとアメリカ軍の怒濤の反撃がやってくるぞ? ソ連だってそう簡単には降参しないだろう。
「そろそろティーガー1が生産可能ですが……」
「誘惑するんじゃねーっ!」
「でもパンターぐらいは欲しいんじゃないですかー?」
「うがーっ!」
ヨーロッパの戦いは、いよいよその佳境を迎えようとしていた。
| 05月17日 |
亡くなった父が無意味に購入したダンベル(2kg)が発見される。
ダンベル体操そのいち〜。
■本日の読書:『朝日百科世界の歴史 革命と反乱』
革命!
反乱!
わくわくしますね。いい言葉です。
昔からRPGファンの間では、革命軍やら反乱軍やらに身を投じて圧倒的な政府軍を相手に苦闘するという経験のひとつもせねば、一人前とはとても言えぬという風潮がありましたが、どんなもんでしょうか。
むろん、最大の敵は政府軍ではなく、身内の裏切り者で、密告や粛正でそいつらを見つけ出して血祭りにあげるのが一番楽しいのですが。
さて、本誌では18世紀でありますからフランス革命が紹介されています。
革命のあれやこれやについては、今更私などがくだくだしく述べる必要もないでしょうから、面白い部分だけ。
●7月14日革命
まず、市民軍は廃兵院に突入して銃や大砲を手に入れる。だが、弾薬はない。
そこでバスティーユ監獄を攻めるのだが、被害甚大。
畜生、このままじゃ収まりがつかねぇぜ、ってんで、捕まえた監獄の司令官や士官の首を切って槍の先に突き刺し、市庁舎に向けて勝利の行進。おらおらおら〜。
●9月虐殺
プロイセン軍がパリを守る最後の砦、ヴェルダンを包囲。こいつはいけねぇ、ってんでマラーは檄文を書く。
「革命に反対するカソリックの坊主どもを血祭りにあげようじゃないかっ!」
そして、1000人以上の囚人を虐殺する。
これで、兵士達の士気はいやがおうにも盛り上がり、ヴァルミーの戦いで勝利するのである。
●ヴァンデミエール13日
王党派の反乱に対し指揮権を委ねられた26才のナポレオンは、砲兵将校らしく要所に大砲を設置。教会だろうがなんだろうがおかまいなしに火力で制圧を試みる。その果断な処理のおかげで反乱はあっというまに粉砕され、意外にも被害は極限されてしまう。
それまでの連中はアマチュアなのでただ無差別に殺しまくっていたのだが、ついにここでプロが登場してしまう。このナポレオンが革命を終わらせるのだが、もし彼が途中で失脚したとしても、最後にフランスをまとめたのはやはり軍人だったであろう。
| 05月18日 |
ダンベル体操そのに〜
■本日の読書:『南海の秘密基地』、『インド洋の落日』/C.N.パーキンソン
海軍将校リチャード・デランシーの5巻と6巻(最終巻)である。
地中海でスプール艦マーリンを使って仕事をこなしてきたデランシーであるが、そろそろ停戦条約が結ばれるんじゃないかというニュースが届く。
平和になれば、将校の多くは陸に上げられる。その前にやっておくことは何か。
そう、金儲けである。海にいないと給料は半分になるのだ。
そこで、デランシーは計略をたててフランス船を一隻拿捕して本国に帰還。ぎりぎり停戦条約発効前に一儲けしたのである。
それから4年後。
デランシーは再び海に出る事になる。今度は老朽フリゲート艦ローラ号の艦長として、アジア勤務である。この時すでにデランシーは結婚している。がまぁ、それについては置いておくことにしよう。かなりどうでもいいので。
南アフリカの喜望峰を回り、インド洋を経てデランシーは中国まで行くことになる。
東インド会社の船団を護衛しての事だ。つまりは阿片を売りさばく片棒であるが、当時のヨーロッパ人であるデランシーは、阿片はよくない物だと思ってもそれを買う中国人の方がもっとどうしようもない連中だと考えているフシがある。
しかし、それにしてもアジアは遠く、人員の消耗は激しい。戦にせよ病にせよ人はぼろぼろ減っていくが、補充はできないからである。
一度、デランシーの部下の将校が将校艦長へと昇進できるチャンスを棒に振っている。
「なぜだ? これが本国周辺だと(コネのない)キミが昇進できる可能性はきわめて低いぞ」
「それはわかります。ですが、ではなぜここでは私が昇進できるのでしょうか?」
そう。人材が払底しているからだ。そして人材が払底しているのは将校や艦長がぼろぼろ死亡や負傷しているからなのである。
「私は昇進はしたいですが、それ以上に生き延びたい。あなたの部下であればそれがかなうと思うのです」
とまあ、こういう具合である。
そうこうしているうちに4年経過。もはや老朽ローラ号はぼろぼろである。
デランシーはここで一計を案ずる。
フランス統治下の島、封鎖された港にはフランスの高性能フリゲート艦がある。
チャンスだ。
その島へ上陸作戦が行われる際、デランシーは上陸支援のためにローラ号を座礁させて砲台とし、味方を援護するという作戦を提案するのである。その後は船を捨てて自らも上陸し港を制圧するというわけだ。
すでにデランシーは長い封鎖作戦の間にフランス民兵などの練度を見切っているので、この計画はそれほど危険はなく、それでいてたいへん見栄えがすると判断したのだ。
案の定、ローラ号を失った代わりにデランシーはフランス製の高性能フリゲート艦を手に入れるのである。
さあ後は本国へ帰還する前に名声を手に入れるだけである。
デランシーの狙いは、自分の艦1隻で、フランスのフリゲート艦2隻と戦い、これを拿捕する事である。これに成功すれば爵位も手にはいり、後の人生は順風満帆である。
だが、乗員が不足している。もとより4年間の勤務で乗員が減っている上に、より大型の艦に移ったため100人ほど不足だ。
そこでデランシーは、反乱を起こしたスループ艦の乗組員にこっそりと話を持ちかける。
「反乱は重罪だ。だが、もしも艦が嵐で沈んだとなると話は別だ」
「では我々の身柄は?」
「まあ待て。ここで実はアメリカの商船が同じ嵐で沈んだことにしようじゃないか。君達はその商船の乗員で、船を捨てて脱出に成功したわけだ。で、通りかかった私が君達を徴募して私の船の乗員とする」
「なるほど!」
こうして、デランシーは定員いっぱいのフリゲート艦でもって、2隻のフランス海軍フリゲート艦を撃破、拿捕し、本国へと凱旋する。
そして、爵位をもらってめでたしめでたしというわけである。
| 05月19日 |
| 05月20日 |
| 05月21日 |
IRCチャットで高校入試で愉快な国語の問題があった事を知る。
道に迷ったおじいさんに道を教えるというものだ。
さっそく自分でも解いてみよう。
状況設定:ウ「とても元気そうだ」
説明
この先の右手にパン屋があります。そこを右折してまっすぐ進んでください。
そうすると米屋さんがあります。そこで道が左右に分かれてますが左を選んでください。
ここからは坂道になってますので、注意してください。
花屋のところで太い道にぶつかりますから右に曲がって、向かいに八百屋が見えたらそこで道路を渡ってください。そのまま八百屋を左にまっすぐ進んだら公民館があります。
お気を付けて。
……案外につまらんものだな。
だいたい、道順をちゃんと説明しようというなら地図ぐらい描かせろ。
それができないならそう設問に入れるべきだ。
やはりここは、
「キミは刑務所から脱獄した囚人だ。手に持っているのは穴を掘るためのスプーン。着ているのは囚人服。他に持ち物は何もない。後ろからキミを捜すパトカーのサイレンが聞こえてくる……」
という状況とか
「サラ・コナーの家を探している」サングラスをかけたアーノルド・シュワルツネッガーのような男は言った。「道を教えろ。簡潔に、的確にだ」じゃこん。男がショットガンのポンプをひいた
こういう状況にすれば愉快な答えができると思うのだが。
出題者の精進が求められる。
| 05月22日 |
町内会の集まりに行く。
ここは昔からの住人がいるわけではない。20年ぐらい前に開けた住宅団地なので、こういうのはたいへんであろうと推測される。
■本日の読書:『ムシウタ1』岩井恭平
主人公の少年が通学途中、女の子と出会う。
「運命の人っ!」
とばかりに、通勤ラッシュの電車を緊急停止装置で停めるやいなや、少女をひっつかまえて駅から脱出。
しかる後に、とまどう少女に向かって
「いや、キミと友達になりたいんだよ」
などとぬかすまでが30頁。
おまいは、出会った女の子とお話をするためだけにそんな愉快な騒ぎを起こすのか。
ここまでは、それなりに楽しく読んだ。
何しろ、この調子でいけばこの主人公は後々、とてつもない騒動を起こすに違いない。えーと、ほら、『蓬莱学園の初恋』がこんな感じだったではないか。
だが、私の予想は大きくはずされた。
この主人公は、ただのとんでもない大ボケ野郎である事が判明するのである。
いわゆる叙述トリックで、主人公は『カッコウ』というコードネームを持つ超能力戦士でもあるように書かれているのだが、あまりに描写が稚拙なので、私としてはひっかけに違いないと判断。
「これはこのふたりは同一人物であるように見せかけて実は違うというオチだろう」
ところが本当に同一人物なのである。
少しはひねれよ。頼むから。
とにかく全体的に頭が悪いというか、内容がないというか、適当な描写に終始しているというか、読んでいてほとほと困り果てた。
【判決】資源ゴミ直行コース。
残り2冊、まとめて買ってしまったのだが。どうしたもんかねぇ。
| 05月31日 |
体調不良のため、一週間ほど寝込む。
むろん、完全な寝たきりというわけではないが、起きても仕事にならん日々が続いた。
ようよう復調したので一週間ぶりの日記更新。
病院での血液検査の結果を記す。
GOT:83→67(基準10〜40)
GPT:132→126(基準5〜45)
γGPT:162(基準16〜73)
中性脂肪:302→214(基準50〜149)
2月に比べてびみょーに下がっている。
これからもダイエットと運動である。
■先週の読書:『朝日百科世界の歴史 資本と産業』
愉快だったのが『日本はなぜ工業化に成功したか』という記事。
なぜ日本だけが、列強諸国の経済的な侵略に対抗し得たか。
それは日本もまた、経済封鎖(鎖国)している間に産業革命に等しい経済的発展を遂げていたからだというのがその説である。
つまり、列強諸国が、労働の生産性をあげるために資本を大量投入したのに対し、日本では経済封鎖している間に土地の生産性をあげるために労働力を大量投入していたのだというのである。
すなわち、列強の産業革命(industrial revolution)に対し、
日本では勤勉革命(industrious revolution)を実現したのだという。
インダストリアルとインダストリアス。語呂もたいへんよろしい。
■先週の読書:『朝日百科世界の歴史 文明への旅立ち』
生活、技術、焦点ときて再び歴史の原典に舞い戻り。今度は展望である。
これで2/3を読んだことになる。いやー、楽しませてもらっている。
■先週の読書:『降伏の儀式 上下』ラリイ・ニーヴン&ジェリィ・パーネル
久しぶりに読み直す。
ソ連ははたしてどうなったのか?
アメリカ大統領はあの後どうしたのか?
さまざまな内容が投げっぱなしで終わっている。
ひとつひとつの場面は確かに面白いのだが、これはいかにもオチてないような気がする。
つうか登場人物多すぎ。まあこのふたりのコンビはいつもこうだが。
SFとしてみた場合、この作品でもっとも愉快なのは【大天使】号である。
宇宙からの侵略者に対抗すべく、人類が作り出した切り札。
現代の技術で製造可能な巨大宇宙船。
すなわち、むかしなつかしのオリオン号を復活させたのである。
ようは、燃料として核爆弾をドカン! ドカン! ドカン! と爆発させてその反動で進もうという、地球環境にきわめて優しくない宇宙船なのだ。
よほど追いつめられない限りは製造などしやしない宇宙船だが、逆に言うと追いつめられたらこの程度の無茶をやってのけるのが人間というものだろう。
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この日記は簡単ホームページ日記で作成されました。